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M&Aの相談は誰にすべき?依頼先の選び方や主な相談先の特徴と注意点を解説

2024/01/04更新

今やM&Aは大企業だけではなく、中小企業にとっても事業承継を行う1つの手段として、身近なものになっています。特に2010年代以降はM&Aのニーズの増加に伴って、M&Aの支援機関も徐々に増えています。M&Aは専門的な知識が必要なため、専門家に相談をして進めることが一般的です。では、数あるM&Aの支援機関の中から、何を基準に選べばいいのでしょうか?
ここでは、相談先の選び方の他、M&Aや支援機関の概況、M&Aの主な支援機関の特徴と注意点を解説します。

M&A成約件数と支援機関の概況

M&Aの成約件数は、株式会社レコフの「グラフで見るM&A動向 新規タブで開く」によると、ここ10年間はほぼ右肩上がりです。コロナ禍の2020年は海外との取引などが減少したため、3,730件と少し落ち込みましたが、2021年には4,280件で過去最多を記録しました。中でも、小規模なM&Aが増えており、その背景としては経営者の高齢化や後継者不足が要因として挙げられます。
また、M&Aの増加と共にM&Aの相談先である支援機関も増えており、2015年には290社だった支援機関の数は、2020年末に370社までになりました。今後、M&Aの成約件数の増加と共に、支援機関も増えていくことが予想されます。

M&Aの主な相談先と選び方

M&Aを検討している売手にとって、あらかじめ知っておくといいことがいくつかあります。例えば、M&Aに必要な手続きや売却価格の相場、売却までの期間などです。
しかし、いずれも案件の規模や業種・業態、自社の財務状況、交渉条件などによってさまざまなケースがあるため、一概に回答できるものではありません。こうした疑問は、専門家に相談することで、ある程度の目安を知ることができ、計画を立てる際にも役立ちます。そのため、自社にとって最適なM&Aをスムースに行うには、専門家に相談して進めていくことが大切です。

M&Aの主な相談先として、証券会社や投資銀行、メガバンクの他、地方銀行、M&Aブティック(専門会社)、M&A仲介会社、事業引継ぎセンター、税理士・公認会計士などの支援機関が挙げられます。M&A案件の規模によって適した相談先が異なりますので、支援機関の特徴を見る前に、自社がどの規模の区分に属するのかを確認しておきましょう。
M&A案件の規模は、中小企業基本法が定める企業規模の定義とは異なり、おおよそ以下の3つに分けられます。

M&A案件の規模別の区分

  • 大規模案件:年商10億円超の企業や上場企業
  • 中規模案件:年商3億円超10億円以下の企業
  • 小規模案件:年商3億円以下の企業
M&A案件の規模別の区分:大企業(約1万社)大規模案件=年商10億円超の企業(手数料3千万円超)中規模企業(約56万社)中規模案件=年商3億円超の企業(手数料1千万円超)小規模企業(約325万社)小規模案件=年商3億円以下の企業(手数料1千万円未満)

ここからは、M&A案件の規模別に、M&Aの主な支援機関の特徴や注意点について解説します。

M&Aの支援機関1:証券会社や投資銀行、メガバンク

大規模案件のM&Aの支援機関として証券会社や投資銀行、メガバンクがあります。特徴と注意点は以下のとおりです。

証券会社や投資銀行、メガバンクの特徴

証券会社や投資銀行、メガバンクは金融のスペシャリストです。M&Aにおいても、証券会社や投資銀行、メガバンクは、業界・業種ごとに担当を置き、さまざまな企業と接点があるという強みが挙げられます。

大企業の大規模案件がメイン

証券会社や投資銀行、メガバンクは、大企業同士が行う大規模なファイナンシャル・アドバイザリー業務を担っています。財務に関する専門知識に加え、業界・業種ごとの動向などの情報が豊富で、シンクタンク部門を設けているところも珍しくありません。また、証券会社や投資銀行、メガバンクの中でも、外資系投資銀行などは特に大きな案件に特化しており、取り扱う案件規模の目安はM&Aの成功報酬が2億円以上といわれています。中堅の証券会社などでは、もう少し小さい規模を扱うこともありますが、それでも成功報酬が2,000万~3,000万円以上になる案件が目安といわれています。

