出金伝票とは?活用できる場面や記入方法、注意点などを解説

2023/07/13更新

この記事の監修税理士法人 MIRAI合同会計事務所

出金伝票は、会社から現金が出ていったときに作成する伝票です。現金で支払ったのに領収書がないようなケースでも、出金伝票を使えば取引の記録を残すことができます。ただ、出金伝票と聞いてぼんやりとしたイメージはわいても、具体的にどのようなシーンで使うのかピンとこない方も多いかもしれません。

ここでは、出金伝票の概要や活用できる場面、記入方法や作成時の注意点などを解説します。

出金伝票は現金を支出したときに作成する伝票

出金伝票は、会社から現金を支出したときに作成する伝票で、会社が行う会計上の取引のうち、現金支払いの内容を記録するためのものです。仕訳帳の代わりに勘定科目などの必要事項を出金伝票に記入することで、現金取引によるお金の動きを管理することができます。

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出金伝票を活用できる場面

出金伝票が活用できる場面は、会社から現金を支出したのに領収書がないときです。支出時に出金伝票が必要になる具体例を見ていきましょう。

交通費を精算するとき

交通費の中でも、電車や飛行機のチケット代、タクシー代に関しては、基本的に領収書の発行が可能です。しかし、電車に乗るときに切符を買わずに交通系ICカードなどを使った場合や、路線バスを利用した場合などは、領収書が発行されない場合もあるため、出金伝票に用件や目的地、運賃などを記入すれば、経費として認められます。取引先訪問や出張、セミナー参加など、業務上の移動のために支払った交通費の領収書がないときは、出金伝票が交通費精算書として代用されます。

取引先関連の慶弔費を精算するとき

取引先関係者の結婚式のご祝儀や葬儀の香典などの慶弔費、お祝い金、お見舞金、パーティー参加費などは、接待交際費として経費計上することができます。しかし、冠婚葬祭の場で「領収書を出してほしい」とは、なかなか言いづらいものです。たとえお願いできたとしても、先方の都合で対応が難しいこともあるでしょう。

このような場合でも、出金伝票に相手先や金額などを記入することで、接待交際費としての計上が可能になります。念のために出金伝票に加えて、結婚式やパーティーなら招待状、葬儀なら会葬礼状など、証拠になるような書類を併せて添付するようにしておくといいかもしれません。

割り勘した分の接待費を精算するとき

割り勘した分の接待費を精算するときにも出金伝票を使います。接待を目的として取引先と飲食をした場合に、会計時には1社が代表で飲食代を支払い、参加人数や参加会社で割り勘をするようなケースがあります。当然のことながら領収書には割り勘で支払ったという事実は記入されません。

そこで、出金伝票に自分が支払った分の金額を記入し、「接待交際費」または「会議費」などとして経費申請を行います。また、飲食店などから発行された領収書が他社に渡り、自分の手元にはないときにも、割り勘で支払った分を経費として申請するために出金伝票を使います。

領収書を紛失したとき

受け取った領収書を紛失してしまい、どうしても見つからない場合は、出金伝票を記入すれば経費と認められることがあります。また、領収書の破損や文字のかすれなどで内容が読み取れないときなども、出金伝票で代用可能とされるケースもあります。

ただし、会社によっては、領収書の紛失や破損は経費申請を認めないこともあるようです。領収書をなくしてしまった場合は、再発行が可能かどうか、まずは発行元に交渉してみましょう。

自動販売機を利用したとき

自動販売機で商品を購入したときも、基本的に領収書の発行はありません。例えば、来客用に自動販売機で飲み物を購入した場合などは、出金伝票に必要事項を記入することで経費計上が可能になります。

出金伝票の書き方

出金伝票見本

ここからは、実際に出金伝票を作成するときの書き方について見ていきます。出金伝票の一般的な記入項目は、日付、支払先、勘定科目、摘要、金額、起票者です。それぞれの欄に不備のないように必要項目を記入します。また、高額の出金伝票を作成する際には、証拠となる書類も保管しておくとよいでしょう。

1 日付欄を記入する

日付欄には、経費として現金を支払った日付を記入します。出金伝票を書き起こした日付ではないので、注意してください。

2 支払先欄を記入する

支払先欄には、現金を支払ったお店や会社名などを記入します。なお、出金伝票には、かかった経費だけを記入します。飲食代を割り勘にした場合なども、領収書に記入された全体の金額ではなく、実際に自分が負担した分を出金伝票に記入します。

3 勘定科目欄を記入する

勘定科目の欄には、旅費交通費、接待交際費、図書印刷費、諸会費、消耗品費、慶弔費などの具体的な勘定科目を記入します。会社によっては決められた勘定科目を設定していることもあるので、迷ったときには経理担当者などに確認してください。

