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車の交通費計算方法とは?基準や非課税限度額などについて解説

監修者:税理士法人古田土会計 社会保険労務士法人エムケー人事コンサルティング

2024/03/19更新

自家用車(マイカー)での通勤やタクシーでの移動など、車による移動手段はさまざまあり、交通費の計算方法も異なります。特に、通勤交通費には非課税限度額がかかわるため、正しいルールを理解しておくことが大切です。

ここでは、車で通勤する従業員の通勤交通費の計算方法や非課税になる条件のほか、車の交通費計算における注意点などについて解説します。

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車の交通費は走行距離に応じて計算する

車の交通費は、従業員が自家用車(マイカー)や社用車などを使用して、仕事に関連する移動を行ったときに発生します。この際の計算方法は、走行距離に基づいてガソリン代を計算し、支給することが一般的です。

しかし、具体的な計算方法や支給条件などは企業の裁量に委ねられているため、明確なルールを賃金規程等に定めることが必要です。

特に通勤交通費は、福利厚生の一環であり、法的には支給が必須ではありません。ただし、賃金規程や就業規則に通勤交通費の支給が規定されている場合は、企業は支払う義務があります。

通勤のためのガソリン代は限度額を定める場合もある

通勤交通費には、支給限度額を定めることができます。前述したように、通勤交通費の支給に法的な義務はないため、限度額を設けるかどうか、いくらにするかは企業の任意です。自家用車通勤のガソリン代の限度額は企業によって異なりますが、国税庁が設定する通勤手当の非課税限度額を基準とするケースも多く見られます。

また、自家用車に限らず、「1か月の通勤交通費は◯万円まで」などと、一律で限度額を定める場合もあります。なお、通勤交通費の支給限度額を定める場合は、必ず賃金規程や就業規則などに明記しておきましょう。

自家用車通勤のガソリン代の計算方法

自家用車で通勤する場合、ガソリン代を計算する方法は一般的に2種類あります。それぞれの計算方法について、詳しく見ていきましょう。

燃費から計算する方法

自家用車で通勤する際には、ガソリン単価と燃費を基に、交通費を算出する方法があります。計算式にすると、下記のようになります。

燃費を基にした通勤交通費の計算式

1か月の通勤交通費=往復の通勤距離(km)×勤務日数(日)×ガソリン単価(円/L)÷燃費(km/L)

燃費は利用する車の車種や年式などによっても異なりますが、一般的には一律で同じ燃費として計算するケースが多いです。ただし、ガソリン車とハイブリッド車で分ける場合はあります。ガソリン単価についても、価格が変動するたびに調整するのは大変なので、「◯月と◯月の年2回見直しをする」などと定めておくといいでしょう。

距離単価で計算する方法

距離単価による計算方法では、あらかじめ1km当たりのガソリン代を距離単価として規定しておき、それに走行距離を掛けてガソリン代を算出します。計算式は、下記のとおりです。

距離単価を基にした通勤交通費の計算式

1か月の通勤交通費=往復の通勤距離(km)×距離単価(円)×勤務日数(日)

距離単価をいくらにするかは企業によって異なりますが、1km当たり10~15円程度に設定するケースが多いようです。ガソリン価格の変動に合わせて「ガソリン代が1円上がったから交通費も上げる」といった細かい調整は基本的に行いませんが、ガソリン代の設定基準や見直す時期を賃金規程に明示化するといいでしょう。

自家用車の通勤交通費は非課税限度額が定められている

通勤交通費には非課税限度額があり、一定の金額までは所得税・住民税が非課税となります。車通勤の場合は、片道の通勤距離に応じて非課税限度額が定められています。

自家用車で通勤している場合

自家用車で通勤している人の1か月当たりの非課税限度額は、下記のとおりです。この非課税限度額を超えた金額については、課税対象となります。

自家用車などで通勤している人の1か月当たりの非課税限度額
片道の通勤距離 1か月当たりの非課税限度額
2km未満 0円(全額課税対象)
2km以上10km未満 4,200円
10km以上15km未満 7,100円
15km以上25km未満 1万2,900円
25km以上35km未満 1万8,700円
35km以上45km未満 2万4,400円
45km以上55km未満 2万8,000円
55km以上 3万1,600円

出典:国税庁「No.2585 マイカー・自転車通勤者の通勤手当新規タブで開く

自家用車と公共交通機関を併用している場合

自家用車と公共交通機関を併用して通勤している場合は、前述した自家用車などを利用する通勤距離に応じた非課税限度額と、公共交通機関を使った通勤費を合計して、1か月当たり15万円までが非課税になります。

公共交通機関の通勤交通費は、合理的なルートの定期代を支給するケースが一般的ですが、企業によって規定が異なります。

自家用車通勤の高速道路代が非課税対象になるかは個別対応

自家用車通勤の高速道路代など、有料道路の利用料金は原則として課税対象ですが、「そこを通らないと通勤できない」という場合に限り非課税となります。自家用車通勤で有料道路を利用する場合には、通勤経路や通勤方法の合理性を、個別に検討する必要があります。

有料道路の料金を非課税対象とする場合は、公共交通機関と同様に扱われます。自家用車などを利用する通勤距離に基づいた非課税限度額と有料道路の料金、他の公共交通機関の交通費などを合わせて、非課税限度額は1か月当たり15万円です。

