飲食店を開業しよう!第4回 お店の「健康管理」のしかた

売上管理と在庫管理。日々の記録が大事だということは、よくわかりました。経営効率を上げるためには、他に何に気をつけていけばいいんでしょうか。

「必要売上高(損益分岐点)」についてはもうご説明しましたね。1ヶ月あたりの最低限の売上、それを営業日で割った数値をみれば「今日は最低限の売上を達成できたかどうか」がわかります。 ご自身で毎日この数値をチェックしてください。すると、「ではどうしたら改善できるのだろうか」という意識が芽生えてきます。

給料日前だから人が少ないとか、雨が降ったから人が少ないとか。 理由がわかれば、対策を考えることができますしね。売上の記録と分析って、顧客獲得のアイデアを得るヒントになるんですね。

材料を仕入れて調理し、販売するという流れは、「販売管理」に該当するんです。 「仕入の無駄を省き、利益の高い商品を販売する」のが理想です。ロス率を減らすことが、必要経費をおさえることにつながります。

前にもお話ししましたが、メニュー構成では原価率にメリハリをつけましょう。 「利益は薄いが客を呼べる商品」を設定して、「利益が高い商品」の注文の呼び水にするなど、商品の原価率を変えて全体の利益アップを狙っていきましょう。

魅力ある定番メニューと、飽きさせない季節限定メニュー、というのも戦略でしたよね。 改めて理解しました。他の要素で気をつけることはありますか?

「三大経費の黄金比」のこと、思い出してみてください。 人件費なら、バイトのシフト管理が重要です。 時給形式で必要なときだけ雇えるスタイルなんですから、本当に必要な時間帯を把握して、投入してください。それから、広告費。「費用対効果」をしっかり見極めること無駄をなくすコツです。

お店の存在を知ってもらわなければ、商売になりませんものね。実際のところ、効果的な広告費の使い方ってどういうものでしょうか。

飲食店の形態やロケーションにもよりますね。 看板(減価償却費)や、メニューを書き出した黒板、チラシの印刷、インターネット情報サイトへの広告、などが考えられます。 効果の高いところに予算をとってください。

なお、クーポンスタイルのインターネット広告が一時期話題になりましたが、割引だけを目玉にするのは危険です。「割引目当ての一見さん」ばかり増えるケースが多いので。 ただ、初めてのお客さんに「もう一度来たい」と満足させることができるなら、有効な手段ともなります。上手に使い分けてください。

やっぱり、リピーターが大切ってことですね。リピーターを獲得するのに効果的な方法ってありますか?

個店にとってはリピーターに愛されることが存続を左右します。 いわゆる高級レストランなどは、リピーターなしでは成り立ちません。本腰を入れてやるなら、「顧客管理」という形で実践していきますから、またご相談くださいね。

基本的には「お店のファンになってもらう」ことが第一歩です。 いかに個人情報を引きだすかがポイントですね。 ポイントカードを発行する、メールマガジンを発行してお得な情報を流すなど、今はやり方もいろいろありますよ。

はい!Twitterや、携帯メールマガジンを使って「野菜の紹介」を発信しようかと思っています。

飲食店経営には、帳簿が避けて通れない道だと、よくわかりました。オーナーたるもの、帳簿は人任せにせず、自分で立ち向かうべき部分ってことですよね。

そうですね! きちんと帳簿をつけて日々のお金の動きをきちんと把握することが、経営者の第一歩です。それに帳簿といっても、いまは会計ソフトを使って家計簿感覚で簡単にできますからね。

帳簿はのちの経営分析のべースにもなる大切な存在です。しっかり帳簿を付けて、業務上の無駄な出費の発見・改善につなげていきましょう。わからないことができたら、会計事務所へ相談すれば、素早く解決できますよ。

なるほど。ところで、年に1度の「決算」って難しい作業なんでしょうか。

個人事業主ならば事業年度は1月1日から12月31日まで。これを、翌年の2月16日~3月15日までに決算書として確定申告の時に提出します。 法人ならば、決算時期を自由に定められます。いずれにしても、毎日のデータ入力、毎月の棚卸をしっかりやっていれば、難しいことはありませんよ。 本業にパワーを投じたい、と、会計事務所とタッグを組んでいる飲食店オーナーもいます。上手につきあっていただきたいですね。 身近に会計事務所のあてがない、という場合は、商工会議所に相談したり、インターネットで探すのも一つの方法です。

富士先生、最後の質問です。飲食店における節税のコツは何ですか?

創業計画書のところでもご説明しましたが、飲食店は「開店準備」に高額な費用がかかります。 そのため、その設備投資をどう会計処理するか、が節税のポイントになります。会計事務所に相談するなら早い段階がいい、というのはそのためです。 法人のほうが節税効果が高いとか、機器をリースにする、固定資産の減価償却方法を「定率法」にする、など、最初であればいろいろお得なやり方がありますから。

そうだったんですね。こうしてお話を伺うことで、私も「準備にしっかり時間をかけよう」と思いました。 そして、準備期間にやるべきことのリストができました。夢を現実にするための計画が具体化したんです。

「いつかやりたい」と思っているだけでは、いつまでたっても実現できませんよね。 先生から教えてもらったことで、「地図」と「方位磁石」を手に入れた気持ちです。心強いです!

そうですね、これからテナント探し、見本となるお店、反面教師になるお店の調査が始まりますね。取引先とのルート開拓もあります。 忙しくなりますが、ひとつひとつ着実に進めていきましょう。 八百井さんの経営理念は「安全な野菜で健やかな体を作る。生産者と消費者を野菜でつなぐ」ですよね。それが形になる日まで、私も全力で応援します!

お店を始めようと思った時点から、こうして「理念」が支えてくれるんですね!がんばりますので、よろしくお願いします!

TOMAグループは、公認会計士7名、税理士24名、国税局OB 5名、社労士6名、経営コンサルタント15名、中小企業診断士1名、 フードアドバイザー1名、司法書士2名など、総勢140名の専門家を擁する総合コンサルタントファームとして、 経営、財務、税務、人事労務、相続事業承継、会社設立、経営計画、IT化支援、財産不動産有効活用など、お客様のあらゆるニーズをトータルにサポートする。

大手チェーン店に負けない飲食店を支援するために、飲食業支援プロジェクトを創設。 300社を超える企業・飲食店の開業・経営をサポートし、成功に導く。日本フードアドバイザー協会認定のフードアドバイザーとして、 外食産業の発展と繁栄をミッションとして活動する。

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