確定申告はどこでできる?場所の選び方や期間について解説

2024/02/29更新

この記事の監修齋藤一生(税理士)

「確定申告をしなければいけない」ということになったら、いつ、どこに行けばいいのでしょうか。所得税の確定申告ができる場所について知っておきましょう。

確定申告ができる場所は複数ありますから、その中から、自分が申告をするのに適切で都合の良い場所を選んで申告してください。

確定申告はどこでできる?

所得税の確定申告ができる場所は、「自宅」「税務署」「申告会場」の3か所です。「税理士に確定申告を依頼して税理士事務所から申告してもらう」といった方法もありますが、自分で所得税の確定申告をするのであれば、この3つのいずれかの場所で確定申告を行うことになるでしょう。

確定申告ができる3か所について、それぞれご説明します。

自宅

確定申告は、税務署に行かずに自宅で申告書類を作成、提出することで可能です。まずは、確定申告書を作成します。市販の確定申告ソフトや、国税庁の確定申告等作成コーナーを利用すれば、画面の案内に従って必要事項を入力するだけなので簡単です。申告書ができたら、「e-Tax」または「郵送」で申告書の提出を行います。

e-Taxは、自宅からインターネットを介して確定申告書をデータで送信する方法です。いつでも都合の良いときに、自宅から確定申告できます。なお、e-Taxには、マイナンバーカードを利用する「マイナンバーカード方式」と、事前に税務署で発行してもらうIDとパスワードを利用する「ID・パスワード方式」の2種類があります。マイナンバーカードを持っていない場合は、「ID・パスワード」を取得するために事前に税務署に行く必要があるので注意してください。

郵送する場合は、管轄の税務署または業務センターに申告書を送ります。どちらに送るのかは管轄の税務署の地域によって異なります。「内部事務のセンター化」の対象となっている税務署宛に確定申告書を送りたい場合は、対応する業務センターに郵送してください。

なお、郵送する場合には、控えの書類を返送してもらうために、返信用封筒と切手を同封してください。確定申告書の控えは、融資やローンを受ける場合や賃貸契約をする場合など、収入や所得を証明するために使用することがあります。ほかにも既に提出した申告した内容を確認することもあるでしょう。そのような際に、確定申告書の控えがあれば、すぐに提示したり、確認することができます。提出する場合は、ぜひ、控えをもらえるようにしましょう。

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納税地を管轄する税務署

直接、税務署に確定申告書を持っていくことができます。申告書を持っていく税務署は、原則として、提出する時点の住民票の住所地を管轄している税務署です。ただし、個人事業主で事前に届出をしている方は、事務所の住所地で申告をすることもできます。

なお、税務署の開庁時間は、月曜日から金曜日(祝日等を除きます。)の午前8時30分から午後5時までです。それ以外の時間帯は、時間外文書収受箱(夜間文書収受箱)への投函も可能です。管轄の税務署は国税庁のWebサイトで検索できるので、調べてみましょう。

確定申告会場

地域によっては、確定申告時期に「確定申告会場」を設置するところもあります。確定申告会場では、持っていった申告書の提出だけでなく、確定申告書の作成相談もできます。簡単な申告であれば、その場でスタッフの説明を受けながら申告書を作成・提出することも可能です。ただし、相談には事前予約や整理券などが必要です。詳細は、各地域の税務署の案内を確認してください。

確定申告の相談先については別の記事で解説していますので、参考にしてください。

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確定申告をする場所の選び方

確定申告をする場所を選ぶときは、それぞれのメリットとデメリットを比較することが大切です。場所ごとの特徴を踏まえて、自分に合った方法を選んでください。

自宅で確定申告をするメリット・デメリット

自宅で確定申告をするメリットは、主に下記の3点です。

メリット

  • 税務署や申告会場まで行く必要がない
  • PCからでもスマートフォンでも確定申告ができる
  • 確定申告ソフト等を使えば、案内に従って数字を入力するだけで確定申告書を作れる

一方のデメリットは、下記の2点です。

デメリット

  • e-Taxを使うには「電子申告・納税等開始(変更等)届出書」の提出が必要
  • 税務署の担当者にわからないところを、対面で聞きながら申告書を作成することはできない

