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デザイン会社を設立するには?資格の要否や個人事業主との違いを解説

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デザイン会社を設立するには?資格の要否や個人事業主との違いを解説

デザイン会社の設立に、法律上必須となる免許や資格は原則として必要ありません。ただし法人と個人事業主では信用力や契約面の扱いに違いがあり、著作権やフリーランス新法への対応も欠かせません。本記事では、フリーランスからの法人化や独立を検討しているデザイナーの方に向けて、会社設立時の注意点に加えて設立の流れや費用を抑える方法を解説します。

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デザイン会社の設立に免許・資格は原則不要

グラフィックデザインやWebデザインなど、デザイン業を営む会社を設立するにあたって、法律上必須とされる免許や資格はありません。飲食店や建設業のような許認可事業と異なり、届出や登録なしに事業を始められる点は、デザイン業で起業する大きなメリットといえます。

ただし、資格が不要だからといって、受注のしやすさが保証されるわけではありません。デザイン業では、資格の有無よりも過去の制作実績やポートフォリオが受注の決め手になる傾向が強いためです。会社設立の準備段階から自身の作品をまとめたポートフォリオサイトを整備し、実績を可視化しておくと、クライアントからの信頼を得やすく、受注にもつながりやすくなります。

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デザイン業における法人・個人事業主の違い

デザイン業で法人化を検討する際は、個人事業主との違いも押さえておく必要があります。ここでは、クライアントとの取引における信用要件と、インボイス登録の扱いという2つの観点から、法人と個人事業主の違いを解説します。

クライアントの信用要件で法人限定案件がある

大手企業や官公庁が発注するデザイン案件の中には、「法人限定」の条件が付いているケースがあります。個人事業主のままでは応募資格を満たせない案件も存在するため、法人化することで受注できる案件の幅が広がる点は、デザイン業で会社を設立するメリットの1つです。

また、新規の取引先を開拓する際に行われる与信審査においても、一般的に法人の方が個人事業主より信用力を得やすい傾向があります。登記情報や決算書によって事業の実態を確認できることが、取引先の安心材料になるためです。デザイン業で継続的に大口の案件を獲得したい場合は、法人化による信用力の向上も判断材料に加えるとよいでしょう。

インボイス登録は法人化しても引き継がれない

個人事業主として活動していた時期にインボイス制度の適格請求書発行事業者として登録していても、その登録番号は法人化後にそのまま引き継がれるわけではありません。法人として事業を続ける場合は、改めて適格請求書発行事業者の登録手続きを行う必要があります。

登録番号が変わることで、これまで使用していた請求書のテンプレートを修正するだけでなく、取引先に対しても新しい登録番号への変更を案内しなければなりません。手続きの抜け漏れがあると取引先の経理処理に影響するため、法人化のスケジュールに合わせて早めに準備を進めましょう。

以下の記事でも詳しく解説しています。

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デザイン業の会社設立で押さえるべき注意点

デザイン業で会社を設立する際は、資格の有無以上に、著作権まわりの契約面に注意が必要です。ここでは、著作権・著作者人格権の扱い、フリーランス新法による取引保護、業務委託契約書での知的財産権の明確化という3点について解説します。

著作権・著作者人格権の扱い

デザインの制作物にかかわる著作権は、契約によって発注者に譲渡することができます。しかし、著作者人格権については話が別で、著作権を発注者に譲渡した後も、原則としてデザイナー本人に権利が残ります。

著作権法では、「著作者は、その著作物及びその題号の同一性を保持する権利を有し、その意に反してこれらの変更、切除その他の改変を受けないものとする」と規定されています。

つまり、発注者が納品後にデザイナーへ無断で色や構成を改変すると、著作者人格権の侵害に当たる可能性があります。トラブルを防ぐためには、業務委託契約書に「著作者人格権を行使しない」旨をあらかじめ明記しておくのが実務上の対応となります。

取引条件の書面明示・報酬支払期日の義務

2024年11月に施行されたフリーランス新法により、フリーランスに業務を発注する事業者には、給付内容・報酬額・支払期日等の取引条件を書面や電磁的方法で明示する義務が課されています。併せて、成果物を受け取った日から原則として60日以内に報酬を支払う義務も定められました。

