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副業ライターを始めるには?案件の種類や進め方について解説

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副業を始めたいと考えている人の中には、ライターの仕事を副業にしたいと考えたことがある人もいるでしょう。副業ライターとして案件を獲得するには、具体的に何をすれば良いのか知りたいという人も多いのではないでしょうか。

ここでは、ライターの仕事内容や副業にするメリット・デメリットのほか、案件を獲得する方法について解説します。また、副業の所得を含めて本業以外の所得の合計額が20万円を超えると確定申告が必要となります。確定申告が不要の場合でも1円でも利益が出ているなら住民税の申告が必要になります。ほかにもインボイス制度の影響などについても触れていますので、参考にしてください。

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副業ライターの仕事内容とは?

ライターとは、文章を執筆する仕事のことを指します。近年はWeb媒体向けの文章を書く仕事が多くなっていることから、Webライターと呼ばれるケースもあります。自宅で作業できる仕事も多いうえ、すきま時間に副業でライターを行う人も増えているようです。ライターの主な仕事内容は次のとおりです。

文書の作成

ライターにとってメインの仕事は文章を書くことです。Web媒体などに掲載するための記事を書き、原稿料を受け取るのが基本的な仕事の流れとなります。
文書の作成といっても、記事のジャンルや目的は多種多様です。企業が情報を発信しているメディア向けの記事を書く案件もあれば、企業の商品・サービス紹介ページに掲載する文章を作成する案件もあります。

いずれの案件にも共通しているのは、ライター自身が書きたいことを自由に書くのではなく、クライアントの依頼内容に沿って文章を書く必要があるという点です。クライアントの要望に応えるために情報収集を行うことも、ライターの仕事内容に含まれます。

案件によって文書を作成するボリュームはさまざまあり、ボリュームが少ない案件は、すきま時間で行う副業の場合、トライしやすいといえます。

記事構成の作成

記事構成はクライアントが用意する場合もありますが、案件によってはライターが記事構成から担当することもあります。クライアントが指定したキーワードや記事内容の要望に沿ってリサーチを行い、競合サイトの掲載内容も参考にしながら記事の構成を組み立てます。

読者にとってわかりやすく、検索エンジンからも評価される記事構成を作成するには、実際に自分で文書作成ができる文章作成能力だけでなく、Webマーケティングの知識が求められます。そのため、一定以上の実務経験や実績のあるライターに記事構成を依頼するのが一般的です。副業で行う場合は、リサーチして書くまでに時間を要することが多いため、時間が割けるとわかっているときに案件に応募するのが得策です。

取材から記事執筆

案件によっては、ライターが記事の執筆に加えて取材を担当するケースもあります。作成する記事のテーマによって取材対象はさまざまですが、取材を通じて一次情報を収集し、記事に反映させる仕事です。

近年は検索エンジンのアルゴリズムが進歩したことにより、検索上位を獲得するには独自性の高い記事を作成する必要があります。既に競合サイトが掲載している情報に終始するのではなく、独自の情報を加味して執筆するために、取材が必要になる場合があるのです。なお、他のサイトをコピペしたりすると後々にトラブルとなることが想定されますので、それは絶対に避けましょう。

一般的に、取材を伴う記事作成は、記事執筆のみの案件と比べて報酬が高い傾向があります。ただし、取材の場合は、一般的な企業の勤務時間内で行われることが多いのが特徴です。副業で就業後や休日のみの稼働の場合は対応が難しいケースが考えられるので、よく確認しましょう。

ブログなどの記事代行

ライターが個人や企業が運営するブログの記事作成を代行する案件もあります。ブログのテーマに沿って、具体的な記事内容や記事構成を考え執筆する仕事です。

ブログ記事の作成代行では、記事を公開する段階まで請け負うケースも少なくありません。例えば、見出しの設定や文字装飾、画像・図表の挿入、SEO(検索エンジン最適化)などもライターが行う場合があります。

また、CMS(コンテンツマネジメントシステム)を扱う場合は、その知識を習得しておく必要があります。もともとSEOやCMSの知識がある人の場合、すきま時間などでも対応しやすく、副業としてもトライしやすいといえます。

