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交通費におけるガソリン代の計算方法とは? 支給方法や経費計上の留意点も解説

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交通費におけるガソリン代の計算方法とは? 支給方法や経費計上の留意点も解説

マイカー通勤の従業員に対しては、ガソリン代をどのように扱えばよいのでしょうか。ガソリン代は、従業員ごとに使用する車の燃費や走行距離が異なるため、電車通勤のように明確に計算することが難しいという課題があります。
本記事では、ガソリン代の計算方法や支給方法、経費計上における留意点を紹介します。

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車による交通費や通勤手当の支払義務について

多くの場合、労務の提供は従業員が自ら職場に出向いて行う「持参債務」に該当します。自宅から職場までの通勤時間は原則として労働時間に含まれず、会社には通勤に関する交通費や通勤手当を支払う法的な義務はありません。
ただし、就業規則や雇用契約書に記載がある場合には支払うことになるため、実際には、9割以上の企業が何らかの形で交通費や通勤手当を支給しています。

車通勤の場合は、業務に利用した分のガソリン代を算出して交通費を支給する方法が考えられます。ただし、燃費の違いやガソリン価格の変動などにより、実際のガソリン代に対して交通費が足りない場合でも、就業規則などで定めた方法に基づき適正に計算された金額が支給されていれば、問題はありません。

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業務目的で使用したガソリン代のみを計算する方法

従業員が通勤や出張で使った車にかかったガソリン代は、交通費として経費に計上できます。ただし、マイカーを使用する場合には、私的に利用した分と明確に分けて、業務に関連する交通費のみを計算することが望ましいでしょう。

まずは走行距離と燃費を基に、業務目的で使用したガソリン代のみを計算する方法を紹介します。

走行距離の求め方

経費に計上できるガソリン代を把握するために、まずは業務目的で走行した距離を知ることから始めましょう。走行距離は、車載のメーターや地図アプリなどを使って算出できます。

例えば、出発地点である自宅と到着地点である会社のメーター数値の差を用いて、通勤時の走行距離を把握するという方法もあります。ただし、従業員が寄り道をした場合や、同じ地点間の移動でも選択するルートによって距離に多少の差が生じることがあるため、厳密な算出は困難です。

通勤時の走行距離を正確に把握するため、現在はGoogleマップなどの地図アプリが多く活用されています。ルートを示した地図を添付のうえ、通勤経路と走行距離を従業員から申告してもらえば、会社側で経路の妥当性を容易に確認できます。通勤距離がわかれば、車で出社した日数を掛けることで、ガソリン代を算出するための目安となる走行距離を求めることが可能になります。

燃費の求め方

次に、走行距離あたりの燃料消費量を示す「燃費(燃料消費率)」を確認します。燃費は車種や使用状況によって異なるので、従業員ができるだけ不利益を被らないように配慮して設定するとよいでしょう。

燃費については車のカタログに表記されていますが、実際には車載した荷物の重量や、経路上の坂路の有無などによって多少の上下があります。そのため、走行距離と実際のガソリン消費量から燃費を測定すれば、より正確に算出できます。

ガソリンの消費量は、出発する前にガソリンを満タンにし、あらかじめ決めた走行距離を走らせ、再度ガソリンを満タンにすれば割り出せます。
燃費の計算式は以下のとおりです。

燃費=走行距離÷ガソリンの消費量

燃費を一度算出してしまえば、その後は走行距離を把握するだけで、効率的にガソリン代を算出できるようになります。なお、車の経年劣化などによって燃費が低下することも考えられるため、定期的に数値を見直しなおしましょう。

ガソリン代の求め方

従業員が使用する車の燃費での、走行距離に対するガソリン代は以下の式で算出できます。

使用したガソリン代=走行距離÷燃費×1L当たりのガソリン代

なお、1L当たりのガソリン単価については地域や社会情勢によって変動するため、あらかじめ参考にする価格相場の基準を統一しましょう。例えば、従業員の居住地周辺にあるガソリンスタンドの平均価格や、公表されている全国・主要都市ごとでの平均価格を参考にする方法などがあげられます。

ガソリンの価格は日々変化しますが、その都度すべて反映するのは手間がかかるため、一定期間ごとにガソリン単価を見直すのがおすすめです。
なお、ガソリン代を変更する場合、「固定的賃金」の変動に該当し、変動額によっては社会保険の随時改定の対象となる可能性がある点に注意しましょう。

