決算申告とは?期限や必要な書類、申告の流れを解説
更新

法人には、会計期末に決算を行い、決算の内容を基に納めるべき税金の額を計算したうえで、申告・納税することが義務づけられています。この一連の流れが「決算申告」です。
本記事では、決算申告の意味や期限、申告時に必要な書類や申告の流れについて解説します。決算申告を効率良く進める方法も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
今なら「弥生会計 Next」スタート応援キャンペーン実施中!
会計・経費・請求、誰でもカンタンまとめて効率化!法人向けクラウド会計ソフト「弥生会計 Next」
決算申告とは決算に基づき確定申告を行うこと
決算申告とは、決算に基づいて確定申告することを表す言葉です。法律上の用語ではなく、一般的には決算から確定申告までの一連の流れを指す言葉として用いられています。
確定申告とは、納めるべき税金の額を計算して確定させ、申告・納税する手続きのことを指します。確定申告が必要な法人の税金は、法人税・法人住民税・法人事業税・消費税(課税事業者のみ)の4つです。
確定申告は個人・法人共に行う手続きですが、個人の場合は、医療費控除などの適用を受ける目的で行うケースもあります。そのため、確定申告に必ず決算が伴うとは限りません。
その一方で、法人には事業年度ごとに決算を行うことが義務づけられています。具体的には、決算書を作成したうえで、株式会社であれば株主総会などで必要な承認を受け、税金を計算して申告しなければなりません。なお法人の場合、赤字だったり売上が全くなかったりした場合であっても申告書を提出する義務があります。
会計・経費・請求、誰でもカンタンまとめて効率化!法人向けクラウド会計ソフト「弥生会計 Next」
決算申告の期限
法人の決算月は会社ごとに異なり、個人の確定申告のように一律の期限が設けられているわけではありません。決算申告の期限は、原則として事業年度終了日の翌日から2か月以内です。例えば、3月31日が決算日の企業なら、5月31日が申告期限となります。期限にあたる日が土曜日や日曜日、祝日の場合は、その翌日(休み明けの平日)が期限です。
法人税の申告期限の延長の承認を受けている場合、提出期限は決算日から3か月以内となります。法人税の延長の特例を受けている法人は「消費税申告期限延長届出書」を提出することにより、消費税の確定申告の期限についても1か月延長できます。
決算申告の期限と、法人税、法人住民税、法人事業税、消費税(課税対象者のみ)の納付期限は同日です。そのため、決算書類や税務申告書類の作成に向けた準備を進めると共に、納税に必要な資金も確保しなければなりません。
なお、前事業年度の法人税額が20万円を超えた場合には、原則として法人税の中間申告が必要になります。中間申告とは、事業年度の途中に税金の一部を前払いする制度のことです。とはいえ前事業年度の税額を基に計算した予定納税額を期限までに納付することで中間申告書を提出したものとみなす扱いになっているので、実務上は中間申告書を作成・提出しないケースがほとんどです。
会計・経費・請求、誰でもカンタンまとめて効率化!法人向けクラウド会計ソフト「弥生会計 Next」
決算申告に必要な書類
決算申告に必要な書類は、申告する税ごとに異なります。法人税・消費税(課税事業者のみ)・法人住民税・法人事業税について、それぞれ主な提出書類を確認しておきましょう。
法人の確定申告で必要になる主な提出書類
| 申告する税金 | 主な提出書類 | ||
|---|---|---|---|
| 国税 | 法人税 |
|
|
| 消費税(課税事業者のみ) | 一般課税
簡易課税 |
||
| 地方税 | 法人住民税 | 道府県民税 |
|
| 市町村民税 |
|
||
| 法人事業税 |
|
||
会計・経費・請求、誰でもカンタンまとめて効率化!法人向けクラウド会計ソフト「弥生会計 Next」
決算申告の流れ
決算申告はどのような流れで進むのでしょうか。決算申告の基本的な流れについて解説します。
決算申告の流れ
-
1.
当期の取引を記帳する
-
2.
決算整理仕訳を行う
-
3.
決算書を作成する
-
4.
税金の申告書を作成して提出する
-
5.
