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【個人事業主・フリーランス向け】請求書の書き方ガイド

監修者:辻・本郷税理士法人/辻・本郷ITコンサルティング

2024/03/07更新

フリーランスなどの個人事業主が取引先から代金を支払ってもらうためには、原則的に請求書を作成して、請求します。個人事業主は自らの責任で事業を営んでいるわけですから、請求書もしかるべきタイミングでみずから取引先に対して発行しなければいけません。

ここでは、個人事業主なら知っておきたい請求書の書き方や記載項目、注意点の他、インボイス制度に対応する際のポイントについて解説します。

請求書とは取引先に対して支払いを促すための書類

請求書は、納品した商品やサービスに対する支払いを期日までに促すために、取引先に対して発行するものです。通常の取引では商品やサービスの納品が完了しても、請求書の発行・送付が行われないと代金を受け取ることはできません。取引が完了したことを証明し、金銭を円滑にやりとりするためにも請求書を正しい内容で発行しましょう。

請求書に決まったフォーマットはありませんが、国税庁のウェブサイト 新規タブで開くに、請求書の記載項目が紹介されています。下記の5つの項目については、請求書に必ず記載してください。

書類作成者の氏名または名称

請求書を発行する個人事業主の名前、または屋号を明確に記入します。必ずしも実際に書類の作成業務にあたった人の名前を書くわけではなく、請求を行う人の名前を書きましょう。例えば、請求書の発行を配偶者に頼んだ場合でも、記載する名前は請求を行う個人事業主本人の名前です。

取引年月日

取引を行った年月日を記載します。請求書を発行した日付であることが一般的ですが、取引を行った日にすることもあります。取引先に確認し、齟齬のないようにしましょう。

取引内容

具体的な取引の内容について記載します。例えば「商品A 1個を100円で売った」ということであれば「商品A 1個 100円」などと記載します。なお、この商品が軽減税率の対象品目である場合は、その旨を記載します。

取引金額(税込)

税込の取引金額の合計を記載します。軽減税率の対象品目と対象外の品目が混在している場合は、すべてを合計するのではなく、税率ごとの取引金額の合計を記載してください。

取引先の氏名または名称

請求相手の名称です。漢字などに間違いのないよう、確認して記入します。

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個人事業主におすすめの請求書の項目・書き方

国税庁のウェブサイトで指定されている記載項目だけでは、請求書に不備があった場合の連絡先や、振り込み期日、振り込み先などがわかりません。

請求書を実際に作成する場合は、請求に必要な情報を記載する必要があります。具体的な記載項目について、一般的な形式の請求書を発行する場合を例に、各項目の記載内容や注意点を解説します。

個人事業主の請求書の例

請求書の宛先

まずは、請求書の宛先を記載します。「株式会社◯◯ 御中」や「◯◯合同会社 御中」といった形で記載します。「(株)」といった略称は基本的に使いません。

なお、取引先が個人の場合は「◯◯ ◯◯様」というように、敬称が変わります。ただし、個人でも屋号宛に発行するのであれば、敬称は「御中」です。屋号の後に個人名をつけるのであれば、「▲▲ ◯◯様」という形で、▲▲という屋号の後に敬称はつけず、個人名の後にのみ「様」をつけます。

取引先の住所は、特に記載する必要はありませんが、記載しても間違いではありません。窓付き封筒で郵送する場合などは、住所を併記してください。

請求内容

請求内容とは、請求の内訳のことです。複数の請求をまとめて1枚の請求書に記載する場合は、複数の行に、それぞれの内訳を記載します。

例:
10日ごとに100円のリンゴを10個ずつ販売した個人事業主が作る、4月分合計30個の請求書

上記の場合、「品代 3,000円」と書いても請求金額はわかります。しかし、これでは先方が何に対する金額なのか把握するのが困難です。下記のように、取引ごとの内容がわかるように、内訳とそれぞれの取引年月日を、単価・数量・金額の順に正しく記入します。

単価 数量 金額
4月10日 リンゴ 100円 10個 1,000円
4月20日 リンゴ 100円 10個 1,000円
4月30日 リンゴ 100円 10個 1,000円

また、取引ごとに注文番号などを発行しているのであれば、同様に「リンゴ(注文番号:0000000)」などと対応した番号を記載すると、よりわかりやすくなります。

消費税に係る表示

請求書には、取引する対象によって、10%対象分と8%対象分を分けて、税率ごとに合計した取引金額を記載し、取引内容が「食料品」など軽減税率が適用される場合にはその旨を記載します。また、請求内訳欄にチェックをつけるなど、軽減税率の対象となる取引を区別できるようにしておく必要もあります