副業ライターになるメリット

副業にライターを選ぶことによって、どのようなメリットを得られるのでしょうか。ライターの仕事内容の特徴を踏まえて、具体的なメリットを見ていきましょう。

在宅メインで仕事ができる

ライターの仕事は、基本的にはパソコンとインターネット環境さえあれば進められるため、在宅で取り組める点が大きなメリットです。案件によっては取材などで外出するケースもあるものの、執筆そのものは在宅で進められます。

小さな子供がいる世帯や、家族の介護が必要な世帯の場合、自宅を長時間離れられないこともあるでしょう。自宅にいながらにして取り組めるライターの仕事は、さまざまな環境でも対応しやすい副業といえます。

自分のペースで請けられる

ライターの仕事は、納期さえ守れば働く時間を自分で決められるケースがほとんどです。成果物を期日までに完成できるのであれば、どの時間帯に仕事を進めても構いません。

また、ライターの仕事に取り組む時間の長さや仕事量も自分で決められます。自分のペースで仕事を請けられるため、ライフスタイルや希望する働き方に合わせて仕事量を調整しやすい点も大きなメリットです。

さまざまなスキル・知見が身に付く

ライターとして記事を執筆するには、依頼されたジャンルの情報を掘り下げ、知識を増やしていく必要があります。必然的に知識量が増えていき、豊かな知見が身に付く点もメリットの1つです。

また、前述のとおり、ライターの仕事内容は文章を書くことだけにとどまりません。刻々と変化するWebマーケティングの動向について情報収集をしたり、画像作成ツールやCMSといった各種ツールのオペレーションスキルを身に付けたりする場合があります。ライティングスキルに加えてさまざまなスキルが身に付くことは、副業ライターになるメリットといえるでしょう。

未経験でも始めやすい

ライターの仕事を始めるにあたって、必須の資格や免許はありません。文章を書くのが得意な人であれば、未経験でも始めやすい副業といえます。事前に準備が必要なものは基本的にはパソコンとインターネット環境のみのため、低コストで始められる点も大きなメリットです。

ただし、後述するように、副業ライターとしてまとまった収入を安定的に得るには、相応のスキルや能力が求められます。未経験者でも始めやすい一方で、簡単に稼げるわけではない点は他の副業と同様です。

副業ライターになるデメリット

副業ライターには多くのメリットがありますが、捉え方によってはデメリットとなりかねない面もあります。次にあげる3点については、副業ライターを始めるにあたって理解しておく必要があるでしょう。

安定するまで時間がかかる

副業ライターとしての収入が安定するまでには、時間がかかる場合が多く見受けられます。初心者向けの案件は報酬が低い傾向があり、経験を重ねてスキルが向上するにつれて報酬が上がる傾向があるため、初めから高収入を得るのは難しいと言わざるを得ません。

収入が安定するまでに時間がかかる要因として、案件の依頼先との信頼関係が構築されるまでに一定の期間を要することがあげられます。信頼を得られれば継続的に受注できる傾向があるものの、他の事業と同様に、信頼関係は一朝一夕に築けるものではない点を理解しておくことが大切です。

自己管理能力が問われる

働く時間を自由に決められることは副業ライターのメリットですが、裏を返せば自己管理能力が問われることになります。特に副業として取り組む場合には、本業の繁忙状況も考慮しつつ計画的に業務を進めるほか、本業と併せての労働時間管理をする必要があります。

また、自身で管理するだけでなく、本業の勤務先にも、副業の内容や状況によって社員の安全や健康が損なわれていないかを把握するように、厚生労働省から推奨されています。そのため、本業に差し支えるほどの長時間労働にならないように配慮しなければなりません。

いつまでに何をどこまで進めておく必要があるのかを自分で判断し、無理のない進捗管理を行うことが重要です。

副業とはいえ、報酬を得て業務を受注するからには、取引先にも、本業の勤務先にも、責任感を持って取り組む姿勢が求められます。

収入が不安定である

副業ライターは受託業務のため、案件が途切れれば収入が途絶える恐れがあります。依頼された仕事で手を抜いてしまうなど、クライアントの信頼を損なう行為などは厳に慎むべきです。

また、ライターへの報酬は成果物ベースで支払われることから、自分自身が稼働できない状況に陥ると、突然収入がゼロになることもあり得ます。収入が保証されているわけではない点は、副業ライターのデメリットといえます。

休業のリスクがある

これは他の副業でも同じことですが、収入にもつながる内容ですが、自分自身が病気やケガで仕事を進められない状態となった場合、本業も副業も稼働できなくなるというリスクがあります。

