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エステサロンで会社設立するには?美容室との違いや費用を解説

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エステサロンで会社設立するには?美容室との違いや費用を解説

エステサロンの開業に国家資格は必要なく、美容師免許が必須の美容室とは異なり無資格でも開業できます。ただし施術内容によっては美容所届出や医師法・あはき法等への対応が求められる点に注意が必要です。本記事では、資格が不要な理由や法人化を検討する際のポイント、開業に向けた準備や費用の目安について解説します。

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エステサロンの開業に国家資格は不要(美容室との違いと法的注意点)

エステティシャンには国家資格が存在せず、美容師免許の取得が必須となる美容室とは異なり、資格がなくてもエステサロンを開業できます。「会社設立 エステ」を検討している方の中には、開業のハードルを不安視している方も多いかもしれませんが、資格の有無という点では美容室よりも参入しやすい業種といえるでしょう。ただし、施術内容によっては美容所の届出が必要になる場合があるほか、医師法やあはき法に抵触しないよう注意が必要です。ここでは、その3つのポイントを解説します。

まつ毛エクステ等の施術は美容所届出が必要な場合がある

まつ毛エクステンションやシェービングなど、美容師法上の「美容」に該当する施術を行う場合、その施設は美容所の開設とみなされ、美容所の届出が必要になる場合があります。

「美容」とは、「パーマネントウエーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすることをいう」と定義されています。

まつ毛エクステンションはこの「美容」に該当する行為とされているため、フェイシャルやボディの施術のみを行うサロンとは扱いが異なる可能性があります。開業前に、提供予定の施術内容を管轄の保健所に伝えたうえで、美容所届出の要否を確認しておくと確実です。

医療脱毛やケミカルピーリング等は医師法に抵触するリスクがある

毛根を破壊するタイプの医療脱毛や、医療用のケミカルピーリングなどは「医業」に該当し、医師でなければ行うことができません。医師法第17条では、「医師でなければ、医業をなしてはならない。」と定められています。

エステサロンで脱毛や角質ケアなどの施術を提供する場合は、あくまで一時的な除毛・減毛や角質除去の範囲にとどめる必要があります。医療行為に該当する恐れのある施術内容は避け、線引きを明確にしたうえでメニューを設計しましょう。

あはき法により「マッサージ」表現は使用できない

「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律」(あはき法)では、あん摩マッサージ指圧師の資格を持たない者が、業として「マッサージ」を名乗ることを禁止しています。そのため、無資格のエステティシャンが提供する施術を「マッサージ」と表現することはできず、「トリートメント」「ボディケア」等の表現に置き換える必要があります。

この点は、チラシやウェブサイトのメニュー表記だけでなく、接客時に施術内容を説明する際の言葉遣いにも注意が必要です。開業前にメニュー名や説明文を見直し、あはき法に抵触する表現が含まれていないか確認しておきましょう。

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エステ業における法人・個人事業主の違い

エステサロンは個人事業主としても法人としても開業できますが、事業の広げ方によっては法人化が有利になる場面があります。ここでは、複数店舗展開・フランチャイズ加盟のしやすさと、従業員を雇用する際の社会保険整備・信頼性向上という2つの観点から、法人と個人事業主の違いを解説します。特に、複数のスタッフを雇用しながら事業を成長させていきたい場合は、早い段階から法人化を意識しておくとよいでしょう。

複数店舗展開・フランチャイズ加盟のしやすさ

将来的に複数店舗の展開や、フランチャイズへの加盟を視野に入れている場合は、法人化しておいた方が有利に進められる可能性があります。事業規模の拡大に伴って資金調達や契約の機会が増える中で、法人の方が対外的な信用を得やすいためです。

また、フランチャイズ本部によっては、加盟の条件として法人格を持つことを求めているケースもあります。複数店舗展開やフランチャイズ加盟を検討している場合は、契約前に加盟条件を確認したうえで、法人化のタイミングを検討するとよいでしょう。開業当初は個人事業主としてスタートし、事業が軌道に乗った段階で法人化する進め方も選択肢の1つです。例えば、テナント契約や美容機器のリース契約においても、法人の方が審査を通過しやすい場合があります。

従業員雇用時の社会保険整備・信頼性向上

法人化すると、従業員を雇用する際に社会保険を整備しやすくなり、採用面での競争力の向上につながります。社会保険が完備された職場であることは求職者にとって安心材料の1つとなるため、スタッフの採用・定着を図りたいエステサロンにとってはメリットといえるでしょう。

また、金融機関から融資を受ける際にも、個人事業主より法人の方が信用力を得やすい傾向があります。決算書の開示や登記情報の公開により、事業の実態を確認しやすいことが理由の1つです。特に美容業界は人材の流動性が高いため、福利厚生の充実度が採用の成否を左右することも少なくありません。

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エステサロンの会社設立(法人化)で失敗しないためのポイント

エステサロンの会社設立で失敗しないためには、事業目的の検討、開業資金(資本金)の設定、社会保険料の負担増への備えという3つのポイントを押さえておくことが大切です。これらを怠ると、開業後の資金繰りや事業運営に支障が出る恐れがあるため、会社設立前の段階からしっかり検討しておきましょう。それぞれ詳しく見ていきましょう。