さらに、フリーランス新法では、買いたたきや不当な給付内容の変更など、7つの禁止行為も定められています。デザイン会社としてクライアントに業務を発注する立場になる場合も、逆にデザイン会社自身が発注を受ける場合も、この新法のルールを理解しておくことが重要です。

以下の記事でも詳しく解説しています。

業務委託契約書で知財の譲渡・許諾範囲を明確化する

デザイン・広告業界では、画像加工やイラスト制作を発注する際に、知的財産権の譲渡・許諾範囲が契約書で明示されていないことが原因のトラブルが、公正取引委員会の指導事例としても挙げられています。

こうしたトラブルを未然に防ぐためには、業務委託契約書の中で、成果物の著作権がだれに帰属するのか、どの範囲まで利用を許諾するのかを具体的に明記しておくことが欠かせません。デザイン会社を設立する際は、契約書のひな形を整備する段階から、知的財産権の扱いを明確にしておきましょう。

以下の記事でも詳しく解説しています。

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デザイン会社設立から事業開始までの流れ

デザイン会社を設立してから実際に事業を始めるまでの流れを、STEP1〜3に分けて解説します。

STEP1|定款作成・登記等の会社設立手続きを行う

最初のステップは、定款の作成・認証や登記申請といった、一般的な会社設立の手続きです。社名や本店所在地、資本金額などを決めて定款を作成し、株式会社の場合は公証役場で認証を受けたうえで、法務局に登記申請を行います。手続きの詳細な流れは既存記事に譲ります。

定款を作成する際、デザイン業ならではのポイントとして押さえておきたいのが、事業目的欄の書き方です。事業目的は登記事項として公開されるため、実際に手がける業務内容を具体的に列挙しておくことが望ましいとされています。例えば、「ウェブサイトの企画、デザイン、制作及び運用」「グラフィックデザインの企画、制作及び販売」のように、対応する業務を具体的に記載しておくと、後から事業内容を追加する手間を減らせます。

以下の記事でも詳しく解説しています。

STEP2|法人用のインボイス登録・税務届出を行う

会社設立(登記)が完了したら、管轄の税務署へ「法人設立届出書」などの各種税務届出を行います。法人としてインボイス発行事業者になる場合は、このタイミングで「適格請求書発行事業者の登録申請書」もあわせて提出しましょう。

申請から登録番号が交付されるまでには一定の期間(数週間〜1か月程度)がかかるため、事業開始後に取引先へスムーズに番号を提示できるよう、登記後速やかに手続きを進めるのがおすすめです。

STEP3|業務委託契約書のひな形や受注体制を整える

事業を本格的に開始する前に、案件を受注する際に使う業務委託契約書のひな形を整えておきましょう。契約書には、以下のような項目を盛り込んでおくことが重要です。

  • 報酬額と支払条件
  • 成果物の著作権の帰属
  • 修正対応の回数の上限
  • 納期と検収の方法

前述のとおり、デザイン・広告業界では、著作権の譲渡・許諾範囲が契約書に明示されていないことがトラブルの原因になりやすい業界です。あらかじめ契約書のひな形を整備しておけば、案件ごとに条件を確認する手間を減らしながら、トラブルを防ぐことにもつながります。

以下の記事でも詳しく解説しています。

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デザイン会社の設立費用と初期コストの抑え方

会社設立にかかる一般的な費用については既存記事に譲り、ここではデザイン業ならではの費用要素と、初期コストを抑える方法について解説します。

主なコストは法人設立費用・パソコン・デザインソフト代

デザイン会社を設立する際にかかる主なコストは、以下のとおりです。

  • ①
    登録免許税や定款認証手数料などの法人設立費用
  • ②
    業務に使用するパソコン本体の費用
  • ③
    Adobe Creative Cloud等のデザインソフトのライセンス費用(月額契約が中心)
  • ④
    名刺やポートフォリオサイトの制作費

法人設立費用については既存記事で詳しく解説していますが、デザイン業の場合はPCやデザインソフトのライセンス費用が継続的にかかる点も見込んでおく必要があります。店舗を持たず自宅を拠点に開業すれば、店舗の賃料や在庫の費用がかからないため、初期費用を大幅に抑えられます。