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マイカー通勤者の駐車場利用に対する手当の新設

所得税法施行令の一部を改正する政令が令和7年11月19日に公布され、マイカー通勤者の通勤手当について、1か月当たりの非課税限度額が引上げられました。

さらに、これまで所得税非課税措置の対象外とされてきた、マイカー通勤者の駐車場代を非課税扱いとする制度の新設が、令和8年度税制改正大綱に盛り込まれています。

現行制度では、会社が負担する駐車場代は原則として給与として扱われ、所得税の課税対象です。令和8年度税制改正大綱では、マイカー通勤者に対する通勤手当の非課税限度額について、1か月当たり5,000円を上限として、駐車場等の料金相当額を加算するとしています。

また、令和7年8月に行われた人事院勧告では、国家公務員に対して駐車場代を対象とし、1か月当たり5,000円を上限とした通勤手当を新設する方針が示されました。こちらは、令和8年4月より実施される予定です。今後、民間企業への波及効果も期待されます。

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マイカー通勤のガソリン代を計上するには?

マイカー通勤の従業員が使用したガソリン代を経費計上する際に注目したい、2つのポイントを紹介します。あらかじめガソリン代の算出方法や支給方法をしっかりと決めておきましょう。

1km当たりのガソリン代を基に計算する方法もある

マイカー通勤にかかったガソリン代を経費計上する際は、通勤用とプライベート利用分を従業員自身で按分することが望まれます。しかし、ガソリン価格は変動し、地域差もあるため、通勤分の金額を毎月算出するのは非常に手間のかかる作業です。

そこで、支給するガソリン代(1L当たり)を、就業規則であらかじめ定めておけば、走行距離と燃費からおおよその通勤交通費を算出できるため、事務負担の軽減につながります。

さらに、燃費についても車種を問わず一律と見なし、走行距離1km当たりに支給するガソリン代のみを設定するのもおすすめです。この方法ならば、各従業員から申告された走行距離に単価を掛けるだけで済むため、計算がしやすくなります。

通勤手当の上限を非課税限度額に設定する

マイカー通勤で発生したガソリン代を通勤手当として支給する場合、従業員の自己申告を基に金額を算出する方法があります。レシートの提出や専用のクレジットカードを用いた精算方法も考えられますが、申告内容が実態と異なるケースが生じる可能性には留意しておきたいところです。

こうした課題を解決する方法の1つとして、通勤手当の支給額に対する上限設定があげられます。上限額は、マイカー通勤者に適用される通勤手当の非課税限度額を基準に設定すると、制度設計が整理しやすくなります。
非課税限度額は通勤距離に応じて区分されており、その内容は下表のとおりです。

片道の通勤距離 1か月当たりの限度額
2km未満 0円
2km以上10km未満 4,200円
10km以上15km未満 7,300円
15km以上25km未満 13,500円
25km以上35km未満 19,700円
35km以上45km未満 25,900円
45km以上55km未満 32,300円
55km以上 38,700円

なお、所得税法施行令の一部を改正する政令が令和7年11月19日に公布され、マイカー通勤者が勤務先から受け取る通勤手当の非課税限度額が見直されました。上表は新しい非課税限度額を反映したものです。

非課税限度額を超えて支給する場合には、超過分が給与と見なされ、所得税の課税対象となります。また、非課税の範囲内の通勤手当も、労働保険料や社会保険料の算定基礎には算入されます。

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交通費のガソリン代計算を行うときに知っておくべきこと

ガソリン代を交通費として計上するには、以下の2点を押さえておくことが望まれます。

  • 社用車のガソリン代は全額経費で計上できる
  • マイカーだとそのまま全額は交通費として計上できない

社用車のガソリン代は全額経費で計上できる

業務目的で法人名義の社用車を使用した場合には、ガソリン代を全額経費として計上できるため、給油時に従業員が立て替えたレシートまたは領収書の金額でそのまま精算が可能です。なお、社用車のガソリン代については、勘定科目の明確な決まりはありません。「車両費」として計上するのが一般的ですが、「旅費交通費」「燃料費」に組み込む場合もあります。

マイカーだとそのまま全額は交通費として計上できない

マイカーを通勤や業務に使用している場合、消費したガソリン代すべてを会社の交通費とすることはできません。マイカーの場合はプライベートでの利用分も含まれているため、全額を経費とするのではなく、前述のように走行距離に応じた交通費を支給するのが一般的です。

なお、従業員のマイカーを通勤時のみではなく、業務のために使用する場合、従業員のマイカー使用料を経費計上するためには法人が個人から車を借りている形となるため、「賃貸借契約を結ぶ」などの対応が求められます。また、会社は賃料(リース料)を経費として処理できますが、賃料を受け取った従業員は確定申告をしなければならない可能性があります。

マイカー通勤に関しては、ガソリン代の勘定科目を「旅費交通費」ではなく、「通勤費(通勤交通費)」として仕訳することも可能です。勘定科目において、旅費交通費が業務上の移動に伴って発生する費用であるのに対し、通勤費は自宅から会社までの通勤で発生する費用として区別されます。

