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M&Aで税理士・公認会計士に依頼できることは?役割や報酬相場も解説

2024/01/04更新

M&Aを進める際には、税務や財務、法務、労務などの専門的な知識が必要になるため、各分野の専門家の力を借りることが一般的です。税理士・公認会計士もM&Aについて相談できる専門家で、特に税理士は年末調整や税務申告などの業務でも関わることが多いため、長くお付き合いするビジネスパートナーともいえる存在です。
ここでは、M&Aにおける税理士・公認会計士の役割と支援してくれる業務内容、依頼した際の報酬について解説します。

中小企業がM&Aの相談をするなら税理士・公認会計士がおすすめ

M&Aについての相談先は、主に以下の3つが挙げられ、案件の規模によって適した相談先が異なります。

  • 証券会社や投資銀行、大手銀行などの金融機関
  • M&Aブティック(専門会社)
  • 税理士・公認会計士

まず、証券会社や銀行などは、金融や財務に関する専門知識が豊富で、企業情報も多く持っているのが特徴です。大手企業や上場企業のM&Aのように大規模な案件を担当することが多くなっています。

M&Aブティック(専門会社)は、M&Aの支援を専門とする、主にM&A仲介会社やコンサルティング会社のことです。案件規模の大きさにかかわらず対応が可能ですが、小規模案件は対象外のM&Aブティックもあります。

税理士や公認会計士は、顧問契約などで日頃から中小企業との付き合いも多く、交流があるため、中小企業の事情を理解していることが特徴として挙げられます。税理士や公認会計士は、M&Aの相談先となることも多いので、まず相談してみることがおすすめです。

M&Aにおける税理士・公認会計士の具体的な業務

M&Aにおける税理士・公認会計士の役割は、会計事務所によって異なります。M&Aについて経験豊富な税理士・公認会計士の場合は、M&Aの戦略構築から仲介、交渉サポートなどを含めた案件全体のサポートを行うこともあります。なお、すべての税理士や税理士事務所がM&Aアドバイザリー業務に対応しているわけではありませんので、M&Aについて実績があるかどうかは依頼前に確認しておくことが大切です。
ここからは、税理士の具体的な業務について見ていきます。

M&Aアドバイザリー業務

M&Aアドバイザリー業務は、M&Aの売却スキーム(手法)に関する助言から戦略策定、相手先探し、取引金額のベースとなる企業価値算定、交渉サポート、クロージングの実行支援まで、M&Aの工程全体に関わる業務のことです。
M&Aアドバイザリー業務は、銀行や信託銀行などの金融機関、大手証券会社、M&A仲介会社、コンサルティング会社などでも行っています。それぞれの違いは対応している案件規模です。前述の相談先は大規模~中規模の案件に対応しています。税理士・公認会計士であれば、中小規模のM&A案件を依頼できる他、M&Aにかかる税金に関してプロのアドバイスが受けられるので安心です。

デューデリジェンス

デューデリジェンスとは、財務・税務・法務・労務など、あらゆる側面から会社の実態を調査する企業監査のことです。買手は売手の権利や義務を引き継ぐので、売手がどのような経営状態なのかを知るために、案件規模にかかわらず、デューデリジェンスを行うことが一般的です。デューデリジェンスは弁護士、公認会計士、税理士など、さまざまな分野の専門家に依頼することが多く、税務に関する部分を担うのが税理士です。売手はデューデリジェンスへの協力義務がありますので、必要な資料を準備する際などにも税理士や公認会計士の力を借りると安心です。

M&Aの流れとデューデリジェンスについては、こちらの記事もご参照ください。

バリュエーション

バリュエーションとは、企業価値評価のことで、会社の経済的価値を金額換算し、妥当な買収額を決める目的で算出するものです。財務諸表の読み解きと数字の裏付けを取るための綿密な調査、現在のキャッシュフローの状況、将来のキャッシュフローの予測を行ったうえで、会社の経済的価値が金額換算されます。

M&A後のサポート

税理士は税金に関する業務が本業ですので、M&A後の経営相談や税務申告をサポートすることもできます。M&Aを実行した年の税務申告は複雑になるため、税理士にM&A支援を依頼すれば、M&A終了後の税務申告を適切な形で行うことができ、追徴課税といったペナルティを避けることができます。

M&A支援を依頼した際の費用相場

M&Aの支援を依頼した場合の費用は、案件の規模や依頼先によって決まるため、一概にいくらということは難しくなっています。また、関わる専門家の人数や稼働時間、案件規模によって違いはありますが、中規模企業がバリュエーションを依頼した場合の費用相場は50万~100万円程度、M&Aアドバイザリー業務を依頼する場合は取引金額の3~5%程度が目安です。最低報酬額が設定されている場合もあります。案件規模の他、依頼内容や会計事務所によっても費用相場は異なりますので、契約前に業務内容と内訳を確認することが大切です。

M&Aの相手先を探す方法

M&Aの相手先を探すなら、ご登録無料の「弥生のあんしんM&A 新規タブで開く」がおすすめです。「弥生のあんしんM&A」は、相手探しができるマッチングサービスです。利用料は、マッチング成立時にサービス利用料として買手に対し30万円の手数料がかかるのみで、売手は成立時の手数料もかかりません。M&Aの専門家は、業界最大規模の全国12,000のパートナー会計事務所(2023年4月現在)から、会社所在地や業種、会社規模に合わせて最適な税理士・公認会計士を紹介します。なお、専門家との契約にかかる費用は内容に応じて別途必要です。

弥生のあんしんM&Aの主な特徴

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  • 弥生の認定する税理士・公認会計士(弥生PAP会員)がM&Aの取引をサポート
  • 中小企業の小規模案件が中心

中小規模のM&Aなら税理士・公認会計士にまずは相談してみよう

M&Aにおいて税理士・公認会計士は、相手先の税務リスクの調査や企業価値評価、M&Aにかかる税金の計算などを担う心強い存在です。また、税理士は中小規模のM&Aにも対応しているため、まずは税理士に相談してみることがおすすめです。M&A案件も専門家も探したいという場合は、「弥生のあんしんM&A 新規タブで開く」などのM&Aマッチングサービスを上手に活用してみましょう。

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