納税準備預金を活用して、遅れず納税しよう
執筆者: カトウ・マユ
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確定申告や決算の後、待ち構えるのが税金の納付。納付で慌てないために、納税用の資金を預け入れられる「納税準備預金」を活用しましょう。普通預金より利率を高く設定する金融機関も多く、利息は所得税など含め非課税の預金です。計画的な納税を実現できる、納税準備預金の利用ポイントをまとめました。
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POINT
- 「納税準備預金」には預金利子が非課税になるメリットが
- 金融機関によっては、納税準備預金の金利が若干優遇されていることも
- 預金の引出しには、納付書や納税告知書などが必要
納税用資金の預け入れで利息が非課税になる「納税準備預金」
法人も個人事業主も避けて通れないのが税金の納付です。去年はしっかり稼いだなあと気を大きくしていたら、後で思わぬ高額な税金の納付が必要で慌ててしまう人もいるかもしれません。特に消費税を税込経理をしている場合、預かった消費税も売り上げで計上しているので、確定申告して納付金額をみて驚くことがあります。
そこで、納税資金を確実に確保するために活用したいのが「納税準備預金」です。納税準備預金とは、銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫といった金融機関が取り扱う、租税の納付を目的とした資金を預け入れるための預金です。法人も個人事業主も利用でき、利息が非課税になるメリットがあります。また、金融機関によっては、納税準備預金の金利が若干優遇されていることも。普通預金の利息には、個人事業主の場合、所得税及び復興特別所得税15.315%+住民税5%=20.315%、法人の場合は、所得税及び復興特別所得税15.315%が課税されています。普通預金に納税資金を準備するよりも、納税準備預金を活用することでわずかでも節税でき、資金を有利に運用できます。
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預金の引出しには、納付書や納税告知書などが必要
納税準備預金の引き出しは原則として租税の納付に充てる場合に限られ、租税納付の目的のためかどうかを取扱金融機関が確認して払出し手続きを行うので、納付書や納税告知書などの書類の提出が必要となります。また税金納付の自動振替口座として指定することも可能です。
納税準備預金から納税以外の目的で引き出すと、利息は課税扱いとなります。その場合の利息は普通預金利率となるので要注意です。
計画的な納税資金準備が事業の安定につながる
スモールビジネスが軌道に乗るまでは、日々の資金繰りに追われることも多く、つい納税する予定の資金まで運転資金に回してしまいがちです。法人は決算日から2ヵ月以内に法人税や住民税などを納付しなくてはならず、個人の場合も5月や6月には固定資産税、住民税、自動車税などの第1期納付期限がやってきます。
毎年納税する時期になってから納税資金の確保に慌てていては、事業に集中できません。消費税課税事業者の場合、たとえ事業が赤字でも、消費税はあくまで売上によって消費者から預かった税金なので、自分が仕入れのときに支払った消費税を引き算して納めなくてはいけません。あらかじめ試算表などで算出した予定納税額を定期的に納税準備預金に積み立てておけば、納税資金に手を付けずに確実に納税できますね。計画的な納税資金準備を続けて、事業の発展につなげたいですね。
photo:Getty Images
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この記事の執筆者カトウ・マユ
1974年生まれ。大学卒業後、出版社等に勤務。出産後は個人事業主として、主にwebメディアの編集業務を行う。会社員時代に子会社の経理・決算業務に携わる機会があり、簿記3級を取得。
