2021/02/15更新 パソコンで確定申告を行うには?準備・方法・用意するものを解説

パソコンで確定申告を行うには?準備・方法・用意するものを解説
監修:
税理士法人 MIRAI合同会計事務所

書類に数字を記入したり、税務署に提出しに行ったりと、何かと手間がかかる確定申告。しかし、パソコンで確定申告を行えば、わざわざ税務署に行く必要はありません。「e-Tax」というシステムを利用すれば、インターネット経由で自宅のパソコンからいつでも確定申告を行えるのです。
ここでは、パソコンで確定申告を行うための準備や方法のほか、用意すべきものについて解説します。

2021年2月2日、国税庁より2020年(令和2年)分 確定申告期限の1か月延長が発表されました。

2020年(令和2年)分申告所得税(及び復興特別所得税)、個人事業者の消費税(及び地方消費税)の申告期限・納付期限が、2021年(令和3年)4月15日(木)まで延長となります。振替納税の振替日も延長されています。詳細は国税庁ホームページ等で最新情報をご確認ください。

パソコンを活用して確定申告を行う2つの方法

パソコンを活用して確定申告を行う場合、以下の2つの方法があります。

  • パソコンで確定申告書の作成から提出までを行う
  • 書類の作成のみパソコンで行い、プリントアウトしたものを税務署に提出する

まずは、それぞれの内容や特徴を具体的に見ていきましょう。

パソコンで確定申告書を作成し提出まで行う方法

パソコンで確定申告書を作成しインターネットで確定申告を行う場合は、売上や経費などの計算を行い、所得金額を算出した後、国税庁のウェブサイトにある「確定申告書等作成コーナー」で作業を開始します。e-Taxによる確定申告には、マイナンバーカードとICカードリーダーライター、または税務署で発行したID・パスワードの準備が必要です。

また「やよいの青色申告 オンライン」など、e-Taxに対応した確定申告ソフトを利用する方法もあります。売上や経費を入力するだけで自動的に確定申告書の作成ができ、e-Taxによる申告もスムーズに行うことができるので便利です。

パソコンで作成した確定申告書を郵送・持参する方法

パソコンで確定申告書を作成し、インターネットで提出するのではなく、書類を印刷した上で管轄の税務署に郵送もしくは持参する方法もあります。細かい数字の並ぶ確定申告書を手書きで記入する手間を省きつつ、マイナンバーカードやICカードリーダーライターなど、インターネットで提出するのに必要な特別なものを準備しなくても良いことがメリットです。
しかし、確定申告時期の税務署は非常に混雑しており、行列に並ばなければならないこともありますし、郵送には費用がかかります。また、e-Taxによる電子申告で受けられる最大65万円の青色申告特別控除も55万円となってしまうというデメリットがあります。

パソコンでe-Taxを使って確定申告を行うメリット

パソコンでe-Taxを使って確定申告を行えば、税務署へ足を運んだり郵送したりせず、インターネットですべての手続きを完結させることができます。ほかにも、下記のようなたくさんのメリットがあります。

提出書類を省略できる

e-Taxによる申告では、源泉徴収票など一部の添付書類について、書類提出を省略することができます。
下記の書類に関しては、e-Taxの画面上で必要項目を入力して送信するだけで提出とみなされるため、添付書類を別途郵送する必要はありません。

  • 給与所得者の特定支出の控除の特例に係る支出の証明書
  • 個人の外国税額控除に係る証明書
  • 雑損控除の証明書
  • 医療費の領収書
  • セルフメディケーション税制の医薬品購入の領収書
  • 医療費に係る使用証明書等(おむつ証明書など)
  • 社会保険料控除の証明書
  • 小規模企業共済等掛金控除の証明書
  • 生命保険料控除の証明書
  • 地震保険料控除の証明書
  • 寄附金控除の証明書
  • 勤労学生控除の証明書 など

