iDeCo(イデコ)の確定申告は必要?申告書作成のポイントも解説

2023/12/27更新

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この記事の監修税理士法人 MIRAI合同会計事務所

iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)の掛金は、全額が所得控除の対象になります。ただし、控除を受けるためには、確定申告または年末調整での手続きが必要です。毎年確定申告を行っている個人事業主(自営業者、フリーランス)だけではなく、会社員でも確定申告を行わなければいけない場合や行った方が良い場合があるため、注意が必要です。

また、iDeCoの給付金や一時金を受け取ったときにも、確定申告が必要な場合と不要な場合があります。ここでは、iDeCoの確定申告が必要な人と不要な人を、それぞれケースごとに解説するとともに、確定申告を行う場合の申告書作成のポイントも紹介します。

iDeCoとは個人型確定拠出年金のこと

iDeCoは個人型確定拠出年金の愛称で、公的年金とは別に任意で加入できる私的年金制度のひとつです。原則として、20歳以上65歳未満の国民年金加入者なら誰でも加入できます。

公的年金に上乗せして、60歳から受給できる

iDeCoは、国民年金や厚生年金といった公的年金に上乗せができる私的年金制度です。公的年金とは異なり加入は任意で、掛金の金額や運用方法はすべて加入者自身で決定します。将来受け取れる金額は運用結果によって変わり、掛金と運用益の合計額を60歳以降に受給できます。なお、60歳になるまでは、原則として資産を引き出すことはできません。

加入年齢が60歳から65歳に引き上げられた

iDeCoに加入できるのは、20歳以上の国民年金被保険者です。国民年金に加入している自営業やフリーランス(国民年金第1号被保険者)、厚生年金に加入している会社員や公務員(国民年金第2号被保険者)、配偶者の扶養に入っている専業主婦(夫)(国民年金第3号被保険者)など、基本的には誰でもiDeCoへの加入が可能です。

2022年の法改正によって、iDeCoの加入年齢の上限が60歳から65歳に引き上げられました。ただし、60歳を超えて加入した場合は、加入期間によって受給できる年齢が異なります。

税制上の優遇措置がある

iDeCoの掛金は、全額が小規模企業共済等掛金控除として所得から控除されます。控除を受ければその分課税所得が少なくなるため、所得税や住民税の税負担を抑えることができます。

また、運用中の利益に対しても税金はかかりません。さらに、給付金を受け取る際にも、一時金(一括受け取り)なら退職所得控除が、年金(分割受け取り)なら公的年金等控除が適用され、一定額まで非課税となります。

iDeCoの給付金・一時金

iDeCoの給付金は、原則60歳以降から受け取れる「老齢給付金」、運用中に高度障害者になった場合に受け取れる「障害給付金」、加入者が亡くなったときに遺族が受け取れる「死亡一時金」の3種類があります。受け取り方法は年金(分割受け取り)か一時金(一括受け取り)、または年金と一時金の併用から選択できますが、死亡一時金は一時金のみです。

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iDeCoの確定申告が必要なケース

iDeCoの確定申告が必要になるのは、どのようなケースでしょうか。iDeCoの掛金を支払ったときと、給付金を受け取ったときに分けて、確定申告が必要になるケースを解説していきます。

掛金を支払ったとき

次のような人は、確定申告でiDeCoの掛金について小規模企業共済等掛金控除の申告を行う必要があります。

  • 給与所得があるが、年末調整ができない人
    会社員などの給与所得者は、一般的には勤務先で年末調整を行い、iDeCoの掛金についての小規模企業共済等掛金控除の申告も年末調整で行います。ただし、1年間の給与総額が2,000万円を超える人や、災害減免法の規定により所得税の徴収猶予や還付を受けた人は、年末調整の対象にはなりません。このような場合は、個人で確定申告を行う必要があります。

  • 給与所得があるが、年末調整をしなかった人
    年の途中で退職し、その後再就職していない人は、個人での確定申告が必要です。退職前の給与からは所得税が源泉徴収されていたにもかかわらず、年末調整を受けていないからです。なお、退職した後、年内に再就職し、その再就職先で年末調整を受けた場合は、確定申告の必要はありません。

  • 年末調整でiDeCoの小規模企業共済等掛金控除の申告ができなかった人
    iDeCoの小規模企業共済等掛金控除を受けるには、国民年金基金連合会から発行される「小規模企業共済等掛金払込証明書」が必要です。この証明書を受け取るのが年末調整に間に合わなかったり、証明書の添付を忘れたりすると、控除の申告ができません。このような場合は、後日証明書を添えて確定申告を行うことで、控除を適用できます。