その他にも、本業が多忙となり、案件を継続できない状態が続くこともあり得ます。いずれの場合も、その間は副業の稼働ができず、副業を休業するリスクもあるのです。

副業ライターとして仕事を得るためのコツ

副業ライターとして案件を獲得したり、案件を増やしたりするには、どのような対策を講じればよいのでしょうか。実践しておきたい2つのコツを紹介します。

個人ブログで実績を作る

ライターを始めたばかりの頃は実績がないため、個人ブログを開設して記事を投稿していくとよいでしょう。書きたいジャンルの記事を用意しておくことにより、案件に応募する際に実績として提示できるからです。

個人ブログであれば、編集の手が加えられていないライター自身の文章を見てもらうことができます。業務の依頼を検討する側にとって、ライターの力量を見極める有力な材料となるはずです。

また、ブログのアクセス数が増えていけば、SEO関連のスキルをアピールする材料にもなります。特定のジャンルやキーワードで検索上位を獲得した記事を増やすことで、より信頼性の高い実績となっていきます。

実績をポートフォリオにまとめる

実際に案件を受注できるようになったら、自身が携わった記事をポートフォリオ(作品集)にまとめ、実績として提示できるようにしておきます。ポートフォリオ作成サービスを活用することで、見やすいポートフォリオを手軽に作成できます。

なお、ライター案件の中には記名記事と無記名記事があり、ライターの氏名が公表されていない無記名記事は実績として認められないこともあります。

なお、公開された記事を自身の実績として提示してよい場合と提示不可の場合があるため、ポートフォリオに掲載する前に実績提示の可否をクライアントに確認しておくことが大切です。

副業ライターの始め方

続いては、副業ライターを始めるための具体的な手順を解説します。初めて副業ライターに挑戦する人は、次のステップで準備を進めてみてください。

1.案件を探す

副業ライターを始めるには、まず案件を見つける必要があります。案件を探す際の主な方法は、次のとおりです。

ライターの副業案件を探す主な方法

  • クラウドソーシングに登録する(クラウドワークス、ランサーズなど)
  • 知人・友人に案件を紹介してもらう
  • SNSでライティング案件の募集を検索する

未経験から副業ライターを始める場合、最初はクラウドソーシングから挑戦することをおすすめします。過去に実務実績がない場合でも、テストライティングに合格すれば初心者向けの案件を獲得できる可能性があるからです。

クラウドソーシングで実績を作ったうえで、友人・知人からの紹介やSNSでの案件応募へとつなげていくといいでしょう。

2.案件に応募する

自分が書きたいジャンルや専門性を活かせるテーマの案件が見つかったら、応募へと進みます。締め切りを確認し、期日までに確実に納品できる案件を選ぶのがポイントです。不明点があれば、依頼者に問い合わせて詳細を確認しておきます。

また、報酬金額や支払方法を事前に確認しておくことも大切です。クラウドソーシングであればサービス事業者が締め日と支払日を設定していますが、企業や個人から直接受注する際には支払関係をきちんと確認し、トラブルを未然に防ぐ必要があります。

3.テストライティングを受ける

案件に応募すると、多くの場合テストライティングが行われます。テストライティングは、通常案件の発注金額よりも少額に設定されているケースがほとんどです。テストライティングを通して文章力や執筆に必要な知識が問われるため、案件を獲得するにはテストライティングに合格することが必須条件となります。

テストライティングに臨む前に、できる限りWebサイトや書籍などで執筆ジャンルに関する知識を蓄えておくようにします。現状の実力を最大限に評価してもらえるよう、十分な準備を整えたうえでテストライティングに臨むことが大切です。

4.ライティング案件を受注する

テストライティングに合格すると、正式にライティング案件を依頼されるようになります。案件受注後も成果物のクオリティがクライアントの求める水準に達していなければ、継続的に発注してもらえない可能性も十分あり得ます。収入を安定させるためには継続案件になるよう、知識やスキル・専門性を磨いていくことが重要です。

副業ライターはライバルが多いため、クライアントが「この人にお願いしたい」と思わない限り継続案件の獲得は困難と言わざるを得ません。
納品した記事へのフィードバックが行われた際には、以降の記事を執筆する際に指摘事項を必ず反映させ、着実に改善を図りましょう。

