請求書の受領メールの文例|送る目的やマナー、受領後の流れも解説
監修者: 高崎文秀(税理士)
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ビジネスシーンにおいて、請求書を受け取った側は発行者側に受領した旨をメールで伝えるのが望ましいです。こまめな連絡を積み重ねることが、取引先との信頼関係の構築につながります。しかし、この受領メールはどのような文面で送った方がいいのか、悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、ビジネスマナーに即した受領メールの書き方などを、すぐに使える例文も交えながら解説します。
請求書の受領メールの文例
請求書を受領した際は、できるだけ速やかにていねいな文面で発行者側(売手側)へメールを送りましょう。受領メールは要点を絞り、「請求書を受け取ったこと」と「支払期日までに振込すること」を簡潔に伝えるのが基本です。
以下に使い回ししやすいテンプレートを紹介します。
文例1
請求書を郵送などで受け取り、新規にメールを作成する場合です。
【例文】
件名:請求書(No.△△△△)受領のご連絡
株式会社〇〇〇〇
□□さま
いつもお世話になっております。
株式会社××××の△△です。
このたびは請求書(No.△△△△)をご送付いただき、誠にありがとうございます。
本日、確かに拝受しました。
内容を確認のうえ、〇月〇日(支払期日)までにお振込いたします。
今後ともよろしくお願いいたします。
【ポイント】
書類を受け取ったことを示す定型文としては、「受領しました」「拝受しました」などが一般的です。
お礼の言葉も添えることで、ていねいな印象が増します。受領した請求書に請求書番号が記載されている場合は、その番号を書いておくことで、「どの請求書についてのメールなのか」が明確になります。
文例2
請求書がメールで届いた場合の返信文例です。
【例文】
件名:Re:【株式会社△△】請求書送付のご案内
株式会社△△△△ 〇〇部
〇〇さま
平素より大変お世話になっております。
株式会社××××の□□です。
このたびは請求書(No.△△△△)をお送りいただき、ありがとうございます。
本日、確かに受領いたしました。
内容を確認し、期日までにご入金いたします。
ご不明点などございましたら、ご連絡いただけますとさいわいです。
引き続きどうぞ、よろしくお願いいたします。
【ポイント】
請求書がメールで届いた場合は、発行者側からのメールにそのまま返信する形でも問題ありません。件名を変更せず「Re:」のまま返信すると、相手がやりとりの流れを追いやすくなります。その他のポイントは文例1と同様です。
請求書の受領メールを送る目的
請求書の受領メールを送ることは、義務ではありません。しかし、実務や商慣習の面から見ると、やはり送る方が望ましいでしょう。請求書の受領メールを送る目的を解説します。
請求書が届いたことを知らせる
最大の目的は、「請求書が確実に届いている」ことを売手側に伝えることです。請求書はその後の支払いや会計処理に直結する重要な書類ですが、誤配などのトラブルで未着となるケースもゼロではありません。そのため、受領メールを送ることで、「確かに請求書が届いた」という安心感を売手側に与えることが可能です。
受領メールが来ない場合、「請求書はきちんと届いたか」「支払いはされるだろうか」といった不安が生じます。
実務面でも、例えば期日を過ぎても入金が確認できない場合、売手側は「そもそも請求書は届いているのか」というところから確認しなければなりません。その点、受領メールを速やかに送ることで、取引の透明性と安心感を高めることができます。
誤りがあった場合に確認を依頼する
受領メールには、請求書の内容に誤りや不明点があった場合に、発行者側(売手側)に連絡・確認を依頼するためにも使えます。
このような問い合わせは電話でも可能ですが、請求金額や取引内容などの詳細は文章でやりとりした方が正確です。問い合わせの事実や内容を記録に残せるのも大きなポイントです。受領の知らせと同時に、確認依頼も済ませることで、速やかな対応が期待できます。
なお、請求書の不備を指摘する際は、修正点を正確に指摘しつつも、先方に配慮した表現を心掛けましょう。先方のミスを「指摘」するというより、確認や再発行を「依頼」するという態度で書くことが大切です。
訂正がある適格請求書(インボイス)の保存について
請求書の訂正に関して、特に請求書が適格請求書に該当する場合は、受領側(買手側)が勝手に修正・訂正することは原則として認められません。そのため、必ず発行者側(売手側)に連絡し、間違いがあれば適格請求書を再発行してもらいましょう。
なお、買手側に関しては、修正後の請求書を保存するだけで問題ありません(売手側は修正前・修正後いずれも要保存)。
-
参照:国税庁「(交付を受けた適格請求書に誤りがあった場合の対応)
」
取引先との信頼関係を構築する
きちんとした受領メールを送ることは、売手側に「信頼できる企業(担当者)」と認識してもらうのに役立ちます。何かをしてくれた相手に対し、確認やお礼の返事を送ることはビジネスにおいても基本的なマナーです。
特に請求書の場合、その受領連絡は「きちんと代金を支払います」という意思表示にもなります。取引先との信頼関係を地道に築いていくために、受領メールは忘れず送ることをおすすめします。
