法令改正情報

金融円滑化法の出口に向けて中小企業の取るべき行動とは?

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中小企業における金融円滑化法終了に向けた対応

金融機関の出口戦略が分かったところで、事業者がとるべき行動は3つあります。

  • 1)取引先の与信管理を徹底する
  • 2)予期せぬ倒産にも備える
  • 3)金融機関からの評価を意識する

1)取引先の与信管理を徹底する

金融円滑化法の期限切れ後に廃業勧奨される事業者については、金融機関の判断でも事業の継続が難しいと考えられています。おそらく金融機関からの追加融資を受けることは難しく、そのような事業者は健全に事業を継続していけないと考えられます。 結果として破産や廃業ということになり、得意先からの売掛金等の回収が困難な状況になるかもしれません。それを防ぐために取引先の与信管理を徹底する必要があります。 近年は精度の高いサプライチェーンの構築により在庫をあまり確保しない状態でビジネスをすることが多いことから、仕入れ先の倒産等は自社の売り上げを大きく落とすことになります。 得意先だけではなく、仕入れ先も与信管理を視野に入れていただくことをお勧めします。
与信管理については、東京商工リサーチ等の調査会社の資料を使うのが最も簡単です。売上高等の定量的な要素から経営方針等の定性的な分析までトータルに判断できます。またそのような資料を用いない場合でも、取引先の謄本から確認できることもあります。取引先の重要度や取引金額に合わせて調査方法を変えて対応するのが良いでしょう。

取引先の与信管理を実施してください。
取引先の重要度に応じて適切な与信管理を行いましょう。

2)予期せぬ倒産にも備える

取引先の与信管理を進めることで、予測可能な倒産についての対応は可能になります。 しかしながら一度に多くの会社が倒産するような事態が発生した場合、間接的にその倒産の影響を受けるかもしれません。 例えば上場企業のような大きな会社が倒産した場合、その会社と取引していた会社が倒産したり、財務状態が著しく悪くなる可能性があります。その会社からの売掛金等が万が一回収できなくなるような場合もあるかもしれません。そのような状況でも対応できるように、回収できない状況でも健全に経営を維持できる資金額を算出しておく必要があります。また必要資金額の算出ができた場合、それをどのような形で資金調達するかを準備しておかないといけません。連鎖倒産を防止するような金融機関からの支援がありますが、それ以外にも定期預金の取り崩し、倒産防止共済からの借り入れ、生命保険の契約者貸し付けや解約返戻金など緊急で調達できる方法を準備しておくといいでしょう。

予期せぬ倒産に備え、必要な資金額を想定しておきましょう
いざというときに金融機関以外の資金調達方法も確認しておきましょう

3)金融機関からの評価を意識する

金融円滑化法の申込を行っている事業者はもちろんですが、そうでない事業者も今後の状況によっては金融機関からの評価が重要となります。 そのために考えないといけないことは、自社が廃業勧奨されない状態にあることです。そのような状態にあるためには金融機関から「自主再建が可能」もしくは「業態転換等が可能」と判断される必要があります。 決算の状況や財務内容が良いことは大切ですが、それ以上に金融機関とのコミュニケーションが大切です。試算表が提出できるような状態にあれば、それを元に金融機関の担当者に報告し、現状をお話しするようにしてください。また今後の予測や方策をお伝えするようにしてください。それが自社の評価に大きな影響を与えることになります。

廃業勧奨されないような決算状況、財務内容を維持してください。
金融機関とのコミュニケーションを密にしてください。

以上、中小企業における金融円滑化法終了に向けた対応になります。