はじめての青色申告体験記 第4回「提出用書類を作成する!」

はじめての青色申告体験記

第4回 決算編

収入金額の注意点と家事按分について

そんなわけで、またまたやってきてしまいました、吉田信康税理士事務所…。当初はここまで出てもらう予定じゃなかったんですが…。よしだせんせー(のび○風に)。

穴澤
ほんとに何度もすみません。あの、取引入力は終わったんですけど、そこから先がわからなくて。ここから、実際に青色申告をするためにはいったい何をすればいいのでしょう。一応、またノートパソコンも持参してきたんですが(さりげなくその場でできることをアピール)。

吉田先生

取引入力は終わったんですね。どれどれ。なるほど、思ったよりちゃんとできているじゃないですか(笑)
あ、まず一点。収入金額のところなんですけど、たとえば昨年、平成21年の12月にした仕事で、実際の入金は今年、つまり平成22年になる、というようなものはありますか?

※その後、ちゃんとはできていないことが発覚する。

今回お話をお聞きした税理士の吉田信康先生。親身になって相談に乗ってくれた。

かれこれ3回目となる吉田先生の事務所訪問。レギュラー出演が増えるにつれ、だんだん厚かましく聞くように(笑)。にもかかわらず快く対応していただき、ありがとうございます!

穴澤
あ、あります。僕らの仕事って、原稿を書いてから、実際にその原稿料が入るのは2ヶ月後というのがざらですから。でもそれは今回入力していませんでした。

吉田先生

皆さん誤解することが多いのですが、たとえばその年の12月に商品を売ったとして、その代金が年を越して1月に入った場合、商品を売った年、つまり穴澤さんの場合は平成21年の収入(売掛金)になるんですよ。また、ライターさんの場合はないかもしれないですが、12月に発注した仕事で、翌年1月に支払う分は支出(未払金)とする必要があるんです。

穴澤
そうなんですか。全然知りませんでした。確かに未払金はないですけど、売掛金については、後でちょっと修正しないといけませんね。ほかは大丈夫そうでしょうか?

吉田先生

一部経費にできないものが経費扱いになっていますね。たとえば医療費などはそうです。ご自身の健康維持に関するものは、経費にならないので注意が必要です。医療費控除といって所得控除になる場合もありますが。あとは個人の所得税や住民税も経費にはなりませんね。

穴澤
ライターは体が資本なんですが(笑)、でも言われてみれば誰にでもあてはまりますよね…。あと家事按分ってなんなんでしょうか。普段まったく聞き慣れない言葉なんですが。

吉田先生

たとえば自宅で仕事をしているような場合、家賃や光熱費の一部を経費とすることができます。家事按分とは、こうした費用のうち、どのくらいを経費に、どのくらいを生活費にするのかを分配する割合のことです。たとえば半分は住居で使っているけれど、もう半分は仕事として使用している場合、家賃の半分が経費になります。一般的には、家賃の場合は平米数から、光熱費は時間から、それぞれ仕事として使用している部分を割り出します。

穴澤
なるほど。ただ、その割合を自分で決めたとして、基準というか、なんというか、決まりみたいなものはあるんですか。

吉田先生

簡単にいうと、税務署から何かいわれたとしても、ちゃんと理路整然とした説明ができればいいんです。うちはこういう仕事で、この部分はこういう形で仕事として使用しているでしょう、と。それで税務署が納得するかどうかはまた別の話となりますが(笑)

ワンポイントアドバイス 家事按分の考え方

項目按分の目安(例)
土地、家賃 床面積の割合
固定資産税
減価償却費
自動車税使用頻度
火災保険料床面積の割合
自動車保険料使用頻度
借入金の支払利息建物は床面積、自動車は使用頻度
電気代事業用機器のワット数×使用時間、またはコンセントの数など
ガス料金使用時間、または使用頻度
水道料金使用量、または使用頻度
電話代使用時間、または使用頻度
インターネット接続費使用時間、または使用頻度
その他業務上の必要性と金額を取引記録などから明確にする

※出典『はじめてでも簡単、必ずトクする 青色申告』, 朝日新聞出版

穴澤
大変良く分かりました。やよいの青色申告 10での入力はどういうことをすればいいんでしょうか?

家事按分振替画面

家事按分の設定をしているところ。勘定科目を選んで、割合を入れると家事振替額が自動的に記入される。アナログ人間にとっては、電卓を叩かなくて済むことが驚き(レベルひくっ)。

吉田先生

家事按分というアイコンをクリックして、勘定科目を選択すると、その科目の合計金額が出るでしょう。現段階ではすべて経費扱いになっていますが、先ほど説明したことを念頭において、その隣の事業割合というところに、たとえば60%と入力すると、それが経費となって、残りの40%は自動的に経費から除外されるという仕組みになっているんです。

※家事按分の機能は、事務所兼自宅の家賃、光熱費、交通費などを100%経費として入力した後、家事分を除外する仕組みになっています。そのため、該当勘定科目を全額経費として入力しておく必要があります。

穴澤
おお、こんな簡単なのか。家賃や光熱費なんかはそれぞれ割合が違うので、個別に設定できるのがいいですね。

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はじめての青色申告体験記

  1. 第一回 準備編
  2. 第二回 インストール編
  3. 第三回 取引入力編
  4. 第四回 決算編
  5. 最終回 提出編