確定申告の相談はどこでできる?相談窓口を一挙紹介
2023/02/21更新

この記事の監修齋藤一生(税理士)

所得税の確定申告をするにあたって「この金額はどう処理すればいいのだろう?」「どうやって計算すればいいのだろう?」と疑問に思うこともあるでしょう。
処理の仕方がわからないときや不安なときは、専門家などに相談するのがおすすめです。確定申告の相談ができる場所をまとめてご紹介します。
税務署で相談する方法
確定申告に関して、最も一般的な相談先が税務署です。複数の相談窓口がありますから、質問したい内容や状況に応じて、使いやすい方法を利用できます。なお、税務署への相談はすべて無料です。
税務署窓口・確定申告会場
税務署や確定申告会場では、申告の相談を受け付けています。対面で、書類などを見せながら相談可能です。また、「医療費控除をしたいけれど申告書の作り方がわからない」といった場合も、控除に必要な書類などを用意すれば、その場でアドバイスを受けながら申告書を作成・提出することができます。
ただし、税務署や確定申告会場は、開庁時間が17時まで、相談受付が16時まで。時間が限られている点に注意しましょう。また、対面での相談には事前予約や整理券などが必要です。訪問前に、地域の税務署の案内などを確認しておくことをおすすめします。
国税局電話相談センター
国税庁電話相談センターでは、所得税の確定申告を含むさまざまな税の相談を受け付けています。不明点があったとき、自宅からすぐに相談可能です。なお、電話相談をするのに個人情報などを伝える必要はありません。
- ※ 国税庁「国税に関するご相談について
」
聴覚障害者等専用電子メール相談窓口
税務署では、電話相談が困難な障害を持った方向けに、電子メール相談窓口を設けています。ただし、この窓口で相談できるのは、国税に関する一般的な内容のみです。申告書に記入する具体的な数字などを教えてもらえるわけではなく、申告書の提出もできません。また、利用できるのは電話相談ができない方のみです。
- ※ 国税庁「聴覚障害者等専用電子メール相談窓口
」
チャットボット(ふたば)
個別の相談窓口ではありませんが、一般的な内容であれば「チャットボット(ふたば)」に質問できます。利用する際は、長文ではなく単純な単語などで質問しましょう。関連する内容がいくつか表示されるので、その中から知りたいものを選択します。
- ※ 国税庁「チャットボット(ふたば)に質問する
」
タックスアンサー
タックスアンサーは、国税庁が公開している、税に関するよくある質問とその答えの一覧です。こちらも個別の問い合わせができる窓口ではありませんが、一般的な質問の答えであれば記載されている可能性があります。税務署に行ったり電話をかけたりする前に、同じ質問がないか探してみましょう。
- ※ 国税庁「タックスアンサー(よくある税の質問)
」
無料お役立ち資料【「弥生のクラウド確定申告ソフト」がよくわかる資料】をダウンロードする
税務署以外の相談窓口
確定申告の相談は、税務署以外で行うこともできます。その際は、確定申告や税について正しい知識を持った相談先に相談することが大切です。続いては、税務署以外の信頼できる相談窓口をご紹介します。
税理士
税理士は、確定申告の相談や不明点、節税対策などについて相談できる身近な存在です。個別の事情や具体的な数字にもとづいた相談なども行えます。
多くの税理士は、顧問契約を結んでいなくても、確定申告のみの代行も可能です。代行にあたって、不明点があれば問い合わせましょう。ただし、節税対策の相談や税務相談などが含まれるかどうかは、契約内容によって異なります。所得税の確定申告のみの契約では、個別のアドバイスを受けられない可能性もありますし、申告シーズン前に受付を締め切っている場合があります。
そのほか、地域の税理士会による確定申告無料相談会などに参加する方法もあります。申告期にある2月23日の税理士記念日にあわせて無料相談を実施する税理士会などもあります。確認してみると良いでしょう。ただし、複雑な事業所得がある場合などは対応してくれないこともありますので、その場合は個別に税理士に依頼した方が良いでしょう。
青色申告会・商工会議所・商工会
青色申告会や納税協会、商工会議所・商工会では、主に会員向けの確定申告相談を受け付けています。青色申告会とは、個人事業主などの納税者が中心となって組織された団体です。青色申告を行う個人事業主のサポートや経営に関する相談受付などを行っています。また、商工会議所・商工会は地域の商工業者のために経営相談などを行っている機関です。
いずれも、全国各地に支部があります。会員になっていないと相談できない場合が多いため、利用したい場合は、地域の団体への入会を検討しましょう。
関連記事
決算・確定申告相談会
地域の商工会議所や商工会が、決算や確定申告に関する相談会を開くことがあります。相談会であれば、会員以外でも相談ができます。地域の商工会議所や商工会の案内を確認してみましょう。
確定申告ソフトの相談窓口
確定申告ソフトを利用している方は、サポート契約内容によっては、相談窓口を利用することもできます。ソフトの使い方の相談のようなユーザーサポートが主ですが、仕訳相談なども受け付けている製品もあります。詳細は、利用している確定申告ソフトの案内を参照してください。
確定申告の相談前にしておきたい準備
確定申告の相談をするときは、事前に準備をしておくとスムースです。必要な情報が足りないと、改めて相談に行かなければならなくなる可能性もあります。「わからない」と思ったときにすぐ電話などで問い合わせをするのではなく、まずは準備を整えることが大切です。
確定申告に関する相談前にしておきたいこと
- 何を聞きたいかをまとめる
- 質問時に必要な資料をそろえる
- 申告を同時に行うのであれば、申告に必要な書類をそろえておく(税務署などに相談に行く場合)
- 相談先の受付時間や予約の要否を確認する
聞きたいことが複数ある場合や、うまく説明できるか不安なときは、紙に書き出しておくと安心です。また、質問事項に関連する書類などで、必要かもしれないと思ったものは念のため用意します。電話相談の場合も、手元に用意しておくといいでしょう。
確定申告の相談窓口を知っておこう
確定申告書をスムース、かつ正確に作成するために、どのような相談窓口があるのか知っておくと安心です。複数の窓口を知っていれば、状況や内容に応じて使い分けることができます。疑問点を解消して、正しい確定申告を行いましょう。
簿記の知識がなくても簡単に確定申告ができる「やよいの青色申告 オンライン」や「やよいの白色申告 オンライン」では、カスタマーセンターの担当者がチャットや電話、メールなどで相談に応じています。使い方の相談はもちろん、業務相談にも応じていますので、ぜひご活用ください。
無料お役立ち資料【「弥生のクラウド確定申告ソフト」がよくわかる資料】をダウンロードする
確定申告ソフトなら、簿記や会計の知識がなくても確定申告が可能
確定申告ソフトを使うことで、簿記や会計の知識がなくても確定申告ができます。
今すぐに始められて、初心者でも簡単に使えるクラウド確定申告ソフト「やよいの白色申告 オンライン」とクラウド青色申告ソフト「やよいの青色申告 オンライン」から主な機能をご紹介します。
「やよいの白色申告 オンライン」はずっと無料ですべての機能が使用でき、「やよいの青色申告 オンライン」は初年度無料、かつ無料期間中でもすべての機能が使用できますので、どちらも気軽にお試しいただけます。
初心者にもわかりやすいシンプルなデザイン