外回りや出張など通勤以外の車の交通費

ここまで、従業員の通勤交通費について解説してきましたが、業務に携わるうえでは、通勤以外でも車を使う機会が発生することがあります。通勤以外の車の交通費の処理についても確認しておきましょう。

一般的に外回りは交通費、出張は旅費交通費となる

一般的には、外回りなど日常の業務での移動にかかる費用を「交通費」、出張や遠方への移動、宿泊にかかる費用を「旅費交通費」と区別して処理します。

外回りや出張で自家用車を利用した際には、ガソリン代を業務に応じて「交通費」または「旅費交通費」で精算できます。ガソリン代の計算方法は自家用車通勤と同じく、走行距離を基に支給する場合がほとんどです。

タクシーを使ったときは領収書を提出する

仕事でタクシーを使ったときのタクシー代は、基本的に「旅費交通費」になります。タクシー代の経費精算にあたっては、領収書の提出が必要です。なお、取引先などの接待の際に利用したタクシー代は、交通費ではなく「接待交際費」になります。

社用車のガソリン代は全額経費になることが多い

社用車のガソリン代は、基本的に全額が会社の経費となります。従業員が社用車に給油した場合は、領収書やレシートを会社に提出して経費精算をするのが一般的です。企業によっては、会社名義のガソリンカード(給油専用のクレジットカード)を、社用車を利用する従業員に貸与することもあります。

交通費を支給する3つの方法

会社が従業員に支給する通勤交通費は、「全額支給」「一部支給」「一律支給」の3つの方法があります。各方法について、詳しく見ていきましょう。

全額支給

全額支給とは、実際に通勤にかかる交通費を全額支給する方法です。車通勤なら前述した方法で計算したガソリン代、電車やバス通勤なら一般的には定期代を全額支給します。従業員が遠方に住んでいる場合は、会社の負担が大きくなります。

一部支給

一部支給は、1日または1か月当たりの上限額を設け、その範囲内で通勤交通費を支給する方法です。上限額を超えた金額は、従業員が負担することになります。

一律支給

一律支給は、日単位や月単位で一律の交通費を設定し、通勤方法や実際にかかる通勤費にかかわらず、全従業員に同じ金額を支給する方法です。従業員ごとの通勤交通費を計算する手間がかかりませんが、通勤距離や実際の通勤交通費の違いにより、従業員同士に不公平感が生じがちです。

また、一律支給の場合は、通勤交通費としての基準がなく「出社手当」のような意味合いになり、①課税対象と見なされ、②時間外手当の単価算出の基礎に含めないといけないため注意が必要です。これらのことから、一律支給は推奨されていません。

なお、雇用形態によって通勤手当の支給の有無を変えることは、「同一労働同一賃金」の原則の法令に反することになります。例えば、「通勤交通費を正社員だけに支給し、パートやアルバイトには支給しない」などは、不合理な待遇差となり認められません。

車の交通費計算に関する注意点

車の交通費の計算方法は細かく、ミスやトラブルにつながる場合もあります。ここからは、交通費計算に関する注意点を解説します。

就業規則や賃金規程を明確に定める

車の交通費にかかわるトラブルを防ぐには、就業規則や賃金規程で支給のルールを明確に定めておくことが大切です。主に、以下のような項目に注意しましょう。

支給の対象者

交通手段や通勤距離などによって、交通費を支払うかの有無を明記します。対象となる雇用形態はどうするか、自家用車通勤も対象にするかなどもしっかり明記します。

通勤経路の決め方

「最安経路、または最速経路の通勤交通費を支給する」など、経済的に合理的な通勤手当の判断基準を決めておきます。

例えば「実費支給」など、あいまいなルールにしてしまうと「どのような経路でも、交通費の実費が支給される」というように、従業員に誤って認識されてしまう可能性があります。

支給の金額や支払方法

「ガソリン代をどの時点の価格を基に支給するのか」「通勤手当の月額支給に上限がある場合、いくらにするのか」など、金額や上限額についてルールを細かく設定します。さらに、交通費を現金で支給するのか、前払いか、後払いかなども明記します。

有給休暇取得時の扱い

有給休暇を取得した日は会社に出勤しないので、交通費が発生しません。このような場合の取り扱いをどのようにするのかも定めておきます。

不正受給に注意する

通勤交通費を計算・支給する際には、不正やミスに十分注意が必要です。不正の例としては、「虚偽の通勤経路を申告して、実際にかかる金額よりも多い通勤交通費を受け取る」「職場の近くに引っ越したのに申告をせず、旧居を基準とした通勤交通費を受け取り続ける」などがあげられます。

就業規則や賃金規程には、不正受給に対する返還義務や罰則についても定めておくと同時に、不正が起こらないようなチェック体制を整えましょう。

複雑な車の交通費の入力は給与計算ソフトで効率化

車の通勤や移動の交通費計算は、走行距離に応じてガソリン代を計算する必要があり、煩雑になりやすいものです。また、通勤交通費には非課税限度額があり、計算ミスがあってはなりません。

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この記事の監修者税理士法人古田土会計
社会保険労務士法人エムケー人事コンサルティング

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