弥生PAPカンファレンス 2017 秋
開催レポート
2017年10月~11月、全国7都市にて「弥生が目指す業務3.0の世界」をテーマに『弥生PAPカンファレンス 2017 秋』を開催いたしました。
今回は、全会場で合計9社の弥生PAP会員である会計事務所さまから、クラウドサービスを活用した弥生製品・サービスによる事務所業務の効率化についての事例紹介や、今後弥生が提供する新サービスや新機能について、動画、デモンストレーションなどを交えながらご紹介いたしました。
開催日・開催場所
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2017年10月11日
名古屋会場JR ゲートタワー
カンファレンス -
2017年10月18日
東京会場品川 ザ・グランドホール
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2017年10月25日
大阪会場グランフロント大阪
(ナレッジシアター) -
2017年11月09日
仙台会場トラストシティ
カンファレンス・仙台 -
2017年11月14日
広島会場TKPガーデンシティ
PREMIUM広島駅前 -
2017年11月17日
福岡会場TKPガーデンシティ天神
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2017年11月22日
札幌会場ACU SAPPORO
弥生のプレゼン内容
弥生シリーズ30周年 弥生のこれまでとこれから
本パートでは弥生の30年の振り返りと、今後の弥生の目指すことについてご紹介いたしました。
お陰さまで「弥生シリーズ」は30周年を迎えることができました。
会計ソフトの誕生によって、手書きで行っていた会計業務が、会計ソフトを使った運用に変化してきました。その変化に合わせ弥生会計も圧倒的なNo.1のシェアをいただくまでに成長・進化をしてきました。
2000年に「iPAP」制度としてスタートした「弥生PAP」は、弥生会計と共に成長し、現在8,000会員を突破いたしました。ありがとうございます。
会計業務は今、証憑の整理から記帳、試算表作成までを一気通貫で自動化する“会計業務3.0”の時代にきています。今後、弥生シリーズが目指すのは、会計事務所、取引先や従業員はもちろん、金融機関や行政などのステークホルダーをつなげ、高い生産性・高い付加価値の“業務3.0”の実現です。この実現に向け弥生はこれからも進化を続けます。
今後もパートナーである弥生PAP会員の皆さまと共に、中小企業のお客さまの業務効率化の支援をしていきます。
弥生で実現する業務3.0
本パートではこれまでの業務、これからの業務の違いと在り方、弥生が目指す”業務3.0”の世界について、会計業務、給与・労務業務、商取引業務のそれぞれについてご紹介いたしました。
会計業務においては、自計化・記帳代行それぞれにおける課題を挙げ、その課題に対する解決策について弥生の考え方をお伝えしました。
その中でも特に強化しているスマート取引取込(自動化)では、これまでのアップデート詳細と今後予定している機能について、デモンストレーションを交えてご紹介いたしました。記帳代行サービスについては、前回発表後に多くの反響をいただき、よりサービスの充実を図るために、提供時期を見直しさせていただきました。ご納得のいくサービスとして提供できるように鋭意開発を進めておりますので、ご提供まで今しばらくお待ち下さい。
給与・労務業務では、特に会計事務所の“年末調整代行業務”を支援する新サービス、「やよいの従業員 オンライン」について、いち早くご紹介いたしました。
商取引業務では、グループ入りした「Misoca」により実現する商取引のプラットフォーム構想をご紹介いたしました。
ご紹介した機能・サービスを継続的に強化・発展し、会計事務所と顧問先との業務効率化を支援してまいります。
インフォメーション
本パートでは、最新バージョンの「弥生18シリーズ」のご紹介と「弥生PAPサービス」についての強化ポイントについてご紹介いたしました。
弥生18シリーズは、新イメージキャラクター「芳根京子さん」を起用し、10月20日に全国一斉発売いたしました。