提出書類を保存する
1. 当期の取引を記帳する
法人の決算と確定申告を行うには、まず当期に行われた取引の記帳をすべて完了させなればなりません。決算前にまとめて記帳をしようとすると、膨大な作業量になるだけでなく、ミスも発生しがちです。会計ソフトを活用するなどして、日頃から取引を記帳しておきましょう。記帳が完了したら、帳簿のデータと実際の残高を突き合わせて、内容が合致していることを確認することが大切です。
2. 決算整理仕訳を行う
当期の記帳がすべて完了したら、次に決算整理仕訳を行います。決算整理仕訳とは、事業年度をまたぐ取引を当期分と来期分に分けて整理することです。例えば、入金や支払いが来期になる取引に関しては、来期分の取引として記帳されるよう帳簿を調整します。また、決算時の棚卸資産の残高を確認することも大切です。在庫を点検・数量を確認する実地棚卸を行って売上原価を算出したり、固定資産の減価償却をしたりして、実際の残高と帳簿が一致している状態にします。
3. 決算書を作成する
帳簿を基に、決算書を作成していきます。決算書とは、貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書(上場企業のみ作成義務あり)からなる財務三表のほか、必要な注記事項を記載した個別注記表などを含む書類の総称です。企業の年間収支や財務状況がまとめて記載されます。
法人決算で作成する主な決算書
| 書類名 | 内容 |
|---|---|
| 貸借対照表(BS) | 決算日現在の資産と負債、純資産の状態を表す決算時の残高一覧のような書類 |
| 損益計算書(PL) | 収益と費用の損益計算をまとめ、一事業年度の利益を把握するための書類 |
| キャッシュ・フロー計算書 | 財務活動、営業活動、投資活動における現金の動きを記載した書類。上場企業に作成義務あり |
| 個別注記表 | 貸借対照表や損益計算書など各決算書類の注記事項を一覧にしてまとめた書類 |
| 株主資本等変動計算書(SS) | 1年間を通した株主資本の変動を表す書類 |
| 個別注記表 | 貸借対照表や損益計算書に関する注記など、各計算書類に記載されていた注記を1つの書面として一覧表示する計算書類 |
| 事業報告書 | 事業年度ごとの会社の事業内容や状況について報告する書類 |
| 事業報告の附属明細書 | 事業報告を補足する重要な事項を示す書類 |
4. 税金の申告書を作成して提出する
決算書の内容を基に、税務申告に必要な申告書類を作成し、法人税・法人住民税・法人事業税・消費税(課税対象者のみ)の確定申告を行います。納める税金の種類によって、申告先が異なる点に注意しましょう。法人税と消費税の申告先は所轄の税務署、法人事業税と法人住民税は都道府県および市区町村に申告します。地方消費税は地方税ですが、国に納付する消費税と併せて申告・納付するため、納付先は税務署です。
なお、法人の規模や種類によっては税金の申告時に電子申告が義務づけられています。対象となる税目と義務化の対象は以下のとおりです。
電子申告義務の対象となる税目・法人
| 税目 | 対象法人 |
|---|---|
| 地方税・地方法人税 | 資本金・出身金が1億円超の法人、通算法人、相互会社、投資法人、特定目的会社 |
| 消費税・地方消費税 | 地方税・地方法人税にて義務化されている法人・国/地方公共団体・資本金1億円以上の公共法人 |
5. 提出書類を保存する
貸借対照表や損益計算書などの書類は、税法上では7年、会社法では10年の保存が原則として義務づけられています。なお、税務申告書や税務届出書に関しては、税法上の保存期間が定められていません。とはいうものの、これらの書類は申告を行った事実を示す重要な資料なので、決算書と共に保存しておくことをおすすめします。
会計・経費・請求、誰でもカンタンまとめて効率化!法人向けクラウド会計ソフト「弥生会計 Next」
決算申告は自分でできる?