  • 年末調整をしたが確定申告も必要な人
    年末調整で対応ができない医療費控除や住宅ローン控除(初年度のみ)を受けたい人は、年末調整を行っていても確定申告が必要です。また、ふるさと納税で6か所以上の自治体に寄付をしていたり、ワンストップ特例を適用しなかったりした場合、2か所以上から給与をもらっている場合や、副業の所得が20万円を超える場合も、確定申告を行わなければなりません。

  • 給与所得がなく年末調整をしていない人
    個人事業主(自営業、フリーランス)など、給与所得がなく、事業によって所得を得ている人は、基本的に確定申告を行う必要があります。iDeCoの掛金についても、確定申告の際に小規模企業共済等掛金控除の申告を行いましょう。

給付金や一時金を受給したとき

iDeCoの給付金や一時金を受け取ったとき、下記のケースに該当する場合は確定申告が必要です。

  • 公的年金等の年間収入が400万円を超えるとき
    iDeCoを年金(分割受け取り)で受け取る場合、iDeCoを含めた公的年金等の収入金額の合計が400万円を超えるときは、確定申告が必要です。

  • 年金以外の所得が20万円を超えるとき
    公的年金等の年間収入が400万円以下でも、年金以外の所得が20万円を超える場合は、確定申告が必要です。年金を受給しつつ働いている人や家賃収入のある人、株取引で収入がある人などは、自身の所得額を確認しましょう。

  • 公的年金等の源泉徴収票にない控除を適用したいとき
    公的年金受給者には「公的年金等の源泉徴収票」が交付されます。生命保険料控除、地震保険料控除、医療費控除など、源泉徴収票に記載のない控除を適用したい場合は、確定申告を行う必要があります。

  • 受取方法によって所得の種類が異なる
    iDeCoで受け取るお金は、年金か一時金かによって所得の種類が異なります。例えば、老齢給付金を年金として分割で受け取る場合は雑所得となり、公的年金等控除が受けられます。

    一方、老齢給付金を一時金として一括で受け取る場合は退職所得になり、退職所得控除が適用されます。また、死亡一時金を遺族が受け取った場合は、相続税の課税対象になります。

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iDeCoの確定申告が不要なケース

iDeCoの掛金を支払ったり給付金を受け取ったりしても、確定申告が必要ないケースもあります。iDeCoの確定申告が不要になるのは、下記のようなケースです。

掛金を支払ったとき

iDeCoの掛金は小規模企業共済等掛金控除にあたり、会社員の場合は、一般的に年末調整で控除の手続きができます。勤務先で年末調整を行い、小規模企業共済等掛金控除の申告を行った場合は、確定申告をする必要はありません。年末調整でiDeCoの控除を受けるには、「給与所得者の保険料控除申告書」に必要事項を記載して勤務先に提出します。

給付金や一時金を受給したとき

iDeCoの給付金を受け取った場合は、iDeCoを含む公的年金等の年間収入が400万円以下で、かつ公的年金等以外に収入がなければ、確定申告の必要はありません。もし、年金以外に収入があっても、その所得(収入から必要経費を引いた額)が20万円以下なら確定申告は不要です。

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iDeCoの確定申告書作成に必要な書類

確定申告でiDeCoの掛金について小規模企業共済等掛金控除の適用を受けるには、確定申告書に添付が必要な書類、添付は必要ないが確定申告書の作成に必要な書類などがあります。給与所得がある会社員、給与所得以外の事業所得などがある人、それぞれ確定申告時に必要な書類についてご説明します。

給与所得がある人の場合

会社員など給与所得があった人は、iDeCoの確定申告にあたって次の書類が必要です。すでに年末調整を行った場合も、年末調整ができなかった・しなかった場合も同様です。

  • 給与所得の源泉徴収票
    確定申告書には源泉徴収票の内容を記載する必要があります。2か所以上から給与を受け取っている場合は、すべての勤務先から源泉徴収票を受け取り、手元に用意しておきましょう。

  • 小規模企業共済等掛金払込証明書
    確定申告で小規模企業共済等掛金控除の適用を受けるには、「小規模企業共済等掛金払込証明書」の添付が必要です。小規模企業共済等掛金払込証明書は、毎年10月下旬頃(加入時期によっては11月下旬~翌年1月下旬頃)に国民年金基金連合会から送付されます。

