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合同会社はやめとけ、やばいと言われる理由は?特徴やデメリットも解説

合同会社はやめとけ、やばいと言われる理由は?特徴やデメリットも解説

会社を設立する際には、株式会社か合同会社のどちらかを選ぶのが一般的です。

ただ、このうち合同会社については、インターネットや口コミなどで、「やめとけ」「やばい」といった言葉を目にすることがあります。合同会社の設立を検討していても、このような意見を見聞きし、「何か大きなデメリットがあるのだろうか」と、不安に感じている方もいるかもしれません。

その一方で、法務省の「登記統計 商業・法人 会社及び登記の種類別 会社の登記の件数新規タブで開く」によると、近年合同会社の設立件数が増加しています。

合同会社と株式会社の年間設立割合の推移

合同会社は本当に「やばい」のでしょうか。起業を検討する前に、合同会社の実態についてよく知っておきたいものです。

本記事では、合同会社が「やめとけ」「やばい」と言われる理由や合同会社の特徴、設立するメリットと共に、成功させるためのポイントについても解説します。

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合同会社での起業が「やめとけ」「やばい」と言われる、主な4つの理由

国内で新規に設立される会社のほとんどは、株式会社か合同会社です。しかし、インターネット上で「合同会社」と入力して検索すると、「合同会社 やめとけ」「合同会社 やばい」といった候補が表示されることもあります。

合同会社は、なぜこのようにマイナスイメージで捉えられてしまうのでしょうか。その背景には、主に以下の4つの理由が考えられます。

合同会社の設立が「やめとけ」「やばい」と言われる理由

  • 社会的な信用度が低く見られやすいから
  • 資金調達の手段が限定されるから
  • 社員どうしで意見が対立すると経営が滞るから
  • 人材採用で不利になる可能性があるから

社会的な信用度が低く見られやすいから

合同会社は、株式会社に比べて、社会的な信用度が低く見られやすいことから、「やめとけ」「やばい」と言われることがあります。

合同会社は2006年5月の会社法の施行により新設された会社形態で、まだあまり歴史がありません。近年では合同会社の数が増えてきているとはいえ、日本では会社といえば、まだ株式会社のイメージが強いのが実情です。株式会社と合同会社の違いを正しく理解している方は、それほど多くはないと言えるでしょう。

取引先が合同会社という会社形態を理解していなかった場合には、「あやしい会社なのでは」「資金があまりないのでは」などと、誤った先入観を持たれてしまうこともあります。こうした印象を払拭するためには、自社の事業内容や実績などをていねいに説明し、信頼できる会社であることを伝えていく姿勢が重要です。

資金調達の手段が限定されるから

合同会社は、株式会社に比べて、資金調達の手段が限定されます。そのため、「合同会社は設立後に資金不足に陥るリスクが高いのでは」と思われ、「やめとけ」「やばい」と言われることもあります。

合同会社には株式という概念がないため、株式を発行して広く出資を募る形での資金調達はできません。
合同会社における主な資金調達の手段は、新たに経営陣である社員を加入させることによる出資や金融機関からの借り入れ(融資)や、国や自治体の補助金・助成金になりますが、設立直後の実績が乏しい時期は、思うように資金を確保できないケースもあります。起業前に資金計画を立てて、自己資金を貯めたり、創業資金を準備したりしておきましょう。

社員どうしで意見が対立すると経営が滞るから

合同会社は所有と経営が一致しており、原則としてすべての出資者(社員)が対等の決定権を持つため、出資者どうしが対立すると、会社の経営や業務が滞ってしまう可能性があります。そのようなトラブルが発生するリスクもあるため、「やめとけ」「やばい」と言われることがあります。

合同会社は、定款で議決権割合を定めておくことが可能です。社員どうしの対立によって経営に支障が出ないように、意思決定をスムーズに進めるためのルールを決めておくとよいでしょう。

人材採用で不利になる可能性があるから

合同会社が「やめとけ」「やばい」と言われる理由には、人材採用で不利になる可能性があることもあげられます。

求職者の中には、会社名や会社形態から会社の安定性を判断する人も多く、「株式会社=安心」「合同会社=小規模・不安定」といったイメージを持っているケースもあります。特に、新卒採用や未経験者の採用では、知名度や会社のわかりやすさが重視されやすく、合同会社であることがマイナスに働く場合もあるでしょう。

