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納品書の封筒ルールやマナー|図解でどこよりもわかりやすく解説

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「納品書を入れる封筒で守るべきルールやマナーはある?」
「相手に失礼のないように、納品書を送付したい」

結論から言うと、納品書の封筒のルールやマナーは、どのように送るかによって異なります。

具体的には、以下のような違いです。

・納品物に同梱する場合:封筒の封をしてはいけないというルールがある
・郵便で郵送する場合:折り方や封筒の書き方に細かなマナーがある

これらを守らずに納品書を送ってしまうと、相手に「マナーを知らない」と思われるだけでなく、場合によっては違法になる可能性もあるのです。

本記事は納品書の封筒に関して、ルールを守ってビジネスマナー通りに準備できるように、図解付きで詳しく解説していきます。

納品書の封筒ルール・マナーは「納品物に同梱」と「郵送」で異なる

冒頭でも解説したように、納品書を送る際のルール・マナーは、納品物と共に同梱するか、郵送するかで異なります。

納品物に同梱するなら、「封をしない」で荷物に同梱し、郵送の場合は一般的な郵便物のように宛名を書いて発送します。

なぜ納品物に同梱する場合は封をしないのかというと、納品書は「信書」に該当するからです。

信書とは、郵便法第4条第2項において「特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書」とされています。

信書を発送する場合は「郵送」でなければならないと郵便法で決められており、宅配便に封をした納品書を同梱した場合は違法になるのです。

しかし、郵便法第4条第3項において、「貨物に添付する無封の添え状又は送り状」は例外とされています。そのため、宅配物に同梱する場合の納品書の封筒は、封をしないように気を付けましょう。