副業ライターをするときは確定申告とインボイス制度の対応に注意

副業ライターを始めるにあたって、税金の知識を押さえておく必要があります。例えば、副業の所得を含めて本業以外の所得の合計額が年間20万円を超えると、確定申告を行わなくてはなりません。また、本業以外の年間の所得が20万円以下であっても利益が1円でもあるなら、居住地のある自治体に住民税の申告が必要です。

所得とは、売上から経費を差し引いた金額を指します。副業でライターとして活動していくために必要なパソコン購入費やインターネット回線使用料のほか、自宅で作業をする場合には家賃や電気代の一部を経費にすることも可能です。

一例として、本業と副業のみで、副業の年間の収入が25万円だった場合、経費の合計額が8万円であれば所得は17万円のため、確定申告は不要となります。

なお、ライターは、基本的に報酬から所得税を源泉徴収されて支払われているため、確定申告を行うことで納めすぎた税金が還付される可能性が高いです。そのため、報酬から源泉徴収されて支払われている場合で還付となる場合は、確定申告を行うことをおすすめします。

また、取引先が適格請求書発行事業者の場合は適格請求書(インボイス)の発行を要求されることもあります。副業でも自身が適格請求書(インボイス)発行事業者となった場合、適格請求書の発行と保存、ルールに従った帳簿付けと消費税の申告と納税が必要です。副業といっても所得税や消費税の申告を忘れずに行い、きちんと納税しましょう。

副業ライターを目指すなら継続案件の獲得を目指そう

ライターは初心者にも始めやすい副業とされている一方で、ライバルが多く継続案件を獲得するには一定以上のスキルや知識が求められます。副業で安定的な収入を得るには、継続案件を獲得する必要があるでしょう。

今回紹介した案件獲得のコツや具体的な獲得方法を参考に、ぜひ副業ライターとしての第一歩を踏み出してください。

なお、副業が雑所得に該当する場合は帳簿付けが不要ですが、適格請求書発行事業者はインボイス制度の要件に従った帳簿付けが必要です。また、20万円を超える副業の所得があれば、確定申告が必要になります。副業の所得が事業所得に該当する場合、初めての人でも手軽に帳簿付けを進められる「やよいの白色申告 オンライン」の活用がおすすめです。

無料で利用できる「やよいの白色申告 オンライン」では、雑所得の確定申告はできませんが、その情報を転記することで国税庁の確定申告サイトから確定申告をすることもできます。帳簿をつけておくことで、継続的にビジネスをしていれば事業所得としても申告できる可能性もあります。確定申告をスムーズにできるよう、ぜひ導入をご検討ください。

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会社員などが副業をした場合、副業の所得が20万円を超えると、原則として確定申告が必要です。副業の収入や報酬から源泉徴収をされているなら、確定申告をすれば納めすぎた税金が返金される可能性が高いでしょう。ただ、所得税の確定申告をするには、書類の作成や税金の計算など面倒な作業が多いため、負担に感じる方もいるかもしれません。

事業所得になる副業は、帳簿付けが必要です。そんなときにおすすめなのが、弥生のクラウド確定申告ソフト『やよいの白色申告 オンライン』です。『やよいの白色申告 オンライン』はずっと無料で使えて、初心者や簿記知識がない方でも必要書類を効率良く作成することができます。e-Tax(電子申告)にも対応しているので、税務署に行かずに確定申告をスムーズに行えます。

副業の所得区分を事業所得・雑所得どちらにするか迷っている場合、まずは帳簿付けをしておきましょう。事業所得で確定申告する場合は帳簿が必要です。雑所得の場合、帳簿付けの義務はありませんが、売上や仕入・経費などの集計に帳簿がある方が便利です。

なお、『やよいの白色申告 オンライン』では、雑所得の収支内訳書と所得税の確定申告書は作成できません。もし、『やよいの白色申告 オンライン』で作成した収支内訳書から確定申告書を作成すると自動で「事業所得」に集計されます。国税庁の確定申告コーナーで、自分で収支内訳書と確定申告書に転記して申告をしてください。

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この記事の監修者齋藤一生(税理士)

東京税理士会渋谷支部所属。1981年、神奈川県厚木市生まれ。明治大学商学部卒。

決算書作成、確定申告から、起業(独立開業・会社設立)、創業融資(制度融資など)、税務調査までサポート。特に副業関連の税務相談を得意としており、副業の確定申告、税金について解説した「副業起業塾 新規タブで開く」も運営しています。

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