ただし、届出はオンライン提出も可能ですし、相談は電話などでも可能です。また確定申告ソフトによってはチャットサポート機能を使って気軽に相談できることもあります。手軽に自宅から申告ができるため、メリットの大きい方法だといえるでしょう。

電子申告・納税等開始(変更等)届出書

税務署または確定申告会場で確定申告をするメリット・デメリット

税務署または確定申告会場での確定申告のメリットは、下記のとおりです。

メリット

  • その場で収受日付印を押した確定申告書の控えがもらえる
  • 確定申告書作成の相談に乗ってもらえる

一方、デメリットには下記のようなものがあります。

デメリット

  • 混雑することが多い
  • 事前予約や整理券が必要
  • 必要書類がそろっていないと出直しになる可能性がある

オンラインや電話相談ではわかりにくかったり、自分で申告を行うのに不安や悩む箇所がある場合などは、申告会場で相談するのがいいかもしれません。書類を見ながらアドバイスをもらえるため、電話相談では伝えづらい質問にも答えてもらえます。ただし、申告書自体は案内に従って自分で作成する必要があります。

所得税の確定申告の期間

所得税の確定申告期間は、基本的に申告対象の年の翌年2月16日から3月15日です。2023年分の所得税に関する確定申告は、2024年2月16日から2024年3月15日までに申告と納税をします。なお、該当の日が土日祝日など税務署の閉庁日にあたる場合は、翌平日が期限になります。

ただし、払い過ぎた税金を還付してもらうための「還付申告」は、翌年1月1日以降5年間、いつでも提出可能です。例えば、年末調整をした会社員が医療費控除の申告をする場合などが該当します。

税務署が開庁しているのは、下記の時間です。税務署で確定申告をしようと考えている方は、開庁時間中に持っていきましょう。

税務署の開庁時間

祝日を除く月曜日から金曜日の8時30分~17時

  • 確定申告時期の入場整理券は16時に配布終了

なお、開庁時間外でも、提出だけであれば可能です。必要書類を封筒にまとめて、「時間外収受箱(夜間文書収受箱)」へ投函してください。

確定申告の期間については、以下の記事で解説していますので参考にしてください。

確定申告で必要な持ち物

所得税の確定申告を税務署や確定申告会場で行うときは、忘れ物がないようにしましょう。提出するべき書類を忘れてしまうと、確定申告ができなくなるため、再度、税務署や確定申告会場に出向かなければならなくなる場合があります。すでに申告書が完成しているのであれば、提出する書類だけを用意すれば問題ありません。

申告書が完成している場合

  • 確定申告書
  • 控除証明書などの添付書類
  • 収支内訳書や青色申告決算書(個人事業主の方)

申告書を税務署や相談会場のスタッフに相談しながら作りたい方は、下記のものが必要です。

申告書を相談しながら作成したい場合

  • 源泉徴収票(給与収入等がある方)
  • 事業等の収支のわかる書類
  • 控除証明書などの添付書類
  • マイナンバーカードかマイナンバーがわかる書類(自分と扶養している家族のもの)
  • 身分証明書(マイナンバーカードがない場合)
  • 銀行口座の口座番号がわかる書類(税金の還付がある方)
  • 利用者識別番号がわかる書類(以前、申告会場等で電子申告をしたことがある方)
  • 前年分の確定申告書の控え(前年に、所得税の確定申告をしている場合)

確定申告で必要な持ち物については、以下の記事で解説していますので参考にしてください。

確定申告をどこでするか迷いやすいケース

確定申告は原則として、住民票の住所を管轄する税務署に申告を行います。しかし、場合によっては確定申告をどこで行うのか迷いやすいケースもあるでしょう。そこで、確定申告をどこでするのか迷いやすいケースについて、それぞれご説明します。

なお、提出先がどうしてもわからないという方は、任意の税務署に電話をして問い合わせてみてください。

住民票と居住地が違う場合

転勤先に住民票を移していない場合など、住民票と実際に住んでいる居住地が異なる人もいるでしょう。その場合は、実際に居住している地域の管轄の税務署で確定申告をします。

ただし、特に希望がある場合は、居住地で確定申告をすることも可能です。希望する方は、住民票住所を管轄する税務署に「所得税・消費税の納税地の異動又は変更に関する届出書」を提出しましょう。

