弥生PAPカンファレンス 会計事務所の記帳代行業務を効率化する新サービス発表 2020 開催レポート 弥生PAPカンファレンス 会計事務所の記帳代行業務を効率化する新サービス発表 2020 開催レポート

2020年9月10月に「弥生PAPカンファレンス 2020」をオンライン配信開催しました。
「会計事務所の記帳代行業務を効率化する新サービス発表」をテーマに、当日の発表内容をレポートします。また参加者のアンケート結果もご報告します。

弥生のプレゼン内容

弥生の現況と目指す方向

弥生株式会社 代表取締役社長 岡本 浩一郎(発表資料PDF P.2~P.12)

再生時間 30分43秒

経営概況報告

お蔭さまで今年度(2020年度)も売上の過去最高記録を更新する見込みです。弥生シリーズは登録ユーザー数200万を突破し、圧倒的なシェアNo.1となっています。
新型コロナウイルス禍というこれまでにない難しい環境において、弥生に何ができるかを考え、公的な支援やリモートワークに関する情報を発信しています。是非ご活用ください。弥生がそういった状況でも軽微な影響にとどまり、結果を出すことができているのは、会計事務所の皆様の支えのおかげだと考えています。弥生PAP会員は10,000を超えましたが、パ―トナー制度として、私たちが目指す方向性を共有していることが重要であると考えています。

弥生が目指す方向

昨年(2019年)12月に弥生が発起人となって社会的システム・デジタル化研究会を立ち上げました。紙を電子媒体にそのまま置き換える電子化にとどまらず、業務プロセスそのものを見直すデジタル化について議論しています。6月に発表した「社会的システムのデジタル化による再構築に向けた提言」では、年末調整や確定申告のあり方などを、デジタル化を前提としゼロから見直すべきであると提言を行っています。また短期的な取り組みとして、インボイス制度が2023年に義務化されるにあたり、デジタルで電子インボイスをやり取りする仕組みが必要だとも、提言しています。

この提言を踏まえ、7月末に電子インボイス推進協議会を立ち上げ、弥生が代表幹事となって引っ張っています。
日本国内で活動する事業者が共通で利用できる電子インボイスの標準仕様を作り、それを普及させる。単純に法令対応というだけではなく、デジタル化によって業務を圧倒的に効率化することを目標としています。今の紙ベースの商流では膨大な手作業が発生しますが、電子インボイス、電子受発注が普及していくことで紙の証憑がなくなり、業務が圧倒的に効率化される世の中を作っていこうと活動しています。
法令改正にとどまらず、業務をいかに効率化するかがキーワードになります。

会計事務所業務の効率化

会計事務所にとって、自計化がいいか記帳代行がいいかというのは永遠の命題です。どちらも課題があり完璧ではありません。自計化は顧問先の健全な事業運営のためにはより良い選択ですが、ただそのためには顧問先に時間と労力、そして多少の会計知識が必要です。これに対し、記帳代行であれば顧問先はお金を使ってコアコンピテンスに集中することができますが、正確な情報をタイムリーに得ることが難しいと言えます。会計事務所の観点からすると、自計化はより付加価値の高い業務に専念できますが、人手不足などから対応できる顧問先は限られてしまいます。記帳代行は、顧問先の間口は広がりますが、一方で事務所業務の負荷が高まります。従来の弥生は自計化がベターというスタンスであり、会計事務所の皆様には、弥生製品を自計化のツールとして活用していただいてきました。

しかし、自動化を前提とすると、自計化と記帳代行の是非は変わってきます。
自動化を前提とすると、自計化には時間と手間がかかりません。なおかつ、顧問先自らが数字をタイムリーに把握することができます。会計事務所は自動化に向けての支援は必要ですが、あとは付加価値の高い業務に専念できます。これに対し記帳代行でも、会計事務所で記帳を自動化することによってタイムリーに数字を戻すことが可能になり、また会計事務所自身も付加価値の高い業務に専念できます。もちろん、顧問先はコアコンピテンスに集中できます。
つまり、自動化を前提にすると、自計化も記帳代行もどちらも有効な選択肢となってきます。弥生はこれまでは自計化をベターな選択としてきましたが、これからは自動化を前提に、記帳代行も有効な選択とすべきだと考えています。
そういった中で、記帳代行業務を会計事務所においていかに自動化するか効率化するか。弥生はそのためのサービスを提供したいと考えています。

