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見積書の送付方法は?封筒への入れ方や送付状など基本的なマナーを解説

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見積書はお客様が購入・契約するかどうかを判断する際に欠かせない役割を果たします。

見積書を送付する方法は郵送・メール・FAXの3通りです。最近はメールで送ることが一般的になりつつありますが、まだ郵送で送ることも多くあります。郵送で送付する際は基本的なマナーがあることを知らない方も少なくありません。

見積書を郵送するときは、送付状や封筒への入れ方、宛名の書き方など注意点があるので知っておきましょう。

見積書の送付方法は3つある

見積書の送付方法は、取引先から指定されるケースもありますが、郵送・メール・FAXの3つの方法が基本です。それぞれ送付方法のルールがあるので事前に知っておきましょう。

1.郵送

郵送は3つの送付方法の中で相手先に届くまでに時間と手間が最もかかる方法です。郵便局は、土日祝日は普通郵便の配達を行わないため日数の余裕を持って送る必要があります。また、書類データの印刷や宛名書きなどの作業も伴うので、事前に手順を行い確認しておくことも大切です。

見積書は信書に当たるため、ゆうパック・メール便・宅配便での配達は認められていません。日本郵便の普通郵便・速達・書留や、宅配業者の信書便サービスを使用しなければなりません。

見積書を郵送で送る場合は、送付状を一緒に送るのがビジネスマナーです。送付状は、送付する書類の内容を伝えると共に、簡易的なあいさつ状の役割を果たす書類であり、送り状や添え状、カバーレターなどとも言われています。

2.メール

見積書を電子メールで送ることは認められており、3つの送付方法の中で最も早く相手先に届けることができます。その際のメールの件名は、取引先の見逃しを防ぐために見積書を送付する旨がひとめでわかる内容にすることが大切です。件名に、「見積書」という単語があれば後日メールを探すときに検索しやすいという利点もあります。また、本文中には見積書の有効期限や納品場所などを別途記載しておくとわかりやすいでしょう。送信する際は、事前にCCに入れるアドレスがあるか確認しておくことも大切です。

見積書は、改ざんされやすいWord(ワード)やExcel(エクセル)データではなくPDFに変換します。送信したメールは相手に開封してもらなければなりません。見落とされたり、迷惑フォルダに入ったりしないように、メールを送信したことを相手先に電話で伝えることが良いでしょう。

詳しくはこちらもご確認ください。

3.FAX

ペーパーレス化により使用頻度は減少していますが、FAX送信を利用している企業は今も少なくありません。ただし、送付先を間違えると情報漏洩につながるので、FAX番号の確認は厳重に行いましょう。郵送の場合と同じく1枚目に送付状を付けるのがビジネスマナーです。

FAXは受け取り側が注意していないと見落としやすく、他の書類に埋もれてしまうことも少なくありません。確実に相手先に届けるために、送信後は電話で届いているか確認を確認しましょう。すぐに対応してもらう必要があるときは、事前にFAXを送ることを電話で伝えて送信しましょう。FAXの送信履歴で確認し、記録しておくことをおすすめします。

見積書を郵送で送る際のポイント

見積書を郵送する場合は、送付状を付ける以外にも封筒のサイズや宛名の書き方など、細かい注意点があります。相手に失礼がないよう確認しておきましょう。

見積書には送付状を付ける

法律で規定されているわけではありませんが、送付状の添付はビジネス上のマナーと言われていますので、見積書を郵送するときは必ず同封するようにしましょう。送付状があると、何の書類が何通入っているか相手先がひとめでわかります。

送付状に記載すべき基本的な項目は以下の6項目です。

  • 1
    見積書の発送日
  • 2
    宛先(担当者名)
  • 3
    差出人
  • 4
    件名
  • 5
    あいさつ・本文・敬具
  • 6
    記書き

発送日は西暦か和暦かの規定はありませんが、見積書の記載内容と同じにしましょう。件名は「お見積書送付のご案内」など内容を簡潔に記します。

あいさつの始めは「拝啓」を用いるのが一般的で、時候のあいさつや日ごろの取引への感謝、用件を伝え、担当者名と連絡先を記入し、文章の最後に「敬具」を記入します。記書きはあいさつ文の後、中央に「記」と記入し、伝える内容を箇条書きにする公文書の書式です。記書きの文末は「以上」を使用し、送付状のように1枚のみの書類に使うのが決まりです。

封筒は長形3号が基本となる

見積書を郵送する際の封筒のサイズに決まりはありませんが、一般的には長形3号(120mm×235mm)が多く使用されています。長形3号は、ビジネスで日常的に使われるA4サイズの書類が三つ折りで入るため、書面の郵送でのやり取りに適しています。