決算申告における必要書類を、税理士や会計事務所などの専門家しか作成してはならないというルールはありません。そのため、経営者や経理担当者が自ら決算書や税務申告書類を作成して、自分で決算申告することも可能です。
法人の決算には多くの書類を作成する必要があることから、実際には税理士や会計事務所に依頼している企業が多くなっています。その一方で、小規模な法人や1人社長の会社の中には、法人決算を自分で行っているケースも見られます。
決算申告を自分で行うメリットとしては、税理士等へ支払う費用を削減できることや、決算申告で得た知識を経営で活かせることなどがあります。デメリットとしては、専門知識が求められ、時間と手間がかかる点や、節税に関するアドバイスなどを得られないことなどがあります。
会計・経費・請求、誰でもカンタンまとめて効率化!法人向けクラウド会計ソフト「弥生会計 Next」
決算申告を効率化する方法
決算申告は手間と時間のかかる作業ですが、効率良く進めるためにできることがあります。効率化のための2つの方法を見ていきましょう。
月次決算を行う
1つめの対策は、月次決算を実施することです。月次決算とは、1か月ごとに決算業務を実施して、会社の財務状況を把握することを指します。月次損益計算書と月次貸借対照表を作成し、月次決算報告書を作成することは、年次決算業務の負担軽減につながる効果的な対策の1つです。
年次決算(本決算)は年に一度ですが、その際に問題になりやすいのが記帳のミスや抜け漏れです。日々の取引が適切に記録され、正しく帳簿に反映されているからこそ、決算書類の作成もスムーズに進められます。
一般的に、取引から時間が経過するほど、取引を行った時点での情報や、取引先と交わしたやり取りに関する詳細が不明確になりがちです。さらに、帳簿の修正を一度にまとめて行うと膨大な作業量になり、新たなミスや抜け漏れを誘発する原因にもなります。月次決算で帳簿を毎月末に確定すれば、時間の経過やまとめて作業する場合のリスクを軽減できます。
会計ソフトを活用する
会計ソフトの活用も、決算申告の効率化に役立つ効果的な対策といえます。日々の経理業務を効率化することで、取引発生から時間を空けずに、ミスなく記帳できるからです。また、会計ソフトによっては銀行口座やクレジットカードの明細を自動で取り込み、帳簿に反映させられるものや、AIによる勘定科目の推測に対応しているものもあります。こうした機能を活用することで、より正確で効率的な記帳が可能になるでしょう。
会計・経費・請求、誰でもカンタンまとめて効率化!法人向けクラウド会計ソフト「弥生会計 Next」
会計ソフトなら日々の帳簿付けや決算書作成もかんたん
「弥生会計 Next」は、使いやすさを追求した中小企業向けクラウド会計ソフトです。帳簿・決算書の作成、請求書発行や経費精算もこれひとつで効率化できます。
画面を見れば操作方法がすぐにわかるので、経理初心者でも安心してすぐに使い始められます。
だれでもかんたんに経理業務がはじめられる!
「弥生会計 Next」では、利用開始の初期設定などは、対話的に質問に答えるだけで、会計知識がない方でも自分に合った設定を行うことができます。
取引入力も連携した銀行口座などから明細を取得して仕訳を登録できますので、入力の手間を大幅に削減できます。勘定科目はAIが自動で推測して設定するため、会計業務に慣れていない方でも仕訳を登録できます。
仕訳を登録するたびにAIが学習するので、徐々に仕訳の精度が向上します。
会計業務はもちろん、請求書発行、経費精算、証憑管理業務もできる!
「弥生会計 Next」では、請求書作成ソフト・経費精算ソフト・証憑管理ソフトがセットで利用できます。自動的にデータが連携されるため、バックオフィス業務を幅広く効率化できます。
自動集計されるレポートで経営状態をリアルタイムに把握!
