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休日手当計算とは?割増賃金の計算方法や休日の種類などを解説

監修者:税理士法人古田土会計 社会保険労務士法人エムケー人事コンサルティング

2024/03/19更新

休日手当とは、従業員が法定休日に働いたときに会社が支払う割増賃金です。従業員の休日には、法定休日と所定休日(法定外休日)があり、一見似たような休日出勤でも、割増賃金の計算方法が異なります。給与計算を正しく行うには、法定休日や休日手当の意味をしっかりと理解しておくことが大切です。

ここでは、休日手当が発生する条件や、休日手当の計算方法のほか、休日に働いた場合の割増賃金についてケース別にご紹介します。

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休日手当計算とは、法定休日の出勤における割増賃金の計算方法のこと

従業員が法定休日に出勤したときに会社が支払う割増賃金を、休日手当と呼びます。休日手当計算とは、法定休日の出勤に伴う休日手当を計算することです。

休日手当の割増率は、労働基準法によって通常の賃金の35%以上と定められています。つまり、従業員を法定休日に働かせた場合は、通常の賃金の1.35倍以上を支払わなければなりません。

休日には法定休日と所定休日がある

休日手当を計算するには、法定休日とは何かを理解する必要があります。従業員の休日には、「法定休日」と「所定休日(法定外休日)」があります。

法定休日とは、労働基準法によって規定されている休日のことです。労働基準法第35条では、雇用主は労働者に対して、毎週少なくとも1日、または4週間を通じて4日以上の休日を与えなければならないと定めており、これを法定休日といいます。一方、所定休日とは、法定休日の他に会社が定める休日です。定めた法定休日や所定休日は、就業規則や雇用契約書などで明確にしておく必要があります。

労働者にとっては法定休日も所定休日も同じ休日出勤と感じるかもしれませんが、事業主が従業員を休日に労働させる場合は、割増賃金を計算するうえで取り扱いが異なります。
休日手当の対象になるのは法定休日で、割増賃金率は35%以上です。対して、所定休日に働いた場合は、通常の労働と同じ扱いになり、労働時間の上限(1日8時間・週40時間)を超えた労働に対して25%以上の割増賃金を支払います。労働時間の上限に達しなければ割増賃金は発生せず、働いた時間に応じて通常の金額を支払うことになります。

例えば、週休2日制の会社で、土曜日が所定休日(法定外休日)、日曜日を法定休日と定めている場合、従業員が日曜日に出勤すれば35%以上の休日手当を支払わなければいけません。
一方、土曜日に出勤した場合は35%の休日手当はなく、労働時間の上限を超えた分は25%の割増率で割増賃金を支払います。

休日手当計算の方法

休日手当は、以下の式で算出します。

休日手当の計算式

休日手当=1時間当たりの基礎賃金×対象の労働時間数×割増率(1.35)

そのため、休日手当の計算をするには、まずベースとなる1時間当たりの基礎賃金を求めなければなりません。では、休日手当の計算方法を具体的に見ていきましょう。

1時間当たりの基礎賃金を算出

1時間当たりの基礎賃金は、給与形態によって、一般的には以下のような方法で算出します。詳細な計算は、就業規則によって定められた方法で行います。

給与形態別の基礎賃金の算出方法

  • 月給の場合:1時間当たりの基礎賃金=月給額÷1か月の平均所定労働時間数
  • 週給の場合:1時間当たりの基礎賃金=週給額÷1週間の平均所定労働時間数
  • 日給の場合:1時間当たりの基礎賃金=日給額÷1日の平均所定労働時間数

なお、月の所定労働時間数が毎月変動する場合は、月給額を1か月当たりの平均所定労働時間数で割ることが必要です。

1日の所定労働時間が固定されている場合に、平均所定労働時間数を求めるには、まず年間日数(365日)から年間休日数を引き、さらに12か月で割ります。こうすると1か月の平均労働日数が算出できますので、その数に1日の所定労働時間を掛けると、1か月の平均所定労働時間数が算出できます。

計算式にすると、以下のとおりです。

平均所定労働時間数の計算式

平均所定労働時間数=(365日-年間休日数)÷12か月×1日の所定労働時間

また、時給で働いている場合は、「1時間当たりの基礎賃金=時間給」として決まっている金額となりますので、時給の金額をそのまま使用する形になります。

基礎賃金から除外される手当に注意

1時間当たりの基礎賃金を計算する際には、原則として、基本給以外に支払っている手当なども含みます。ただし、次にあげる手当などは、基礎賃金から除外されます。

基礎賃金から除外される手当の種類

  • 家族手当
  • 通勤手当
  • 別居手当
  • 子女教育手当
  • 住宅手当
  • 臨時に支払われた賃金
  • 1か月を超える期間ごとに支払われる賃金

なお、以上の名称で支給されている手当であっても、社内規定によって全社員に一律固定で支給するものは除外の対象にはなりません。

実際に働いた時間数を入れて計算

1時間当たりの基礎賃金と実際に働いた時間数、休日手当の割増率から、休日手当の金額を算出します。
計算式にすると、以下のとおりです。なお、休日手当の割増率は35%としています。

