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見積書の送付状テンプレート|書き方の文例付き

監修者:市川 裕子(ビジネスマナー監修)

2024/10/01更新

見積書を送付する際は、送付する書類の内容が先方にひとめで伝わるよう送付状を添付することがビジネスマナーです。しかし、「見積書の送付時にはどんな送付状を付ければいいのかわからない」「送付状の書き方を知りたい」という人も少なくないのではないでしょうか。

本記事では、見積書の送付の際に添付する送付状の書き方を解説します。郵送やメール、FAXなど、それぞれのケースにおける送付状の文例や、テンプレートも紹介しています。

見積書の送付状テンプレート

見積書の送付状には決まった形式はありません。目的や相手との関係性などに応じて適したものを選ぶ必要があります。ここでは、一言添えられる例、シンプルな例、部署名や担当者名付きの例の三種類のテンプレートを紹介します。それぞれの特徴を理解して、見積書を郵送するときの送付状としてご活用ください。

一言添えたい人向けの送付状テンプレート

日付・タイトル・あいさつ文・本文・送付する書類の種類・メッセージ欄などがある送付状のテンプレートです。あいさつ文や送付する内容を記載した本文があらかじめ記載されているため、送付年月日・送付書類・メッセージを記載するだけで簡単に送付することが可能です。

送付書類としては、見積書・納品書・その他ご案内する内容など、複数の書類名を記載しているため、該当するものを選択しチェック欄に印を付けるだけで送付でき、書類名の記入は必要ありません。

送付状の最後にはメッセージの記載欄が設けられており、いつまでに確認して回答をお願いしたいかといった期日や注意事項などの記載も可能です。「ご不明点などがございましたら、お気軽にご連絡ください」などの一言を添えるのもおすすめです。

このような欄があるパターンを使用する際は、日頃の感謝の気持ちや何か御礼などを伝えたい場合に活用すると好感を持っていただける期待が持てますので、活用を検討してはいかがでしょうか。

シンプルな送付状テンプレート

見積書のやり取りを定期的に行っている得意先などに向けて送る場合であっても、本来は相手先の住所や電話番号などを省略しない送付状が基本です。

しかしながら、日頃の相互関係の状況により、企業情報の詳細については省略しても問題はありません。基本情報や必要事項をシンプルにまとめた送付状のテンプレートのため、決まった取引先に同じ書類を送る場合は送付年月日を変えるだけで作成でき効率的です。変更すべき箇所が少ないため書類の作成が容易なだけでなく、書類作成ミスが起こりにくいのも利点です。

ただし、問題や不明点などがあった場合、相手先が困らないことが前提であることを理解しましょう。

部署名・担当者名付きの送付状テンプレート

日付・宛先・タイトル・あいさつ文・本文・同封する書類の種類などが記載された送付状テンプレートです。宛先企業の部署名や担当者名を入力できる形式のため、担当者がわかりやすいという利点があります。

取引先の担当者が複数人いる場合は、このようなテンプレートを使用して、誰に向けた書類かを明確にすることが大切です。住所や電話番号といった連絡先の記載がないため、定期的なやり取りがある得意先や担当者同士の関係性が高い場合に書類を送る際の使用に適しています。

見積書を郵送で送る場合の文例

見積書を郵送する場合の送付状の文例は、以下の通りです。送付状にフォーマットは定められていないものの、ビジネス文書としての基本的な形式に沿って作成することが大切です。

【文例1】

20XX年X月X日

〇〇株式会社
××部
□□様

▲▲株式会社
▲▲部 ▲▲

見積書送付のご案内

拝啓

時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。

さて、このたびは弊社製品に関してお見積もりのご依頼をいただきまして誠にありがとうございます。

下記の通り、見積書と製品資料をお送りいたしますので、ご検討のほどよろしくお願いいたします。

敬具

                 

●見積書 一通
●製品資料 一部

以上

【文例2】

20XX年X月X日

〇〇株式会社
××部
□□様
▲▲株式会社
▲▲部 ▲▲

見積書送付の件

拝啓

貴社ますますご盛栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のお引き立てを賜り、心より御礼申し上げます。

下記の通り、見積書と製品資料をお送りいたしますので、ご査収のほどよろしくお願いいたします。                                  

敬具

                 

●見積書 一通
●製品資料 一部                              

以上

見積書をメールで送る場合の文例

見積書をメールで送る場合には、送付状を添付するのではなくメール本文にあいさつ文や送付する書類などの連絡事項を記載します。メールの件名で中身が把握できるよう、件名にも見積書を送ったことがわかるような内容を記載することが大切です。

【メールで送る場合の文例1】

件名:見積書のご案内【▲▲株式会社】

〇〇株式会社

××部
□□様

いつもお世話になっております。
▲▲株式会社の▲▲です。

このたびは製品のお問い合わせ、見積もりのご依頼をいただきまして誠にありがとうございます。
早速ではございますが、見積書および製品資料のファイルを添付ファイル(PDF)でお送りいたします。