記帳代行支援サービス

この度、弥生は記帳代行支援サービスを開始します。これは、弥生PAP会員の皆様が顧問先から記帳代行を受ける、それを弥生が裏で支えるといったサービスです。
これまでも金融機関の明細や、クラウドサービスのデータ等を取り込み、スマート取引取込の仕組みで仕訳にするということを実現してきました。
それでも残ってしまう紙の証憑を画像データとして弥生にアップロードすることで、スマート取引取込を使って仕訳にするサービスになります。
以前よりニーズが高くお待ちいただいていたこのサービスの詳細を、この後デモも含めてたっぷり皆様にご覧いただきたいと思います。

最後に

皆様にご理解いただきたいのは、弥生は今だけでなく、将来もしっかりと見据えているということです。
今年の年末調整は対応が非常に大変になりますし、来年の確定申告も申告書が大きく変わります。事業者の皆様がこういった法令改正に対応できるよう、しっかりと支援していきます。
同時に、この度開始する記帳代行支援サービスはもちろん、その先の電子インボイスまで、業務の自動化・デジタル化を推進していきます。さらに中長期的には、年末調整業務、確定申告業務自体を変えていき、社会全体のデジタル化をリードしていきたいと思っています。
将来を見据えつつ、今できること・今やることを皆様と一緒にしっかりと進めてまいります。引き続きお力添えの程、宜しくお願い致します。

参加者の感想

  • 電子化とデジタル化の定義を知ることができました。
  • 時代の流れに沿った戦略をきちんと練られていることがよくわかった。
  • 今後、記帳代行が無くなることは考えられなく、自計化と記帳代行の両輪で進める、という方針に感銘を受けました。
  • 電子化ではなくて、自動化、という社長の言葉がシミました。

記帳代行支援サービスのご紹介

弥生株式会社 マーケティング本部 営業推進部 部長 加藤 健一
弥生株式会社 マーケティング本部 営業推進部 都築 英恵
(発表資料PDF P.13~P.20)

再生時間 42分40秒

記帳代行支援サービス 提供開始の背景

日々多くの会計事務所の皆様とお話していく中で採用後定着を含む人材不足のご相談を多くいただきます。中でも多く伺うのが単純作業をしていただく職員の採用難・定着しないなどの声です。この問題が記帳代行業務に影響を及ぼしている状況です。記帳代行業務は単純作業ではありますが、品質の担保が必要なため、人材が定着していかないと、有資格者への負荷が増えてきます。本来、会計事務所として、顧問先へ高付加価値サービスの提供が必要とされているなか、単純作業に時間を取られていては経営レベルの問題になりかねません。
会計事務所の記帳代行業務を効率化し、顧問先へ高付加価値サービスの提供をしていただくため、弥生は「記帳代行支援サービス」を提供いたします。

記帳代行支援サービスの全体像と特徴

2020年9月28日、本サービスを提供開始いたします。このサービスはお客様が契約している金融機関や各種サービスのデータを自動取り込み、自動仕訳するほか、課題となっていた紙証憑を仕訳する点においても弥生が支援させていただくサービスです。私からこのサービスの3つの特徴をご説明いたします。

特徴の1つ目は、「領収書等の紙証憑をオペレーターがデータ化」することです。
複数名での入力とシステムのチェックによる高い入力精度を確保しました。領収書や通帳コピーなどの紙証憑を画像化し弥生に送っていただければ、もう会計事務所が入力する必要はありません。いただいた画像データは、今回立ち上げた入力センターで「日付」「金額」「摘要」をデータにし、1~3営業日以内に会計事務所へお戻しいたします。会計事務所では弥生会計からスマート取引取込を通して取り込むだけです。

2つ目は、顧問先の各種サービスの取引データを自動で取り込み仕訳にします。これまでも弥生会計をお使いのお客様は利用できましたが、今回記帳代行支援サービスをご利用の会計事務所とその顧問先には弥生製品をお持ちでなくても、利用いただけるようになりました。

3つ目は、記帳代行支援サービスで取り込んだ取引データを普段利用している「弥生会計AE」で仕訳とそれに基づく証憑画像を同時に確認いただけるようになりました。さらに、新たな付箋機能が追加されたことにより、取り込んだ仕訳を仕訳種類の絞り込みで効率的にチェック・修正することができます。