請求書の受領メールの内容
請求書の受領メールに記載する内容として、最低限必要な事項は次のとおりです。
-
- 請求書を受領した事実について明記
請求書を確かに受け取ったことを明確に伝えます。これにより、請求書の未達に関する売手側の不安をなくせます。
- いつの請求書なのか(どの請求書なのか)を明示
「〇月分」「〇月〇日お支払分」「請求書No.〇〇〇〇」など、対象となる請求書を特定できる情報を記載しましょう。請求番号が付与されている場合は、その番号をメール本文や件名に含めると正確に伝わります。
- 誤りや不備がある場合はその旨を伝える
請求書の記載内容に誤りや不明点があれば、その旨も受領メール内でていねいに記します。「誤 〇〇円」「正 〇〇円」など、修正を要する箇所を明示することで、早期に適切な対応が期待できます。
- 請求書を受領した事実について明記
これらの内容に加え、お礼の一言を添えると、売手側に好印象を与えられます。
請求書の受領メールのマナー
取引先との信頼関係を深めるためには、単なる事務連絡でもビジネスマナーをきちんと守ることが大切です。以下では、請求書の受領メールを送る際に心掛けたい基本的なマナーを取り上げます。
ていねいな言葉を使う
受領メールはていねいな言葉で作成するのが基本です。「もらいました」「届きました」といった表現は避け、「受領しました」「拝受しました」などの言葉を使いましょう。特に「拝受しました」は、フォーマルな場面で汎用的に使える便利な言葉です。
「お忙しい中ご対応いただき、ありがとうございます」など感謝を示す一文を添えることで、よりていねいな印象になります。
請求書を受領後、なるべく早く送る
受領メールは、なるべく早めに送るのがマナーです。返信が遅れると、売手側に「請求書はきちんと届いているか」「支払予定が遅れるのでは」といった心配をかけてしまいます。
また、万が一請求書に誤りがあった場合も、早めに連絡することで売手側も迅速に対応できます。ただし、深夜や休日などにメールを送るのはマナー違反と捉えられることもあるため、送信する時間帯への配慮を忘れないようにしましょう。
請求書を受け取った後の一般的な流れ
請求書の受領後は、受領メールを送るだけでなく、適切に支払処理をしなければなりません。請求書の受領後は、一般的に以下の流れで作業を進めます。
1. 受領メールを送信する
請求書の受領後、迅速に受領メールを発行者側(売手側)に送ります。ていねいな言葉で作成し、お礼も書き添えるのがマナーです。
もし請求書の内容に誤りや不備があれば、その旨もメールで伝え、再発行を依頼します。再発行された請求書が届いた場合も、改めて受領メールを送ります。ただし、その際は平素の受領メールをそのまま使い回さず、「修正箇所の確認」と「再発行のお礼」を付記しましょう。
2. 内容を確認して手続きを進め、未払い分の請求書として管理する
届いた請求書に不備や誤りがないか確認してから、所定の手続きに沿って支払処理を進めます。承認や捺印が必要な場合は、経理担当者や承認者に回しましょう。受領した請求書は「未払い分」として管理し、支払期日ごとに分類しておくと、支払漏れなどのミスを防げます。
メールで請求書を受信した場合は電子取引に該当するため、電子帳簿保存法に従い、電子データとして適切に保存します。
3. 期日までに支払いを行う
請求書に記載された支払期日までに支払処理を行います。支払期日は売手によって異なるため、漏れがないように注意し、支払後は「支払済みの請求書」として適切に管理します。なお、支払いが済んでも、請求書は5~10年にわたって長期保存しなければなりません。
請求書の保存期間については、以下の関連記事を参考にしてください。
番外編:請求書の受領メールに返信は必要?
取引に際して、自らが請求書の発行者側となることも多いはずです。その際、請求先(買手側)から届いた受領メールに対して、さらに返信するべきか気になる方も多いのではないでしょうか。
結論から言えば、受領メールへの返信は必ずしも必要ありません。ただし、受領メールに書類不備の指摘や問い合わせなどが含まれていた場合は、必ず返信が必要です。
一般的には、「ご受領をお知らせいただきありがとうございます」など、簡単なお礼メールを送った方が買手側に好印象を与えられます。受領メールの性質や取引先との関係に応じて、返信の要・不要を検討しましょう。
円滑な取引のために請求書の受領メールを送りましょう
請求書の受領メールを送ることは、単なる事務連絡にとどまらず、取引先と信頼関係を築き、スムーズな支払処理を実現する大切な業務です。ビジネスマナーに沿った言葉遣いで作成し、できるだけ迅速に送信しましょう。
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この記事の監修者高崎文秀(税理士)
高崎文秀税理士事務所 代表税理士/株式会社マネーリンク 代表取締役
早稲田大学理工学部応用化学科卒
都内税理士事務所に税理士として勤務し、さまざまな規模の法人・個人のお客様を幅広く担当。2019年に独立開業し、現在は法人・個人事業者の税務顧問・節税サポート、個人の税務相談・サポート、企業買収支援、税務記事の監修など幅広く活動中。また通常の税理士業務の他、一般社団法人CSVOICE協会の認定経営支援責任者として、業績に悩む顧問先の経営改善を積極的に行っている。
