副業で年収アップ!目指す年収別の仕事例や確定申告について解説
監修者: 齋藤一生(税理士)
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副業を始めようと思っている方のなかには、どのくらい年収が上がるのか気になる方もいるでしょう。さらに、目指す年収ごとにやるべき副業の内容も変わってきます。
そこで本記事では、副業の平均年収を踏まえ、年収別で取り組みたい副業の仕事例や、いくらから確定申告が必要なのか解説していきます。
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副業で見込める年収はどのくらい?
内閣府の「令和5年度 年次経済財政報告 第二章 第1節 家計の所得向上に向けた課題」によると、2021年における副業年収の平均は、男性が64.1万円、女性は34.3万円です。
年代別で多かったのは、男性は50代で74.6万円、女性は50代で40.3万円となっています。副業によって、数十万の年収を得ることが可能といえそうです。
2017年からの傾向を見ると、特に男性の30〜40代で副業収入が上がっています。
例えば、2017年における30代男性の平均は43万円でしたが、2021年は65.3万円です。また、40代男性の平均も2017年は48.6万円でしたが、2021年は72.3万円となっています。
年収別で取り組みたい副業の仕事例
副業の仕事はさまざまで、期待できる年収が異なります。ここでは、10万円未満、60万円、100万円と、目指す年収別に適した副業の例を紹介していきます。
副業年収10万円
副業年収10万円を目指す場合、月1万円の収入確保が目安となるでしょう。中でも、初心者でも取り組みやすい副業として、以下のような副業があげられます。
ポイ活
ポイ活とは、ポイントサイト経由で買い物をしたり、銀行や証券会社の口座開設を行ったりしてポイントをためる活動のことです。たまったポイントは電子マネーや現金に交換することができます。ポイ活を始めるためには、まず専用のポイントサイトで会員登録を行いましょう。
アンケートモニター
アンケートモニターは、アンケートサイトに登録し、企業のアンケートに回答したり市場調査に協力したりすることで報酬をもらう仕事です。スマートフォンから回答もできるものが多いため、すきま時間を使って取り組みやすい副業の1つといえます。
商品モニター
商品モニターは、新商品や試作品を試し、その感想をアンケートで答える形式のものです。アンケートモニターと比べると高額なお金が手に入る可能性があります。
データ入力
データ入力はアンケートや名刺などのアナログデータを、テキストデータとしてWordやExcelなどに入力していく仕事です。クラウドソーシングサイトなどで、仕事を受けることができます。
副業で月1万円の収入を得る方法などについてはこちらの記事でも解説していますので、参考にしてください。
副業年収60万円
副業年収60万円を目指す場合、毎月の収入目安は5万円です。安定して月5万円の収入を得るためには、ある程度スキルが必要な仕事を行ったり、時間を割く必要が出てきたりすることが考えられます。
例えば、以下のような副業があげられるでしょう。
Webライティング
Webライティングとは、Webページに掲載する記事の執筆です。記事のジャンルは、ビジネスやライフスタイル、エンタメなど幅広くあります。報酬は文字単価で換算されることが多く、1文字1〜2円程度が目安です。基本的に初心者のうちはクラウドソーシングサービスなどで仕事を受注し、実績を作る必要があります。
単発のアルバイト
本業の休日を活用し、コンサートスタッフや試験監督など単発のアルバイトを行う方法もあります。数時間~1日など、仕事内容によって働く時間は異なるものの、基本的には1日で終わる短期のアルバイトであるため、本業のある会社員の方でも働きやすいといえるでしょう。
フードデリバリー
飲食店に注文が入った商品を自転車やバイクなどを使って、注文者の指定先まで届けるフードデリバリーの仕事もあります。自宅から出て商品を運ぶ必要があるものの、単発アルバイトと違って長時間拘束されるわけではないため、比較的自分のペースでできる副業といえます。
副業で月5万円の収入を得る方法などについてはこちらの記事でも解説していますので、参考にしてください。
副業年収100万円
副業年収100万円を目指す場合、毎月の収入は8万4,000円が目安です。以下のような専門スキルを活かす副業が候補となります。
Webデザイン
Webデザインは、Webページやバナーなどのデザインを行う仕事です。クラウドソーシングなどで案件を受注することができます。対応できるスキルによって報酬が異なるため、初心者の方や未経験者の場合、スクールで学ぶなどしてスキルを身に付け、ポートフォリオ(作品集)を作成した後に仕事の受注に向けて動くのも1つの方法です。
動画編集
動画編集は、YouTubeの投稿動画やウェディングムービー、企業のPR動画などを編集する仕事です。専用の動画編集ソフトを使い、不要なシーンをカットしたり字幕を付けたりすることで編集していきます。
プログラミング
プログラミングのスキルを活かし、システム開発やアプリ制作に取り組む方法もあります。現在は、ITエンジニアが慢性的に人手不足であり、ニーズも高いことから、副業であっても高額な報酬を得られる可能性があります。
副業で月10万円の収入を得る方法、年間100万円稼いだらどうなる?などについてはこちらの記事でも解説していますので、参考にしてください。
副業の年収がいくら以上で確定申告が必要?