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交通費の支給方法

従業員に交通費を支給する方法として、「全額支給」「一律支給」「一部支給」の3つがあります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、自社の運用に最適な支給方法を把握しておきましょう。

1. 全額支給(実費支給)

全額支給とは、通勤や出張などで発生した交通費の実費を、企業が従業員それぞれに対して支給する方法です。従業員は交通費を一時的に立て替えるものの、金銭的な負担は一切ありません。支給のタイミングは、毎月の給料日にまとめて振り込むのが一般的ですが、立て替えが発生するたびに支給するケースもあります。

2. 一律支給

一律支給とは、就業規則で支給額をあらかじめ設定しておき、従業員に対して一律の金額を支給する方法です。例えば、車を使用する従業員へ支給する交通費を一律2万円と設定した場合は、走行距離によらず2万円を支給します。
従業員によっては実際に使用した交通費より多く支給されるケースがある他、交通費の計算の手間が省ける点がメリットです。ただし、支給額が実費を下回る場合は従業員が交通費の一部を負担することになるため、不公平感が生じる可能性がある点に注意しましょう。

3. 一部支給

交通費の一部支給とは、上限額や条件をあらかじめ設定し、実際にかかった交通費のうち一部のみを会社が負担する方法です。例えば、1か月の支給上限を2万円とした場合、交通費が2万円未満ならば全額支給、2万円を超える場合は上限額である2万円のみが支給されます。
超過分は従業員の自己負担となるため、負担額が大きくなるほど不満が生じやすくなる点には留意しましょう。

また、通勤距離を段階的に区分して支給額を決める「距離区分方式」を採用している場合も、実際の交通費が支給基準を上回ると、実質的に一部支給となるケースがあります。

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交通費のガソリン代を経費計上する際の留意点

交通費のガソリン代を経費計上するうえで押さえておきたい、勘定科目の選択時や軽油車両使用時の留意点を紹介します。

勘定科目は統一して仕訳する

ガソリン代を「車両費」や「旅費交通費」などのどの勘定科目で仕訳するかは企業が任意で決められます。しかし、会計処理のたびに異なる勘定科目で計上していると、経費の推移や内訳を正確に把握できなくなり、経営判断を誤る原因にもなりかねません。

また、会計期間中に勘定科目を変更していると、税務調査の際に利益操作を疑われるリスクもあります。そのため、ガソリン代の勘定科目を一度定めたら、一貫して同じ科目で処理するようにしましょう。

ガソリン代と軽油代は会計処理を分ける

ガソリン車だけでなく、軽油車両も使っている場合には、ガソリン代と軽油代で分けて会計処理をします。それぞれの費用の内訳を決める計算式は以下のとおりです。

  • ガソリン代=(ガソリン本体代+ガソリン税+石油石炭税)×(1+消費税率)
  • 軽油代=(軽油本体代+石油石炭税)×(1+消費税率)+軽油引取税

以上のように、ガソリン代に含まれる税金が消費税の課税対象となるのに対し、軽油に含まれる軽油引取税には消費税がかかりません。そのため、軽油引取税をガソリン税と同様に扱うと、仮払消費税が過剰に計上されてしまいます。

会社が納付する消費税額は、預かった消費税(仮受消費税)から支払った消費税(仮払消費税)を差し引いて計算されるため、消費税の過少申告につながる恐れがあります。実務においてはガソリン代と軽油代を混同しないように気を付けましょう。

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給与計算ソフトで業務を効率化しよう

会社がマイカー通勤の従業員にガソリン代を支給しなければならないという法律はありません。しかし、多くの会社が就業規則や雇用契約書で規定を定め、給与計算に含めて支給を行っています。業務目的で使用したガソリン代のみを、従業員それぞれの状況に合わせて計算するのは時間と労力がかかるため、「弥生給与 Next」の導入がおすすめです。

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  • ※ご契約のプランによって利用できる機能が異なります。
    ※本記事は2026年1月5日時点の情報を基に制作しています。

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この記事の監修者高崎 文秀(税理士)

高崎文秀税理士事務所 代表税理士/株式会社マネーリンク 代表取締役

早稲田大学理工学部応用化学科卒

都内税理士事務所に税理士として勤務し、さまざまな規模の法人・個人のお客様を幅広く担当。2019年に独立開業し、現在は法人・個人事業者の税務顧問・節税サポート、個人の税務相談・サポート、企業買収支援、税務記事の監修など幅広く活動中。また通常の税理士業務の他、一般社団法人CSVOICE協会の認定経営支援責任者として、業績に悩む顧問先の経営改善を積極的に行っている。

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