使わないのはもったいない!個人事業主のインターネットバンキング活用法
2023/08/25更新

この記事の執筆者sorarium

あなたが使っている口座はインターネットバンキングができますか? インターネットバンキングは、24時間いつでも取引ができ、一般銀行より金利が高く振込手数料が割安といった大きなメリットがありますが、セキュリティ面に不安を覚えてまだ使ったことがない人も多いかもしれません。
今回はインターネットバンキングとはどういったものなのか、どんな活用ができるのか、セキュリティ対策はどうすればいいのかをご紹介します。
POINT
- インターネットバンキングは3種類
- 個人事業主こそインターネットバンキングを活用しよう
- 自分の口座は自分で守る! セキュリティ対策16項目
インターネットバンキングの種類とそれぞれの特徴
インターネットバンキングというと、インターネット専用の銀行でしか使えない、と誤解している人もいらっしゃるかもしれませんが、実はインターネットバンキングには3種類あります。
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1.一般の銀行で申し込み、通常のサービスと併用して使う
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2.一般の銀行が運用しているインターネット支店
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3.インターネット専業銀行
一番目の一般銀行で申し込みをするインターネットバンキングサービスは、すでに手持ちの口座で使えるようにするものなので、新しく口座を開設する必要がないため簡単に始めることができます。ただし、二番目、三番目と比較すると手数料や金利の面で劣るのは否めません。
二番目のインターネット支店は、一般銀行が仮想上につくった支店なので実店舗はありません。例えば、みずほ銀行、スルガ銀行、三菱東京UFJ銀行などがあり、静岡銀行や京都銀行といった地銀もインターネット支店を開いています。
一般銀行ですが、インターネット支店は口座開設も比較的簡単で、割安の振込手数料やATM利用料が無料だったりと、たいてい普通の口座より優遇されています。
ただしデメリットとして、一部の銀行では給与振込や公共料金の引き落とし口座に登録できない場合があります。また、冊子型通帳も原則発行されないため、自分で取引明細は保存しておかないといけません。
最後のインターネット専業銀行は、基本的に店舗をもたずインターネット上での取引に特化した新しい銀行です。例えば、PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)、ソニー銀行、住信SBIネット銀行などがあげられます。
一般の銀行よりかなり金利が高く、安い振込手数料が魅力で、銀行によっては預金額によって振込手数料が月数回無料になるところもあります。ただし、こちらもインターネット支店と同様、一部では年金受取のための口座が登録できないことがあるので注意が必要です。
それぞれにメリット・デメリットがありますが、これらに共通しているのは、時間に関係なく24時間取引が可能なことです。いつでも残高や入出金明細が照会できるので、わざわざ窓口やATMに行って通帳記入を行わなくてもいいのはとても便利!
さらにインターネット支店やインターネット専業銀行の場合、一般銀行より金利が高く設定されていることが多いので、定期預金向けとも言えるでしょう。
個人事業主にこそ使ってほしい! インターネットバンキングの上手な活用法
インターネットバンキングは個人事業主が、ぜひ活用したいサービスの一つです。
なぜなら、インターネットバンキングができる口座を持っていると、クラウド型会計ソフトを使っている場合、取引明細を自動的に読み込んでくれるので、わざわざ通帳から逐一入力し直す必要がありません。
また取引先に振込をする際なども、振込手数料が安い(あるいは回数制限つき無料)のは、助かりますね。
取引先からの入金確認も、わざわざ仕事の合間をぬって通帳記入に行く必要はありません。真夜中でも朝一でも、自分の都合のいい時に入出金を照会できるのは時間の節約にもつながります。
できることは全部やる!万一のためにセキュリティ対策はしっかりと
インターネットバンキングは非常に便利なサービスですが、不正送金のような事件も起こっているので、できるかぎりの自己防衛策はとっておくにこしたことはありません。
銀行によって使えるものと使えないものがありますが、基本的には以下のことに注意しておけば、もし万が一のことがあっても、自分に過失は無かった、と主張することができるでしょう。全国銀行協会も「預金者に過失がない場合、全額補償する」という申し合わせを発表しているので、過度に怖がる必要はありません。
- セキュリティソフトは常に最新版を使用する
- OSのアップデートはこまめにしておく
- ログインIDやパスワードは人に教えない
- パスワードを簡単すぎるものにしない
- ログインIDやパスワードを記載した紙等を人目にふれるところに放置しない
- 取引上限額を低く設定しておく
- 取引中に席をはずす時は必ずログアウトする
- 複数の人間と共有するパソコンではインターネットバンキングは極力使用しない
- 共用パソコンを使った場合は、クッキーや履歴などを毎回削除しておく
- 怪しいメールは開かない
- 怪しい添付ファイルは開かない
- メールに記載されているURLではなく公式サイトからアクセスする
- 他で使用しているパスワードとは完全に違うものにする
- 使い捨てのワンタイムパスワードを利用する
- 取引時に確認番号表(乱数表)を使用する
- ソフトウェアキーボードを利用する
もちろん銀行でもセキュリティ対策は年々強化されていますが、やはり最終的に自分の口座を守るのは自分だ、ということをいつも念頭に置いておきましょう。
まとめ
私自身もインターネットバンキングを利用していますが、おすすめは、やはり振込手数料が無料になる新生銀行(月1回無料・条件によって増える)と住信SBIネット銀行(条件なしで月3回まで)です。
また、ゆうちょ銀行を使っている人は多いため、ゆうちょダイレクト(ゆうちょ銀行同士なら月5回まで無料)も便利でしょう。
セキュリティ対策をきちんとしていれば、インターネットバンキングはとても快適で便利なサービスです。特に個人事業主にとっては、活用しなければ損!ぜひ導入してみてはいかがでしょうか。
photo:Thinkstock / Getty Images
この記事の執筆者sorarium
1978年生まれ。大学卒業後、デザイン事務所に勤務。フリーペーパーの製作や店舗取材などに携わる。その後、転職してインハウスデザイナーに。2009年に独立し、その時の経験をもとに青色申告サイト「Bluescope」を立ち上げた。現在はデザイン業を中心に、ブログや旅行サイトへの執筆なども行っている。sorarium
