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交通費におけるガソリン代の計算方法とは? 支給方法や経費計上の留意点も解説

2024/03/01更新

この記事の監修川口 正倫(社会保険労務士)

交通費と一口に言っても、ガソリン代は従業員ごとに使用する車の燃費や走行距離によって異なります。ここでは、ガソリン代の計算方法や支給方法、経費計上の留意点を紹介します。

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交通費におけるガソリン代の計算方法

従業員が通勤や出張などの業務目的で使った車のガソリン代は、交通費として会社の経費に計上できます。ただしマイカーを用いる場合、プライベートで利用したガソリン代と分けて交通費を計算する必要があります。まずは走行距離・燃費を基に、交通費のみのガソリン代を計算する方法を紹介します。

走行距離の求め方

走行距離は、車載メーターとマップのいずれかを使って求められます。例えば、出発地点の自宅から到着地点の会社までのメーター数値の差から、通勤時の走行距離がわかります。しかし、従業員からの申告が数値のみとなるので、寄り道などを厳密に防ぐことが難しく、同じ地点間の移動でも従業員によって距離に若干の違いが生じることがあります。そのため、通勤の走行距離を求めるならGoogleマップなどの地図アプリを利用するのがおすすめです。

地図付きの通勤経路と共に走行距離を従業員から申告してもらえば、会社側が経路に問題がないかを確認できます。通勤の片道分の距離がわかれば、往復分はその2倍とし、さらに車を使って出社した日数を掛けることで、一定期間ごとの走行距離を求められます。

燃費の求め方

燃費は車種によって異なるので、従業員がマイカーを利用している場合は不利益を被らないように配慮する必要があります。燃費の数値は車のカタログに掲載されていますが、実際には車載した荷物の重量や、経路上の坂路の有無などによって多少の上下があります。

正確に測定するなら、走行距離とガソリンの消費量から割り出せます。出発前にガソリンを満タンにし、あらかじめ決めた走行距離を走らせて、ガソリンを再度満タンにすると消費量がわかります。燃費の計算式は以下のとおりです。

燃費=走行距離÷ガソリンの消費量

このように、燃費を一度算出してしまえば、しばらくは走行距離だけで楽にガソリン代を算出できます。なお、車の経年劣化などによって燃費が悪くなることも考えられるため、定期的に計算しなおすとよいでしょう。

ガソリン代の求め方

従業員が使用する車の燃費での、走行距離に対するガソリン代は以下の式で求められます。

使用したガソリン代=走行距離÷燃費×1L当たりのガソリン代

なお、1L当たりのガソリン代については地域や社会情勢によって変動するため、どの価格相場を参考にするべきか方向性を統一することが大切です。

例えば、従業員が住んでいるエリアのガソリンスタンドの価格や、全国または主要都市ごとでの平均価格といった統計データを参考にする方法などが挙げられます。ガソリンの価格は日々変化しますが、これをすべて反映するのは手間がかかるため、定期的に1L当たりのガソリン代を設定しなおすのがおすすめです。なお、ガソリン代の設定を変更する場合も、固定的な賃金の変動に該当し、社会保険の随時改定になることがあります。

マイカー通勤のガソリン代を計上するには?

マイカー通勤の従業員のガソリン代を経費として計上するには、2つの点に注意する必要があります。あらかじめガソリン代の算出方法や支給方法をしっかりと決めておきましょう。

交通費の計算方法を就業規則で定めるケースが多い

前述のように、マイカー通勤でかかったガソリン代を通勤交通費として経費計上するには、プライベートの利用と分けて考える必要があり、従業員がそれぞれのガソリン代を分けて算出しなければなりません。とはいえ、ガソリンを購入するたびにその代金と使用量から通勤分の金額を割り出すには、手間がかかります。そのため、経費として計上するにあたり、必ずしも厳密な計算は求められません。就業規則で支給するガソリン代(1L当たり)を決めておくと、走行距離と燃費から大まかな通勤交通費を算出できます。