ただし、これらの書類は確定申告時に提出する必要はありませんが、税務署から提示や提出を求められる場合がありますので、5年間は保管するようにしましょう。

早めに確定申告ができる

通常、確定申告の期間は2月中旬から3月中旬の1か月間に設定されています。しかし、e-Taxを利用して確定申告を行う場合は、受付期間が1月上旬から3月中旬となっており、早めに手続きを済ませることが可能になります。e-Taxはメンテナンス時間を除き24時間利用することができるため、都合のいいタイミングに確定申告を行いましょう。

還付金を早く受け取れる可能性がある

e-Taxで確定申告を行うと、通常よりも還付金を早く受け取ることができる可能性があります。1~2月に申告すると2~3週間程度、3月に申告すると3~4週間程度で還付金が支払われることが多いようです。
ただし、確定申告の書類に不備があった場合は修正などが必要になるため、還付金の処理も遅くなります。提出前に十分チェックして、抜け漏れや不備がないようにしておきましょう。

青色申告はe-Taxで控除額が10万円分アップとなる

2020年分(2021年3月申告期限分)より、基礎控除が38万円から48万円に増額され、通常の青色申告特別控除は65万円から55万円に減額されました。
青色申告の65万円の控除を受けるための要件に、「e-Taxによる電子申告」または「電子帳簿保存(仕訳帳・総勘定元帳)」を行うという新たな要件が加わったのです。
つまり、青色申告をする人がe-Taxによる電子申告または電子帳簿保存を行った場合は、基礎控除と青色申告特別控除の合計で113万円の控除を受けられるわけです。e-Taxによる電子申告または電子帳簿保存を行わない場合は、従来どおり、合計103万円の控除となります。

このように、e-Taxを利用した確定申告は節税にもつながります。

パソコンでe-Taxを使って確定申告をする前の準備

パソコンでe-Taxを使って確定申告をする場合、パソコン環境やマイナンバーカードの取得など、事前準備を行わなければなりません。続いては、確定申告前に準備しておくべきものをご紹介します。

パソコン環境を整備する

まず、大前提としてインターネットに接続したパソコンが必要です。確定申告書等作成コーナーを使用する際は国税庁のウェブサイト、確定申告ソフトを利用する際は各製品のウェブサイトで推奨環境をご確認ください。

また、個人情報を取り扱うため公共のWi-Fiの利用は避け、セキュリティソフトを導入するなどセキュリティ対策には注意しましょう。

マイナンバーカードを取得する

e-Taxを利用する際には、データ作成者を証明するための電子証明書が必要になります。電子証明書はマイナンバーカードなどが該当し、確定申告書類とともにデータとして提出します。
個人事業主など、多くの人はマイナンバーカードを利用することになります。
マイナンバーカードの交付申請はスマートフォンやパソコン、郵送、マイナンバー申請対応の証明写真機から行うことができますが、申請から交付通知書の発送まで約1か月かかります。特に確定申告の時期が近づくと、マイナンバーカードの申請者が増加して、発行までの時間が長くなることもあるでしょう。
e-Taxで確定申告を行いたい場合は、申告期間の1か月以上前にマイナンバーカード取得の手続きを進めておきましょう。

マイナンバーカード方式もしくはID・パスワード方式でe-Taxを利用する

e-Taxを利用する方法には「マイナンバーカード方式」と「ID・パスワード方式」の2種類があります。e-Taxを利用する際に、いずれかの方法を選択する必要があります。「マイナンバーカード方式」と「ID・パスワード方式」の特徴は下記のとおりです。