ネットワークを活かした大企業とのマッチングが可能

証券会社や投資銀行、メガバンクは、日本全国だけでなく海外もカバーするネットワークを持ち、あらゆる業種の会社情報を持っています。そのため、地域・業種を選ばず、巨大なネットワークを活かし、大企業のファイナンシャル・アドバイザリー業務を行っているのが特徴です。希望条件に近い売却先を提案できる可能性が高いことも特徴といえます。

証券会社や投資銀行、メガバンクに相談する際の注意点

証券会社や投資銀行、メガバンクに相談する際には、いくつか注意点があります。ここでは、証券会社や投資銀行、メガバンクに相談する際の注意点を見ていきましょう。

中小規模案件は取り扱えないことが多い

証券会社や投資銀行、メガバンクが取り扱うのは、大企業が行う成功報酬が億円単位のファイナンシャル・アドバイザリー業務がメインです。中規模案件や小規模案件だと、そもそも取り扱ってもらえないこともあるので相談する際には注意しましょう。

迅速な対応が難しい場合がある

証券会社や投資銀行、メガバンクで取り扱う案件は大規模なプロジェクトになるため、関係する人数やタスクが多くなり時間がかかるものです。そのため、迅速な対応が難しい場合があります。大手コンサルティングファームや監査法人などの専門機関と連携して対応していることもあります。こうした場合も迅速な対応が難しくなるため注意が必要です。

M&Aの支援機関2:M&Aブティック(専門会社)や地方銀行

M&Aブティックとは、M&A仲介などを専門に取り扱っている支援機関です。地方銀行も、地域のファイナンシャル・アドバイリー業務を行っています。ここでは、M&Aブティックと地方銀行の特徴と注意点を見ていきます。

M&Aブティックや地方銀行の特徴

M&Aブティックや地方銀行の特徴は主に以下の2つです。

主に中規模企業のM&A案件を取り扱う

M&Aブティックや地方銀行が取り扱うのは、主に年商3億~10億円程度の中規模企業の案件がメインです。得意とする業種などはM&Aブティックや地方銀行によってさまざまなので、依頼する際は、得意な地域や業種について事前に確認して、自社に合ったところを選ぶ必要があります。

独自のネットワークや強みを生かした買手候補を紹介してもらえる

M&Aブティックは、M&A仲介に特化している会社のため、独自のネットワークを駆使して、買手候補を紹介してもらえることが特徴の1つに挙げられます。
また、地域密着型の地方銀行は地元企業とのネットワークが強く、特定の地域に強いことが一般的です。

M&Aブティックや地方銀行に相談する際の注意点

M&Aブティックや地方銀行に相談する際の注意点が以下のとおりです。

小規模案件は対応してもらえない可能性がある

M&Aブティックや地方銀行によって多少違いはありますが、取り扱う案件はおおむね成功報酬が1,000万~5000万円前後になる中規模案件が中心です。規模の小さい案件だと対応してもらえない可能性がありますので、相談する際には注意が必要です。

地方銀行は紹介にとどまるケースもある

もう1つ地方銀行に相談する際の注意として、M&Aの専門部署を持つ銀行以外では対応スキルをもった人材が少なく、買手候補の紹介だけにとどまるケースがあるという点が挙げられます。地方銀行にどこまでを依頼したいか、何を担当してもらえるかなどは事前に確認しておくことが必要です。

M&Aの支援機関3:税理士や公認会計士

税理士や公認会計士は、財務や税務、会計監査などの専門家です。その専門知識には、M&A業務に欠かせない内容が多く含まれます。

税理士や公認会計士の特徴

ここではM&A支援機関としての税理士や公認会計士の特徴を見ていきましょう。主に以下3つの特徴が挙げられます。

中小企業の事情を理解している

税理士や公認会計士の特徴として、顧問契約などで日頃から中小企業との付き合いも多く、交流があるため、中小企業の事情を理解していることが挙げられます。税理士や公認会計士は、M&Aの相談先となることも多い存在です。