経費計上の手間を考えると、燃費についても車種を問わず一律とし、走行距離1km当たりに支給するガソリン代のみを設定するのもひとつの手です。走行距離を従業員ごとに申告してもらい、簡単な掛け算をするだけで済むため、計算しやすくなります。

なお、労務の提供は、従業員が職場まで自ら出向いて労務を提供しなくてはならない持参債務です。したがって、本来、会社は通勤に関する費用を支払う義務はありません。燃費が悪い等により、通勤費の実費よりも通勤手当が少なくなったとしても、就業規則等で定めた方法で適正に計算された金額が支給されていれば問題ありません。

通勤手当の上限を非課税限度額に設定する

マイカー通勤でかかったガソリン代を通勤交通費として支給する際に、従業員からの自己申告で算出する方法もあります。ただし、レシートや専用のクレジットカードを用いて支給しても、水増しをして不正に請求される場合があるので注意が必要です。

このようなリスクを回避するために、支給額に上限を設ける方法があります。上限額の設定は、マイカー・自転車通勤者の通勤手当の非課税限度額を目安にしてみてください。限度額は通勤経路の距離によって決まります。具体的には下表のとおりです。

片道の通勤距離 1か月当たりの限度額
2km未満 0円
2km以上10km未満 4,200円
10km以上15km未満 7,100円
15km以上25km未満 12,900円
25km以上35km未満 18,700円
35km以上45km未満 24,400円
45km以上55km未満 28,000円
55km以上 31,600円

参考:国税庁「マイカー・自転車通勤者の通勤手当新規タブで開く

なお、非課税限度額を超えて支給する場合には、超過分が給与とみなされ、所得税の対象となります。また、非課税な通勤手当も、労働保険や社会保険料の算定基礎になります。

交通費のガソリン代計算を行うときに知っておくべきこと

交通費としてガソリン代を計算する際に以下の2つの点を押さえておくことが大切です。

  • 社用車のガソリン代は全額経費で計上できる
  • マイカーだとそのまま交通費として計上できない

それぞれ解説します。

社用車のガソリン代は全額経費で計上できる

業務目的で社用車を使用した場合には、全額経費として計上することが可能です。全額経費とするのであれば走行距離などを計算する必要はなく、給油時に従業員が立て替えたレシートまたは領収書から全額をそのまま精算します。なお、社用車のガソリン代については、勘定科目の明確な決まりはありません。車両費として計上するのが一般的ですが、旅費交通費・燃料費に組み込む会社もあります。

マイカーだとそのまま交通費として計上できない

マイカーを業務に使用している場合、使用したガソリン代をそのまま交通費として計上することはできません。プライベート利用との見極めが難しいため、全額経費計上はせず、前述のように走行距離に応じた交通費を支給するのが一般的です。なお、従業員のマイカーを業務のために使用することは、マイカーを会社に提供していることにもなるため、1km当たりの支給額もガソリン代より高額の設定をするのが一般的です。

マイカー通勤に関しては、ガソリン代の勘定科目を旅費交通費ではなく、通勤費(通勤交通費)として仕訳する場合があります。勘定科目において、基本的に旅費交通費は業務で移動を伴うときに発生する費用であるのに対し、通勤費は自宅から会社までの通勤で発生する費用として分類します。

交通費の支給方法

従業員に交通費を支給する方法としては、全額支給・一律支給・一部支給の3つがあります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、どのような方法で支給するのか、担当者はしっかりと押さえておくことをおすすめします。

1. 全額支給

全額支給とは、通勤や出張などでかかった交通費を、企業が従業員一人ひとりに対して全額支給する方法です。従業員は交通費を一時的に立て替える必要があるものの、金銭的な負担は一切ありません。支給のタイミングは、一般的に毎月の給料日にまとめて行うことが多いほか、建て替えが発生するたびに随時支給する場合もあります。