副業で得た所得を含めて本業以外の所得の合計額が年間20万円を1円でも超えるなら、所得税の確定申告が必要です。年間の収入ではなく、収入から必要経費を差し引いた所得金額である点に注意しましょう。
収入と経費を把握するためには、帳簿の作成を行うと便利なので、確定申告ソフトなどの利用を検討するのがおすすめです。
なお、2か所以上で勤務をしていて、本業以外での給与収入が20万円を超える場合も、確定申告の対象となります。本業も副業も給与所得である場合、年末調整は1か所でしかできないため、別途、確定申告が必要となります。
例えば、会社員の方が、就業後の時間や土日を使ってパートやアルバイトをしているケースなどです。
副業年収が低い場合でも確定申告をした方がよいケース
副業年収が低く、副業の年間所得が20万円以下であっても確定申告をした方がよいこともあります。
医療費控除や住宅ローン控除など年末調整の対象とならない控除を受けたい場合です。なお、副業所得があって医療費控除などを受けるために確定申告をする際には、副業の所得も含めて確定申告が必要です。
また、副業の収入や報酬が源泉徴収されて支払われている場合、確定申告を行うことで払い過ぎた税金が還付される可能性が高いので、このような場合には確定申告をすることをおすすめします。
所得税の確定申告は不要でも、利益があれば住民税の申告が必要
副業の年間所得が20万円以下で確定申告は不要だとしても、1円でも利益を得ている場合は居住地の市区町村に対して住民税の申告は行う必要があります。
なお、所得税の確定申告を行う場合、申告の結果が自動的に住民税にも反映されます。そのため、別途、住民税の申告は不要です。
副業年収の所得を確定申告するためには?
では、副業の年間所得が20万円を超える場合、どうやって確定申告を行えばよいのでしょうか。ここからは、確定申告の方法について紹介します。
副業の所得区分によって申告方法が異なる
前提として、副業の所得区分が「雑所得」か「事業所得」かによって、確定申告の申告方法は異なります。雑所得であれば白色申告のみですが、事業所得の場合は白色申告か青色申告かを選択することが可能です。
副業の場合、多くは雑所得に該当するケースが多いため、白色申告となることが多いでしょう。副業で継続的に安定した収入を得ているなど、事業と認められる場合には事業所得に該当する場合もあります。
なお、副業が雑所得の場合は帳簿付けの義務はありませんが、事業所得の場合は帳簿付けと帳簿保存が必要です。
確定申告ソフトの利用がおすすめ
副業を行ううえでは、収入と経費をきちんと把握することが大切です。副業の収入が多くなるほど確定申告の必要性も高まります。また、前述のとおり、事業所得と認められる場合には、帳簿付けも必要です。
帳簿付けや確定申告の際には、確定申告ソフトの活用がおすすめです。データを取り込むだけで複雑な帳簿を作成し、確定申告に必要な書類を揃えることができる確定申告ソフトも充実しています。
副業が雑所得規模だとしても、収入と支出から所得を計算するので帳簿付けをしておくと便利です。帳簿付けをしていれば事業所得として申告できる可能性も出てきます。
また、取引相手によっては、副業でも適格請求書(インボイス)の発行が必要です。適格請求書は適格請求書(インボイス)発行事業者に登録をして、消費税の申告が必要になります。適格請求書発行事業者にインボイス制度に則った帳簿付けと適格請求書の保存も必要です。
弥生のクラウド確定申告サービス「やよいの白色申告 オンライン」や「やよいの青色申告 オンライン」など、帳簿の作成に加えてe-Tax(電子申告)に対応したものもあるため、ぜひ導入を検討してみてください。
副業で年収アップを目指すなら確定申告も視野に入れておこう
本記事でご紹介したように、副業でどのくらいの年収を目指すかで、取り組むべき仕事内容は変わってきます。目指す年収や副業例を参考に、自分に合った副業を探してみてください。副業の年収から経費を差し引いた所得が20万円を超える場合は、確定申告を行うことが必要です。
確定申告では帳簿の作成などが必要となるため、手間を抑えて効率よく進めるためにも、弥生のクラウド確定申告サービス「やよいの白色申告 オンライン」や「やよいの青色申告 オンライン」の導入を検討してみてください。
なお、「やよいの白色申告 オンライン」で作成した収支内訳書から確定申告書を作成すると、自動で事業所得に集計されます。副業を雑所得として確定申告する場合は、「やよいの白色申告 オンライン」で作成した書類を基に、国税庁の確定申告書等作成コーナーで転記するとスムーズです。
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事業所得になる副業の確定申告は会計ソフトを使って楽に済ませよう
会社員などが副業をした場合、副業の所得が20万円を超えると、原則として確定申告が必要です。副業の収入や報酬から源泉徴収をされているなら、確定申告をすれば納めすぎた税金が返金される可能性が高いでしょう。ただ、所得税の確定申告をするには、書類の作成や税金の計算など面倒な作業が多いため、負担に感じる方もいるかもしれません。
事業所得になる副業は、帳簿付けが必要です。そんなときにおすすめなのが、弥生のクラウド確定申告ソフト『やよいの白色申告 オンライン』です。『やよいの白色申告 オンライン』はずっと無料で使えて、初心者や簿記知識がない方でも必要書類を効率良く作成することができます。e-Tax(電子申告)にも対応しているので、税務署に行かずに確定申告をスムーズに行えます。
副業の所得区分を事業所得・雑所得どちらにするか迷っている場合、まずは帳簿付けをしておきましょう。事業所得で確定申告する場合は帳簿が必要です。雑所得の場合、帳簿付けの義務はありませんが、売上や仕入・経費などの集計に帳簿がある方が便利です。
なお、『やよいの白色申告 オンライン』では、雑所得の収支内訳書と所得税の確定申告書は作成できません。もし、『やよいの白色申告 オンライン』で作成した収支内訳書から確定申告書を作成すると自動で「事業所得」に集計されます。国税庁の確定申告コーナーで、自分で収支内訳書と確定申告書に転記して申告をしてください。
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