マイナンバーカード方式

e-Taxを利用する際におすすめの方式は、「マイナンバーカード方式」です。事前にマイナンバーカードを取得しておく必要がありますが、マイナンバーカードがあれば、e-Taxの開始届出書を提出したり、e-TaxのID・パスワードを受領したりする必要がありません。
「ID・パスワード方式」はマイナンバーカードが普及するまでの暫定的な対応であり、いずれ使用できなくなる可能性があるという点においても、マイナンバーカード方式の準備を進めておくのがおすすめです。
ただし、マイナンバー方式の場合、ICカードリーダーライターが必要になります。ICカードリーダーライターはマイナンバーカードのICチップを読み込むための機械のことで、家電量販店やネット通販サイトなどで、数千円程度で市販されています。
また、マイナンバーカードの読み取りに対応したAndroidスマートフォンとWindowsパソコンをBluetoothでペアリングすると、AndroidスマートフォンをICカードリーダーライターとして使用することが可能です。AndroidスマートフォンとWindowsパソコンに「利用者クライアントソフト」をインストールし、設定を行う必要がありますが、別途機材を購入する必要はありません。

ID・パスワード方式での申込み方法

マイナンバーカードを取得していない人は、ID・パスワード方式でe-Taxの利用を申し込むことになります。e-Taxの開始届出書を提出するために、税務署で職員との対面による本人確認を行い、e-TaxのID・パスワードを受け取ります。確定申告時には受け取ったID・パスワードの入力が必要になりますが、マイナンバー方式のようにマイナンバーカードやICカードリーダーライターは必要ありません。
なお、ID・パスワード方式は確定申告書等作成コーナーでのみ利用できます。前述のとおり、ID・パスワード方式は、マイナンバーカードおよびICカードリーダーライターが普及するまでの暫定的措置とされているため、継続的にパソコンで確定申告を行う予定の人は、早めにマイナンバーカード方式の準備を進めた方がいいでしょう。

パソコンでe-Taxを使って確定申告する方法

パソコンでe-Taxを使って確定申告する場合、国税庁の確定申告等作成コーナーや市販の確定申告ソフトなどを使用して手続きを進めます。ここからは、e-Taxで確定申告する方法をご紹介します。

国税庁の確定申告書等作成コーナーを利用してe-Taxで申告する方法

国税庁には、確定申告書等作成コーナーという確定申告書を作成できるウェブサイトが用意されています。画面の案内に従って必要項目を入力することで確定申告に必要な書類を作成でき、そのままe-Taxで電子申告を行うことが可能です。インターネットで提出するのではなく、書類を印刷して税務署に提出・郵送することもできます。
確定申告書等作成コーナーは、青色申告特別控除額が事業所得および不動産所得の収入金額よりも大きいなど、一部条件に該当する人は利用できませんが、個人事業主など多くの人が活用できるサービスです。
確定申告書等作成コーナーでは、下記の書類を作成することができます。

  • 所得税の確定申告書
  • 青色申告決算書等
  • 消費税の確定申告書
  • 贈与税の申告書
  • 振替納税の預貯金口座振替依頼書

また、確定申告書等作成コーナーを利用する場合、下記の書類を事前に準備しておきましょう。

  • マイナンバーカード(マイナンバーがわかるもの)
  • 還付金を受け取る口座番号が記載された通帳
  • 社会保険料や生命保険料の支払額証明書
  • 医療費控除を受けるなら医療費の明細書
  • 寄附金控除を受けるなら寄附金受領証明書 など

確定申告書等作成コーナーで確定申告書類を作成する場合、ウェブサイトにアクセスしてトップ画面の「作成開始」を選択します。その後は画面の表示に従って、金額など必要な項目を入力します。作成したデータは「入力データを一時保存する」ボタンをクリックして保存することで、途中から作成を再開することが可能です。

提出方法は「e-Taxによる提出」と「印刷して提出」を選択できます。e-Taxによる提出は、前述したとおり「マイナンバーカード方式」と「ID・パスワード方式」の2種類があります。マイナンバーカード方式を選択した場合は、事前にマイナンバーカードとICカードリーダーライターの準備が必要です。ID・パスワード方式の場合は、税務署で職員による本人確認を行った上で発行されるID・パスワードを準備します。

