もう手入力には戻りたくない。自動化・デジタル化に加えた『記帳代行支援サービス』の活用で理想の記帳体制を構築

伊藤会計事務所(福岡県福岡市)
伊藤 桜子さん

早くからITツールを導入し、業務の自動化やクラウド化を図ることでサービスレベルを向上させ、全国にお客様を広げる伊藤会計事務所。業務効率化の後に残った課題や本サービスの導入の効果などを伺った。

導入前の課題

伊藤先生の事務所では、従来は記帳代行業務をどのように提供していましたか?

当事務所では、「残業をゼロにする」、「手入力を無くす」という方針のもと、弥生のスマート取引取込や他社の記帳サービスを活用することによって、以前より業務の自動化やデジタル化を進め、効率化を行っていました。

お客様からも、なるべくデータで資料を回収するようにしていましたが、PCを使えない方や、ネットバンキングを利用したくないお客様、現金出納帳をつける時間がないお客様などもいて、どうしても紙の資料やそれにともなう手入力が残ってしまう状況でした。

手入力によってどんなデメリットが生じていましたか?

人によってレベルに差が生じ、科目がブレることがありました。また、翌月に担当したスタッフが前月と同じことを調べ直すなど、ルールが蓄積しませんでした。

そのため、以前より極力手入力をなくして、システムでルールを決めて、入力業務を標準化したいと考えていました。

選んだきっかけ

今回、弥生の『記帳代行支援サービス』の導入を決めたポイントはありますか?

『記帳代行支援サービス』は、ベータ期間(正式リリース前のテスト期間)のときに先行モニターとして使ってみませんか?と弥生さんの営業担当の方から声をかけていただいたのがきっかけで使い始めました。

もともと他社のサービスを経験していて導入の下地はできていたので、システム的に問題がなければずっと使っていこうと当初から考えていました。

導入の手順や手間

初めはどのようなお客様から導入しましたか?

サービスの説明を聞いて良いものだと思ったので、最初からどんどん導入していきました。

領収書など紙で資料をお預かりしている場合など、スマート取引取込で完結しないお客様が50社ほどあったので、そのすべてに『記帳代行支援サービス』を導入しました。

『記帳代行支援サービス』を導入するとき気になる点はありましたか?

導入時の初期設定に時間をかけると生産性が落ちてしまうので、各担当者に任せていました。ところが、ルールを決めずに取込むと都度科目登録をしなければならなかったり、複数の人がバラバラにルールを決めてしまったりして、うまく運用できませんでした。

そこでメンバー数名で業務改善プロジェクトチームを作り、ルール設定の方針を決めて周知し、ルールが正しく守られているかチェックするようにし始めてから、うまく回るようになりました。

お客様との資料のやり取りなど、業務の流れに何か変化はありましたか?

以前、弥生のスマート取引取込を利用し始めたときに、お客様には当事務所が取り込みやすい形のエクセルを使うようにしてもらったり、CSVデータで用意してもらったりと、業務の変更を行いました。

その際にすでに資料の回収方法は標準化が進んでいたため、今回の『記帳代行支援サービス』の導入では、お客様には特段の負担をかけることなく導入できました。

導入後の成果

『記帳代行支援サービス』導入後は何か変化はありましたか?

品質が標準化して記帳時間も減りました。スタッフひとり当たりの担当を増やしたり、ひとつのお客様に時間をかけて対応したりできるようになりました。

以前は残業が深夜まで及び、休日に出勤することもありました。それが、現在は、残業が半分以下になり、繁忙期にも土日はお休みが取れるようになりました。

2017年に弥生PAPカンファレンスに登壇いただいたとき、「採用が課題」だと言われていましたが、現在はいかがですか?