例えば、見たい数字をすぐに見られる残高試算表では、自社の財務状況を確認できます。集計期間や金額の累計・推移の切りかえもかんたんです。
会社全体だけでなく、部門別会計もできるので、経営の意思決定に役立ちます。
「弥生会計 Next」で、会計業務を「できるだけやりたくないもの」から「事業を成長させるうえで欠かせないもの」へ。まずは、「弥生会計 Next」をぜひお試しください。
会計・経費・請求、誰でもカンタンまとめて効率化!法人向けクラウド会計ソフト「弥生会計 Next」
会計ソフトを活用して決算申告に備えよう
決算申告は、決算に基づいて確定申告を行うことを指します。法律上の用語ではなく、事業者が決算書類を作成し、その情報を基に税務申告を実施するプロセス全体を指す言葉です。決算申告では、複数の決算書類を作成する必要があることに加え、申告や納税を事業年度終了日の翌日から原則2か月以内に完了させなければなりません。一連の作業をスムーズに進めるには、日々の記帳を正確に行い、ミスや抜け漏れのない帳簿管理が必要です。
正確かつ効率的な帳簿管理を実現したいなら、「弥生会計 Next」の活用をおすすめします。ミスのない記帳を積み重ねていくことで、決算申告の負担を軽減してみてはいかがでしょうか。
会計・経費・請求、誰でもカンタンまとめて効率化!法人向けクラウド会計ソフト「弥生会計 Next」
よくあるご質問
決算申告とは?
決算申告とは、決算に基づいて確定申告を行うことです。法律上の用語ではなく、決算および税務申告に関する一連の作業の総称として用いられています。確定申告とは、納めるべき税金の額を計算して確定させ、申告・納税する手続きのことです。法人の場合、確定申告が必要な税金として法人税・法人住民税・法人事業税・消費税(課税事業者のみ)の4つがあげられます。事業年度ごとに決算を行い、決算書を作成して必要な承認を受け、税金を計算して申告することは、法人が必ず実施すべき義務の1つです。
決算申告については、詳しくはこちらをご確認ください。
決算申告はいつまでに行う?
法人の決算申告は、事業年度終了の翌日から2か月以内に行う必要があります。例えば、3月31日が決算日の企業の場合、5月31日が申告期限です。期限にあたる日が土曜日や日曜日、祝日の場合は、その翌日(休み明けの平日)が申告期限となります。法人税の申告期限の延長を申請しているケースでは、確定申告書の提出期限は決算日から3か月以内です。また、延長の特例を受けている法人に関しては「消費税申告期限延長届出書」の提出により、消費税の確定申告の期限についても1か月延長できます。なお、申告期限と法人税、法人住民税、法人事業税、消費税(課税対象者のみ)の納付期限は同日です。決算と確定申告に向けた準備を進めると同時に、納税に必要な資金についても確保しておく必要があります。
決算申告の期限については、詳しくはこちらをご確認ください。
決算申告の流れは?
決算申告の基本的な流れは「記帳の確定」「決算整理仕訳の実施」「決算書の作成」「税金の申告書類の作成」「提出書類の保存」の5ステップです。まず、法人の決算および確定申告を行うには、当期に行われた取引の記帳をすべて完了させます。帳簿のデータと実際の残高を突き合わせ、一致していることを確認しましょう。次に、事業年度をまたぐ取引を当期分と来期分に振り分ける決算整理仕訳を行います。そのうえで帳簿を基に決算書を作成し、決算書を基に税務申告に必要な書類を作成するという流れです。なお、貸借対照表や損益計算書などの書類は、原則として税法上では7年間、会社法では10年間の保存が義務づけられています。
決算申告の流れについては、詳しくはこちらをご確認ください。
会計・経費・請求、誰でもカンタンまとめて効率化!法人向けクラウド会計ソフト「弥生会計 Next」
【無料】お役立ち資料ダウンロード
「弥生会計 Next」がよくわかる資料
「弥生会計 Next」のメリットや機能、サポート内容やプラン等を解説!導入を検討している方におすすめ
この記事の監修者渋田貴正(税理士、司法書士、行政書士、社会保険労務士)
税理士、司法書士、社会保険労務士、行政書士、起業コンサルタント®。
1984年富山県生まれ。東京大学経済学部卒。
大学卒業後、大手食品メーカーや外資系専門商社にて財務・経理担当として勤務。
在職中に税理士、司法書士、社会保険労務士の資格を取得。2012年独立し、司法書士事務所開設。
2013年にV-Spiritsグループに合流し税理士登録。現在は、税理士・司法書士・社会保険労務士として、税務・人事労務全般の業務を行う。