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就任承諾書の書き方は?作成する際の注意点も解説

監修者:森 健太郎(税理士)

2024/02/14更新

就任承諾書は、会社の役員を選任する際に必要な書類です。会社の設立登記の際には、設立登記申請書などの必要書類と併せて、就任承諾書を法務局に提出します。

ここでは、就任承諾書が必要になる場面や提出を省略できるケースのほか、就任承諾書の書き方、作成する際の注意点についても解説します。

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就任承諾書は会社役員への就任を承諾したことを証明する書類

就任承諾書とは、役員として選任(選定)された人が、就任を承諾したことを証明する書類です。
会社法では、株式会社の役員を取締役、会計参与、監査役と定義しています。株式会社では取締役を必ず1名以上、取締役会を設置する場合には3名以上置かなければならないと定められています。会計参与や監査役については、取締役会を設置しなければ置かなくても問題ありません。
また、合同会社では株式会社のような取締役、会計参与、監査役といった役職を設置しませんが、出資者である社員が株式会社における役員にあたります。

株式会社の役員は株主総会の決議によって選任され、会社と委任契約を結びます。ただし、株主総会で取締役に選任されたからといって自動的に就任するわけではありません。
委任契約を成立させるには、一方の申し込みに対する相手方の承諾が不可欠です。会社からの委任を役員が承諾し、双方の間で委任契約が成立したことを証明するための書類が就任承諾書です。就任承諾書を作成したら、法務局に提出しましょう。

株式会社における就任承諾書の種類

書類名 概要
取締役就任承諾書 取締役の就任承諾書は、取締役への就任を承諾したことを証明する書類です。会社設立時に複数人の取締役がいる場合は、人数分の就任承諾書の作成が必要です。
代表取締役就任承諾書 取締役の就任承諾書は、取締役への就任を承諾したことを証明する書類です。会社設立時に複数人の取締役がいる場合は、人数分の就任承諾書の作成が必要です。
監査役就任承諾書 監査役の就任承諾書は、監査役に就任することを承諾した旨を証明するための書類です。監査役を設置しない場合は不要です。

なお、合同会社において複数の社員の中から互選により代表社員を定める場合には、代表社員就任承諾書が必要です。代表社員就任承諾書は、合同会社で複数の社員の中から代表社員を定めた場合に、代表社員に就任することを承諾した旨を証明する書類です。

  • 会社設立や法人登記の申請に必要な書類については以下の記事を併せてご覧ください

就任承諾書を省略できる場面

会社の設立時や役員の変更時であっても、以下のような場合では、就任承諾書の提出を省略することができます。

会社の設立時に選任・選定にかかる決議書に記載がある

会社設立の際、選任・選定にかかる決議書に、役員が席上で就任を承諾した旨と本人の記名・押印(実印)があれば、就任承諾書の提出は不要です。設立登記申請書の添付書類の欄には、「就任承諾書は、設立時取締役選任決議書の記載を援用する」などと記載します。
ただし、発起人以外から設立時取締役等を選任・選定した場合には、就任承諾書の提出が必要です。

設立時取締役等を定款で定めている

設立時に取締役等を定款で定めており、かつ、その人が発起人であれば、就任承諾書の提出を省略できます
これは、発起人としての記名と押印(実印)がある定款が、就任承諾書を兼ねるためです。ただし、電子定款の場合は、発起人が実印を押印することがないため、就任承諾書が必要です。
なお、設立登記をオンライン申請する場合には、発起人が設立時取締役等として定款で定められており、かつ、定款の作成者として定款に電子署名を行っているときは、就任承諾書は必要ありません。

  • 電子定款については以下の記事を併せてご覧ください

また、役員の変更時に、株主総会議事録に新たに選任された役員が就任を承諾した旨とその役員の住所・氏名が記載されている場合にも、就任承諾書の提出を省略できます

就任承諾書の書き方

就任承諾書には、日付や役員の住所・氏名、会社名など、記載すべき内容が決められています。加えて、役員の実印による押印も必要です。
就任承諾書で記載が必要な項目は、以下のとおりです。

選任された日付

役員に選任・選定された日付を記載します。定款によって選任された場合は定款の作成日、決議書によって選任された場合は決議書の日付、株主総会によって選任された場合は株主総会の開催日となります。

