業務効率化とは?進め方や成功のためのポイントを解説
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近年では、業種や職種、企業規模の大小を問わず、ビジネスのあらゆる側面で業務効率化が重視されています。限られた労働力で事業を継続・成長させるには、業務効率化は避けては通れない課題といえます。
そもそも、業務効率化とは具体的にどのようなことを指すのでしょうか。また、業務効率化を実現するためには、どのようなことを行えばいいのでしょうか。
ここでは、業務効率化の意味やメリット、業務効率化の進め方の他、業務効率化を成功させるためのポイントについて解説します。
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業務効率化とは、ムリ・ムダ・ムラを省くこと
業務効率化とは、日々の業務におけるムリ・ムダ・ムラを省き、同じ時間内で業務の質や成果の量をこれまで以上に上げることです。業務のムリ・ムダ・ムラとは、例えば下記のような状態を指します。
業務のムリ・ムダ・ムラ
- ムリ:「本来なら1週間かかる仕事に3日で完了させるスケジュールが設定されている」など、処理しきれないほどの負荷が従業員にかかっている状態
- ムダ:「不要な会議が多い」「一度紙に記入した情報をPCに再度入力している」など、業務の完了までに必要以上の時間や人材が使われている状態
- ムラ:「従業員によって忙しさの度合いが違う」「担当する人によって作業の精度にバラつきがある」など、時期や担当者によって抱える業務量や成果物に偏りがある状態
業務のムリ・ムダ・ムラがあると、円滑な業務の進行を妨げるうえ、従業員のモチベーションを下げる要因にもなりえます。さらに、非効率な作業によって、仕事の質も低下してしまうでしょう。業務の中のムリ・ムダ・ムラを見つけ、どうすればそれらをなくせるかを考えることが、業務効率化への第一歩です。
業務効率化と生産性向上の違い
業務効率化と同じように課題として挙がることが多い言葉に、「生産性向上」があります。
業務効率化は、業務のムリ・ムダ・ムラを省いて時間や経済的コストを抑えることです。一方、生産性向上とは、少ないリソースで、より大きな成果を上げることを指します。
業務効率化を進めると、人や資金、時間といった経営資源を最大限活用し、小さな投資で大きな成果を生み出せるようになるでしょう。つまり、「業務効率化は生産性向上のための1つの手段」といえるのです。
業務効率化のメリット
業務効率化は、業務の質や成果の量を上げるだけでなく、働いている人のモチベーション向上につながるなど、企業と従業員の双方にとってさまざまなメリットをもたらします。業務効率化の主なメリットは、下記のとおりです。
時間や経費の削減
業務効率化の大きなメリットが、時間や経費の削減です。業務のムリ・ムダ・ムラを省くと、一つひとつの作業にかかる時間が短縮されます。業務にかかる時間が短縮されれば、残業代などの人件費や業務中の光熱費といったコストを削減できます。
また、それまで紙中心だった業務を電子化すれば、作業時間の短縮と同時に、用紙や印刷代、書類の保管場所などにかかっていた費用も削減できるでしょう。
従業員のモチベーション向上
業務効率化は、従業員のモチベーション向上にもつながります。業務効率化によって労働時間が短縮されれば、無駄な残業や休日出勤などもなくなり、従業員は自分や家族のための時間をしっかり確保できるようになります。ワークライフバランスが整うことで、仕事に対してより意欲的に取り組めるようになるでしょう。
モチベーション向上によって仕事の質が高まれば、企業の業績アップや顧客満足度向上といった好循環にもつながるはずです。
削減した時間や経費の活用
削減した時間や経費は、別の取り組みに活用することが可能です。業務効率化によって企業のリソースに余裕が生まれれば、新規事業や課題の改善にも取り組みやすくなります。
また、企業の成長のためには、市場ニーズに合わせた新たなチャレンジが不可欠です。業務効率化を進めることで、それまでは人や時間、コストの問題であきらめていた課題にも着手できるようになるでしょう。
業務効率化における注意点
業務効率化を進めるうえでは、いくつか注意点もあります。効率化に伴い、今までのやり方を変える場合が多いため、そこに発生するコストや手間が考えられるでしょう。
業務効率化を成功させるためには、下記のような点に注意が必要です。
新しいツールなどを導入する際のコスト
業務効率化に効果的なのが、ITツールや管理システムの導入です。ただ、どのようなツールであれ、導入時にはある程度のコストが発生します。また、ツールによっては、運用や保守で費用が発生することもあります。ツールの導入によってかかる費用をしっかりと把握し、予算的に無理のないツールを選ぶことが大切です。
手法を変えたことによる手間の増加
業務のムリ・ムダ・ムラを省くには、これまでの仕事の進め方を変えていく必要があります。そのため、業務における課題の洗い出しをはじめ、業務フローや業務配分の見直し、ツールの活用など、新しい手法を定着させるまでに手間と時間がかかってしまうでしょう。
専門知識がなくても使いやすいITツールを導入するなど、できるだけ負担がかからない方法で業務効率化を進めていってください。
品質の低下やミスの増加
業務効率化に向け、業務フローや担当業務などを変えることによってミスが増加し、品質の低下を招く可能性があります。生産性を向上させるための業務効率化によって、ミスや品質低下が発生しては本末転倒です。新しいツールの導入や業務フローの変更は急ぎすぎず、従業員への周知や研修などを行いながら、状況に合わせて進めていきましょう。
業務効率化の進め方
せっかく業務効率化を目指しても、進め方を誤るとうまくいかなかったり、余計に時間がかかったりするおそれがあります。業務効率化を実現するには、下記のような手順で進めていきましょう。