また、郵送の場合は以下のようなマナーがあります。

  • 宛名は縦書き
  • 裏書きの位置
  • 納品書在中の記載
  • 納品書の折り方
  • 封筒に入れる際の向き

どのように送るかによって守るべきルールやマナーが異なるため、発送した相手に失礼のないようにどちらの方法も覚えておく必要があるでしょう。

では、次の項から発送方法ごとに詳しい納品書の封筒ルール・マナーを解説していきます。

納品書を納品物に同梱する場合の封筒ルール・マナー

まず、納品書を納品物に同梱する場合のルール・マナーから見ていきましょう。

この方法は、相手が届いたものと納品書を照らし合わせて確認できることから、別途郵送するよりも一般的です。

同梱する際に気を付けるべき封筒ルール・マナーは、以下の2点です。

  • 封筒は無封にする
  • 外側、もしくは内側に貼り付ける

では、解説していきます。

封筒は無封にする

宅配物に同梱する場合は宛名の記載が必要ないため、納品書を封筒に入れて荷物に同梱しましょう。

宅配物に同梱する場合は封をしない

その際に、先ほども解説したように必ず封をせずに同梱してください。

また、受け取った相手がすぐに納品書であるとわかるように、「納品書在中」と封筒の表に記載しておきましょう。

外側、もしくは内側に貼り付ける

納品書を荷物と同梱する場合、箱の外側や内側に貼り付けて見つけやすくしましょう。そうしておくことで、相手が緩衝材などと一緒に捨ててしまうリスクが減らせるからです。

箱の外側に貼る場合は、専用のビニールに入れると雨の中配達されても中身が濡れません。専用のビニールを用いない場合は、剥がれないようにしっかりと貼り付けましょう。

内側に貼る場合は箱を開けた際に目に付く場所に貼ってください。

納品書を郵送する場合の封筒マナー

次に、納品書を郵送する場合の封筒マナーについて、

  • 表書き
  • 裏書
  • 納品書在中の記載
  • 切手の貼り付け位置

に分けて詳しく解説していきます。

表書き

表書きには、通常の手紙と同様に、相手の住所や氏名などの宛名を書きます。

①郵便番号

郵便番号は、右上に横書きで記載しましょう。

枠がある場合は枠に数字を書きます。

②住所

住所は郵便番号の右端に揃えて書きます。

郵便番号から文字1つ分ほど下げた位置から書き始めましょう。

③④会社名・部署名・個人名

次に、相手方の会社名などを書きます。

書き出し位置は、住所の書き出しよりも一文字下げたあたりです。会社名を書いた後に部署名を書く場合、文字1つ分空白を空けて書きましょう。


担当者や個人名を書かず、会社名や部署名のみで発送する場合は、封筒の中央に記載してください。また、会社名や部署名の後に文字1つ分下げて「御中」と書きましょう。

ただし個人名を記載する場合、「御中」は記載しないのがマナーなので注意しましょう。

ビジネスでは縦書きがマナー

ビジネスの場合、封筒の宛名を縦書きで書きましょう。縦書きは日本語の文字が美しく見え、礼儀正しい印象を与えるからです。横書きはカジュアルな印象与えるため、避けた方が無難です。

ただし、窓付きの封筒を用いる場合は、印刷面の表示が横書きでも問題ありません。

裏書

裏書きには、送付元の住所や会社名・氏名を書きます。
個人事業主の場合で店名や屋号がある場合は、それを記載しましょう。

郵便番号枠がある場合は、その枠の下に住所や氏名を書きます。枠がない場合は、上図のように裏面のセンターを中心に左部に寄せて記載しましょう。

表書きと同様に、郵便番号から1文字分下げて住所を書きます。住所や氏名は下を揃えて書くときれいに見えます。

納品書在中の記載

封筒の表の左下に「納品書在中」と記載しましょう。

手書きでもスタンプを使用しても、どちらでも問題ありません。手書きで書く場合は文字を定規などで線を引いて囲んでおくと、目に入りやすく丁寧です。

スタンプの場合、色に決まりはありませんが、一般的に「青」が多く使われます。赤の場合は「経営の赤字」を連想させることから、避けられる傾向があるためです。

「納品書在中」と記載すべき理由

納品書在中と封筒に記載するのは、必須ではありません。しかし、受け取った相手からすると、「納品書在中」と表に書かれていれば、どのような郵便物なのかがひと目でわかるため、仕分けがしやすくなります。

そのため、相手のことを考えた場合に、納品書在中と記載した方が丁寧と言えます。ビジネスにおいては必ず記載すべきでしょう。

切手の位置

切手は左上に貼り付けましょう。ただし、縦長ではなく横長の封筒を使用する場合は、切手の位置は右上になるので、窓付き封筒などを用いる場合は注意してください。

納品書の封筒サイズは「長形3号」が一般的

ビジネスの場合は、「長形3号」と呼ばれる封筒を使用するのが一般的です。長形3号はA4サイズの用紙を三つ折りにすると丁度おさまり、定型郵便で郵送できます。

「長形40号」という長形3号よりもやや小さめの封筒もありますが、納品書の郵送に使われることはあまりありません。

納品書の封入方法

納品書を封筒に入れる際に覚えておくべきことは、以下の2点です。

  • 納品書を封入する際の折り方
  • 納品書を封筒に入れる際の向き

では、封入の方法について解説していきます。

納品書を封入する際の折り方

納品書の封筒として「長形3号」を用いる場合、前述したようにA4用紙なら三つ折りにして封入しましょう。

折り方としては、用紙の下から三分の一を折り、さらにその三分の一を折ります。

納品書に書かれた内容が透けてしまわないように、文字が書かれた面が内側に来るように折ります。

ただし、窓付き封筒の場合は、宛名が透明フィルムから見えるように印刷面を外向きにして折りましょう。

納品書を封筒に入れる際の向き

封筒に入れる際の向きにも、マナーがあります。基本的に、「封をあけてすぐに読める」状態にして封入するのです。

封筒に入れる際には、納品書の上部が右向きになるようにして、裏返した封筒に入れましょう。

また、封筒が薄く納品書の文字が透ける場合は、白紙を一枚追加することで透けるのを防止できます。

納品書を郵送する場合の切手の金額

納品書を郵送する場合、切手が必要です。

以下の金額を参考にして、重さ・大きさに合う切手を用意しましょう。
なお、2024年10月1日から郵便料金が変更されます。
2024年10月1日以降は重量区分が統合されて、定形郵便物は50gまで110円の郵便料金です。