記帳代行支援サービスを利用するにあたり

利用料金については10顧問先の記帳代行ライセンスを含み月額10,000円です。それ以上の顧問先でご利用いただく場合は追加ライセンスもご用意しております。証憑データ化料金は1明細あたり18円*1で、利用に応じて従量課金するモデルです。無料体験プランもご用意しておりますので、有償利用の前に体験してみたいという方におすすめです。
記帳代行支援サービスをリリースするにあたり、「記帳代行効率化キャンペーン」も実施いたします。
サービスのお申込みは、弥生PAP会員サイトに申込みフォームをご用意いたします。そちらに沿って入力いただければご利用できるかんたんなステップになっております。詳細は弥生PAP会員サイトをご確認ください。
また、リリースにあたり十分なリソースは確保しておりますが、お申込み状況によってご利用をお待ちいただく場合がありますので、予めご了承ください。
カンファレンスではデモンストレーションをお見せしましたが、あくまで機能の一部のご紹介でした。全国6拠点とオンラインでサービスを体験いただくためのセミナーも実施いたします。

サービスリリースまで、企画の検討段階から、会計事務所の皆様にもご協力を頂きながら機能・品質を一緒に作ってきました。これからも改善要望をいただきながら機能改善・強化をし、より会計事務所の期待に答えられるよう磨き込みたいと思っています。
今後も、弥生は、お客様の事業が今どんな状況にあるかを正確に、かつタイムリーに把握できるようにすることで、会計事務所の皆様とともに、お客様の事業の健全な運営と発展の実現を支援していきます。

  • *1:
    小書きあり指定の領収書の場合は1明細あたり25円です。

関連ページ

参加者の感想

  • スマート取引取り込み、記帳代行支援サービスのサービス内容が理解できました。何事も最初は大変ですがメリットはあると思いますので前向きに考えたいと思います。
  • 記帳代行にかける時間を短縮したいと考えていたのでサービスを知れて良かったです。
  • 新サービスの記帳代行の概要について一定の理解ができ、実使用する場合のイメージもつかめました。
  • 記帳支援サービス一連の流れがよく理解できました。現在の環境の変化のともなったサービス体制に安心があります。

インフォメーション ~弥生 21 シリーズのご紹介と弥生のテレワーク支援について~

弥生株式会社 マーケティング本部 営業推進部 山田 泰広(発表資料PDF P.41~P.50)

再生時間 17分26秒

2020年11月13日(金)「弥生 21 シリーズ」を全国一斉発売

2020年11月13日(金)に新シリーズ「弥生 21 シリーズ」を全国一斉発売いたします。

ラインアップと紹介価格

変わらずご提供いたします。イメージキャラクターも変わらず芳根京子さんを起用しています。

顧問先への製品導入は最安値で

弥生PAP会員サービス「<顧問先向け>弥生製品紹介制度」をご利用いただくことで、弥生PAP会員の顧問先は、どこよりも安い価格で弥生製品を導入することができます。
弥生オンラインについて、弥生PAP会員の顧問先向けに実施している紹介キャンペーンをご利用いただくことで、初年度無償で導入できます。

「弥生 21 シリーズ」主な強化ポイント

弥生会計

令和2年分所得税確定申告への対応をいたします。そして、「やよいの青色申告オンライン」に第4表を追加しました。
記帳代行支援サービスのご紹介でもご案内したとおり、付箋機能の拡張、証憑ビューアーの搭載をいたします。また、スマート取引取込ではブラウザの起動なく、弥生会計へ直接取り込みができるようになります。他にもご要望の多かった部門管理にも対応する予定です。金融機関API連携についても引き続き強化していきます。

