年頭のご挨拶 2024年

　謹んで新年の御挨拶を申し上げます。 
　まずは、2024年1月1日に発生しました令和6年能登半島地震により被害に遭われた皆さまに心よりお見舞い申し上げますとともに、一日でも早い復旧・復興を心よりお祈りいたします。

　2023年はインボイス制度の施行をきっかけに、デジタル化への機運がいっそう高まったほか、新型コロナウイルスの5類移行により人々の生活様式を考え直すことが求められました。世界的には引き続き情勢不安もありながら、生成AIの登場によりビジネスだけでなく文化においても大きな議論が巻き起こるなど、良い意味でも悪い意味でも長年続いた当たり前が永遠でないことを実感する一年だったように思います。

　一方、弥生の2023年もまた大きな変革の年でした。私事ではありますが、4月に社長執行役員という大役を預かりました。15年という弥生の歴史の三分の一を牽引してきた前社長からの引継ぎについて、お客さま、パートナーの方々を含めたステークホルダーの皆さまにおかれましては期待も不安も半々だったのではないかと感じています。そんな中、2023年を終えるまでの8カ月の間で新ブランド「弥生 Next」を立ち上げ、お届けできたことは、新しい弥生への変化をさらにご期待いただく鍵となったものと信じております。

　2023年最大のトピックでもあったインボイス制度への対応について、1月に提供開始した「スマート証憑管理」を皮切りに、すべての弥生製品で対応機能をリリースし、加えてデジタルインボイスにも対応できる機能も備えました。弥生製品の活用によりインボイス制度への対応のみならず、業務を効率化することができたというお客さまの声をお聞きした時には、創業以来スモールビジネスに寄り添い、お支えし続けて来た弥生としての大きな成果を感じています。 

お客さまの業務をより一層効率化するため、デジタル化への取り組みも進めてまいりました。2023年10月にリリースした「弥生給与 Next」は次世代のクラウドサービスで、年末調整を含む給与業務のデジタル化を推進いたしました。また、長年お客さまに親しんでいただいているデスクトップソフトは、以前から搭載していたクラウド機能のメリットをよりわかりやすくお伝えするために「+クラウド」を付けた製品名へと改称いたしました。 

　サービスの拡充も継続しました。弥生オンライン有償契約者様に向けた「福利厚生サービス」と「サイバー保険制度」の無償提供開始は、特に我々がVisionとして掲げた「スモールビジネスのあらゆるニーズにお応えする」というあり方を体現したものです。その他にも、API連携などを通じたビジネスパートナー企業のご協力により、弥生シリーズおよびサービスの提供する価値は過去例にない拡大を達成することができました。この場を借りて御礼申し上げます。 
 

　2024年の干支 は「辰」です。力強さと興隆の象徴である「辰」のように、天に昇るごとく新たなサービスを作り、育てる挑戦的な一年でありたいと考えています。特に昨年の末に給与領域からスタートした「弥生 Next」は、会計、商取引領域へと拡大してまいります。ぜひご期待ください。

　末筆となりましたが、皆さまにとって本年が素晴らしい年となりますようお祈り申し上げます。