万が一ファイルが開けない場合はお手数ですがご連絡ください。
なお、本見積もりの有効期限は発行日より30日間です。
ご検討のほどよろしくお願いいたします。

<添付ファイル>
・見積書 一通
・製品資料 一部

【メールで送る場合の文例2】

件名:【〇〇株式会社】見積書送付について

〇〇株式会社

××部
□□様

いつもお世話になっております。
▲▲株式会社の▲▲です。

このたびは、製品の見積もりのご依頼を頂戴し誠にありがとうございます。
ご依頼いただいた内容に基づき見積書を作成いたしました。添付ファイル(PDF)にてお送りいたしますのでご確認ください。
なお、製品資料のファイルも併せてお送りいたしますので、ご査収のほどよろしくお願いいたします。

万が一ファイルが開けない場合はお手数ですがご連絡ください。
ご検討、何卒よろしくお願いいたします。

<添付ファイル>
・見積書 一通
・製品資料 一部

見積書をFAXで送る場合の文例

FAXを使って見積書を送る際にも、ビジネスマナー上では送信状を付けるべきとされています。FAX送信状には、タイトル・日付・宛先・送る書類の内容などに加えて、送信する書類の枚数も記載します。また、送信後の書類を相手先の手元に確実に届けるため、送信前に担当者へ電話でFAXを送る旨を伝えることが大切です。

【FAXで送る場合の文例1】

タイトル:FAX送信のご案内

年月日
送信枚数 全〇枚(この用紙を含むorこの用紙を除く)
〇〇株式会社 ××部
□□様

▲▲株式会社
▲▲部 ▲▲

拝啓

時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご愛顧を賜り誠にありがとうございます。
早速ではございますが、FAXにて下記の通り書類を送付いたしますので、ご査収のほどよろしくお願いいたします。

敬具




1.見積書 一通
2.製品資料 一部

以上

【FAXで送る場合の文例2】

タイトル:FAX送信状

年月日
送信枚数 全〇枚(この用紙を含むorこの用紙を除く)
〇〇株式会社 ××部
□□様

▲▲株式会社
▲▲部 ▲▲

いつもお世話になっております。
このたびは弊社製品のお見積もりをご依頼いただきありがとうございます。
早速ですが、FAXにて下記の通り書類を送付いたしますので、ご検討くださいますようお願い申し上げます。

敬具




1.見積書 一通
2.製品資料 一部

以上

見積書の送付状を作成する際の必要項目

見積書の送付状には記載しなければならない項目があります。送付内容を確認する際に必要な情報を記載した項目です。

見積書の発送年月日

書類をいつ送付したかわかるよう発送年月日の記載が必要です。和暦西暦の決まりはありませんが、見積書で使用している内容と同じものを選択します。

宛先

宛先は、基本的に「社名、部署名、担当者名」を記載します。(株)などと略さずに、正式名称で書くことが大切です。

差出人の氏名

自社の社名、部署、見積書作成者氏名を記載します。先方から問い合わせがある場合を考えて、担当先(者)の電話番号やメールアドレスといった連絡先を記載しましょう。

タイトル

送付状のタイトルです。「見積書送付のご案内」など、送付物の内容がわかるように記載します。

あいさつ文、本文

「拝啓」から始まり、「敬具」で終わるあいさつ文と、見積書の送付を伝える本文を記載します。

送付内容(記~以上)

「記」を中央に配置し、次の行から箇条書きで「見積書 一通」「製品カタログ 一部」などの送付内容を記載し、文の最後には右に寄せて「以上」と記します。

「記」は記書き(しるしがき)といい、インフォメーションをわかりやすく作成する場合などに利用されるものです。記書きを作成する際には、必ず「記」と「以上」をセットにして利用するということを憶えておきましょう。

見積書の送付状の書き方におけるポイント

見積書に付ける送付状には伝えたいことを簡潔に記載することが大切です。「記~以上」の部分は一枚で収まる書式であり、一枚に収めるため、基本的に送付状の文章は短くまとめて記載します。ビジネスマナー上、作成する側面もあることから送付状には定型的な内容だけを記載しているテンプレートを利用すると効率的に作成することが可能です。

見積書に付ける送付状の書き方に関する詳細は、こちらもご確認ください。

まとめ:見積書には送付状を付けて送りましょう

見積書を送る場合には、ビジネス上のマナーとして送付状の添付が求められます。送付状は、基本的に必要な項目だけを記載して、簡潔にまとめることが大切です。送付する書類によって記載内容を大きく変える必要がないため、宛先や送付内容など、必要な項目がすでに記載されているテンプレートを使用すると送付状の添付をスムースに行えます。

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この記事の監修者市川 裕子(ビジネスマナー監修)

マナーアドバイザー上級、秘書検定1級、ビジネス実務マナー、硬筆書写検定3級、毛筆書写検定2級、収納アドバイザー1級、など。 出版社や人材サービス会社での業務を経験。秘書業務経験よりビジネスマナーとコミュニケーションの重要性に着目し、資格・スキルを活かし、ビジネスマナーをはじめとする各種マナー研修や収納アドバイザー講師として活動。

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