実は、離職率がものすごく下がり、従業員数も2017年の13名から現在は25名まで増えました。以前は離職率が高い時期もありましたが、最近は退職者が出なくなり、採用についても年間300名ほどご応募いただいていて、驚いています。

中途採用への応募が増えたのも、入力作業を自動化した影響があるのかと思っています。自動化で残業時間に加えて、単純作業も減りました。働く側も、単純な入力作業はAIに代替されることは分かっていて、コンサルティングのようなスキルを身に付けたいと思っているので、応募につながっているのではないかと思います。

使ってみた印象と感想

『記帳代行支援サービス』を使った感想はいかがですか?

メインで利用している弥生会計と連動しているところが良かったです。当事務所は業務フローを細分化して、資料回収、入力、チェック、報告を別々の人が担当していますが、データ化された仕訳には証憑画像が紐付いており、弥生会計の中で証憑を見ながら仕訳を確認できるところが一番便利です。

また、『記帳代行支援サービス』と弥生会計で使っている科目が連動したり、補助科目をスマート取引取込で生成できたりするのもとても便利です。細かい話ですが、クレジットの支払明細を取り込むとき、他社はすべて発生基準しか選べませんが、弥生さんは支払日も設定できるので、社内でも使いやすいと評判です。

品質面や時間的な面で改善されましたか?

記帳に時間がかかる人は、入力スピードが遅いのではなく、分からないことを調べたり考えたりする時間が長いのかと思っています。また、手入力は人によって品質にバラつきもあります。

『記帳代行支援サービス』では、ルールを作れば前月や前々月の処理を確認する手間もなく、品質も安定しますし、手入力の負担を無くすために、これからも弥生さんのサービスを使い続けようと思います。

これから導入する方へ

『記帳代行支援サービス』を導入し、時間に余裕ができたということですが、今後の展望はありますか?

記帳代行を積極的に引き受けたくないと考える会計事務所さんも多いと思いますが、中小企業の経理人材の採用も難しくなっていますので、当事務所では、弥生さんのサービスなどを活用しながら、生産性と品質を保持しつつできる限りはお引き受けしたいと思っています。

会計の数字は早くお届けすればするほどお客様の経営判断に役立ちますので、試算表をいかに早く届けるかは、以前から意識してきました。数字の早期化に弥生さんのサービスは欠かせません。引き続き活用しながら、当事務所としてもお客様の黒字化にお役に立てるように努力していきたいと思います。

また、スタッフに対しては、単純作業はシステムや外部サービスに任せて、コンサルティングなどより高度な業務にチャレンジできる環境を整えていきたいです。

導入を検討している会計事務所の皆様に向けて、メッセージをお願いします。

新しいサービスを導入する際、一時的に生産性が悪くなったり、お客様に資料の預かり方法を変えていただくようお願いしたり、ストレスがかかる部分もあるかと思います。

ですが、そこをやりぬけば必ず生産性が上がるので、ぜひチャレンジしてもらいたいです。

当事務所も、『記帳代行支援サービス』をスムーズに導入して活用しているように見えるかもしれませんが、実は、過去に弥生のスマート取引取込やクラウドツールを導入して業務の効率化を図った際に、初期設定やルール化がきちんとできずにたくさんの失敗体験をしています。

けれども、そこで諦めずに粘って導入をやり遂げたところ、もう手入力には戻れないほど生産性が向上し感動しました。最初はうまく活用できないこともあるかもしれませんが、そこを乗り越えて、是非試していただきたいです。

伊藤会計事務所

代表者
伊藤 桜子
所在
福岡県福岡市
設立
2008年
従業員数
25人
記帳代行支援サービス利用開始時期 2020年6月(ベータ期間含む)
サービスの方針 訪問を基本としていたが、最近は来所やZoomでの面談が増加
訪問回数は顧問先との契約に応じて毎月、隔月、3ヶ月ごとなど
事務所経営における方針 記帳代行サービスや自動取込機能を活用した業務効率化
記帳代行や決算にかかる時間を削減し、コンサルティングや顧問先の相談業務の比率を増やす

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