選任された役職名

取締役や代表取締役など、選任・選定された役職名を記載します。会社設立にあたって作成する就任承諾書であれば、設立時取締役または設立時代表取締役となります。

役職に就任することを承諾する旨

就任承諾書には、役員に選任され、その役職に就任することを承諾する旨が記載されていなければなりません。例えば、「設立時取締役に選任されたので、その就任を承諾します」というように記載します。

役員住所

選任された役員の住所を、役員個人の印鑑証明書の記載のとおりに記載します。番地なども、「◯丁目◯番地◯号」というように、省略せず正確な記載が必要です。

役員の氏名

選任された役員の氏名を記載します。住所と同様に、印鑑証明書のとおり正確に記載します。

会社名

定款に記載されている会社名(商号)を、省略せずに正確に記載します。例えば、株式会社を(株)などと省略することは認められません。

作成日

就任承諾書の作成日を記載します。上に挙げた選任された日付と間違えないように気をつけましょう。

役員の押印(実印)

就任承諾書には、選任された役員の実印による押印が必要です。なお、捨印は必須ではありませんが、念のため、上部の余白に捨印を押しておくと安心です。捨印とは、あらかじめ文章の余白に押印しておき、誤りが見つかった際に訂正印として利用できるようにしておくものです。

就任承諾書を作成する際の注意点

就任承諾書を作成する際には、注意すべき点がいくつかあります。間違えると余計な修正の手間がかかるので、作成前に確認しておきましょう。

就任承諾書を作成する際の注意点

  • 複数の取締役が選任される場合は、1名にそれぞれ就任承諾書が必要
  • 印鑑は実印が必要な場合と認印でも問題ない場合がある

複数の取締役が選任される場合は1名ごとにそれぞれ就任承諾書が必要

就任承諾書を作成する際の注意点として、複数の取締役が選任されている場合には、1名ごとに取締役就任承諾書が必要である点があります。
1枚の承諾書で複数人分をまとめることはできません。ただし、発起人が取締役になる場合には、就任承諾書は不要です。

印鑑は実印が必要な場合と認印でも問題ない場合がある

就任承諾書を作成する際の注意点には、就任承諾書にどのはんこを使用すればいいかという点もあります。就任承諾書には基本的に、選任された役員の実印による押印が必要ですが、場合によっては認印でも良いことがあるためです。

以下のような場合が挙げられるので、知っておくと良いでしょう。

就任承諾書への押印が実印でなくても良い場合

  • 取締役非設置会社において、新たに代表取締役を選定した場合
  • 取締役会設置会社で取締役を選任した場合
  • 定款については以下の記事を併せてご覧ください
  • 取締役については以下の記事を併せてご覧ください

会社設立に必要な就任承諾書を手軽に作成する方法

就任承諾書の作成といった、会社設立に必要な準備を手軽に行いたい場合におすすめなのが、自分でかんたんに書類作成ができる「弥生のかんたん会社設立」と、起業に強い専門家に会社設立手続きを依頼できる「弥生の設立お任せサービス」です。

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就任承諾書を正しく作成して、会社設立の登記申請をスムースに進めよう

会社を設立する際には、設立登記申請書と併せて、設立時取締役等の就任承諾書を法務局に提出する必要があります。就任承諾書の提出を省略できるケースもありますが、基本的には会社設立時の必要書類の1つと考えていいといえます。もし、提出が必要かどうか不安な場合は、専門家に相談するのがおすすめです。

会社設立時には、就任承諾書の他にも、作成しなければならない多くの書類があります。必要書類に不足があったり、書類の記載内容に誤りがあったりすると、スムースな登記申請ができません。
登記申請にあたって提出する書類をしっかり確認したうえで、「弥生のかんたん会社設立」や「弥生の設立お任せサービス」のご利用も検討しながら、必要な準備を進めていきましょう。

この記事の監修者森 健太郎(税理士)

ベンチャーサポート税理士法人 代表税理士。
毎年1,000件超、累計23,000社超の会社設立をサポートする、日本最大級の起業家支援士業グループ「ベンチャーサポートグループ」に所属。
起業相談から会社設立、許認可、融資、助成金、会計、労務まであらゆる起業の相談にワンストップで対応します。起業・会社設立に役立つYouTubeチャンネル会社設立サポートチャンネル新規タブで開くを運営。

URL:https://vs-group.jp/tax/startup/profile_mori/新規タブで開く

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