弥生18シリーズでは、「クラウド製品との連携強化」や「仕訳の一括置換機能」等の各製品の強化ポイントと、弥生PAP限定の「紹介キャンペーン」などの各種キャンペーン情報等をお伝えいたしました。
弥生PAPサービスでは、ゴールド会員向けサービスの強化ポイントを「業務効率化支援」「顧問先拡大支援」「付加価値提供支援」の観点からそれぞれご紹介いたしました。
弥生PAP会員の皆さまは弥生と思いを共にする本当の「パートナー」です。皆さまとのコミュニケーションをより一層強化し、共通のお客さまである中小企業の未来を「共創」できるよう、弥生も尽力いたします。今後もお力添えの程よろしくお願いいたします。
当日の発表資料をダウンロードできます(要ログイン)。
弥生PAP会員の事例発表
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登壇順に掲載しています。
Rikyuパートナーズ税理士法人[発表会場:名古屋 東京]代表社員 谷口 雅和 様、CFO 榊山 博久 様
デジタルを活用してアナログへ。
Fintech時代に会計事務所に求められるのは、アナログな時間を増やし、お客さまと人間的に寄り添うこと。
そのために、デジタルの有効活用はピンチではなくチャンス!にするという事務所戦略についてお話いただくと共に、デジタル導入にあたっての課題と対策について、事務所内の取り組みと顧問先への導入例を用いてご紹介いただきました。
あいち税理士法人[発表会場:名古屋]あいち税理士法人 税務監査部 統括 高瀬 慎二 様
情報社会によりお客さまが楽な方法で情報が得られる時代。
事務所はお客さまの要望に対応できる仕組みが必要。対応できなければ顧客を失う、そういった危機感をもつことが重要。
ポイントは、代表や担当だけではなく、スタッフ含めての危機管理意識。そうした仕組みづくりについての取り組みと、顧問先への対応例を交えてご紹介いただきました。
税理士法人 サンパートナーズオフィス[発表会場:東京 広島 福岡 札幌]代表社員 平野 壮司 様、岸川 隆行 様、白鳥 敬之 様
作業の効率化や人件費の削減の課題に対し、クラウドが有用と考え、事務所で積極的に活用することを始める。
人件費の削減とは、給料を下げる事ではなく社員一人一人の生産性を上げて売上高を伸ばし、売上高に占める人件費の割合を下げていくという事。
そうしたクラウド活用にあたっての事務所内での取り組みのポイントと、顧問先への導入効果についてご紹介いただきました。
塩谷会計事務所[発表会場:大阪]代表税理士 塩谷 久枝 様、松尾 美佳 様
女性だけのスタッフを特徴とする事務所で、女性ならではの、こまやかさ、丁寧さ、スピーディーをモットーに、経営者を支援。
女性スタッフ中心であるからこそ、ワークライフバランスを大事にしたい。だからこそ、AIは税理士にとって脅威ではなく、記帳という単純作業を効率化する救世主として活用。最新技術を周りよりいち早く取り入れることで、差別化を図ると共に、無駄をなくし、残業もなくす。
その取り組みについて、顧問先への対応ポイントを交えご紹介いただきました。
税理士法人 古田土会計[発表会場:大阪 仙台]戦略システム課 リーダー 十河 寿寛 様
これからの会計事務所は、数字作成から数字教育へ!
古田土会計の2大商品〈経営計画書〉と〈月次決算書〉。
月次はスピードが命。そのベースとなる数字をいかに早く作るかという課題に対して、弥生会計を利用する約80%の顧問先に対し、自動化などのクラウドサービスを活用した取り組みについて成功例はもとより、失敗例も含めてご紹介いただきました。
中村税務会計事務所[発表会場:仙台]代表 中村 晋一郎 様
勤務時代は、「紙多すぎ」「残業多すぎ」「入力作業多すぎ」「毎月申告期限に追われている」「クライアントに会いすぎ」と思っていたことから、開業の際に決めたルールが「ペーパーレス」「記帳代行をなるべく請け負わない」「入力作業に時間を割かない」「クライアントに“会う”ことにこだわらない」。
あえて行かない戦略をとるために、クラウドの活用は必須。
こうした差別化戦略の取り組みについてご紹介いただきました。
ネットリンクス株式会社[発表会場:広島]クラウド推進室 妹尾 健太郎 様
IT・クラウド・AIを強く推し進める理由とは?