  • その他の控除の証明書類
    医療費控除や住宅ローン控除(初年度のみ)など、確定申告でしか申告できない控除を受けたい場合は、それらの証明書や領収書なども併せて提出が必要です。

年末調整をしない個人事業主(自営業、フリーランス)の場合

給与所得のない個人事業主(自営業、フリーランス)が、確定申告で小規模企業共済等掛金控除の申告を行うには、下記の書類が必要です。

  • 事業所得の収支内訳書(白色申告)または青色申告決算書(青色申告)
    白色申告の場合は「収支内訳書」を、青色申告の場合は「青色申告決算書」を作成し、確定申告書とともに提出します。

  • 小規模企業共済等掛金払込証明書
    iDeCoの確定申告には、国民年金基金連合会から送付される「小規模企業共済等掛金払込証明書」の添付が必要です。

  • その他の控除の証明書類
    社会保険料控除、医療費控除、住宅ローン控除、生命保険料控除などの控除を受けたい場合は、それらの証明書類(証明書や領収書など)を用意しましょう。

iDeCoの確定申告書作成のポイント

ここからは、iDeCoの掛金について小規模企業共済等掛金控除を受けたい場合の、確定申告書の作成方法を解説していきます。

確定申告書第二表に記載すること

確定申告書第二表の右上の「社会保険料控除(13) 小規模企業共済等掛金控除(14)」の欄に、支払った掛金について記載します。「保険料等の種類」欄に「個人型確定拠出年金」と書き、「支払保険料等の計」にはその年に支払ったiDeCoの掛金の総額を記入しましょう。

「うち年末調整等以外」の欄には、年末調整で申告していない、または公的年金の源泉徴収票に記載されていない分の金額を記載します。年末調整をしていない人は掛金の全額を記載し、保険料や掛金をすべて年末調整で申告した人は記載不要です。

なお、源泉徴収票の「社会保険料等の金額」欄に記載されている金額を記入する場合は、「保険料等の種類」欄に「源泉徴収分」と記載します。

確定申告書第二表

確定申告書第一表に記載すること

確定申告書第一表の「所得から差し引かれる金額」の中にある「小規模企業共済等掛金控除(14)」に、第二表に記載した支払掛金の合計額を記載します。年末調整ですでに控除の適用を受けている場合は、源泉徴収票の「社会保険料等の金額」欄に内書きで記載されています。なお、年末調整で申告した情報についても記載し、引き継ぎます。

確定申告書第一表

iDeCoの確定申告を忘れてしまった場合の対処

確定申告の期間は、原則として毎年2月16日~3月15日(土日祝の場合は翌平日が期日)です。では、iDeCoの確定申告が必要なのに忘れてしまった場合は、どうすれば良いのでしょうか。iDeCoの掛金と給付金、それぞれのケースについてご説明します。

iDeCoの掛金の申告を忘れてしまった場合

iDeCoの掛金を申告するのを忘れてしまった場合は、還付申告を行うことで、納めすぎた税金の還付が受けられます。還付申告の期限は、該当する年の翌年1月1日から5年間です。この期間を過ぎると還付が受けられなくなるので注意しましょう。

iDeCoの給付金・一時金の申告を忘れてしまった場合

iDeCoの給付金・一時金の申告を忘れていても、確定申告の期限内であれば、改めて申告書等を作成して提出すれば問題ありません。しかし、確定申告の期限を過ぎてしまった場合は、納めるべき税金を申告していないことになります。このような場合は、気づいたらできるだけ早く修正申告を行う必要があります。

期限内に申告をしないと延滞税が発生する他、場合によっては過少申告加算税がかかる可能性もあります。iDeCoの給付金・一時金を受け取ったときは確定申告が必要かどうかを確認し、必要な場合は期限内に申告をするようにしましょう。

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iDeCoで確定申告が必要なケースをしっかり確認しよう

iDeCoの掛金は全額所得控除の対象になり、税負担を軽くすることができます。しかし、ただ掛金を払い込んでいるだけでは控除は受けられません。iDeCoの掛金を所得控除の対象にするには、年末調整か確定申告での手続きが必要です。

また、iDeCoの給付金や一時金を受け取ったときにも、確定申告が必要なケースがあります。確定申告が必要な場合、書類の作成なども自分で行うことになるため、大変そうだと感じる方もいるかもしれません。

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この記事の監修税理士法人 MIRAI合同会計事務所

四谷と国分寺にオフィスのある税理士法人。税理士、社会保険労務士、行政書士等が在籍し確定申告の様々なご相談に対応可能。開業、法人設立の実績多数。
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