書類枚数が多く50gを超える場合や、1cmを超える厚さになってしまった場合は、追加料金が必要です。
不安な場合は、郵便局の窓口で確認してから送付しましょう。

主な郵便料金 ※2024年8月時点
郵便物の種類 2024年9月30日まで 2024年10月1日から
重さ 郵送料金 重さ 郵送料金
定形郵便物※1 25g以内 84円 50g以内 110円
50g以内 94円
定形外郵便物
(規格内※2
50g以内 120円 50g以内 140円
100g以内 140円 100g以内 180円
150g以内 210円 150g以内 270円
250g以内 250円 250g以内 320円
500g以内 390円 500g以内 510円
1kg以内 580円 1kg以内 750円
定形外郵便物
(規格外)
50g以内 200円 50g以内 260円
100g以内 220円 100g以内 290円
150g以内 300円 150g以内 390円
250g以内 350円 250g以内 450円
500g以内 510円 500g以内 660円
1kg以内 710円 1kg以内 920円
  • ※1定形郵便物:縦23.5cm以内・横12cm以内・厚さ1cm以内・重さ50g以内の郵便物
  • ※2規格内:縦34cm以内・横25cm以内・厚さ3cm以内・重さ1kg以内の郵便物

なお、ある程度の重さがある場合や、追跡サービスが必要な場合は、レターパックなどを活用することで、コストを抑えられます。

レターパック・スマートレターの金額 ※2024年8月時点
郵便物の種類 2024年9月30日まで 2024年10月1日から
重さ 料金 重さ 料金
レターパックライト 4kg以内 370円 4kg以内 430円
レターパックプラス 4kg以内 520円 4kg以内 600円
スマートレター 1kg以内 180円 1kg以内 210円

レターパックライトとレターパックの違いは以下の通りです。

  • 配達方法:レターパックライトは郵便受け投函、レターパックプラスは対面手渡しで受領印または署名要
  • 郵便物の厚さ:レターパックライトは3cmまで、レターパックプラスは制限なし

また、スマートレターは「厚さ2cmまで」という制限があります。追跡サービスはないため、追跡番号が必要な場合はレターパックを利用しましょう。

レターパックやスマートレターは、郵便局の窓口やオンラインショップから購入可能です。

納品書の封筒準備を効率化する方法

納品書の郵送が多い場合、毎回手書きなどで一から封筒を作成していては、非効率的です。

少しでも時短したいのであれば、以下のような方法を取り入れてみましょう。

  • シール付き封筒の利用
  • 窓付き封筒の利用
  • 宛名シールの活用

では、効率化の方法について解説します。

シール付き封筒の利用

封筒を用意する際に、シールで簡単に封ができる封筒を用意しましょう。

封筒に封をする際に、毎回のりを使うのは手間がかかります。また、テープ状ののりを使用すると、粘着が弱くて剥がれてしまうこともあるでしょう。

シール付きの封筒であれば、剥離紙をはがせば簡単に封ができるため、作業を効率化させられます。

のりが見つからず封ができないといった事態も避けられますので、シール付きの封筒を活用してみましょう。

窓付き封筒の利用

窓付き封筒とは、以下のように封筒の一部が透明フィルムになっている封筒です。

前述したように、納品書や送付状に送付先の住所や氏名を印刷しておき、透明フィルムから宛名が見えるように封入します。

手書きで住所や氏名を書き込む必要がなくなるため、作業の効率化に繋がるでしょう。

宛名シールの活用

宛名シールの活用もおすすめです。あらかじめ宛名を印刷したシールを貼るだけで、手書きによる宛名書きが不要になります。

納品書の封筒の書き方や郵送方法について、ご紹介しました。

正しいルールやマナーを守りつつ、効率よく納品書を発送できるようにしましょう。

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この記事の監修者市川 裕子(ビジネスマナー監修)

マナーアドバイザー上級、秘書検定1級、ビジネス実務マナー、硬筆書写検定3級、毛筆書写検定2級、収納アドバイザー1級、など。 出版社や人材サービス会社での業務を経験。秘書業務経験よりビジネスマナーとコミュニケーションの重要性に着目し、資格・スキルを活かし、ビジネスマナーをはじめとする各種マナー研修や収納アドバイザー講師として活動。

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