また、窓付き封筒を使用して送付状に記載した宛先が見えるようにすると、封筒に宛先を書かずに済むので便利で効率的です。紙質は中身が見えにくく、透けにくいタイプの方が仕事上のやり取りに適しています。

三つ折りにして封筒に入れる

見積書と送付状を封入するときには送付状を書類の一番上にし、相手が封書を開けたときに最初に目に入るようにします。書類の折り方でよく用いられるのは、重ねた書類の印字面を内側にする三つ折り形式です。窓付き封筒に入れる場合は書類の上部が表になるZ(ゼット)折りにします。書類を入れる際は封筒の裏面を手前にし、向かって右側に見積書の上端が見えるようにするのが一般的です。最後に封をする前に、送付状と見積書、封筒の宛名や日付が同じになっているかなど、内容をしっかり確認しましょう。

切手は厚さと重さによって異なる

郵便料金は封書の厚さと総重量、サイズで変わります。定形郵便は封書の厚さが1cm以下、サイズの規格は14cm×9cm~23.5cm×12cmで、長形3号は定形郵便の最大サイズに当たります。定形郵便の料金は25g以内なら84円、50g以内なら94円です(2024年10月より郵便料金は50gまで110円に変更予定)。見積書を定形サイズで送れるのならば、84円または94円で済みます。切手代が不足すると、差出人に返送されるか受取人側が不足分を支払う必要があるため、不安がある場合は郵便局の窓口に直接持参すると確実に適切な金額で送付できます。

宛名の書き方に注意する

担当者が事前にわかっている場合や指定されている場合、見積書の宛名には個人名まで記載します。部署や役職がわかる場合は、それも記載しましょう。宛名に会社名や部署名のみを書く場合は「御中」、担当者名を書く場合は「様」を敬称として記入します。

会社名と個人名をどちらも書く場合は、「○○株式会社××部 □□□□様」とします。「御中」と「様」を併用しないように注意しましょう。株式会社は「(株)」と省略せずに正式名称を記載します。また、「株式会社」の文字が会社名の前後どちらにつくか(前株、後株)を確認した上で記載しましょう。さらに、会社名や担当者名を間違えるのは大変失礼な行為です。信頼関係に影響しますので注意しましょう。

郵便番号が記載されていれば、都道府県名の記載はなくても届きますが、住所は省略しないのがビジネスマナーです。ビル名や階数なども省略せずに記載します。封筒の裏面に差出人の会社名や住所を記載する場合も、宛名と同様に省略せず正式名称にします。

封筒には「見積書在中」と記載する

他の書類に紛れてしまわないように「見積書在中」と封筒の表に記載しましょう。決まりはありませんが、重要書類であることを伝える効果があります。記載方法は、縦書き封筒の場合は封筒の左隅に四角で囲みます。黒字だと目立たないため青字か赤字で記載するのが一般的です。手書きで構いませんが、スタンプを利用すると見た目もきれいに記載できます。

見積書をメールで送る際のポイント

見積書をメールで送る場合は、見積書が添付されていることを件名に記載します。毎日多くのメールが届くことを考慮し、自社名・要件・見積書の添付などをひとめ見てわかるように記しましょう。本文中にも、見積書を添付したことや見積書に関する情報を記載しておくと、担当者による見落としを防ぎやすくなります。見積書のファイル形式は、改ざんを防ぐためにもPDFで送るのが一般的です。

詳しくはこちらもご確認ください。

見積書をFAXで送る際のポイント

FAXを利用する際は、見積書と一緒に送信書を送ります。送信書に記載する内容は、タイトル・宛名・送信者情報・送信日・あいさつ文(定型文)・送信書を含む枚数・送信内容です。送信後、電話またはメールで確認しておくと相手先に確実に届けられます。FAXの二重送信を防ぐため、送信済みの書類は印やスタンプを押して区別できるようにすると間違いがありません。

まとめ:見積書の送付方法を理解して取引先に応じて適切な方法で送ろう

見積書は郵送・メール・FAXの3つの送付方法があり、取引先に応じて対応する必要があります。特に郵送は信書扱いとなるのと、届くまでの日数や事前準備も必要となるため余裕を持って発送することが大切です。それぞれの送付方法を理解し、基本的なルールや注意点を守り、取引先に応じて適切な方法を選択できるように理解して対応しましょう。

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この記事の監修者市川 裕子(ビジネスマナー監修)

マナーアドバイザー上級、秘書検定1級、ビジネス実務マナー、硬筆書写検定3級、毛筆書写検定2級、収納アドバイザー1級、など。 出版社や人材サービス会社での業務を経験。秘書業務経験よりビジネスマナーとコミュニケーションの重要性に着目し、資格・スキルを活かし、ビジネスマナーをはじめとする各種マナー研修や収納アドバイザー講師として活動。

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