以下の記事でも詳しく解説しています。

自宅兼事務所での開業や補助金(持続化補助金)を活用する

デザイン業は在庫や店舗を持たずに始められる業種であるため、自宅を事務所として開業すれば、初期費用を大幅に抑えられます。事業が軌道に乗ってきた段階で、コワーキングスペースの利用やオフィスの契約に移行するという選択肢もあります。

また、小規模事業者持続化補助金を活用すれば、地域の商工会議所・商工会の支援を受けながら、ポートフォリオサイトの制作費や名刺・チラシの制作費といった販路開拓にかかる費用の一部をまかなうことができます。ただし、申請には経営計画書の作成と、商工会議所・商工会への事前相談が必要になる点に注意しましょう。

会社設立サポートツールで費用や手間を抑える

定款作成や登記申請の手続きは、慣れていないと調べものに時間がかかり、思わぬ手戻りが発生することもあります。手続きにかかる手間や時間をできるだけ抑えたい場合は、会社設立をサポートするクラウドサービスの活用を検討してみましょう。

会社設立の手続きを自分で行う「弥生のかんたん会社設立」を利用すれば、電子定款に対応できるため、収入印紙代(4万円)を抑えられるうえ、画面の案内に沿って必要事項を入力するだけで、定款をはじめとする会社設立に必要な書類を自動生成できます。入力内容はクラウドに保存されるため、パソコンとスマートフォンを使い分けながら書類作成を進めることも可能です。

会社設立に必要な書類作成の際は、「弥生のかんたん会社設立」をぜひご活用ください。

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契約面の注意点を押さえてデザイン会社の設立を進めよう

デザイン業で会社を設立する際、法律上必須の資格や免許は原則として必要ありません。ただし、著作権・著作者人格権の扱いや、フリーランス新法による取引保護のルールには十分に注意しながら準備を進める必要があります。契約書の整備や設立の流れ、費用面のポイントも押さえて、デザイン会社の設立を進めましょう。

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よくあるご質問

デザイン会社設立に資格は必要ですか?

デザイン会社の設立に、法律上必須の免許や資格はありません。ただし、資格の有無よりも過去の制作実績やポートフォリオが受注の決め手になる業界のため、開業前からポートフォリオサイトを整備し、実績を可視化しておくと受注につながりやすくなります。

インボイス登録は法人化後も引き継がれますか?

いいえ、引き継がれません。個人事業主時代に取得した適格請求書発行事業者の登録番号は、法人化後もそのまま引き継がれず、法人として改めてインボイス登録の手続きを行う必要があります。登録番号が変わるため、請求書テンプレートの修正や取引先への通知も忘れずに行いましょう。インボイス制度と法人化について詳しくは「個人事業主はインボイス制度への対応で法人化するべき?メリットや注意点を解説」をご確認ください。

デザイン会社設立の費用は何がかかりますか?

主な費用は、登録免許税や定款認証手数料などの法人設立費用に加え、パソコン本体、Adobe Creative Cloud等のデザインソフトのライセンス費用(月額契約が中心)、名刺やポートフォリオサイトの制作費です。店舗を持たず自宅で開業すれば、賃料や在庫の費用がかからないため、初期費用を大幅に抑えられます。会社設立の費用について詳しくは「会社設立費用はいくら?株式会社・合同会社の法人設立費用を比較解説」をご確認ください。

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この記事の監修者高崎 文秀(税理士)

高崎文秀税理士事務所 代表税理士/株式会社マネーリンク 代表取締役。早稲田大学理工学部応用化学科卒。

都内税理士事務所に税理士として勤務し、さまざまな規模の法人・個人のお客様を幅広く担当。2019年に独立開業。現在は法人・個人事業者の税務顧問・節税サポート、個人の税務相談・サポート、企業買収支援、税務記事の監修など幅広く活動中。また一般社団法人CSVOICE協会の認定経営支援責任者として、業績に悩む顧問先の経営改善を積極的に行う。

高崎 文秀(税理士)

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