付き合いがある税理士や公認会計士なら相談しやすい

自社で顧問契約を結んでいるなど、付き合いのある税理士や公認会計士なら、自社の財務状況をよく知っていたり、定期的に会っていたりするため相談しやすいという特徴があります。税理士や公認会計士は、数多くの事業者の経営をサポートしているので、自社の状況に合わせたアドバイスをもらえます。

専門知識と経験を活かした支援を受けられる

M&Aでは税務や財務、会計などの専門知識が欠かせません。その点、税理士や公認会計士は、この道の専門家ですから、財務や税務、会計の観点からアドバイスがもらえることも特徴の1つに挙げられます。また、買手は売手の内部状況を知るために財務・税務・法務・労務など、あらゆる側面から会社の実態を調査するデューデリジェンスを行います。売手はデューデリジェンスへの協力義務がありますので、必要な資料を準備する際などにも税理士や公認会計士の力を借りると安心です。

M&Aの流れとデューデリジェンスについてはこちらの記事で解説していますので、参考にしてください。

税理士や公認会計士に相談する際の注意点

小規模企業の相談にも対応している税理士や公認会計士ですが、注意点もあります。税理士や公認会計士に相談する際の注意点は以下のとおりです。

M&Aについての経験がある税理士・公認会計士は限られる

すべての税理士や公認会計士が、M&A業務を行っているわけではありません。顧問税理士や公認会計士がM&Aに明るくない場合やM&Aに対して消極的な場合は、M&A業務について経験のある税理士や公認会計士を探すか、紹介してもらう必要があります。

買手の紹介や打診まで行う税理士・公認会計士は少ない

税理士や公認会計士はそれぞれ税務、財務、会計の専門家なので、M&A業務の経験があっても、買手を紹介するネットワークまで備えている方は多くありません。そのため、M&Aのマッチングサービスと組み合わせて依頼することで、費用を抑えられ、スムースかつ幅広く相手先を探すことが可能です。

手間をかけずに、自社に合った相談先を探す方法

M&Aに詳しい支援機関といっても、自社に合った相談先でなければスムースに進めることは難しくなります。
自社に合ったM&Aを行うなら、M&Aでは、交渉力に加えて財務、税務、会計、法務、労務などの専門的な知識が必要となり、すべての手続きを自力で進めるのは困難です。特に小規模なM&Aを成功させるには、税理士・公認会計士の力を借りましょう。M&Aに詳しい税理士・公認会計士を探すなら、ご紹介無料の「税理士紹介ナビ 新規タブで開く」がおすすめです。弥生では、業界最大規模の全国12,000のパートナー会計事務所(2023年4月現在)から、会社所在地や業種、会社規模に合わせて最適な税理士・公認会計士を紹介します。なお、税理士・公認会計士との契約にかかる費用は内容に応じて別途必要です。

また、M&Aの相手探しには「弥生のあんしんM&A 新規タブで開く」というマッチングサービスがあります。費用は、マッチング成立時に買手に対して30万円のサービス利用料がかかるのみです。「弥生のあんしんM&A」は、小規模案件を中心となっていますので、事業承継をしたい中小企業経営者の方にもぴったりです。

弥生のあんしんM&Aの主な特徴

  • 「弥生のあんしんM&A」の登録料は無料
  • 売手なら、マッチング成立時の手数料もなし
  • 弥生の認定する税理士・公認会計士(弥生PAP会員)がM&Aの取引をサポート
  • 中小企業の小規模案件が中心

自社に合うM&Aの相談先を見つけよう

弥生のあんしんM&A 新規タブで開く」のようなM&A支援サービスを活用すると、M&A経験のある税理士・会計事務所の紹介も行ってもらえます。まずはM&Aを相談することから始めてみてはいかがでしょうか。

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