  • 付箋機能の拡張
    5種類の付箋が新規に追加されたことでスマート取引取込にて取り込んだ仕訳の判定が容易になり、ご要望が多かった取り込みデータの重複チェックにもご活用いただけます。特に黄色や赤色の付箋はチェックが必要ということが明確に表示されるため、修正漏れや見落とし防止になります。
  • 証憑ビューアー対応
    スマート取引取込で取り込んだ仕訳に証憑画像がある場合、証憑ビューアーにて画像を確認いただけます。ビューアーは別ウィンドウで起動するため、例えばモニターをデュアルディスプレイで利用する場合、弥生会計と証憑ビューアーを拡張画面でそれぞれ表示させて確認しながら作業を進めることができ、チェック作業効率も上がることが期待できます。
  • 金融機関API連携の強化
    現在、金融機関とのデータ連携契約において、口座連携機能をご利用のお客様が登録している口座のうち約99.9%をカバーしています。そのうち約90%の口座を金融機関との公式連携となるAPI連携に移行し、よりセキュアなサービスを提供しています。今後も順次API契約への切り替えを進めていきます。
弥生給与

法令対応や法定調書の電子データ出力で令和2年分の年末調整に対応します。
また、社会保険の電子申告義務化にも対応いたします。

販売管理

Misocaにおける、案件管理の強化、入金日管理、売掛残高一覧表の管理機能を拡充しました。

弥生のテレワーク実施方法

新型コロナウイルスの影響により、テレワークの導入が拡大する中、弥生は弥生ドライブと期限付きライセンスの2つを組み合わせた活用方法をご提案しています。弥生ドライブで弥生会計のデータを管理することで、データの一元管理ができ、作業場所を問わずデータの入力、閲覧が可能です。また、職員は自宅にて期間限定ライセンスで弥生会計を起動し、弥生ドライブのデータへアクセスすることで、事務所にいるときと変わらず日常処理を行えます。
弥生会計 AEのライセンスは1台1認証ですが、テレワークやBCP対策として期限付きのライセンスを今年3月から無償で提供しています。すでに約2,000事務所がお申し込みされ、約6,000ライセンスご利用いただいています。

テレワーク支援ライセンスを制度化

弥生はテレワーク支援として、この期限付きライセンス提供を制度化し、弥生 21 シリーズの発売日(2020年11月13日)から会員期間中に利用可能なライセンスとして提供いたします。お申し込み方法など、詳細は別途ご案内をいたします。

テレワークに役立つソリューション

テレワークにて活用いただける各種ソリューションについて支援を検討しており、各メーカーやベンダーと協業を進めています。
すでに提供しているリモートサポートby弥生PAPは、顧問先のパソコン画面を事務所のパソコン画面に映して遠隔で操作指導ができるサービスで、弥生PAP会員なら無料でご利用できます。
クラウド型勤怠管理システム「KING OF TIME」も弥生PAP会員が自社内で利用される場合、無償でご利用できます。クラウド型のためテレワークでも活用いただけるほか、勤怠データは弥生給与へCSV取り込みできますので、給与計算業務の効率化にもつながります。

その他

記帳代行支援サービスやクラウドを活用した弥生製品の活用方法について、毎月定例でセミナーを実施しています。会場開催、オンライン開催とお好きな方法でご参加いただけます。セミナーへの参加が難しい場合は個別対応も行っていますので、お気軽にご相談ください。

関連ページ

参加者の感想

  • テレワーク時の業務効率化について情報を得ることができました。 また、年末調整、確定申告に向け変更点やサポートが受けられるとの事で、安心しました。
  • 段階的なテレワーク導入を検討しており基本的なテレワーク体制を教えて頂けて感謝!
  • テレワークを必要とする時代にあった話を聞かせていただきました。
  • セキュリティの問題と資料持ち出しの課題が残っているのでよく検討したいです。

弥生PAP会員の取り組み事例

  • レポートは 動画でも確認できます。

    動画の表示調整

    画面右のボタンで動画位置の移動や表示サイズの調整ができます。

  • 当日の発表資料をダウンロードできます。本レポートと合わせてご覧ください。(要ログイン)

    弥生PAPカンファレンス 2020 発表資料(PDF6.9MB)

記帳代行支援サービスの活用とその効果について

KVI税理士法人 代表社員・税理士 岡森 久倫様 西村 修斗様(発表資料PDF P.21~P.31)

再生時間 25分40秒

KVI税理士法人では、中小企業経営者の支えとなり、企業の成長・発展と安定に貢献することを経営理念として、メンバーが経営者にとってかけがえのない相談者となることを心掛けています。そのためには、決算や税金の計算で終わらず、いかに数字を作り経営に活かしていただくかを社長と一緒に考えることが必要であり、メンバーがその時間を捻出するため記帳代行支援サービスを活用しようと思いました。

