【2026年最新】創業融資とは?起業時に利用できる新規開業・スタートアップ支援資金や制度融資を解説

起業・開業時には、業種を問わず多額の初期費用が必要となるケースが少なくありません。しかし、実績のない創業期は民間金融機関から融資を受けるのが難しいです。
そこで国が運営する日本政策金融公庫や自治体は、事業実績がなくても利用しやすい「創業融資」の制度を設けています。本記事では、起業家が知っておくべき最新の融資制度を、わかりやすく解説します。
📖この記事でわかること
【日本政策金融公庫による融資の最新概要】
「新規開業・スタートアップ支援資金」の特徴や、金利が引き下げられる優遇特例の内容がわかります。
【制度融資とおすすめの選び方】
自治体・金融機関・信用保証協会が連携する制度融資の仕組みや、公庫の融資とどちらを優先して選ぶべきかの比較基準がわかります。
【審査の注意点と成功率を上げるコツ】
自己資金の相場や事業計画書の重要性などの注意点に加え、融資成功率を高める専門家への相談方法がわかります。
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創業融資とは起業・開業の際に事業者が受けられる融資制度のこと
創業融資とは、起業・開業の際に事業者が受けられる融資のことです。起業・開業を後押しするために、起業・開業する方が利用しやすいしくみを備えた、創業融資のためのさまざまな制度が設けられています。
新しく事業を立ち上げる場合、さまざまな費用がかかります。例えば、設備費や仕入れ代金、人件費、事務所の開設費用などが必要です。すべて自己資金でまかなおうと無理をすると、開業後の運転資金が不足してしまうかもしれません。また、事業開始後、事業計画どおりにいかずに資金難に陥った場合、その段階で資金調達を行おうとしても、事業がうまくいかないおそれがあると判断されて断られる可能性もあり、一般的には融資が受けにくいとされています。
必要な開業費に対して自己資金だけでは不足しそうな場合や、起業・開業前に余裕を持って資金を準備しておきたい場合には、融資をはじめとした資金調達を検討することになります。しかし、事業実績のない創業期には、民間金融機関からの通常の融資を受けるのは困難です。そこで、起業・開業のハードルを下げるために、起業・開業する方でも利用できる融資制度が設けられており、一般的に創業融資と呼ばれています。
代表的な創業融資は、日本政策金融公庫の新規開業資金と、自治体・金融機関・信用保証協会による制度融資です。起業・開業時に融資を希望する場合は、この2つの融資制度について調べるところから始めてみましょう。
公庫の融資制度については、以下の記事でも詳しく解説しています。
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新規開業・スタートアップ支援資金は、事業開始前から開始後7年までの方を対象にしている融資制度
日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金は、新たに事業を始める方、または事業開始後概ね7年以内の方を対象とした、利率3%程度で長期の返済期間が設定できる融資制度です。融資を受けた資金は、事業の開始前や開始後に必要となる設備資金、運転資金として使うことができます。
日本政策金融公庫は国が100%出資している政府系金融機関で、国の政策に基づいて新たな事業の創出を後押しし、日本経済の成長・発展に貢献することを経営方針の1つに掲げているため、新規開業・スタートアップ支援資金をはじめとした創業融資を実施しています。
新規開業・スタートアップ支援資金の融資条件については、融資限度額が7,200万円(うち運転資金4,800万円)です。自己資金の金額は要件として設定されていません。また、返済期間は、設備資金が20年以内、運転資金が原則10年以内と長期での返済が可能です。さらに、設備資金・運転資金いずれの場合でも、利息のみを支払う据置期間を最大5年設定できます。
なお、日本政策金融公庫では、新たに起業・開業する方、または事業開始後税務申告を2期終えていない方は、原則として無担保・無保証人で利用可能です。
また、2026年の本記事更新時点では、新たに事業を始める方や税務申告を2期終えていない方には、原則として一律0.65%(雇用の拡大を図る場合は0.9%)引き下げられた利率が適用される「創業支援貸付利率特例制度」が実施されており、金利面でのサポートも手厚くなっています。詳細は、日本政策金融公庫のWebページ「新規開業・スタートアップ支援資金」もご確認ください。
日本政策金融公庫には、新規開業・スタートアップ支援資金の対象者のうち所定の要件に該当する場合に、金利や返済期間などが優遇される制度があります。その中でも代表的な3つの制度が、「新規開業・スタートアップ支援資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)」「新規開業・スタートアップ支援資金(再挑戦支援関連)」「新規開業・スタートアップ支援資金(中小企業経営力強化関連)」です。
通常の新規開業・スタートアップ支援資金と3つの制度には、それぞれ以下のような特徴があります。
| 融資条件の項目 | 新規開業・スタートアップ支援資金 | 新規開業・スタートアップ支援資金(女性、若者/シニア起業家支援関連) | 新規開業・スタートアップ支援資金(再挑戦支援関連) | 新規開業・スタートアップ支援資金(中小企業経営力強化関連) |
|---|---|---|---|---|
| 申し込み対象 | 新たに事業を始める方または事業開始後概ね7年以内の方 | 新たに事業を始める方または事業開始後概ね7年以内の方のうち、女性または35歳未満か55歳以上の方 | 新たに事業を始める方または事業開始後概ね7年以内の方のうち、廃業歴があり創業に再チャレンジする方 | 新たに事業を始める方または事業開始後概ね7年以内の方のうち、中小企業向けの会計ルールを適用する方 |
| 自己資金 | 要件の定めなし | |||
