2022/03/17更新 法人口座を開設するメリットは?起業時の口座開設の手順や必要書類

法人口座を開設するメリットは?起業時の口座開設の手順や必要書類

会社設立の手続きが完了したら、できるだけ早めに行いたいのが法人口座の開設です。経営者の個人口座でお金のやりとりをしても法的には問題ありませんが、ビジネスを行ううえで注意すべき点がいくつかあります。
ここでは、法人口座を開設するメリットや法人口座開設の手順の他、必要な書類について解説します。

法人口座とは会社(法人)名義の銀行口座のこと

法人口座とは、会社(法人)名義の銀行口座のことで、取引先からの入金や仕入先への振り込みなど、業務上のお金のやりとりの際に使用するものです。事業を開始して取引が始まれば、振り込みや請求対応などですぐに法人口座が必要になります。法人口座は個人口座に比べて、開設時の審査に時間がかかるため、法人設立登記が終わったら、できるだけ早く法人口座の開設の手続きをするといいでしょう。
なお、法人口座の開設は、義務ではなく任意です。経営者が個人名義の銀行口座で取引をしていても法的には問題ありません。しかし、個人名義の銀行口座を利用していると、会社とプライベートのお金を混同しているのではないかと疑われたり、取引先から不信感を抱かれたりすることも考えられます。そのため、会社を設立したときには、法人口座を開設するのが一般的となっています。

法人口座を開設するメリット

法人口座には、個人名義の銀行口座にはないメリットがあります。法人口座を開設するメリットを4つ紹介しましょう。

会社のお金の流れが通帳で把握しやすくなる

法人口座を開設するメリットは、銀行を通して支払いや振り込みを行うことで、会社のお金の流れが通帳を見るだけで把握できるようになることです。残高や支出項目を確認して、削減できる支出を検討する際にも活用できます。
また、法人向けのインターネットバンキングを利用すれば、会計ソフトとの連携も可能です。例えば、クラウド会計ソフト「弥生会計 オンライン」では、インターネットバンキングから入出金の明細データを自動で取り込んで、仕訳作業の手間を格段に省くことが可能です。インターネットバンキングは基本的に24時間365日利用可能なため、窓口での待ち時間もなく、いつでも必要なときに振り込み処理などが行えます。法人口座を開設する際には、併せて法人向けインターネットバンキングも開設しておくと、日々の会計業務がよりスムースにできるでしょう。法人向けインターネットバンキングは多くの場合、利用料がかかります。弥生株式会社の「起業・開業応援パック」を利用して法人口座やインターネットバンキングを開設すると、利用料が一定期間免除になるなど、特典のある金融機関もあります。こうしたサービスを活用するのもおすすめです。

社会的な信用度が向上する

社長1人だけの会社であっても、法人設立登記をすると、法律上は法人という1つの人格としてみなされます。そのため、法人と個人は別人格となり、金融機関で法人口座が開設できるようになります。法人口座を開設すれば、会社と個人のお金を分けて管理していることや法人としての実態が取引先にもわかるため、社会的な信用度の向上につながるでしょう。

金融機関からの借入金額が個人口座よりも高くなることがある

法人口座を開設している場合、金融機関から融資を受けるときに個人口座よりも借入金額が高くなるケースがあります。特に事業拡大でまとまった額の融資が必要になる場合などは、法人口座の方が資金調達では有利といえるでしょう。

振込先や利用頻度によって手数料を節約できる

お金のやりとりの多い取引先と同じ銀行で法人口座を開設しておくと、振込手数料を抑えられ、経費の節約につながります。一般的に、同じ銀行宛に振り込みを行う場合は、他行宛に振り込むよりも振込手数料が安くなるため、開設前に振込手数料の条件を確認しておくといいでしょう。また、金融機関によっては、利用頻度に応じて手数料が割り引かれるケースもあります。

法人口座を開設する手順

法人口座を開設するには、下記4つのステップで進めます。ここでは、法人口座を開設する手順をステップごとに詳しく見ていきましょう。

法人口座を開設する手順

  • STEP1.
    金融機関を選択
  • STEP2.
    金融機関に必要書類を提出
  • STEP3.
    金融機関の審査
  • STEP4.
    法人口座の開設完了

STEP1. 金融機関を選択

法人口座を開設できる金融機関は、都市銀行(メガバンク)、地方銀行、信用金庫、ゆうちょ銀行、ネット銀行があります。都市銀行や地方銀行、信用金庫など、それぞれ金融機関によって、審査の厳しさや付帯サービスの特徴が異なるため、自社に合った金融機関を選びましょう。メイン銀行とサブ銀行で法人口座を使い分けるのも1つの方法です。例えば、メイン銀行を信用力の高い都市銀行にし、取引先の入金用にします。サブ銀行は振込手数料が低いネット銀行にして、出金用として利用するといった使い分け方ができます。

STEP2. 金融機関に必要書類を提出

法人口座の開設時には、法務局に登記されている会社情報が記載された履歴事項全部証明書や法人の印鑑登録証明書、手続きする方の身分証明書などの提出が求められます。法人口座を開設する金融機関のWebサイトで必要書類をチェックし、漏れがないようにあらかじめ準備しておきましょう。金融機関によっては、必要書類の他、会社の固定電話番号の有無が法人口座開設の要件の1つになっていることもあります。
ネット銀行以外で法人口座を開設する方は、法人向けインターネットバンキングも併せて開設しておくと経理業務の手間を省くことができて便利です。