事務所の経営目標である「月次処理のスピードアップ」「ダブルキャストによる精度向上」「決算前検討会の実施」を実現するため、積極的に各種ツールを活用する取り組みを行う。
また、働き方も在宅ワークが可能となり、人材活用にもつなげている。
そうした経営目標の実現に向けた取り組みについてご紹介いただきました。
伊藤会計事務所[発表会場:福岡]代表 伊藤 桜子 様
超売り手市場による採用市場で人財不足が慢性化。人財難に伴う、生産性の低さ、残業時間の長さが大きな課題に。
こうした課題に対し、クラウドを活用した記帳代行、自計化のそれぞれの業務で効率化を行い、1/3までに業務を圧縮。
また、原始資料をペーパーレス化することによる、業務全体の効率化についての取り組みをご紹介いただきました。
米田正美中小企業診断士・税理士事務所[発表会場:札幌]税理士 米田 貴光 様
東日本大震災をきっかけに、BCP対策としてクラウドの活用を積極化。各種クラウドサービスを合わせて活用し、業務の効率化を実現することで、MAS監査など事務所の事業活動にも非常に有効となっている。
顧客の満足度も向上するが、大事なのは顧問先の状況に応じてサービスを変え、運用も含め提案。
そうした課題解決型の顧問先提案や導入ノウハウについてご紹介いただきました。
当日の発表資料をダウンロードできます(要ログイン)。
展示スペース
本カンファレンスでご紹介した機能や新サービスを、実際のPC画面でデモンストレーションしながらご紹介しました。
展示スペースでは、ご紹介した機能の確認や業務上の課題についてご相談をいただいた他、今後の弥生のサービスに期待すること、ご要望など様々なご意見を頂戴しました。
カンファレンスでご紹介した新機能「仕訳一括置換」や新製品「やよいの従業員 オンライン」などを実際にご覧いただけるデモンストレーションPCをご用意しました。
展示スペースには多くの弥生PAP会員さまにお越しいただきました。製品やサービスの質疑応答などには弥生の社長や社員が対応させていただきました。お客様からは、弥生に対するご要望を直接お聞かせいただけるなど、大変貴重な機会となりました。
会場の様子
開場時間より前からお待ちいただく参加者の方も多く、予定より早めに受付を開始しました。カンファレンス開始前に、展示スペースで新サービスや製品をご覧いただき、弥生社員と弥生PAP会員の皆様とのコミュニケーションの場となりました。
応募定員を超える会場もあり、当日は多くの弥生PAP会員の皆さまにご参加いただきました。
弥生シリーズ30周年という節目の年となり、新キャラクターの芳根京子さんのポスターや、弥生の歴史を紹介するコーナーを設けました。
「弥生PAPカンファレンス 2017 秋」アンケート結果
全国7会場で開催した弥生PAPカンファレンス 2017 秋のアンケート結果を報告いたします。
今回は、会計事務所および顧問先の業務効率化を軸に、業務3.0を構成する、会計3.0、給与・労務3.0、商取引3.0の計画についてご紹介いたしました。弊社では、会計事務所と顧問先の皆さまの業務効率化、最適化につながる製品・サービスの開発と改善・拡充を継続して行ってまいります。ご参加いただいた皆さまには、今回もアンケートをお願いし、610名の方にご回答をいただきました。改めてこの場をお借りして御礼申し上げます。今後もパートナーである弥生PAP会員の皆さまと共に、共通のお客さまである中小企業の未来を共創していきたいと考えておりますので、引き続きご協力を賜りますようお願いいたします。
(有効回答数 610)
弥生の今後の方向性、業務3.0のコンセプトについて、ご理解いただけましたか
弥生が提唱する業務3.0のコンセプトについては、90%超の方に「よく理解できた」「理解できた」と回答いただけました。特に、仕訳入力の自動化、金融機関とのAPI連携に関して、進化を実感されている方が多く大きなご期待をいただきました。引き続き、さらに業務効率化を実感いただけるよう努めます。
