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給与ソフトの選び方は?機能や特徴、比較のポイントなどを解説

監修者:税理士法人古田土会計 社会保険労務士法人エムケー人事コンサルティング

2024/06/19更新

会社が毎月必ず行わなければならないのが、給与計算です。従業員に支払う給与の計算は、誤りのないように細心の注意を払わなければなりません。しかし、計算をExcelなどの表計算ソフトや手書きで行っていると、大きな手間がかかるうえ、ミスも発生しやすくなります。手間やミスの削減のため、給与ソフトの導入を検討している方も多いのではないでしょうか。

本記事では、給与ソフトのタイプによる違いや、導入するメリット・デメリット、給与ソフトを選ぶ際のポイントなどについて解説します。

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給与ソフトを導入する目的

給与ソフトとは、給与計算や賞与計算を自動化できるソフトのことです。

給与計算を行うには、従業員の勤怠情報を取りまとめ、支給額と控除額をそれぞれ求める必要があります。支給額を求めるには基本給や各種手当などを正しく計算し、また控除額を計算するには税金や社会保険料などについて理解していなければなりません。確認すべき事項も多岐にわたり、計算も非常に複雑です。

給与ソフトを導入する目的は、このように手間のかかる給与計算業務を効率化し、作業の正確性を高めることです。多くの給与ソフトは、専門的な知識がなくても、勤怠情報や各種手当、保険料などの数値を入力したり、項目を選択したりするだけで、自動的に給与を計算することができます。

給与ソフトが提供される形態

給与ソフトは、利用形態によって、大きく「デスクトップ型」と「クラウド型」に分けられます。それぞれどのような特徴があるのかを見てみましょう。

デスクトップ型

デスクトップ型は、パソコンにソフトをインストールして使用するタイプで、インストール型とも呼ばれます。ソフトを購入するため、後述するクラウド型に比べて導入費用はかかりますが、買い切りなのでランニングコストはかかりません。また、一度ソフトをインストールすれば、オフラインでも利用可能です。

ただし、給与計算に関する法改正があった場合は、その都度バージョンアップなどの対応が必要になります。中には、有償の保守サポートに加入することで、バージョンアップ版が提供される給与ソフトもあります。

クラウド型

クラウド型は、インターネット上のサービスにログインして使用する給与ソフトです。インストール不要で、インターネット環境とパソコンさえあればデスクトップ型より比較的安価に導入できますが、基本的には月額や年額の利用料がかかります。法改正があった場合は、自動でバージョンアップが行われるため、利用者が何か作業をする必要はありません。

給与ソフトのタイプ

給与ソフトは、機能によってもいくつかのタイプに分けることができます。代表的なタイプが、「給与計算特化タイプ」「人事システムタイプ」「ERPタイプ」の3つです。

給与計算特化タイプ

給与計算特化タイプは、給与の自動計算や給与明細の発行、社会保険料の計算、年末調整など、給与計算業務に特化した給与ソフトです。

シンプルな機能で操作しやすく、他の給与ソフトのタイプと比較しても低コストで導入できるのが特徴です。中には、Web明細が発行できるタイプや、マイナンバー管理機能など一部の労務管理にも対応したタイプもあります。初めて給与ソフトを導入する場合や、できるだけ導入コストを抑えたい場合は、まず給与計算特化タイプを試してみるのもいいでしょう。

人事システムタイプ

人事システムタイプは、人事管理を一元的に行うことができるシステムです。人材の管理(採用、育成、評価、配置など)や、給与計算、勤怠管理などを行うことができます。
このシステムは、製品によっては複数の機能を兼ね備えている他、基本の人事システムに別途給与計算ソフトや勤怠管理ソフトを連携させて利用することも可能です。
給与計算だけでなく、人事管理の業務全体の効率化を図りたい場合は、この人事システムタイプの導入を検討するといいでしょう。

ERPタイプ

ERPタイプは、企業内のさまざまな情報を一元管理するERP(統合基幹業務システム)を活用した給与ソフトです。

給与計算に限らず、会計、財務、人事労務、販売、生産など、企業経営にかかわる主要な業務を統合的に管理できます。かつては大企業を中心に導入されていましたが、業務の円滑な連携や進行のために、今は中小企業向けの商品もあり導入が進んでいます。