STEP3. 金融機関の審査

STEP2で提出した書類を元に、金融機関で審査が行われます。審査では、書類による確認の他、事業内容や株主情報の確認が入る場合もあります。近年ではマネー・ローンダリングのような行為の防止策として、金融機関での審査が厳しくなっているため、スケジュールに余裕を持って申込むようにしましょう。一般的には、都市銀行など支店が多く利便性の高い銀行ほど、審査期間が長くなる傾向にあります。

STEP4. 法人口座の開設完了

金融機関の審査が通れば、法人口座が開設されます。法人口座開設の受け付けから口座開設までにかかる日数は金融機関によって異なり、中には半月以上かかるケースもあります。

法人口座開設の際に必要な書類

法人口座を開設する際には、履歴事項全部証明書や身分証明書など提出すべき書類が多くあります。他にも、事業内容が確認できる書類などの提出を求められたり、金融機関によって必要な書類が異なったりするため、金融機関のWebサイトや電話で事前に確認するようにしておきましょう。
法人口座開設の際に必要となる主な書類は下記のとおりです。

法人口座開設の際に必要な書類
提出するもの 必要性
履歴事項全部証明書 必須
銀行の届出印 必須
手続きする方の身分証明書 必須
定款の写し 金融機関により必須
法人の印鑑登録証明書 金融機関により必須
税務署に提出した法人設立届出書 金融機関により必須
事業計画書 作成していれば提出
オフィス賃貸契約書または本店・主たる事務所の建物登記簿謄本 該当する場合は提出
主たる事業の許認可証 該当する場合は提出
委任状 法人口座開設を委任している場合は提出

法人口座の申込み方法

法人口座を開設するには、金融機関の窓口で申込む方法とWebサイトから申込む方法があります。それぞれの申込み方法と注意点を紹介します。

金融機関の窓口で法人口座を申込む

金融機関の窓口で法人口座を申込む場合、提出書類に不備や不足があると受け付けてもらえず、再度出向かなければいけなくなるため、入念に提出書類をチェックしておきましょう。法人口座の申込み時には口座開設の目的や事業内容を尋ねられるため、法人の代表者本人が行うことが一般的です。法人の代表者以外が法人口座の申込みをする場合は委任状が必要です。
また、事業内容について聞かれたときに明確な受け答えができるように準備しておくことが大切です。金融機関との面談の際には、必要書類の他、自社の事業をわかりやすく伝えるツールとして、商品や事業計画書、事務所の賃貸契約書、客先からの注文書などを持参するといいでしょう。会社案内や製品、パンフレットなどの提示を求められることもあります。

Webサイトから法人口座を申込む

Webサイトから法人口座の申込みを行う場合、金融機関指定の申込みフォームに必要事項を入力し、必要書類のコピーまたは画像を提出することが一般的です。
金融機関から口座開設ができる結果が届いたら、必要書類の原本を郵送するか、金融機関の実店舗に持っていくことになります。これらの手続きを行って金融機関が確認した後、口座が開設されます。

法人口座を手軽に開設する方法

会社設立直後は、法人口座の開設以外にも、店舗の準備や商品の仕入れなどやらなければいけないことがたくさんあります。事業準備にかかる手間を減らしたいときにおすすめなのが、会社設立直後に必要なツールや環境が揃えられるパッケージ「起業・開業応援パック」です。

「起業・開業応援パック」なら、起業時の情報収集や申込みの手間を省ける

「起業・開業応援パック」は、会社設立直後に必要になるモノやサービスが特典付きでご利用いただける起業支援パッケージです。「起業・開業応援パック」では、金融機関の法人口座やインターネットバンキングの開設に関する情報をまとめて無料でご紹介します。いくつもの金融機関のWebサイトを開いて、法人口座の開設方法を調べる手間を省き、スムースな法人口座開設をサポートします。
他にも、会計ソフトや固定電話などのバックオフィスツール、パソコンをはじめとするIT機器、Webサイトや事業計画書の作成など、起業時に発生する事務手続きや設備環境の準備などを効率化し、すぐに本業に集中できる環境づくりを後押しします。

「弥生会計オンライン」ならインターネットバンキングとの連携で会計業務が効率化できる

会社設立後に発生するさまざまな事務処理の中でも、重要なのが会計業務です。事業を開始してから慌てることのないように、会社設立のタイミングで会計ソフトを導入しておくといいでしょう。
弥生株式会社のクラウド会計ソフト「弥生会計 オンライン」なら、インターネットバンキングから入出金の明細データを自動で取り込み、自動で仕訳が可能です。わざわざ銀行まで通帳に記帳しに行く必要もなく、会計ソフトに手入力する手間を軽減できます。
弥生会計 オンライン」では、法人設立登記から2年以内の方を対象に、すべての機能を2年間無料で利用できる「起業家応援キャンペーン」を実施中です。クラウド請求管理サービス「Misoca 新規ウィンドウで開く」も2年間無料で利用できますので、自社のバックオフィス業務に適しているかが、気軽にお試しいただけます。こうしたサービスを上手に活用することで、バックオフィス業務の手間を省いたり、創業時の費用を抑えたりすることができます。詳しくは、「起業家応援キャンペーン」サイトでご確認ください。

監修:中野 裕哲(なかの ひろあき)

起業コンサルタント(R)、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。起業コンサルV-Spiritsグループ/税理士法人V-Spirits代表。
年間約300件の起業相談を無料で受託し、起業家をまるごと支援。起業支援サイト「DREAM GATE」で10年連続相談数日本一。
著書・監修書に「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』 新規ウィンドウで開く」、「図解 知識ゼロからはじめる起業の本 新規ウィンドウで開く」がある。
URL:https://v-spirits.com/ 新規ウィンドウで開く

この記事をシェアする!

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • はてなブックマーク
  • Pocket