初心者でもやればできた!元プロMTBライダー竹谷さんの青色申告初挑戦

初心者でもやればできた!実録!弥生会計導入体験レポート

竹谷 賢二

1969年生まれ。サラリーマンとして働きながらレースに参戦し、31歳でプロライダーに転向。2000年からスペシャライズドに加入以来4度の全日本選手権優勝を達成。2004年アテネ五輪日本代表。2007年にはプレ五輪レースで世界の強豪を抑えて5位入賞を果たす。科学的トレーニングの実践や独自理論に定評があり、雑誌など各種メディア露出も多数。2009年7月の全日本選手権をもってプロMTBレーサーを引退後は、スペシャライズド契約アドバイザーとして幅広い活動を展開中。
ホームページ:http://www.takeyakenji.com/

サラリーマンからプロマウンテンバイク選手、さらにアテネオリンピック日本代表選手にまでのぼり詰めたトップアスリート、それが今回取材させていただく竹谷賢二さんです。竹谷さんが青色申告に挑戦することになったきっかけとは何だったのでしょうか。昨年僕が取り組んだ「はじめての青色申告体験記」での経験をもとに、「やよいの青色申告11」を使ってみた感想などを伺いました。

聞き手・執筆 / フリーランスライター 穴澤 賢

トッププロとして一線で活躍していたときは白色申告

穴澤
まず竹谷さんのこれまでの経歴について教えていただけますか。
竹谷
運送会社の営業をしながら、マウンテンバイク(以下、MTB)のレースに参戦していたのですが、30歳のときに全日本選手権で優勝し、日本一になることができました。ただ、それでも2000年のシドニーオリンピックに行けそうで行けなかったんですね。そこで自転車一本に絞って2004年のアテネに向けて頑張ろうと思ってプロになり、2009年7月に一線を退きました。
穴澤
サラリーマンからプロになられて、はじめて確定申告をされたんですよね。そのときは白色申告だったんですか。
竹谷
はい。ずっと白色でした。一応経費は毎月いくら使ったかをExcelでまとめたりしていましたが、簡易的なもので帳簿というほどではなかったですね。
穴澤
ちなみにプロアスリートの収入って、どのようなものになるんでしょうか。大会の賞金とかですか?
竹谷
私は自転車メーカーの「スペシャライズド」とスポンサー契約をしていました。今でこそ、MTBやロードバイクをはじめ、スポーツバイクを楽しむ人も増えてきましたが、まだまだ自転車競技自体がマイナースポーツですし、私がプロになった当時は大会の賞金もそれほど大きな額ではなかったですから。
穴澤
今回青色申告にしようと思われたきっかけはなんだったのでしょう。
竹谷
2009年に引退後、スペシャライズドとのアドバイザー契約を結んだほか、インストラクターをしたり、雑誌の取材やイベントにも出たりして、以前に比べたら仕事の幅がぐっと広がりました。なので、きちんとした収支管理をする必要性を感じ、そろそろちゃんとしなければならないと思って、2010年度から青色申告をする手続きをしました。

「はじめての青色申告体験記」が励みになった

穴澤
はじめての青色申告はどのように取り組まれているのですか?
竹谷
確定申告の時期が近づいてきて、とりあえず本屋に行ったわけです。そこで、『図解 いちばんやさしく丁寧に書いた青色申告の本〈’11年版〉(成美堂出版)』という本を手に取りました。一番薄くて字も大きくてイラストもたくさんあるような、とにかくわかりやすい本です(笑)。それでおおまかな全体像はつかめたような気がしたんですけど、いざ具体的に取り組もうとすると、何からやればいいのかはまったくわからなくて…。弥生のことは聞いたことがあったので、まずは体験版をダウンロードしてみました。
穴澤
僕も昨年「はじめての青色申告体験記」という体験レポートの連載をやらせてもらったんですけど、まったく同じ状態でした(笑)。税理士の先生もあきれていましたから。
竹谷
私も記事を拝見しましたが、それが結構心に響いたんですよね。「この人にできるなら、自分にもできるかもしれない!」って(笑)。
穴澤
そう思っていただけたのなら本望です(笑)。だけど本人も本当わかってないから、今読むと結構無駄話が多いんですよね…。
竹谷
それでも何もわからない人間からしたら、自分と同じ人がいるという感じで一筋の光が見えましたよ。できない人が最終的には決算書を出せるっていうのが示されていたほうが、まずはやってみようとなるので。それが良かったです。