このように、軽減税率の対象とそれ以外を明確に分けた請求書を「区分記載請求書」といい、発行は任意です。取引先と発行する個人事業主、双方が必要としていないのであれば、特に区分する必要はありません。

なお、2023年10月1日からスタートするインボイス制度によって「適格請求書発行事業者」となる個人事業主は、2023年10月1日以降、取引先(買手側)の求めに応じてインボイス制度に対応した形式の請求書を発行・保存しなければいけません。

発行日

請求書の発行日を記載します。実際に請求書を作成した日の他、請求が発生した日付などを記載する場合もあるので、取引先に確認をし、求めに合わせて記入してください。請求書に記入する発行日の例は下記のとおりです。

請求書に記入する発行日の例

  • 月末締め翌月末払いの取引先に対し、4月分の請求書を発行する…4月30日付と記載
  • 4月1日に行った工事の代金10万円の請求書を4月3日に作成する…4月1日付と記載 など

なお、請求書の送付日には特に決まりがありません。納品が完了した時点で発行するのが基本ですが、1か月分をまとめて請求する場合も多いため、取引先に確認しましょう。

支払い期日

支払い期日とは、請求書に記載した請求額をいつまでに支払うかを表すものです。個人事業主の場合、取引先から指定されることがほとんどです。勝手に決めることはできないため、いつ付の支払いになるのかを事前に確認し、その日付を記入します。

月末締め翌月末払いで、4月分の請求書であれば「◯◯年5月末日までに、下記口座へお振り込みください」や、「支払い期日:◯◯年5月末日」などと記載してください。

発行者

請求書を発行する個人事業主の情報です。氏名、住所、電話番号を書くのが一般的です。メールアドレスやFAX番号なども必要に合わせて記入します。

屋号がある場合は、氏名に変えて屋号を記載することもできます。ただし、振り込み先が個人名になっているのであれば、請求書と送金先を照合する際に確認しやすいように、屋号と個人名を併記しておくのがおすすめです。

振り込み先

請求額について、入金してほしい振り込み先を記載します。継続して取引をしている企業であっても、振り込み先は毎回書くようにしてください。銀行名、支店名、口座番号に加え、口座種別や名義についても必ず記載します。名義は「ミョウジ ナマエ」のように、カタカナで書くとわかりやすいです。

なお、先方がシステム上に振り込み先の登録を行っている可能性もあるため、振り込み先を変更する場合はその旨の連絡を入れてください。請求書で振り込み先を変更して書いただけでは担当者が気づかない可能性があるため、配慮が必要です。

特記事項

その他、請求に関して取引先に伝達すべき事項があれば記載します。記載されることの多い内容としては、振り込み手数料に関する事項です。振り込み手数料を取引先に負担してもらうのであれば、「振り込み手数料は貴社にてご負担願います」といった文言を記載してください。

請求書番号

請求書番号を振っている場合は、番号を記載します。特に番号で管理していない場合は、記載しなくても問題ありません。

個人事業主が請求書を発行するときの注意点

個人事業主が確実に支払いをしてもらうために発行する請求書は、とても重要な書類です。請求書を発行する際の注意点を見ていきましょう。

請求書のフォーマットは自由

請求書の作成は、手書きでもパソコンでも問題ありません。とはいえ、パソコンでテンプレートを利用して作成するのがかんたんでおすすめです。

請求書に必要な項目が記載されていれば、フォーマットは自由です。「絶対にこうでなければならない」という正解がある書類ではないので、取引先と相談のうえ、柔軟に対応してください。

金額は正しく書き入れる

請求書は支払いを促すために発行するものですから、金額の誤りがないように気をつけてください。Excelなどの自動計算ソフトを利用している場合、入力するうちに計算式がずれてしまって合計額が合わないといったトラブルが発生する可能性があります。ソフト上の計算式を信用しすぎず、間違いがないかどうか自身でも十分確認してください。

なお、金額は「1,000円」と記載しても「\1,000-」と記載しても、どちらでも問題ありません。ただし、「1000円」といった記載はNGです。桁区切りは、必ず入れてください。

源泉徴収税の有無を確認する

個人事業主が受け取る報酬の中には、所得税の源泉徴収が義務付けられているものがあります。所得税の源泉徴収が義務付けられている報酬の例は下記のとおりです。

所得税の源泉徴収が義務付けられている報酬例

  • 原稿料
  • 講演料
  • 弁護士や司法書士などに支払う報酬
  • プロのスポーツ選手などに支払う報酬
  • 映画やテレビ、その他芸能関係の出演料

源泉徴収の対象となる報酬に関する請求書については、取引先が支払う金額は源泉徴収額を差し引いた後の金額となります。したがって、このような請求書を作成する場合には、税抜きの報酬金額に消費税額を足し、合わせた税込金額の下に源泉徴収額及び請求金額を表示することが良いでしょう。