記帳代行支援サービスの活用の背景にある事務所の課題

働き方改革に関連し、特に繁忙期における残業時間をどうコントロールするか、お客様により良いサービスを提供していくためにも、メンバーに様々な働き方・考え方を認め、在宅勤務(リモートワーク)の場合でも、いかに質を下げずタイムリーにサービスを提供するか、が重要な課題となっていました。

今回サービスの活用をするにあたり、経営者にとってかけがえのない相談者になるために

  • より早く、より精度の高い月次決算情報をお届けする
  • みんなの考える時間・社長と対話する時間を確保する
  • メンバーが元気であるために、空間的・地理的・時間的制約から自由になる

この3つをテーマとしてメンバーに取り組んでもらいました。

記帳代行支援サービスの活用

記帳業務においては、領収書の処理など紙証憑からの入力に時間がかかることが課題です。そこから顧問先への報告の遅れ、記帳処理後の作業の停滞とつながり、結果として顧問先担当者の負担が増えます。また高付加価値業務への投下時間の減少にもつながります。そこで弥生の記帳代行支援サービスを導入することにしました。
サービスの導入前に領収書取り込みに適したスキャナの導入と、月次資料収集方法の変更を行いました。
バラバラでもらっていた領収書を整頓された状態でもらえるよう顧問先へ協力依頼することで、スムーズにPDF化が可能になり各種サービスの利用が可能になります。
これまでも、課題解消のために、他社の記帳代行サービスを利用するなど試行錯誤を繰り返していましたが、弥生の記帳代行支援サービスには、弥生会計との連携、手間、費用の3点全てにおいて他社と比較してメリットがありました。
他社サービスだと、弥生会計との連携でcsv形式でのエクスポート・インポートが必要になったり、領収書の確認・修正をブラウザ上で操作するため手間がかかったりしました。しかし、弥生の記帳代行支援サービスでは、データ化が終わったら「取引の取り込み」ボタンを押すだけで仕訳に変換できますし、レシートの日付、摘要、金額はすべて入力してもらえるので、作業は勘定科目の確認のみでよく作業時間の低減につながります。また他社サービスに比べ費用も少し安くなっています。

記帳代行支援サービスの具体的な活用方法として、弊社ではパソコンのモニターを2画面にし、片方に証憑ビューアー、もう片方に弥生会計を開いて利用しています。弥生会計で仕訳をクリックすると証憑ビューアーで領収書が表示され、キーボード操作だけで順繰りに確認でき、さらに付箋機能を使うことで二重仕訳のチェックも簡単にできます。また軽減税率8%と10%の2種類の税率が混在していても分別して仕訳作成をしてくれるのでチェック時間の短縮につながります。
記帳代行支援サービスの導入により、

  • 紙証憑での確認作業の簡略化による記帳業務の負担軽減
  • 証憑の取り込みなど担当者以外でも処理できる定型業務のルーチン化
  • 弥生ドライブの利用によるリモートワークへの業務最適化

など効果として実感しています。

実際に、記帳代行支援サービスを利用した中であがった実務的、具体的な改善要望はこちらです。

  • 仕訳ルールや学習履歴にない摘要は、仮の勘定科目(未確定勘定 など)で登録してほしい
  • 証憑アップローダーで科目を設定する際、部門設定もできると便利
  • クレジット明細の取り込みは振替伝票で1対多の明細になると確認がしやすい
  • 総合振込明細を取込対象にしてほしい
  • 証憑アップローダーのスマートフォン対応版がほしい

これらの機能を実装していただけると、より業務負担の軽減につながると思います。

サービス導入の効果と残された課題

前述の3つの課題に対しては、精度、正確性を維持しながら記帳業務に関する時間を短縮できる、残業時間を抑制しながらより付加価値の高い業務への時間シフトを図る、在宅勤務・リモートワークとも非常に親和性が高く、優秀な人材の活用にもプラスに働くなど、いずれも効果があったと判断しています。今後は記帳代行支援サービスを利用した業務フローのブラッシュアップと、記帳代行の対象となる顧問先の拡大をしていくつもりです。その為には、顧問先から資料の入手方法の改善とリモートワークでも対応できる方法を考えていく必要があります。時間の短縮、他の業務への取り組みにもまだまだ改善の余地があると思っています。更にはRPAを業務に取り入れ記帳サービスと組み合わせることで、より一層の効率化、付加価値の向上が可能ではないかと考えています。
最後に、これらの取り組みはあくまで顧問先である中小企業の経営の継続・成長・発展へ役立てることが目的であることを忘れないようにしたいと思います。