休日手当の計算式

休日手当=1時間当たりの基礎賃金×実働時間数×1.35

例えば、1時間当たりの基礎賃金が1,500円で、法定休日に8時間働いた場合、休日手当は「1,500円×8時間×1.35」で1万6,200円になります。

さまざまな休日と休日手当の関係

休日には、法定休日のほかにも会社が定めた所定休日があります。また、休日出勤をした代わりに、代休や振替休日を取る場合もあります。

ここからは、休日出勤のパターン別に、従業員に支払う賃金がどのように変わるのかを解説していきます。

所定休日(法定外休日)に出勤した場合

所定休日に出勤した場合は、法定休日のような1.35倍の休日手当は発生しません。労働時間の上限(1日8時間・週40時間)を超えると、時間外労働(残業)として25%以上の割増賃金を支払う必要があります。

例えば、週休2日で1日の所定労働時間が8時間の場合、平日に欠勤・早退や有給の取得をしなければ、所定休日に働いた時間はすべて割増率が25%以上増しの時間外労働です。この場合は、「1時間当たりの基礎賃金×所定休日の労働時間×1.25以上」の割増賃金を支払います。

代休を取った場合

代休とは、休日出勤をした代わりとして、事後に特定の出勤日を休みとすることです。法定休日に出勤した後に代休を取った場合、既に法定休日における労働は行われているので、1.35倍以上の休日手当は発生します。ただし、代休で休んだ時間は休日手当と相殺されるため、実際に支給するのは、通常賃金との差額に当たる35%以上の部分のみとなります。また、法定休日の出勤が全日勤務だけでなく、例えば半日勤務の場合など、労働した時間数によって相殺の時間は変わってきます。

振替休日を取った場合

振替休日とは、あらかじめ休日と定められていた日を出勤日とし、その代わりに他の出勤日を休日とすることです。代休とは異なり、事前に休日と出勤日を振り替えているので、出勤したのがもともとは法定休日に当たる日だったとしても、休日手当の対象にはなりません。

なお、振替休日を設定した休日出勤日は通常の出勤日と同様の扱いになり、1日8時間・週40時間の法定労働時間を超えると、時間外労働として25%以上の割増賃金が発生します。

法定休日における時間外・深夜労働をした場合

従業員が法定休日に出勤し、1日8時間以上の労働をしても、25%の割増賃金(残業代)は発生せず、35%以上の休日手当として計算をします。例えば、法定休日に10時間働いたとすると、支給する金額は「1時間当たりの基礎賃金×10時間×1.35以上」となります。

一方、法定休日に深夜労働を行った場合は、休日手当と深夜手当が重複して発生します。労働基準法では22時~翌5時を深夜として扱います。この時間帯に従業員を働かせた場合は、25%以上の割増賃金(深夜手当)を支払わなければなりません。法定休日における労働が深夜になった場合は、休日手当の35%以上に深夜手当の25%以上が加算され、割増率は60%以上となります。

所定休日と普通残業を足した残業時間が60時間を超えた場合

1か月の時間外労働(残業)が60時間を超えた場合は、割増賃金の割増率が50%以上になるため注意が必要です。

時間外労働の上限は、原則として1か月45時間、1年360時間です。ただし、特別条項付きで労使協定(36協定)を締結していれば、特別な必要がある場合のみ臨時的に、月45時間を超える時間外労働が認められます。この場合、時間外労働が1か月60時間を超えると、50%以上の割増賃金が発生します。つまり、所定休日に働いた時間と、通常の出勤日の残業時間の合計が60時間を超えた場合は、通常賃金の1.5倍以上の割増賃金を支払うということです。

休日出勤をしても休日手当が付かない場合

従業員を法定休日に働かせると、割増率35%以上の休日手当が発生します。また、所定休日に出勤した場合も、時間外労働に該当すれば、25%以上の割増賃金を支払う必要があります。

しかし、次のようなケースでは、休日出勤をしても割増賃金の対象にならない可能性があります。

管理職(管理監督者)が休日出勤をした場合

労働基準法の労働時間や休日の規定は、管理監督者に対しては適用されません。そのため、管理監督者が休日出勤をしても、割増賃金は発生しません(深夜割増賃金のみ支払われます)。

管理監督者に該当するかどうかは、役職名だけではなく、職務内容や責任、権限、勤務状況などの実態によって判断されます。たとえ「課長」や「店長」といった役職名が付いていても、管理職としての責任や権限、優遇措置などが伴っていなければ、管理監督者とはいえません。

みなし残業制の場合

みなし残業とは、実際の残業時間にかかわらず一定の時間外労働(残業)を行ったものと見なし、給与に固定の残業代を含めて支給することです。この場合、所定休日の出勤を含めた時間外労働が、設定されたみなし残業時間の範囲内であれば、割増賃金を別途支払う必要はありません。

ただし、みなし残業の対象になるのは時間外労働です。そのため、もし法定休日に従業員を働かせた場合は、休日手当(35%)を支給する必要があります。

休日手当の定義を把握して正しく計算しよう

従業員が法定休日に出勤した場合や、所定休日に法定労働時間を超えて働いた場合には、割増賃金が発生することがあります。

休日出勤に対する割増賃金を算出するには、その休日が法定休日と所定休日のどちらに該当するのかを把握したうえで、適切な割増率で計算しなければなりません。従業員ごとに細かい計算が必要になるため、ミスのないようにルールをしっかりと確認しておきましょう。

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この記事の監修者税理士法人古田土会計
社会保険労務士法人エムケー人事コンサルティング

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