会社名や会社形態だけで判断されないよう、優秀な人材を集めるには、会社の事業内容や将来性、福利厚生などをしっかりアピールし、求める人物像に合わせた採用戦略を立てることが大切です。

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合同会社という会社形態の特徴

「やめとけ」「やばい」と言われることもある合同会社ですが、正しく理解されていないために誤解のあるケースも少なくありません。そのため、合同会社とはどのような会社形態なのかを知る必要があります。
会社を設立する際には、特徴についても理解したうえで、自分に適した会社形態を選ぶようにしましょう。

合同会社の特徴

  • 社員自身が資金を出資し、経営者になる
  • 出資額にかかわらず、1人1票の議決権を持つ

なお、合同会社と株式会社との違いを以下の表にまとめました。

合同会社と株式会社の違い

合同会社 株式会社
意思決定 各社員の合意 株主総会
会社の所有者 各社員 株主
会社の経営者(業務執行者) 業務執行社員(選任しない場合は社員全員) 取締役
所有者と経営者の関係 所有と経営は一致 所有と経営は分離
役員の任期 任期なし 通常2年、最長10年
監査役の人数 不要 定める場合は1人以上(0人でもよい)
会社の代表者 各社員(明示的な代表者として代表社員を定めることも可能) 代表取締役
決算公告 不要 必要
定款 作成は必要だが、認証は不要 認証が必要
利益配分 出資割合に関係なく、定款で自由に規定できる 出資割合に応じる
設立手続きの費用 約6万円~ 約17万円~
資金調達 株式発行ができない 株式など資金調達方法の幅が広い

社員自身が資金を出資し、経営者になる

合同会社の特徴は、社員自身が資金を出資し、経営者になることです。そのため、所有と経営が一致しているとも言われます。

合同会社では出資者のことは社員といい、原則として、社員全員に代表権と業務執行権があります。代表権を持つ「代表社員」や業務執行権を持つ「業務執行社員」を定款で定めない限り、原則としてすべての社員が経営に携わります。
そのため、合同会社は、権限が集中しにくいしくみになっていることも知っておきましょう。

出資額にかかわらず、1人1票の議決権を持つ

出資額にかかわらず、1人1票の議決権を持つことも合同会社の特徴の1つです。
合同会社は、「出資者(社員)=経営者」であるため、すべての出資者が同じ議決権を持ち、社員の過半数によって意思決定が行われます。株式会社のように、出資比率に応じて議決権が与えられるわけではありません。社員の議決権は、出資額にかかわらず、原則として1人1票です。

もし、利益配分や議決権の割合を自由に決めたり、業務執行権を持つ「業務執行社員」と執行権を持たない「社員」に分けたりしたい場合には、社内で意見を調整したうえで、定款で定めるようにしましょう。

合同会社については以下の記事を併せてご覧ください。

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それでも選ばれる、合同会社を設立するメリット

合同会社は「やめとけ」「やばい」と言われることもありますが、設立件数は増加傾向にあります。会社設立にあたり合同会社が選ばれているのは、株式会社にはないメリットがあるからとも言えるでしょう。合同会社には、主に以下のようなメリットがあります。

合同会社のメリット

  • 会社の設立費用が安く、手続きも比較的容易にできる
  • 経営の自由度が高く、スピーディーに意思決定できる
  • 役員に任期の定めがなく、運営コストを抑えられる
  • 利益配分を自由に設定できる
  • 決算公告の義務がなく、公告費用がかからない

会社の設立費用が安く、手続きも短縮できる

合同会社を設立するメリットとして、会社の設立費用が安く、手続きも短縮できることがあげられます。
株式会社も合同会社も、設立時には法務局への登記申請が必要です。このときに納める登録免許税は、株式会社が15万円程度かかるのに対して、合同会社は6万円程度しかかかりません。

また、株式会社は設立時に公証役場で定款の認証を受ける必要がありますが、合同会社は定款の認証が不要です。3万円から5万円程度かかる定款の認証費用が不要になるうえ、定款認証の手続きも省けます。
合同会社は株式会社に比べて、設立に対するハードルは低いと言えるでしょう。

経営の自由度が高く、スピーディーに意思決定できる

合同会社は所有と経営が一致しているため、経営の自由度が高いというメリットがあります。
株式会社の場合、増資や定款の変更など重要なイベントについては、会社法に定められたルールに沿って株主総会を開催しなければなりません。それに対して、合同会社では出資者(社員)が経営者となるため、株主総会などを経ずにスピーディーな意思決定が可能です。

