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弥生販売 ネットワークによる業務改善とデータ活用で売上増を実現

株式会社兆星(千葉県銚子市)

水産品の干物や佃煮などを製造・卸している株式会社兆星(ちょうぼし)。水産業独特の商習慣があり、長年手書き台帳による処理を続けていたが、弥生販売シリーズで販売管理業務をシステム化。外付け連動のアプリケーションを活用することで、業務効率の大幅向上と、基幹業務全体の改善をはかるとともに、販売データの活用によって売上増に成功している。

事務所概要

アジ、サバ、サンマ、ホッケを使った文化干などの干物、灰干、昆布醤油干、佃煮、開き、唐揚げなど、水産品加工と卸を行なっている株式会社兆星。江戸時代から続く老舗でもある。

江戸時代から続く歴史がある株式会社兆星(ちょうぼし)。干物、灰干、佃煮、唐揚げなど、伝統的な商品から新しい商品までバリエーションが豊富だ。

近年では衛生面に注意した商品を作り、冷風乾燥機を使用した文化干や、灰によって旨味を凝縮させる灰干など売れ筋商品も多く、生協を中心に全国に取引先を持っている。

導入前の状況と問題点

基幹業務のうち、会計や給与計算については業務ソフトを導入していたが、販売管理については手書きの台帳のままだった。

導入前の状況
  • IT化による基幹業務の改善について社内で検討をしていた。

  • 会計や給与計算については業務ソフトを使用していた。

  • 販売管理業務は手書きの台帳を使っていた。

問題点
  • 台帳への記帳作業だけで1日かかっていた。

  • 販売データを営業面に活かすことができなかった。

  • 事務スタッフの負担が大きく電話対応や請求業務へも影響が出ていた。

問題解決のポイント

多彩な要望をシステム利用の習熟度などに合わせて徐々に実現

株式会社兆星では、基幹業務の効率化を進めていたが、販売管理については水産業独特の商品単位や商習慣があり、会社の業務にとって理想的なシステムをどのように構築すれば良いか社内では解決策を見いだせずにいた。そこで、弥生ビジネスパートナーの銚子インターネット株式会社にアドバイスを求め、操作性に優れたLAN対応の弥生販売 プロフェッショナルの導入を奨められ、事務スタッフ全員が使える5ユーザーでの利用を開始した。
利用開始直後から、銚子インターネットと業務効率化に関するさまざまな協議を行なった。その結果、パソコン初心者もいる状況をふまえ、全ての要求を一気に解決するよりも、段階的なIT化を進めることが利用者のためになるという考えから、当初は取引先別の管理や水産業独特の仕入・販売スタイルに合ったシステムなど、基本的な部分の改善を優先。
次の段階で、外部からの利用も可能な弥生販売 ネットワークにステップアップしながら、データ抽出や入力作業の効率化などの操作・データ活用面は、銚子インターネットが弥生販売 ネットワークの「ソフトウェア開発キット」(SDK)を活用した外付け連動アプリケーションを開発することで、対応することになった。

解決すべき問題点
ステップ1
  • 取引先ごとに異なる商品データを誰でも処理できるようにする。

  • 事務スタッフ全員で処理できるようにする。

ステップ2
  • 外部(自宅)からも利用できるようにする。

  • より効率的な入力作業やデータ活用を実現できるようにする。

導入すべきシステム構成
ステップ1
  • オフィス内のLAN環境で使えるシステム(弥生販売 プロフェッショナル 5ユーザー)。

ステップ2
  • 外部からも使える弥生販売 ネットワーク(5ライセンス)へアップグレード。

  • 細かな要望を実現するため、SDKを利用したアプリケーションを開発。

導入にあたって

導入の効果を上手にアピールしながら計画を推進

2005年から急速にIT化を進めるにあたり、投資対効果を社長に明確に示す必要があったが、兆星の担当者と銚子インターネットでは、手書き処理のデメリットと、システム化による効率化予測や導入プランを複数用意し、プレゼンテーションを行なって導入の許可を得た。導入後は取引先別の詳細データや売上予測などをスピーディに提出するなど、経営戦略に活かせる具体的な効果を見せることで社長の理解を得ながら、次のステップへ進んでいった。