相談するにしても自分で把握しておきたい

穴澤
今年の確定申告はもうすぐですが、現時点ではどこまで作業が進んでいますか。
竹谷
もろもろの入力作業はほぼ終わった感じです。あとは源泉徴収票の金額を入れて決算書や申告書作るだけ、というところまではいけました。ただ、プロ選手だったときは、定期的に休息しなければならない日があるため、その時間を利用して経費の入力作業も割とまめにできていたんですが、引退後は1年間を通してみると、むしろ以前より時間がなくて、領収書もたまった状態になり、「やばいなー」と思っていました(笑)。
穴澤
具体的にはどんな順番で作業を進めていかれました?
竹谷
あの体験記のままですね。まずは導入設定をして、次に簡単取引入力を使ったり、現金出納帳などを開いて、経費をひらすら入力していきました。その後、仕訳日記帳で月ごとの取引状況を確認していました。
穴澤
プロアスリートならではの取引って何かありましたか。
竹谷
私の場合、自転車のパーツやメンテナンスにかかる費用もすべて仕事のための経費なので、それらをまとめて「自転車関連費」という勘定科目を作り、「JIT」というサーチキーを設定して使っていました。あとは体が資本なので、マッサージなど体のメンテナンスにかかる費用も経費になるため、コンディショニング費として独立した科目で管理していました。
穴澤
プロ選手時代は、どこかの会計事務所や税理士さんの支援は受けていらっしゃらなかったんですか。
竹谷
相談したことはありますが、基本的にひとりで全部やっていました。お願いするにしても、まずは自分でもある程度わかっておいた方がお願いしやすいと思うんです。何もわからないままだと、その税理士さんの言うことが正しいのかどうかも判断できないと思うんですよね。まず、自分がある程度理解できるようになってから、その上で税理士さんに支援をお願いするか検討してみようと思っています。

やよいの青色申告を使ってみて思うこと

穴澤
今回、やよいの青色申告を使って作業されたわけですが、実際に使ってみた感想や不満な点があれば教えてください。
竹谷
やってみれば意外に簡単でした。Excelに入力するのと一番違うのは、日付順に入れなくても自動的に並び替えて集計してくれることと、一か所修正すれば関連するすべてのデータが自動的に修正されていることです。当たり前の機能かもしれませんが、便利だなと思いました。 ただ、漢字がやたら並んでいて知らない単語が多いので、最初は全然頭に入ってこなかったというのが正直なところです。
穴澤
わかります。僕も最初そうでしたから。しょうがないんでしょうけど、専門用語とか見ただけで「もう無理!」ってなりますよね(笑)。
竹谷
どこから手をつけたらいいのかわからない初心者向けに、最初から最後まで決まった道筋を教えてくれるウィザードがあると、さらに便利かもしれないですね。私は全体像を理解しようと思って、一通り青色申告の本を読んでから改めて体験記を読むと、そこでの作業の意味もわかるようになりました。

今後は自転車に携わるビジネスを広げていきたい

穴澤
プロ選手を引退された今も自転車には乗られているんですか。
竹谷
もちろんです。だから時間がないんですよね(笑)。基本は自転車が好きだから乗っているんですが、実際に自分が乗ってみないと、アドバイザーとしてお客様に説明できません。またその意見をメーカーにフィードバックすることもできません。
穴澤
最近は街中でもロードバイクで走っている人をよく見かけるようになりましたしね。
竹谷
それでもまだまだマイナーです。だから、自転車にかかわる人たちをつないで、自転車のおもしろさみたいなものをたくさんの人に伝えるのが私の役割だと思っています。そのためには今やっているような仕事以外にも挑戦したいことはたくさんありますし、同じ志を持つ人といずれは一緒に法人化したいと思っています。そうしたときのために、どこに提出しても恥ずかしくないようにお金の管理もきちんとしていきたいなと考えています。少なくとも、今回自分で青色申告をやったことで、多少なりともそういう意識が強くなったと思います。
穴澤
今日はどうもありがとうございました。

取材を振り返って
竹谷さんと話していて思ったのは、やはりアスリートの方は凄くストイックであるということ。実際伺った話ではレースに向かうときは、必要なスタミナや筋力を自らの頭でシミュレーションし、そのためのトレーニングを実践していくそうだ。今回の確定申告にしても、まず全体像を把握して、最後にたどり着くために自分は今何をすればいいのかということをしっかり考えていらっしゃったのが印象的でした。だらだらふわふわ生きている自分が恥ずかしい…(穴澤)。

  1. 元プロMTBライダー竹谷さんの青色申告 初挑戦
  2. 建築家 葛原さんのベテランの青色申告
今回登場した書籍はコレ!