1. 現状の業務を把握する
業務効率化において、初めに取り組むことは現状の把握です。現状の業務がどのように進められているのかを正しく把握し、「どこにムリ・ムダ・ムラがあるか」「改善すべき課題は何か」を明確にしましょう。業務全体を可視化することで、業務効率化の目的も再確認できます。
2. 効率化の優先順位を決める
現状把握によって課題が明確になったら、その中でどの業務から改善していくか、効率化の優先順位を決めましょう。いきなり全てのアイデアを実行しようとすると現場の混乱を招き、結果的にどの施策も中途半端に終わりがちです。
優先順位を決めるときのポイントは、効率化の効果が目に見えてわかりやすい業務や、効率化の手順が簡単な業務から先に着手すること。段階を踏んで業務効率化を進めていくことで、ミスなども起こりにくくなります。
3. スケジュールを立てる
業務効率化を成功させるには、事前準備が大切です。洗い出した課題と優先順位に沿って、「いつから、誰が、どのように取り組むのか」というスケジュールを立てましょう。新たにツールを導入する場合も、ツールの選択と併せて、スムースに活用するための業務フローを検討しておく必要があります。
4. 効果を検証し改善のサイクルを回す
どれほど優れたアイデアでも、振り返りを行わなくては効果を最大限発揮させることができません。業務効率化のための施策を実行したら、必ずその効果を検証し、改善へとつなげていきましょう。Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)のPDCAサイクルを回すことで、さらなる業務効率化と生産性向上を目指せます。
業務効率化につながる取り組み
業務効率化の重要性は理解していても、「具体的にはどのように進めればいいのかわからない」という方も多いかもしれません。ここからは、業務効率化につながる具体的な取り組みについて紹介していきます。
無駄な業務はやめる
業務の洗い出しを行う過程で、無駄な作業や工程がないかをチェックしてみましょう。一つひとつの仕事を見直せば、頻繁に開催される長時間の会議や打ち合わせ、社内向けの資料作成、わざわざ出社せずともリモートでできる作業など、何かしらの「ムダ」が見つかるはずです。日常業務の中にあるムダをなくしていくことで、業務全体の効率化につながります。
業務マニュアルを作る
「人によって仕事の進め方が違う」「部署内で特定の人にしかできない業務がある」というような状態では、業務のムラや属人化を招いてしまいます。そのような事態を防ぐためには、業務マニュアルの作成が効果的です。仕事の進め方やルールなどをマニュアルとしてまとめることで、担当者が変わっても均一のクオリティで業務を遂行できるようになります。
各従業員がいつでもマニュアルを確認しながら業務にあたれるようになれば、ミスの防止にもつながるでしょう。
業務をまとめる・分業化する
企業や部署によっては、複数の人が同じような業務を行っていることがあります。また、同様の作業を何度も繰り返しているケースも考えられます。そのような重複した業務がある場合は、担当者や部署、回数などをまとめることが必要です。
また、特定の時期や担当者に作業が集中してしまっている場合は、業務を分業化するといいでしょう。1回または1人当たりの作業量を減らすことで、業務全体をスムースに進める効果が期待できます。
アウトソーシングする
単純な業務や自社内だけでは手が回らない業務などは、アウトソーシングを検討するのも1つの方法です。例えば、量が多くて単純な入力作業などは、マニュアルを整備することで、外部に委託しても品質的に問題のない状態にすることができます。
また、専門性を要する経理業務などをアウトソーシングして、自社内では本業の営業活動に集中するという方法もあるでしょう。アウトソーシングによって発生するコストと、得られるメリットのバランスを考慮したうえで判断することが重要です。
最適なツールを選び、デジタル化・機械化する
人の手で行っている作業を、デジタル化・機械化できないかどうか検討しましょう。手作業だと手間や時間がかかる業務でも、最適なツールを導入すれば一気に効率化が可能です。ツールを活用すると、外注に比べてコストを抑えられるうえ、社内にノウハウも蓄積されます。
最近では、比較的リーズナブルで扱いやすいクラウド型のツールも登場しています。改善したい課題に合わせて、使いやすいソフトウェアやシステムを選ぶようにしてください。
業務の担当者を変えてみる
業務の効率化を目指すうえで重要なのが、適材適所の人材配置です。「作業に時間がかかりすぎている」「思うように成果が上がっていない」と感じるようなことがあったら、従業員や部署の責任者とコミュニケーションをとりながら、担当者の変更を検討するといいかもしれません。適性に応じた業務を任せることで、一人ひとりの従業員がより能力を発揮しやすくなります。
データや情報を共有する
売上データや商品データ、顧客データといった情報を、特定の部署や担当者だけで管理していては、活用方法が限定的になってしまいます。蓄積された情報はデータベース化して、社内で共有できる仕組みづくりを行いましょう。データ共有の仕組みが整っていれば、調査や確認にかかる時間が短縮され、業務効率化につながります。担当者の異動や退職があった場合も、引き継ぎがスムースになります。
業務効率化を実現するには便利なツールを活用しよう
業務効率化はコスト削減や生産性向上につながる一方で、しっかりとした現状把握と事前準備が必要になります。業務効率化を進めるうえで取り入れやすいのが、便利なITツールです。毎月行わなければならない従業員の給与計算であれば、給与計算ソフトを導入することで自動化でき、年末調整などの作業も格段に楽になります。
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