弥生販売 ネットワークのシステム
  • 弥生販売 ネットワークは5ライセンスで構成(現在は8ライセンス)。

  • オフィスは事務スタッフ全員がアクセスできる環境を継続。

  • 自宅からも販売管理データにアクセスできる環境を構築。

  • モバイル環境での利用を視野に入れる(次ステップ)。

ネットワーク構成図

導入後の効果

弥生販売によるシステム化以降、販売データの活用で営業との連携を強化

兆星では衛生面に注意しながら、最新の機器によって製造を行なっている。

販売管理ソフトとしての基本データが確立し、さらにSDKを利用したアプリケーション開発によって、より一層の入力作業効率化と弥生販売 ネットワークのデータ活用が実現している。例えば、従来は取引先からの納品データをプリントアウトし、その数字を手打ちで入力していたが、オンラインでダウンロードできるようにすることで、1日かかっていた作業が4、5回のクリックだけで済むようになった。また、社内で使っている商品名が取引先では別の商品名になることもあるが、得意先別に管理することで、出荷名を間違えずに済むようになった。卸値も取引先別で異なるほか、取引先の特売に合わせた価格変更があっても、値引きを商品として登録して対応しているので、後の集計で値引き額がわかるようになった。単価が通常とは異なる場合のデータ抽出は銚子インターネットが開発した連動アプリケーションで行なっている。
取引先別の販売動向や過去データの参照、売り上げ予測がスピーディになったため、経営戦略や営業サポートに貢献できるようになり、弥生販売を導入して以降、販売データの活用で売上増につながる効果が出ている。

導入後の効果の一例
  • 1日かかっていた取引先別の入力作業をオンライン処理することで15分程度に短縮。

  • 取引先ごとに異なる販売データを、誰でも正確に処理できるようになった。

  • 大幅な効率化により事務作業に余裕が生まれ、営業サポートの充実が実現。

  • 弥生販売と会計ソフトの連動、オンラインバンキングとの連動なども実現。

  • より高度な、モバイル環境でのデータ活用も実現可能になった。

担当者からのコメント

事務スタッフは5名おり、全員が弥生販売 ネットワークを利用している。パソコン初心者もいたが操作の習熟は早かった。

兆星のシステム化を担当している網谷恭子さんは、経営者一家の一員で、販売管理のほかに経理と事務も担当している。網谷さんはパソコンを使った業務には慣れていたが、システム構築に関する経験はなかった。「業務ソフトは使っていましたが、カスタマイズに関する知識はほとんどありませんでしたし、販売管理ソフトを導入すれば業務全体が効率的になると分かっていても、実際にどうやってシステムを構築すれば良いのかは見当もつきませんでした。銚子インターネットは水産加工業独特の業務にも精通していますので、弊社の業務に合ったシステムが構築できましたし、操作面の使い勝手や、業務自体の漠然としたイメージを伝えると、すぐに具体的な提案をしてくれるのでとても助かっています」。

近年、銚子の水産関係企業では、業績の好不調がはっきり別れるようになっているが、好調な企業はIT化を進めている所が多いと網谷さんは話す。
「業界には『入数、箱数、合数』など独特の商品単位があったり、支払日が不定期な場合があったりと、事務処理が複雑です。この点を誰でも処理できるようにし、事務の効率を良くすることがポイントだと思います。弥生販売はそれができますし、操作面やデータ活用の利便性も連動アプリケーションでどんどん向上しています。これは銚子インターネットのおかげですが、正直なところ弥生販売でここまで業務を効率化できるとは思っていませんでした(笑)。導入成功の最大のポイントは、弥生シリーズの採用とSDKによる開発運用に深い理解を示してくれた社長の決断があったからだと思います」。
現在、網谷さんは子育てのため自宅にいながらの作業になることも多い。また、外出先から弥生販売のデータを確認できた方が便利なため、WAN対応の弥生販売 ネットワークにアップグレードもした。外出先からの利用については、網谷さん自身が利用して効果を確認できた時点で、営業スタッフの本格利用へシステムを拡充することを視野に入れている。

  • 本記事の内容は、取材当時のものです。

今回ご紹介した製品

弥生販売 ネットワーク
企業名

株式会社兆星

使用ソフト

弥生販売 ネットワーク 8ライセンス

事業内容
水産品加工・卸
所在地

千葉県銚子市

設立
1988年
年商
14億円
従業員数
70名
導入時期
2005年(2006年にネットワーク版へ移行)
導入支援

「弥生販売」の導入事例

弥生株式会社カスタマーセンター

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