将来展開を見据えて事業目的を検討する

定款の事業目的欄には、「エステティックサロンの経営」「美容に関するサービスの提供」「化粧品、健康食品の企画・製造・販売」等を明記しておく必要があります。保健所への確認が必要になる可能性のある施術を行う場合は、その施術内容も事業内容として想定しておくとよいでしょう。

また、将来的にネイルサロンや脱毛サロンへの展開を考えている場合は、美容機器の販売およびレンタルも含め、関連する事業目的をあらかじめ加えておくのがおすすめです。事業目的を追加する登記変更には登録免許税3万円がかかるため、先を見据えて設定しておくことで、その手間を避けられます。定款に記載のない事業を行うと、契約や許認可の場面で支障が出ることがあるため、想定される事業範囲は漏れなく記載しておくことが望ましいでしょう。

以下の記事でも詳しく解説しています。

融資審査を見据えて開業資金(資本金)を設定する

エステサロンの開業資金は、自己資金だけでまかなうケースは少なく、日本政策金融公庫等からの融資を活用するケースが一般的です。自己資金は開業資金総額の2〜3割程度が目安とされており、資本金額もこの自己資金額に準じて設定すると、信用力と審査通過のバランスが取りやすくなります。

日本政策金融公庫の新規開業資金等の融資審査では、自己資金の有無や事業計画の妥当性が重視される傾向があります。資本金を極端に低く設定すると、審査で不利になる可能性がある点にも注意しておきましょう。資本金の額は、テナント契約の審査においても事業の安定性を示す指標として見られることがあります。

法人化に伴う社会保険料の負担増を事業計画に組み込む

法人化すると、代表者1人だけの会社であっても、健康保険・厚生年金保険といった社会保険への加入が原則として義務付けられます。加入要件を満たした日から5日以内に「新規適用届」を提出する必要があるため、会社設立後は速やかな手続きが求められます。

個人事業主時代は国民健康保険・国民年金に加入していたケースが多く、法人化するとこの保険料負担のしくみが大きく変わります。社会保険料は会社と従業員(役員を含む)が折半して負担するため、代表者一人だけの会社であっても、会社側の負担分が新たに発生することになります。

エステサロンの開業では、内装工事費や美容機器の購入費など初期投資がかさむうえに、法人化によって社会保険料の負担も加わります。開業資金の計画を立てる段階から、社会保険料の負担増をあらかじめ事業計画・資金繰りに織り込んでおくことが、法人化後の資金ショートを防ぐポイントです。

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エステサロン開業までの準備の流れ

エステサロンの開業までの準備は、大きく3つのステップに分けられます。施術内容の検討から、内装工事・美容機器の導入、化粧品等の仕入ルートの確保まで、順をおって解説します。開業までの期間は業態や店舗規模によって異なりますが、それぞれのステップでやるべきことを整理しておくと、準備を計画的に進めやすくなります。STEP1からSTEP3までの流れを事前に把握しておくことで、開業直前になって慌てるような事態を未然に防ぐことができます。

STEP1|施術内容を検討し保健所へ事前確認する

最初のステップは、提供する施術内容を決めることです。フェイシャル、ボディ、まつ毛エクステンションなど、どのメニューを扱うかによって、美容所届出や保健所への確認の要否が変わってきます。施術内容を固めたら、開業前に以下の項目を整理し、管轄の保健所へ確認しておきましょう。

  • 施術内容の一覧
  • 使用する機器・薬剤
  • 「マッサージ」等の表現の可否

これらを事前に整理しておくことで、開業後に施術内容や表示方法の変更を迫られるといった事態を避けやすくなります。施術内容によっては複数の関連法令が絡み合うケースもあるため、判断に迷う場合は早めに保健所へ相談する姿勢が大切です。保健所への確認は、施術メニューを固める前の早い段階で行っておくと、後から大きな設計変更を迫られるリスクを減らせます。

STEP2|内装工事・美容機器を選定・導入する

施術内容が固まったら、内装工事と美容機器の選定・導入を進めます。内装工事費は坪単価25万〜50万円程度が目安とされており、テナントの規模によっては総額が数百万円になることもあります。

脱毛機などの美容機器は1台100万円以上することも珍しくありません。購入するかリースを利用するかは、開業資金や事業計画に応じて検討する必要があります。開業当初の資金負担を抑えたい場合は、リースの活用も選択肢の1つです。内装工事の依頼先を選ぶ際は、美容・エステ業態の施工実績がある業者を選ぶと、動線や配管など専門的な要件にも対応してもらいやすくなります。内装工事と美容機器の導入は開業スケジュールにおいて時間がかかりやすい工程のため、余裕をもった準備期間を確保しておきましょう。

STEP3|化粧品等の仕入ルートを確保し開業届を提出する

施術で使用する化粧品や消耗品については、開業前に仕入ルートを確保しておく必要があります。安定した施術品質を保つためにも、信頼できる取引先を早い段階で見つけておきましょう。