給与ソフトを導入するメリット

給与ソフトを使用すると、給与計算の手間やミスの削減にもつながります。では、給与ソフトを導入すると、具体的にどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。

給与計算を自動化して、業務効率化を図れる

給与ソフトの導入による大きなメリットが、給与計算業務を自動化・効率化できることです。

給与にかかわる業務は複雑な計算を伴うことが多く、表計算ソフトや手書きでは手間と時間がかかります。給与ソフトなら煩雑な処理も自動化できるため、作業にかかる時間を大幅に削減できるでしょう。同時に、手作業による計算ミスも防ぐことができます。

表計算ソフトと比較してデータ消失を防ぎやすい

表計算ソフトと比較した場合、データ消失を防ぎやすいこともメリットです。

表計算ソフトを使って給与計算をしていると、データをまとめたり、必要なファイルを探したりするのに手間がかかります。また、表計算ソフトの操作を誤って、設定されている計算式を消して戻せなくなることや、大切なファイルを消去してしまうことがあるかもしれません。
その点、給与ソフトにはデータのバックアップ機能やリカバリ機能、データ入力時のエラーチェック機能などがついているため、データ消失のリスクを防げるうえ、ファイルやデータの検索も容易になります。

法改正への適切な対応ができる

頻繁に行われる法改正への対応が適切にできることも、給与ソフトのメリットです。

給与計算には、労働基準法や雇用保険法、健康保険法、厚生年金保険法、所得税法など、さまざまな法律が関係します。また、給与から控除する所得税や住民税、社会保険料については、改定が頻繁に行われます。もし法改正への対応が漏れてしまうと、正しい給与計算ができないばかりか、法令違反になってしまうおそれもあるでしょう。給与ソフトを導入していれば、給与計算にかかわる法改正があった場合も、情報のアップデートで適切な対応ができるため安心です。

業務の属人化が防げる

給与ソフトの多くは、専門知識がなくても直感的に操作できるように作られているため、業務の属人化が防げることもメリットです。

例えば、表計算ソフトで給与計算を行っていた場合、「表計算ソフトの操作に慣れている担当者が給与計算を行う」「担当者が退職・異動すると引き継ぎが難しい」などの事態が出てくるでしょう。給与ソフトを使えば、データの入力が簡単になり、複雑な給与計算が自動化できて、ファイルやデータの検索も時間がかからないため、担当者によって業務の質が変わるリスクが減らせます。

給与ソフトを導入するデメリット

さまざまなメリットがある一方で、給与ソフトの導入には費用面や環境構築の手間などのデメリットもあります。給与ソフトを導入する際には、以下のようなデメリットについても把握しておきましょう。

初期費用やランニングコストがかかる

給与ソフトの導入には、初期費用やランニングコストがかかります。デスクトップ型の場合はソフトの購入費用や更新料がかかり、クラウド型の場合は月額または年額の利用料が発生します。また保守サポートに加入する場合は、その分の費用もかかるでしょう。給与ソフトの中には、一定期間無料で使えるソフトもあるので、導入前に試用して機能を確認してみることが大切です。

ネット環境やバックアップが必要

給与ソフトの導入にあたっては、ネット環境やバックアップの保存先など、自社の利用環境を整えておかなければなりません。

例えば、デスクトップ型は、ソフトをインストールしたパソコンが故障してしまうとデータを取り出せなくなる可能性があるため、万が一に備えたバックアップが必要です。またクラウド型は、インターネット環境がなければ利用できません。インターネット接続が不安定だったり、回線速度が遅かったりすると、操作性が悪くなるおそれもあります。

さらに、給与計算にかかわるデータは、従業員の大切な情報となるため、セキュリティ対策にも気を付ける必要があります。

ソフトに慣れるまで少し時間がかかる

給与ソフトは直感的に操作できるタイプが多いとはいえ、新しいソフトに慣れるまでには誰でも多少の時間がかかります。基本的な機能や用語、給与計算のしくみを理解するには、ある程度の慣れが必要になるでしょう。場合によっては、社内で研修を実施したり、マニュアルを用意したりといった対応が必要になるかもしれません。なお、給与ソフトの中には、操作への相談に対応するサポート窓口が設けられている商品もあります。