この際、源泉徴収額は税抜きの報酬金額に税率を掛けた金額となります。

  • 報酬金額が100万円以下の場合には、報酬金額に10.21%を掛けた金額
  • 報酬金額が100万円を超える場合には、100万円を超える部分に10.21%を掛けた金額に10万2,100円を加えた金額

例:
10万円の原稿料の請求書の請求合計額

  • 源泉徴収税額:10万円×10.21%=1万210円
  • 消費税:10万円×10%=1万円

10万円-1万210円+1万円=9万9,790円

例:
200万円の出演料の請求書の請求合計額

  • 源泉徴収税額:(200万円-100万円)×20.42%+10万2,100円=30万6,300円
  • 消費税:200万円×10%=20万円

200万円-30万6,300円+20万円=189万3,700円

源泉徴収された所得税額は、確定申告で申告し、納付すべき所得税額から差し引くことができます。源泉徴収されると直近の手取りは減りますが、損をするわけではありません。支払うべき所得税を前倒しで納めていると考えてください。

印鑑は押した方がベター

請求書の印鑑は、法的にはあってもなくてもどちらでも良いものです。とはいえ、請求書に印鑑を押すことは、長年培われてきた慣習ですから、トラブル回避のためにも押しておいた方がいいでしょう。

企業は社名の横に角印を押しますが、個人事業主は、氏名の横に認印を押せば問題ありません。なお、ExcelやWordなどで請求書を作成する場合は、電子印鑑を使うか、一度印刷して物理的に印鑑を押して郵送します。請求書発行システムなどでは、印影を画像として取り込んで登録しておけば、かんたんに電子印鑑として使うことができます。

振り込み手数料をどちらが負担するか確認する

請求した金額は、期日までに銀行振り込みによって支払われるのが一般的です。民法では特別な取り決めがなければ、債務者、つまり振り込みをする側が手数料を負担するのが原則であると定めています。取引先に負担を依頼する文言を、請求書に記載しておくとわかりやすくなります。ただし、取引先から振り込み手数料の負担を求められている場合は、この限りではありません。

なお、取引先が振り込み手数料の負担をしない場合でも、請求書の項目は変わりません。請求額から手数料分が差し引かれて入金されますから、差し引かれた金額を「支払い手数料」として経費計上します。

2023年10月からのインボイス制度への対応は?

インボイス制度が導入されると、発注側が課税事業者の場合、消費税の仕入税額控除を適用するためには原則として、適格請求書と呼ばれる形式の請求書が必要になります。個人事業主がインボイス制度に対応しないと、消費税課税事業者の取引先(買手側)にデメリットが生じることになります。これを回避するためには、個人事業主が適格請求書発行事業者として登録を行い、適格請求書の要件を満たす請求書を作成・保存をする必要があるのです。

インボイス制度に対応した適格請求書の例
登録番号の記載 軽減税率の対象品目である旨の記載 軽減税率ごとの合計した金額の記載

従来の請求書との違いは、消費税額の記載方法と登録番号の有無です。適格請求書には、従来の請求書の記載内容に加えて、下記の項目を記入する必要があります。

従来の請求書に加えて適格請求書に必要な項目

  • 適格請求書発行事業者の登録番号
  • 消費税率ごとに分けた、商品の税抜価格または税込価格の合計
  • それぞれの商品の適用税率
  • 消費税率ごとに分けた消費税額

インボイス制度に対応した請求書を発行するためには、適格請求書発行事業者として、事前の登録が必要です。メリットとデメリットがある制度なので、制度を正しく理解したうえで登録を検討してください。

適格請求書についてはこちらの記事で詳しく説明していますので、参考にしてください。

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この記事の監修者辻・本郷税理士法人

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Webサイト:https://www.ht-tax.or.jp 新規タブで開く

この記事の監修者辻・本郷ITコンサルティング

国内最大級の税理士法人である辻・本郷 税理士法人のグループ会社として2014年に創業。実践した数多くのDX化ノウハウをグループ内外に展開。バックオフィスに課題を抱える組織のコンサルティングから導入までをワンストップで行う。電子帳簿保存法やインボイス制度対応等、最新のコンサルティング事例にも精通。「無数の選択肢から、より良い決断に導く」をミッションとし、情報が多すぎる現代において、お客様にとっての「より良い」を見つけるパートナーを目指す。

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