初心者にもわかりやすいシンプルなデザインで、迷うことなく操作できます。日付や金額などを入力するだけで、確定申告に必要な書類が作成可能です。
取引データの自動取込・自動仕訳で入力の手間を大幅に削減

銀行明細やクレジットカードなどの取引データ、レシートや領収書のスキャンデータやスマホで撮影したデータを取り込めば、AIが自動で仕訳を行います。入力の手間と時間が大幅に削減できます。
確定申告書類を自動作成。e-Tax対応で最大65万円の青色申告特別控除もスムースに

画面の案内に沿って入力していくだけで、確定申告書等の提出用書類が自動作成されます。青色申告特別控除の最高65万円/55万円の要件を満たした資料の用意も簡単です。インターネットを使って直接申告するe-Tax(電子申告)にも対応し、最大65万円の青色申告特別控除もスムースに受けられます。
自動集計されるレポートで経営状態がリアルタイムに把握できる

日々の取引データを入力しておくだけで、レポートが自動で集計されます。確定申告の時期にならなくても、事業に利益が出ているのかリアルタイムで確認できますので、経営状況を把握して早めの判断を下すことができるようになります。
この記事の監修者齋藤一生(税理士)
東京税理士会渋谷支部所属。1981年、神奈川県厚木市生まれ。明治大学商学部卒。
決算書作成、確定申告から、起業(独立開業・会社設立)、創業融資(制度融資など)、税務調査までサポート。特に副業関連の税務相談を得意としており、副業の確定申告、税金について解説した「副業起業塾 」も運営しています。