併せて、開業届の提出も忘れずに行います。法人の場合は登記完了後2ヶ月以内に、個人事業主の場合は開業から1か月以内に、それぞれ開業届を提出する必要があります。取引先の選定にあたっては、価格だけでなく、安定供給や品質管理の体制も確認しておくと、開業後のトラブルを防ぎやすくなります。開業届の提出と併せて、青色申告承認申請書等の税務関連書類についても、必要に応じて準備しておくとよいでしょう。

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エステサロンの設立にかかる費用

会社設立そのものにかかる一般的な費用については、他の記事で詳しく解説しているため、ここではエステサロンの開業ならではの費用について取り上げます。内装や美容機器への投資規模によって総額は大きく変動するため、事前に予算感をつかんでおくことが、資金計画を立てるうえで重要になります。初期投資の規模は、店舗の坪数やコンセプトによっても変わるため、複数のプランを比較検討しておくと安心です。

主なコストは内装工事費・美容機器費用

エステサロンを法人として開業する場合、登録免許税や定款認証手数料などの法人設立費用に加えて、店舗運営のための費用が必要になります。主なコストは、以下のとおりです。

  • 内装工事費
  • 美容機器費用
  • 化粧品等の仕入費用
  • テナント賃料・保証金

この中でも、内装工事費と美容機器費用は、業種特有の大きな支出になりやすい項目です。美容機器については、購入するとまとまった金額が必要になりますが、リースを活用することで開業当初の資金負担を抑えられます。開業資金の総額を見積もる際は、法人設立費用だけでなく、これらの店舗運営費も含めて検討しましょう。美容機器は施術メニューの幅を左右する設備でもあるため、事業計画に合わせて優先順位をつけて導入を検討するとよいでしょう。

以下の記事でも詳しく解説しています。

会社設立の費用と手間を抑える方法

会社設立の費用や手間を抑えたい場合は、自治体などが実施する創業者向けの助成金・補助金制度を活用できないか、併せて確認しておくとよいでしょう。エステサロンの開業に活用できる制度がないか事前に調べておくことで、初期費用の負担を軽減できる可能性があります。制度の詳細や申請条件は自治体によって異なるため、開業予定地の窓口やウェブサイトで最新情報を確認しておくことをおすすめします。

また、会社設立の手続き自体をできるだけ自分で、費用や手間をかけずに進めたい場合は、「弥生のかんたん会社設立」をぜひご活用ください。

なお、施術内容ごとの美容所届出の要否や保健所への確認自体は、会社設立の手続きとは別に、開業者自身が管轄の保健所に対して行う必要がある点にご注意ください。

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施術内容の線引きを押さえてエステサロンの会社設立を進めよう

エステサロンの開業には国家資格は必要ありませんが、まつ毛エクステンションなどの施術内容によっては美容所届出が必要になる場合があるほか、医師法やあはき法に抵触しないよう注意しなければなりません。施術内容の線引きを明確にしたうえで、事業目的や資本金の設定、社会保険料の負担増への備えなど、法人化に向けた準備を計画的に進めましょう。

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よくあるご質問

エステサロンの開業に資格は必要ですか?

エステティシャンには国家資格が存在せず、資格がなくてもエステサロンを開業できます。ただし、まつ毛エクステンションなど美容師法上の「美容」に該当する施術を行う場合は、美容所の届出が必要になる場合があるため注意が必要です。開業前に、提供予定の施術内容を管轄の保健所へ伝え、届出の要否を確認しておくと確実でしょう。詳しくは厚生労働省「美容師法概要新規タブで開く」をご確認ください。

エステサロン開業で使える助成金はありますか?

自治体などが実施する創業者向けの助成金・補助金制度を活用できる場合があります。エステサロンの開業では内装工事費や美容機器の購入費など初期投資がかさむため、事前に自身の地域で利用できる制度がないか確認しておくと、初期費用の負担を軽減できる可能性があります。費用の内訳について詳しくは、「会社設立費用はいくら?株式会社・合同会社の法人設立費用を比較解説」をご確認ください。

エステ開業前に保健所への確認は必要ですか?

エステサロンの開業前には、提供する施術内容を管轄の保健所へ確認しておく必要があります。フェイシャルやボディ、まつ毛エクステンションなど、扱うメニューによって美容所届出や保健所への確認の要否が変わるためです。施術内容の一覧や使用する機器・薬剤、「マッサージ」等の表現の可否を整理したうえで、開業前に保健所へ相談しておきましょう。詳しくはこちらをご確認ください。

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この記事の監修者高崎 文秀(税理士)

高崎文秀税理士事務所 代表税理士/株式会社マネーリンク 代表取締役。早稲田大学理工学部応用化学科卒。

都内税理士事務所に税理士として勤務し、さまざまな規模の法人・個人のお客様を幅広く担当。2019年に独立開業。現在は法人・個人事業者の税務顧問・節税サポート、個人の税務相談・サポート、企業買収支援、税務記事の監修など幅広く活動中。また一般社団法人CSVOICE協会の認定経営支援責任者として、業績に悩む顧問先の経営改善を積極的に行う。

高崎 文秀(税理士)

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