参加者の感想

  • PCのモニターをツインにして同時にみながら、作業の効率化を図るというやりかたが参考になりました。
  • 顧問先から提出してもらう領収書の整理方法を知れました。

記帳代行支援サービスの活用とその効果について

税理士法人BAMC 代表社員 橋本 隆様 (発表資料PDF P.32~P.40)

再生時間 28分58秒

私たちの事務所は2004年8月に開業し、中小零細企業のコンサルを行う株式会社を母体にもつ事務所です。国内5拠点のほか、海外にも拠点を設けています。今日は千葉支店・埼玉支店の活動を中心にお話いたします。スタッフには日本語学校からの紹介で外国人も在籍しています。
顧問先数は法人450社、個人1,500名で、そのうち日本に不動産を保有する台湾人投資家400名ほどと顧問契約を結んでいます。自計化率は20%程度、残り80%が記帳代行です。
事務所の特徴はコンサルティングを中心に行い、不動産仲介等も行っています。台湾に支店があることで、海外進出サポートもしています。
私自身は2007年に中途入社し、千葉支店・札幌支店の開設に携わり、今年の4月から代表社員になりました。

事務所の経営方針として、「一番、頼りになる存在へ」というビジョンを掲げています。これは顧問先、お客様を紹介いただく方々に対して、そして社内のスタッフに対して、という様々な思いが込められています。「知識と情報の提供を通じて、知恵と勇気の創造に貢献する」ことをミッションにしています。

記帳業務課題に取り込む背景と対策

そんな私達が記帳業務課題に取り組むに至った背景には、開業時より営業目標を立て、事務所全体で顧問先獲得、施策展開に注力していたことで、定常的に顧問先が増加していることがあります。新規契約の顧問先フォローは様々な手間があり大変なので、内勤・外訪担当者ともに負担が増えます。その結果疲弊し、退職してしまうという悪循環が起こっていました。2017年以降は派遣社員を雇い記帳業務を補いましたが、利益が低下しました。

業務課題として以下3点のことを掲げそれぞれの対策をとりました。

  • 記帳代行の割合を減らす
  • 入力作業を効率化する
  • 記帳代行の単価を上げる

まず「記帳代行の割合を減らす」に対しては自計化可能な顧問先に弥生の営業担当にも協力してもらいながら弥生の自計化率を上げる、自動化ツールを使って自計化を推進しました。
「入力作業を効率化する」に対しては拠点長を通じて作業の早いスタッフと情報共有をしたり、弥生の機能を知るため弥生に研修会をしてもらったりしました。
「記帳代行の単価を上げる」に対しては、外訪担当者ではなかなか難しい点もあるので、上席対応を行った結果いくつか解約等が発生しました。

課題解決のため、記帳アウトソーシングサービス(STREAMD)を2018年に導入しました。他社主催の懇親会に参加し、他の事務所から話を聞いたことがきっかけです。後日メーカー担当者にデモを見せてもらい、全支店にスキャナーを送り、即導入しました。使っていく上で記帳業務がスムーズにいくと実感しました。弥生でも同様のサービスがないかと思っていたところ、弥生の営業担当からサービス評価版の案内をもらいました。コロナ禍の状況ではありましたが、二つ返事で利用すると伝えました。社内ではZoomを使ってほとんどのスタッフに研修を実施しました。特にベテランスタッフは使い慣れている弥生会計で作業できるということで躊躇なく利用できました。
記帳代行支援サービスを導入するまでに弥生IDの整備と、利用承認をスピーディーに行うため、管理者を社員税理士・総務担当から支店長・支店長代理に変更しました。そして拠点ごとにサービス担当者を任命し利用窓口を設けました。