また、合同会社は不特定多数の第三者からの出資を想定していないため、会社経営に第三者が介入しにくいということもメリットと言えるでしょう。

役員に任期の定めがなく、運営コストを抑えられる

合同会社の役員には任期の定めがないため、運営にかかるコストを抑えられるといったメリットもあります。
株式会社では、役員の任期は通常2年、最長10年と定められていますが、合同会社では無期限です。そのため、役員の任期が終了するたびに発生する重任登記の登録免許税も、合同会社では不要です。

役員を頻繁に変える予定がなかったり、重任登記手数料を抑えたりしたい会社には大きなメリットとなるでしょう。

利益配分を自由に設定できる

定款に定めることによって、利益配分を自由に設定できることも、合同会社のメリットの1つです。
会社の利益は、配当という形で出資者(株主)に分配されます。株式会社の場合、出資者(株主)への利益配分は出資比率に応じて決まり、出資金が多い人ほど多くの利益を受け取るしくみです。それに対して、合同会社では、出資比率にかかわらず、定款の定めによって利益配分を自由に決められます。

社員どうしに不公平感が生まれないようなルールづくりは必要ですが、出資額だけではない要素で利益配分を決められるのは、合同会社のメリットと言えるでしょう。

決算公告の義務がなく、公告費用がかからない

合同会社を設立するメリットとして、決算公告の義務がないこともあげられます。そのため、決算公告に関する費用もかかりません。

株式会社の場合は、毎年必ず決算公告を行う義務があります。決算公告とは、会社の成績や財務状況を出資者(株主)や債権者に明らかにし、取引の安全性を保つために行うものです。
一般的に、決算公告は官報に掲載しますが、7万円程度の費用がかかります。
なお、電子公告の場合にかかる費用は、1万円程度です。

合同会社には決算公告の義務がないため決算公告の掲載費がかからず、運営に必要となる他の費用に回すことができます。

このようなメリットがあることから、一般的に、合同会社で行うのは、会社の信用性を重視する企業向けの事業よりも、消費者向けの事業が向いていると言われています。
また、合同会社の設立には、初期費用をできるだけ抑えたい方や、決算公告や役員重任などの手間を省きたい方、一人社長または家族経営でスモールビジネスを始めたい方などがおすすめと言えるでしょう。

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合同会社を設立し事業を成功させるためのポイント

設立する会社の総数で見れば株式会社の方が多いものの、先に紹介した年間設立件数の推移のグラフにあるように、近年では合同会社の設立件数も増加傾向にあります。政府統計によれば、2024年の合同会社の設立件数は4万1,774件で、株式会社の設立件数のおよそ4割にのぼります。

設立にかかる費用や手続き期間を抑えられることから、合同会社を設立しようと考えている方もいるでしょう。合同会社を設立し、スムーズに事業を進めていくには、次のようなポイントを意識してみてください。

合同会社を設立し事業を成功させるポイント

  • 合同会社に向いている事業なのかを確認しておく
  • 代表社員を選定しておく
  • 意思決定する際のルールを決めておく

合同会社に向いている事業なのかを確認しておく

合同会社を設立し事業を成功させるには、自分が始めようとしている事業が、合同会社に向いているかどうかを確認しておくことが大切です。

合同会社に向いているか、そうではないかは、業種や事業内容などによって異なります。
例えば、知名度を必要とせず、株式上場も目指さないのであれば、合同会社が向いているかもしれません。

また、一般消費者を相手に実店舗を構えるような形なら、運営会社の形態よりも屋号(店名)や商品、サービスの知名度が求められるため、合同会社でも支障はないでしょう。個人事業主からの法人化などで決まった相手と取引を継続するような場合も、既に取引先との信頼関係が構築されているため、社会的な知名度の低い合同会社でもさほど問題はないと言えます。

代表社員を選定しておく

合同会社設立後に事業をスムーズに進めるためのポイントが、代表社員を選定しておくことです。特に、出資者(社員)が複数人いる場合は、代表権を持つ代表社員を決めておきましょう。

「出資者(社員)=経営者」である合同会社では、原則として、すべての社員が会社の代表権を持ちます。しかし、社員が複数人いる合同会社でそれぞれが代表権を持っていると、対外的な混乱を招いたり、会社の意思決定に時間がかかったりする可能性もあります。

そのため、合同会社では、社員の中から代表権を行使できる「代表社員」を定款で定めることが一般的です。定款によって業務執行社員と社員を分けている場合には、代表社員は業務執行社員の中から選出するようにしましょう。