一方で、もっと具体的に知りたい、どのように顧問先に説明すればよいか迷っているというお声もいただいております。個別のサポートも行っておりますので、ぜひ担当営業および弥生カスタマーセンターにご相談ください。
現在、顧問先での自計化/記帳代行業務において、自動化ツールを利用していますか
仕訳入力の自動化に対する関心が高い一方で、ご参加いただいた皆さまの自動化ツールの利用率は未だ36.2%にとどまりました。ただ、近々利用を予定されている方を含めると50%超になり、会計事務所の業務が転換期にあることを感じます。現在ご利用の自動化ツールについては、弥生の「スマート取引取込」が約60%と最も多く、ご評価いただいていることに感謝いたします(次点はMFクラウド、次いでfreeeの順)。
弥生会計AEを含め、まだまだ多くの改善要望をいただいておりますので、皆さまのご期待に早期にお応えできるよう努めてまいります。
給与・労務3.0「やよいの従業員 オンライン」「やよいの給与明細 オンライン」についてうかがいます
貴事務所と顧問先の業務効率化に有効であると思いますか
給与・労務3.0の有効性については、70%近い方が「非常に有効」「有効」と回答いただきました。給与計算ソフトを顧問先に導入される会計事務所も多く、また最近では給与計算代行も増えているようです。年末調整の効率化はもちろん、顧問先でのアプリケーション間のデータ連携による業務効率化も、今後ますます進むと思われます。
従業員とのデータ連携による作業の省力化、効率化に関して期待のお声を多くいただきました。
商取引3.0「Misoca」、「弥生会計」との連携についてうかがいます
顧問先での業務効率化に有効であると思いますか
商取引3.0も他と同様、その有効性に関しては「非常に有効」「有効」と回答された方が70%となっており、顧問先での業務負荷の低減や会計処理の自動化に効果があるとお考えの方が大半です。ただ、商取引の顧問先支援に関しては、具体的な提案方法が分からないといったご意見が他に比べて多く、業務の流れ等のご提案を今後強化させていただくよう考えております。
事例発表についてうかがいます
貴事務所の今後の業務にとって参考になりましたか
今回のカンファレンスでも、積極的に弥生の「スマート取引取込」を活用した取り組みにより、成果を上げておられる会計事務所の事例をご紹介いただきました。ご参加の皆さまからは、約85%の方が「大変参考になった」「参考になった」と回答いただき、高評価でした。他事務所の取り組みに、自事務所の取り組みの刺激になった、具体的なマニュアルがほしい等のご意見もいただきました。今後も事例紹介につきましては、弥生PAPカンファレンスや会報誌(弥生NEXT)等でご紹介してまいります。
総括
今回の弥生PAPカンファレンスでは、会計に加えて給与・労務、商取引を含めた業務全体で3.0(近未来の姿)をご提案しましたが、アンケートでは、ご参加いただいた方にご支持をいただく結果となりました。
顧問先の経営支援には、これまでの会計事務所のメインの支援サービスである会計・税務の分野にとどまらず、給与・労務、商取引の全般での支援が期待されている時代に入ったとも言えます。
弥生は今後、製品・サービスの強化、拡充を加速していき、顧問先に対する会計事務所のサービス価値を向上させたいと願っています。弥生PAP会員の皆さまと共にその環境を創ってまいりますので、引き続きご協力いただきますようお願いいたします。
ご質問・お問い合わせ
カンファレンスで紹介している弥生製品・サービスについて、ご質問やご要望がございましたら、弥生カスタマーセンターへお問い合わせください。
お電話でのお問い合わせはこちら
弥生株式会社 カスタマーセンター03-5207-8857
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