4 摘要欄を記入する

摘要欄には取引の内容を記入します。後で誰が見てもわかりやすいように、例えば交通費なら「○○駅から△△駅」、接待交際費なら「○○社△△様と会食」といった具合に簡潔かつ具体的な表現を心掛けましょう。

5 金額欄を記入する

金額欄には、実際に出金した金額を記入します。出金した現金の金額と金額欄の数字が一致しているか、しっかりと確認してください。

6 起票者(係印)欄を記入する

起票者欄には起票した方の名前を記入するか、押印します。起票者の他に承認者の押印欄がある場合は、起票者欄には取引担当者が、承認者欄には経理担当者が押印するのが一般的です。

7 証拠を保管しておく

領収書のない出金伝票は、その性質上、「架空経費を計上しているのでは」などと疑念を抱かれやすいものです。特に高額の経費を出金伝票で計上しようとするときは、必ず他に証拠となるものを保管しておきましょう。また、書き間違いは修正テープなどを使わず二重線と訂正印で修正する、金額の前には¥マークを書き入れるなど、改ざんを予防するための記入方法を周知しておくことも必要です。

経費処理上の出金伝票の注意点

出金伝票を経理処理するうえで、押さえておきたいいくつかの注意点があります。以下に注意しながら経理処理を行うようにしましょう。

出金伝票を多用しない

出金伝票が領収書代わりになるとはいえ、多用は望ましくありません。経費申請をするには領収書が必要としている会社が一般的です。慶弔費などは、相手である取引先との関係性を考慮したうえで、出金額の上限を設定している会社もあります。

経費のほとんどに領収書がなく、手書きの出金伝票ばかりというような状況では、本当に業務に必要だったのか、私的な支払いが混ざっているのではないかなどと疑われても仕方ありません。信頼性を高めるためには、出金伝票の他、証拠となる書類を保管しておくことをおすすめします。

法律で定められた保管期間を守る

取引に関わる伝票や帳簿は、法律によって一定の保存期間が定められています。出金伝票は、領収書やレシートといった証憑書類と同様に、法人税法では7年、会社法では10年の保管が義務付けられています。決算が終わったからといって捨ててしまわないように気を付けてください。

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「弥生会計 オンライン」を使えば、入力したデータをもとに日々の取引を自動で集計し、さまざまなレポートを自動で作成することができます。わかりやすいグラフレポートをいつでも確認可能なため、経営成績がひと目で把握できます。

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日々の経理業務は会計ソフトを活用して効率化を

出金伝票は「出金」という名前のとおり、会社から現金が出ていったときに作成する伝票です。また、交通費や慶弔費といった領収書が発行されない支払いを行ったときにも、出金伝票に必要事項を記入することで領収書の代わりとすることができます。

領収書の代わりに経費申請に使われた出金伝票は、取引ごとに帳簿に記録する必要があります。帳簿付けをかんたんに行うためにおすすめなのが、会計ソフトの導入です。会計ソフトを利用すれば、入力した取引データが自動で転記、集計され、計算ミスなどの心配もありません。

経費の計上漏れがないかどうかも、かんたんに確認することができるようになります。経理業務の効率化のために、ぜひ自社に合った会計ソフトを導入してみてはいかがでしょうか。

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よくあるご質問

出金伝票とは?

出金伝票は会社から現金を支出したときに作成する伝票で、会社が行う会計上の取引のうち、現金支払いの内容を記録するためのものです。現金で支払ったのに領収書がないようなケースでも、出金伝票を使えば取引の記録を残すことができます。詳しくはこちらをご確認ください。

出金伝票はどんなときに使うもの?

業務上の移動のために支払った交通費の領収書がないときは、出金伝票が交通費精算書として代用されます。その他にも取引先関連の慶弔費を精算するときや、割り勘した分の接待費を精算するときなどにも出金伝票を用いることが可能です。詳しくはこちらをご確認ください。

出金伝票の経費処理上の注意点は?

出金伝票をはじめ取引に関わる伝票や帳簿は、法律によって一定の保存期間が定められています。出金伝票は、領収書やレシートといった証憑書類と同様に、法律で保管が義務付けられています。決算が終わった後も捨ててしまわないように気を付けてください。詳しくはこちらをご確認ください。

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この記事の監修税理士法人 MIRAI合同会計事務所

四谷と国分寺にオフィスのある税理士法人。税理士、社会保険労務士、行政書士等が在籍し確定申告の様々なご相談に対応可能。開業、法人設立の実績多数。
「知りたい!」を最優先に、一緒に問題点を紐解き未来に向けた会計をご提案。

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