意思決定する際のルールを決めておく

意思決定をスムーズに進められるよう、意思決定する際のルールを決めておくことも、合同会社で事業を成功させるためのポイントの1つです。

前述したように、合同会社では、出資者(社員)1人につき1議決権を持ちます。しかし、1人1議決権では、社員どうしで意見の食い違いが起こった場合、会社経営に支障をきたす可能性もあります。

合同会社は、定款によって議決権割合を定めることが可能です。社員どうしの対立によって経営に支障が出ることを防ぐために、意思決定をスムーズに進めるためのルールを決めておきましょう。

合同会社を設立する流れについては以下の記事を併せてご覧ください。

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合同会社の設立に必要な手続きを手軽に行う方法

合同会社もポイントを押さえれば設立するメリットがありますし、他の会社形態と比べても、近年では設立件数も増えてきました。その合同会社の設立に必要な手続きを手軽に行いたい場合は、「弥生のかんたん会社設立」のご利用がおすすめです。

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合同会社のメリット・メリットを知って、最適な会社形態を選ぼう

合同会社の設立を検討する際は、メリットとデメリットの両面を理解することが大切です。
合同会社は株式会社よりも設立費用が安く、柔軟な経営が可能といったメリットがあります。出資者である社員が経営も行うため、スピーディーな意思決定も可能です。
その一方で、「合同会社はやめとけ」と言われるように、株式会社と比べると、合同会社は社会的な信用度が低く、資金調達の選択肢が限られるといったデメリットもあります。

会社を設立する際は、インターネットや口コミの声などに惑わされず、自社の事業内容や規模に応じて最適な会社形態を選択するようにしましょう。
また、会社の設立に必要な書類の作成を行うには、「弥生のかんたん会社設立」が便利です。ぜひ「弥生のかんたん会社設立」を利用して、スムーズに設立手続きを進めてください。

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よくあるご質問

合同会社の設立が「やめとけ」と言われる理由は?

合同会社の設立に対して「やめとけ」と言われることがあるのは、株式会社に比べると、社会的な信用度が低かったり、資金調達の手段が限られていたりするからです。
ただし、小規模事業や個人事業主からの法人化(法人成り)などの場合、これらのデメリットはほとんど問題になりません。反対に、合同会社の設立費用の安さや設立手続きの容易さ、運営の自由度の高さといった特徴が、大きなメリットになるでしょう。
合同会社での起業が「やめとけ」と言われる理由については、詳しくはこちらをご確認ください。

合同会社は株式会社とどう違うの?

合同会社は「社員自身が資金を出資し、経営者になる」「出資額にかかわらず、1人1票の議決権を持つ」という点で、株式会社とは大きく異なります。その他にも、意思決定プロセスや役員の任期、資金調達手段など、合同会社と株式会社にはさまざまな違いがあります。
会社を設立する際には、それぞれの特徴を理解し、自社に合った会社形態を選ぶことが大切です。
例えば、少人数でスピーディーに動きたい事業や、コストを抑えて法人化したい場合には、株式会社より合同会社の方が向いているケースも少なくありません。
合同会社の特徴や株式会社との違いについては、詳しくはこちらをご確認ください。

合同会社の設立がおすすめの方は?

一般的に、合同会社は、会社の信用性を重視する企業向けの事業よりも、消費者向けの事業に向いていると言われています。また、初期費用をできるだけ抑えたい方や、決算公告や役員重任などの手間を省きたい方、一人社長または家族経営でスモールビジネスを始めたい方などには、合同会社の設立がおすすめです。
合同会社の設立がおすすめの方については、詳しくはこちらをご確認ください。

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この記事の監修者渋田貴正(税理士、司法書士、行政書士、社会保険労務士)

税理士、司法書士、社会保険労務士、行政書士、起業コンサルタント®。
1984年富山県生まれ。東京大学経済学部卒。
大学卒業後、大手食品メーカーや外資系専門商社にて財務・経理担当として勤務。
在職中に税理士、司法書士、社会保険労務士の資格を取得。2012年独立し、司法書士事務所開設。
2013年にV-Spiritsグループに合流し税理士登録。現在は、税理士・司法書士・社会保険労務士として、税務・人事労務全般の業務を行う。
著書『はじめてでもわかる 簿記と経理の仕事 ’21~’22年版新規タブで開く

渋田貴正(税理士、司法書士、行政書士、社会保険労務士)

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