STREAMEDとの違いは、科目設定がない点です。専用のアプリがあり、そこから設定をするのが手間でした。仕訳がExcel形式で納品され、それを弥生会計で取り込んでから月次資料の作成をしていました。
一方、記帳代行支援サービスは、科目設定は弥生会計で設定しているものがそのまま利用できるので改めて設定する必要がありません。また、データも弥生会計上で取り込みその場で確認できるので、大幅に手間を削減できます。
また、証憑が弥生会計上で確認できることがすごく便利でした。手書きメモは小書き入りで依頼すれば摘要欄に入力してもらえるのですごく助かりました。

証憑データ化サービスは、顧問先の規模に関係なく17件で導入しています。製造原価科目が必要な場合は躊躇されるかもしれませんが、そんなことはありませんでした。領収書・通帳・クレジットカード・請求書を読み込ませています。現金が少ない理由はスマート取引取込を活用し、Excelの現金出納帳に入力してもらったものを取り込んでいるからです。

記帳代行用ツールは、簡単にいうとネットバンキングデータを直接弥生に取り込める機能です。事務所にいながら顧問先の情報を共有できるのでとても画期的です。
41口座を保有している顧問先でSTREAMEDを利用しましたが作業時間が90分、費用もそれなりにかかりました。一方、記帳代行支援サービスと記帳代行用ツールに変更したところ、初期設定は必要ですがあとの作業時間は10分になり、大幅に削減しました。月次作業がすごく楽になりました。利用料も1,000円くらいなので、コストもかかりません。顧問先からも通帳をコピーして郵送する手間がなくなったと大変好評でした。
記帳代行支援サービスを利用したことで、未利用時と比べて顧問先10件で540分、STREAMED利用時と比べ顧問先8件で205分の時間削減を達成できました。半日仕事は1時間ほどに、1日かけていたものは3時間ほどに短縮しました。残業時間も減り、効率的に仕事ができるようになりました。スタッフからは「楽すぎて入力できない身体になりました」とも言われました。作業時間が短縮したことで高付加価値サービスに注力できるようになりました。

弥生への要望は、次のとおりです。

  • 手書きの現金出納帳に対応してほしい
  • 仕訳ルールの設定について摘要が同じでも補助科目が違う場合が多いため、口座ごとに設定できるといい
  • 手数料相殺仕訳などは振替伝票で処理するため、振替伝票も登録できるといい
  • 口座連携で表示される口座番号が3桁だと見分けがつきにくい
  • 部門会計も利用しやすくしてもらいたい

今後の取り組み

今後はSTREAMED利用の顧問先は記帳代行支援サービスに乗り換えていきます。合わせて新規の顧問先にはインターネットバンキングを勧めていこうと思っています。
利用料金を気にされる方もいると思いますが、私は、利用料金よりもスタッフが使って慣れていくことを推奨します。慣れることで作業が効率化をしていくので空いた時間は「見る力」を養い、高付加価値業務に充てていくことが大事だと思っています。私が独立開業するなら、ぜひ記帳代行支援サービスをもう一人の作業員として使いたいですね。

コロナ禍を経験した今、を経験し、新しい働き方を私達も実践していくべきだと思っています。千葉支店・埼玉支店を本社に統合することで、働きやすさを求める取り組みをしています。今後テレワークが進むので、ペーパーレス化を実施し、電子化を自分でも体験してスタッフにも伝えていきたいです。今後進んでいくデジタル化も見据えていきます。
働きやすい自由な環境づくりをすれば多様な人材の採用ができると思っています。エリアを問わない顧問先の新規獲得もしてきたいです。

参加者の感想

  • 実際の運用、他社アウトソーシングサービスとのメリットデメリットの比較が明確で分かりやすかったです。
  • 支援サービスを提供してる顧問先の規模を見て、弊社の顧問先にも有用では、と思いました。

「弥生PAPカンファレンス 2020」アンケート結果

ご参加いただいた皆様にはアンケートをお願いし、539名の方にご回答いただきました。
ご協力いただきました方には、この場をお借りして御礼申し上げます。

(有効回答数 539)

本日ご案内した内容の満足度を教えてください。

「非常に満足」「満足」

今回は初のオンライン配信での開催でしたが、開始から終了まで多くの事務所様にご参加いただきました。特に記帳代行支援サービスについては、サービスの概要からデモでの実際の画面が確認できて非常に参考になったという声が多数あり、Q&Aを活用した質疑応答も135件いただくなど、最も関心度が高かったようです。オンライン配信にしたことで、今まで参加できなかった事務所様や職員様にも初めてご参加いただき、過去最大の参加者数を更新しました。今後もパートナーである皆様へ役立つ情報をご提供できるようにいたします。