所得税・消費税の納税地の異動又は変更に関する届出書

亡くなった方の確定申告をする場合

亡くなった方の所得については、相続人が所得金額や税額の申告をする必要があります。これを、「準確定申告」といいます。準確定申告は、亡くなった人が死亡した時点の住所地を管轄する税務署で行います。相続人の住所地ではないため、遠方の場合は注意してください。

準確定申告は、死亡を知った日の翌日から4か月以内に行うなど、通常の確定申告とは方法が異なります。税務署に確認のうえ手続きを行いましょう。

海外居住だが、国内で所得がある

海外に住んでいる方でも、国内で所得があるのであれば確定申告をしなければいけません。所得税法では、海外に暮らしている人を非居住者といいます。非居住者で、国内で所得がある場合、確定申告を代行してくれる「納税管理人」の選定が必要です。

また、非居住者の確定申告の場所は、下記のようにそれぞれの方の状況によって異なります。

非居住者の確定申告を行う場所

  • 国内に事務所等がある場合:事務所の所在地を管轄する税務署
  • 上記以外の人で、納税地だった住所などに親族が引き続き住んでいる場合(海外に単身赴任中だが、家族は引き続き元の家に住んでいる場合など):該当の住所地を管轄する税務署
  • 上記以外の方で、日本の不動産の賃貸収入などがある方:該当の不動産所在地を管轄する税務署
  • かつて上記にあてはまっていたが、あてはまらなくなった方:あてはまらなくなる直前の納税地を管轄する税務署
  • 上記にあてはまらないが、所得税の申告や請求等を行う方:選択した場所を管轄する税務署
  • いずれにもあてはまらない方:麹町税務署の管轄区域内の場所

確定申告ソフトなら、自宅から簡単に申告手続きができる

e-Taxがスタートしたことで、混雑した税務署や申告会場へ行かなくても、自宅から手軽に確定申告ができるようになりました。自宅で書類を作成して郵送することもできますが、郵送提出は控えがもらえるまでに時間がかかったり、郵便事故のリスクがあったりします。時間を選ばず確実に手続きができるe-Taxの利用を検討しましょう。

事業所得のある人が、所得税の確定申告をする場合、「やよいの青色申告 オンライン」や「やよいの白色申告 オンライン」なら、日々の帳簿付けから確定申告書の作成、e-Taxでの書類提出までを一貫して行えます。使い慣れたソフトからそのまま申告手続きができますので、ぜひご利用ください。

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確定申告ソフトなら、簿記や会計の知識がなくても確定申告が可能

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初心者にもわかりやすいシンプルなデザイン

初心者にもわかりやすいシンプルなデザインで、迷うことなく操作できます。日付や金額などを入力するだけで、確定申告に必要な書類が作成可能です。

取引データの自動取込・自動仕訳で入力の手間を大幅に削減

銀行明細やクレジットカードなどの取引データ、レシートや領収書のスキャンデータやスマホで撮影したデータを取り込めば、AIが自動で仕訳を行います。入力の手間と時間が大幅に削減できます。

確定申告書類を自動作成。e-Tax対応で最大65万円の青色申告特別控除もスムースに

画面の案内に沿って入力していくだけで、確定申告書等の提出用書類が自動作成されます。青色申告特別控除の最高65万円/55万円の要件を満たした資料の用意も簡単です。インターネットを使って直接申告するe-Tax(電子申告)にも対応し、最大65万円の青色申告特別控除もスムースに受けられます。

自動集計されるレポートで経営状態がリアルタイムに把握できる

日々の取引データを入力しておくだけで、レポートが自動で集計されます。確定申告の時期にならなくても、事業に利益が出ているのかリアルタイムで確認できますので、経営状況を把握して早めの判断を下すことができるようになります。

この記事の監修者齋藤一生(税理士)

東京税理士会渋谷支部所属。1981年、神奈川県厚木市生まれ。明治大学商学部卒。

決算書作成、確定申告から、起業(独立開業・会社設立)、創業融資(制度融資など)、税務調査までサポート。特に副業関連の税務相談を得意としており、副業の確定申告、税金について解説した「副業起業塾 新規タブで開く」も運営しています。

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