自社サーバーに給与ソフトのシステムを構築するオンプレミス型もある

給与ソフトの利用形態には、デスクトップ型とクラウド型の他に「オンプレミス型」もあります。

オンプレミス型の給与ソフトは、社内のサーバーにシステムを構築し、自社で管理・運用を行います。他の利用形態に比べて導入費用は高額になりますが、自社のニーズに合わせた独自のカスタマイズが可能です。ただし、ソフトは自社のサーバーに導入されるため、メンテナンスやアップグレードは自社内で対応する必要があります。

システムの構築をすべて自社で行うことから、自由度とカスタマイズ性が非常に高い反面、金銭的・人的コストが大きくなるため、オンプレミス型は主に大企業で導入されています。

給与ソフトを選ぶ際に確認しておきたいポイント

給与ソフトを導入する際に大切なことは、自社に合った商品を選ぶことです。価格や機能、使いやすさなど、給与ソフトに求める内容はさまざまですが、特に以下のような点を確認するといいでしょう。

対応できる業務の範囲を確認する

給与ソフトを検討する際にはまず、「給与ソフトを使って何がしたいのか」という自社の目的を明確にすることが大切です。

例えば、給与計算だけを行いたいのか、それとも人事労務の業務全体を効率化したいのかなど、目的によって選ぶべき給与ソフトが変わってきます。給与ソフトによっては、給与計算だけではなく、Web給与明細の発行や年末調整業務、社会保険の手続きなどに対応できるソフトもあります。給与ソフトで対応できる業務範囲を把握し、それが自社の目的や課題に合っているかを確認しましょう。

自動計算できる範囲を確認する

給与ソフトを選ぶポイントとして、自動計算できる範囲を確認しておきましょう。給与計算の方法は、勤務形態や雇用形態によって異なります。また、給与計算を行うときには、各種手当や控除についても、ルールに従って正しく算出する必要があります。企業によっては、独自の手当制度を設けている場合もあるかもしれません。

給与ソフトを選ぶときには、計算方法の異なる複数の給与パターンや、割増賃金、各種手当など、イレギュラーな計算も自動的に行えるかどうかを確認しておくことが大切です。

他のシステムやソフトとの連携を確認する

給与ソフトを選ぶ際は、他のシステムやソフトと連携できるかどうかを確認することが大切です。例えば、給与ソフトを人事労務管理ソフトや勤怠管理ソフト、会計ソフトなどと連携させることができれば、人事労務および経理業務全体の効率化が図れます。既にこれらのソフトを導入している場合は、既存のソフトと連携できる給与ソフトを選ぶといいでしょう。

複数のソフトを比較・検討する

給与ソフトを選ぶ場合は、必ず複数のソフトを比較・検討しましょう。給与ソフトは、導入後、長期間にわたって使い続けることになります。もし十分に比較せずに給与ソフトを導入すると、使い始めてから必要な機能がない、自社の業務体制に合わない、などの問題点が出てきてしまうかもしれません。

給与ソフトの中には、一定期間は無料で利用できるキャンペーンを行っている場合や、機能が限定されたお試し版などを提供している場合があります。そのようなサービスを活用し、実際にソフトを操作してみると、より具体的な検討ができるでしょう。

サポート体制を確認する

給与ソフトを選ぶときには、価格や機能、操作性だけではなく、サポート体制の充実度もポイントになります。

サポート体制の有無や内容は、給与ソフトによって異なります。中には、FAQサイトやチャットボット対応のみの場合や、操作の相談に費用がかかる場合もあるので注意が必要です。特に、給与ソフトを初めて導入するような場合は、サポート体制についても十分確認しておきましょう。

自社に合った給与ソフトを導入して給与計算を効率化しよう

表計算ソフトや手書きで給与計算を行っていると、手間や時間がかかるうえ、ミスも起こりやすくなります。煩雑な給与計算をミスなくスムーズに行うには、給与ソフトの活用がおすすめです。給与ソフトは製品によってそれぞれ機能も異なります。自社の目的に合った給与ソフトで、業務効率化を図ることが大切です。

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この記事の監修者税理士法人古田土会計
社会保険労務士法人エムケー人事コンサルティング

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