2. 一律支給

一律支給とは、就業規定で支給額をあらかじめ設定しておき、従業員に対して一律の金額を支給する方法です。例えば、車を使用する従業員へ支給する交通費を一律2万円と設定した場合は、走行距離によらず2万円を支給します。従業員によっては実際に使用した交通費より多く支給されるケースがあるほか、交通費の計算の手間が省けるメリットがあります。ただし、支給額が負担額を下回るケースでは不満が生じやすいので、注意が必要です。

3. 一部支給

交通費の一部支給とは上限・条件をあらかじめ設けておき、かかった交通費の一部のみ支給する方法です。例えば、1か月の支給上限を2万円に設定した場合は、かかった交通費が2万円未満なら全額支給し、2万円を超過する場合は2万円を支給します。超過した分は従業員が負担する必要があるので、自己負担が増えるほど不満が生じやすくなります。

交通費のガソリン代を経費計上する際の留意点

交通費としてかかったガソリン代を経費計上する際に留意したい点は、勘定科目の仕訳方、会計処理の分け方の2つです。ガソリン代を経費計上する際にはこれらの点を押さえておきましょう。

勘定科目は統一して仕訳する

ガソリン代を車両費、旅費交通費などのうち、どれに仕訳するかは企業が自由に決められます。しかし、会計処理のたびに異なる勘定科目で計上していると、お金の流れを掴みにくくなり、正確な判断ができなくなる原因になります。また、会計期間中に勘定科目を変えて処理していると、税務署から利益操作を疑われる恐れもあります。そのため、ガソリン代について一度決めたら、間違いのないよう勘定科目を統一することが必要です。

ガソリン代と軽油代は会計処理を分ける

ガソリン車だけでなく、軽油車両を使っている場合には、ガソリン代と軽油代で会計処理を分ける必要があります。それぞれの費用の内訳を決める計算式は以下のとおりです。

  • ガソリン代=ガソリン本体代+ガソリン税+石油税+(ガソリン本体代+ガソリン税+石油税)×消費税率
  • 軽油代=(軽油本体代+石油税)×消費税率+軽油引取税+軽油本体代+石油税

このように、ガソリン代では関連する税金のすべてに消費税がかかるのに対し、軽油には不課税の対象である軽油取引税が含まれます。軽油引取税をガソリン税と同様に扱って仮払消費税を計上すると、仮払消費税が過剰計上となります。会社が支払う消費税額は、仮受消費税から仮払消費税を控除して計算されるため、消費税の過少申告となる恐れがあります。

手当・社会保険控除を含めた給与計算を自動化させよう

交通費を経費計上して、ガソリン代を従業員ごとに通勤手当として支給するには、給与計算に含める必要があります。従業員それぞれの状況にあわせて計算するのは時間と労力がかかるため、給与計算ソフトの利用がおすすめです。

弥生の給与計算ソフト「弥生給与」や「弥生給与 Next」「やよいの給与計算」は、給与計算業務に必要な機能を網羅し、給与・賞与計算、社会保険料の計算、年末調整を確実にできるうえ、給与支払報告書の電子提出にも対応しています。
法令の改正や社会保険料率の変更などがあった場合には、変更内容は自動反映されます。「法改正を把握していなかった」「計算方法がわからない」といったトラブルを防ぎ、各従業員に応じた適切な給与計算が行えます。多くの従業員を抱える企業はもちろん、労働時間管理の効率化や、勤怠管理のデジタル化を検討している中小企業などにもおすすめです。

また、給与・賞与明細の発行までで十分という場合は、クラウドソフト「やよいの給与明細 Next」のような給与・賞与明細の作成・発行に特化したソフトもおすすめです。自社に合った給与計算ソフトを活用して、業務を効率良く進めましょう。

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この記事の監修川口 正倫(社会保険労務士)

社会保険労務士法人ベスト・パートナーズ所属社労士。
総務・人事の分野で零細企業から上場企業まで勤務後、社会保険労務士に転身。平成19年社会保険労務士試験合格、その後平成31年に特定社会保険労務士の付記登録。『労務事情令和4年3月15日号』(産労総合研究所)に「年4回賞与の取扱いについて」を記事寄稿・『年金復活プランがよくわかる本』(Kindle本)を出版。

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