参加者のコメント

  • 今後の方向性や新サービスの概要について理解できた
  • オンライン開催のため、参加しやすくなった
  • スムーズに視聴できました。チャットやQ&Aも活用されていてよかったです
  • 同業の仲間が同じような悩み、疑問を抱えていることがよくわかりました

弥生の現況および今後のデジタル化戦略についてよく理解できましたか。

「よく理解できた」「理解できた」

今後のデジタル化戦略において、弥生が目指す方向性が理解できたという声が非常に多かったです。電子化という言葉はよく耳にしますが、電子化、デジタル化の定義を知ることができ、より深い知識を習得できたという声も多数ありました。

弥生の記帳代行支援サービスを利用したいですか。

「すぐに利用したい」「利用を検討したい」

弥生の記帳代行支援サービスを「すぐに利用したい」「利用を検討したい」を選択された方はどの機能に関心がありますか。

70.7%
「証憑データ化サービス」機能の関心度
  • 有効回答数341
証憑データ化サービス70.7% 記帳代行用ツール59.8% 証憑ビューアーによる弥生会計AEでの確認修正57.8% その他2.3% 無回答2.9%

新サービスについて初めてのお披露目でしたが、6割以上の方に利用(検討)したいというご意向をいただきました。特にデモンストレーションにより操作画面や仕訳取込み後の確認の流れなどイメージができたという事務所様が多かったようです。また、今回追加された機能のうち「証憑データ化サービス」は特に関心が高く、利用することで事務所の業務効率化につながると思われたようです。

事例紹介としてご案内した、他事務所の「記帳代行支援サービス」の活用方法について、貴事務所の業務にも役立つと思いますか。

「とてもそう思う」「そう思う」

他事務所の取り組み事例を聞き、記帳代行支援サービスの活用方法や作業の効率化を図るやり方などがイメージしやすかった、という事務所様が多くいらっしゃいました。また、事務所が抱える課題に共感し、解決方法としてサービス導入を前向きに検討したい声が多くありました。他社サービスとの比較や導入後の業務短縮時間などここでしか聞けない内容がとても参考になった事務所が多かったようです。今後も事務所様の声を拾いながら、よりよいサービスを提供できるよう進化していきます。

参加者のコメント

  • 抱えている課題などが聞けて具体的にイメージできた
  • 他社サービスに比べて使い慣れたソフトで対応でき、効率が上がりそう
  • 他事務所で良いと思っていることなので、試す価値があると思う

現在のテレワークの導入状況を教えてください。

導入済もしくは導入を検討中

働き方改革や新しい生活様式など環境の変化により、テレワークを導入する事務所は約48%とあり、着実に増えているようです。導入を検討する事務所にとっては、弥生のテレワーク支援体制、ライセンス提供の話は非常に参考になったようです。一方で、紙ベースでの管理のため資料の持ち出しなどセキュリティ面での課題を抱え、まだ導入は難しいとされる事務所も複数ありました。テレワークのPC環境構築や活用いただける各種ツールのご紹介など、事務所様の課題を解決するサービスとして今後もテレワークの最新情報をご案内いたします。

今回、はじめてオンラインで開催しましたが、オンライン配信による満足度を教えてください。

「非常に満足」「満足」

初のオンライン開催でしたが、ストレスなく、集中して視聴できたという声が多く、今後の開催方法としてオンライン開催の継続を希望する声も多数ありました。また、視聴者の質疑応答(Q&A)がすべて見られるのが参考になった事務所も多かったようです。移動時間の手間や交通費などの費用をかけず、テレワークをしながらでも視聴できるなど、時間を有効活用できたことにメリットを感じられたようです。また今まで参加できなかった遠方の事務所様や担当者以外の職員の方々など幅広く視聴いただけたことは、弊社としても今回の開催が有効的なものであったと実感しました。

参加者のコメント

  • 時間と場所の制約が少ないため参加しやすかった
  • 周りを気にすることなく、集中して聞くことができた
  • オンラインでも臨場感がある
  • スタッフにも聴いてほしい時、全員で移動はできないが、オンラインなら可能なため

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