弥生の確定申告ソフトを使えば確定申告がスムーズになる

e-Taxを利用した確定申告は、弥生の確定申告ソフトを利用するとスムーズに手続きを進めることができます。「やよいの白色申告 オンライン」や「やよいの青色申告 オンライン」には「確定申告e-Taxモジュール」機能が搭載されており、日々の帳簿付けから確定申告書等の作成、e-Taxを利用した確定申告まで、弥生の確定申告ソフト内で簡単に行うことが可能です。
シンプルな画面設計なので操作方法を迷うことなく利用することができ、ステップの多いe-Taxの手順も省略されているのでスムーズに完了させることができます。
なお、確定申告e-TaxモジュールはmacOSに対応していませんが、macOSをお使いの人は弥生の確定申告ソフトで作成したデータをダウンロードし、国税庁のe-Taxソフト(WEB版)で送信することでe-Taxによる確定申告が完了できます。

パソコンでe-Taxを使って確定申告する際の注意点

前述したとおり、パソコンでe-Taxを使って確定申告をする際の添付書類は、添付を省略できるものが多くあります。一方で、下記の添付書類は書面またはPDF形式でのデータ提出が求められますので注意が必要です。

  • 住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)の証明書
  • 住宅耐震改修特別控除の証明書
  • 収用交換等の場合の譲渡所得等の特別控除の証明書 など

弥生の確定申告ソフトの場合、郵送などでの提出が必要な書類が発生した場合は、申告データを作成した際に書類名が一覧で表示されます。内容をよく確認し、必要であれば郵送の対応をしましょう。

確定申告はパソコンでスムーズに済ませるのがおすすめ

手書きだと時間がかかり計算ミスのおそれもある確定申告ですが、パソコンならミスを減らして効率的に確定申告書類を作成することができます。
弥生の確定申告ソフトなら、書類を作成するだけでなく、e-Taxでの電子申告もスムーズに完了させられます。確定申告を行う際には、パソコンや確定申告ソフトを使用してみてはいかがでしょうか。

確定申告ソフトなら簿記や会計の知識がなくても確定申告できる

確定申告ソフトを使うことで、簿記や会計の知識がなくても確定申告することができます。

今すぐに始められて、初心者でもかんたんに使えるクラウド確定申告ソフト「やよいの白色申告 オンライン」とクラウド青色申告ソフト「やよいの青色申告 オンライン」から主な機能をご紹介します。

やよいの白色申告 オンライン」はずっと無料ですべての機能が使用でき、「やよいの青色申告 オンライン」は初年度無料で使い始められて無料期間中もすべての機能が使用できますので、どちらも気軽にお試しいただけます。

初心者にもわかりやすいシンプルで迷わず使えるデザイン

初心者にもわかりやすいシンプルなデザインで迷わず使うことができます。日付や金額などを入力するだけで、確定申告に必要な書類が作成できます。

取引データの自動取込・自動仕訳で入力の手間を大幅に削減

銀行明細やクレジットカードなどの取引データ、レシートや領収書のスキャンデータやスマホで撮影したデータを取り込めば、AIが自動で仕訳を行います。これにより入力の手間と時間が大幅に削減できます。

確定申告書類を自動作成。e-Taxに対応で最大65万円の青色申告特別控除もスムースに

画面の案内に沿って入力していくだけで、確定申告書等の提出用書類が自動作成されます。青色申告特別控除の最大65万円/55万円の要件を満たした資料の用意もかんたんです。またインターネットを使って直接申告するe-Tax(電子申告)にも対応し、最大65万円の青色申告特別控除もスムースに受けられます。

自動集計されるレポートで経営状態がリアルタイムに把握できる

日々の取引データを入力しておくだけで、レポートが自動で集計されます。確定申告の時期にならなくても、事業に儲けが出ているのかリアルタイムで確認できますので、経営状況を把握して早めの判断を下すことができるようになります。

監修 税理士法人 MIRAI合同会計事務所

四谷と国分寺にオフィスのある税理士法人。税理士、社会保険労務士、行政書士等が在籍し確定申告の様々なご相談に対応可能。開業、法人設立の実績多数。
「知りたい!」を最優先に、一緒に問題点を紐解き未来に向けた会計をご提案。