| 金利(無担保で税務申告を2期終えていない方の場合の基本的な利率)※1 | 基準利率:3.45~5.15% | 特別利率A:3.05~4.75% | 基準利率:3.45~5.15%※2 | 特別利率A:3.05~4.75% |
| 融資限度額 (資金の使い道) |
7,200万円(うち運転資金4,800万円) | 7,200万円(うち運転資金4,800万円) | 7,200万円(うち運転資金4,800万円、運転資金には前事業にかかる債務を返済するために必要な資金を含む) | 7,200万円(うち運転資金4,800万円) |
| 連帯保証人 | 希望に応じて相談。ただし新たに事業を始める方または事業開始後税務申告を2期終えていない方は、原則として無担保・無保証人 | |||
- ※1 2026年6月1日現在の金利情報に基づきます。また、創業期(新たに事業を始める方、または税務申告を2期終えていない方)は、「創業支援貸付利率特例制度」の適用により、上記の基本的な利率から一律0.65%(雇用の拡大を図る場合は0.9%)が引き下げられます。
- ※2 再挑戦支援関連では、認定特定創業支援等事業の支援を受けるなど一定要件を満たす場合、特別利率が適用されます。
-
※参照:日本政策金融公庫「創業融資のご案内
」
女性、若者、シニアの方で起業・開業するなら新規開業・スタートアップ支援資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)
新規開業・スタートアップ支援資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)は、女性、若者、シニアの方を対象に金利を優遇する制度です。新たに事業を始める方、または事業開始後概ね7年以内の方のうち、女性の方、または35歳未満か55歳以上の方が対象となります。
この要件を満たすと、例えば、税務申告を2期終えていない方の場合、通常の基準利率は2.6~3.8%ですが、この制度が適用されることで2.2~3.4%の特別利率Aを利用することが可能です(2026年、本記事更新時点)。さらに、創業期(税務申告2期未完了)であれば、ここから「創業支援貸付利率特例制度」によって一律0.65%(雇用拡大を図る場合は0.9%)が引き下げられるため、実質的にさらなる低金利での借り入れが期待できます。
また、「技術・ノウハウ等に新規性がみられる」場合や、「地域未来交付金を活用した起業支援金・移住支援金などの交付決定を受けている」といった特定の要件に該当した場合は、段階的に「特別利率B」や「特別利率C」が適用され、より有利な金利条件に優遇されます。
年齢や性別の要件を満たすだけでも金利の優遇が受けられるため、利用条件を満たせる場合は活用を検討してみてはいかがでしょうか。
65歳からの起業については、以下の記事でも詳しく解説しています。
廃業歴があり、起業・開業に再チャレンジするなら新規開業・スタートアップ支援資金(再挑戦支援関連)
新規開業・スタートアップ支援資金(再挑戦支援関連)は、廃業歴があり、再び起業・開業にチャレンジする方を支援する融資制度です。新規開業・スタートアップ支援資金(再挑戦支援関連)を利用できるのは、新たに事業を始める方または事業開始後概ね7年以内の方のうち、以下の3つの要件にすべて該当する方です。
新規開業・スタートアップ支援資金(再挑戦支援関連)の利用要件
- 廃業歴がある個人または経営者が営む法人であること
- 廃業時の負債が新たな事業に影響を与えない程度に整理される見込みであること
- 廃業の理由や事情がやむを得ないものであること
調達した資金は、新しい事業の立ち上げ資金(設備資金・運転資金)としてだけでなく、過去の事業で残ってしまった債務を清算するための資金としても充当できるのが大きな特徴です。さらに本制度では返済スケジュールが手厚く優遇されており、通常の制度(新規開業・スタートアップ支援資金)における運転資金の返済期間(原則10年以内)に比べて、最長15年以内という非常に長期の返済猶予が認められています。なお、利息の支払いのみで済む据置期間については、最大5年以内となっています。
本制度の基本的な金利は基準利率となりますが、例えば自治体が実施する「創業塾」や「創業セミナー」などの特定創業支援等事業を受けて新たにビジネスを始めるケースなどでは、より低い「特別利率A」が適用されます。さらに、税務申告を2期終えていない段階であれば、「創業支援貸付利率特例制度」との併用が可能になり、適用金利からさらに一律0.65%(雇用の拡大を伴う場合は0.9%)の金利引き下げを受けられるため、金利負担を抑えて再起を図ることができます。事業に失敗した経験があり、再チャレンジを志して資金調達方法を探している場合は、この制度を利用することも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
中小企業向けの会計ルールを適用して起業・開業するなら新規開業・スタートアップ支援資金(中小企業経営力強化関連)
新規開業・スタートアップ支援資金(中小企業経営力強化関連)は、「中小企業の会計に関する基本要領」や「中小企業の会計に関する指針」といった、中小企業向けの会計基準を遵守して適切な経理を行う事業者を支援する融資制度です。
新規開業・スタートアップ支援資金(中小企業経営力強化関連)の対象となるのは、新たに事業を始める方、または事業開始後概ね7年以内の方のうち、中小会計要領か中小会計指針を適用している、もしくは適用する予定の方です。さらに、自ら事業計画書の策定を行い、税理士や公認会計士、中小企業診断士といった「認定経営革新等支援機関」から実務的な指導や助言を受けていることが条件となります。
新規開業・スタートアップ支援資金(中小企業経営力強化関連)でも、新規開業・スタートアップ支援資金の基準利率よりも低い金利で融資を受けることができます。例えば、無担保かつ税務申告を2期終えていない創業期の方であれば、通常の新規開業・スタートアップ支援資金の基準利率(3.45~5.15%)よりも低い、3.05~4.75%の「特別利率A」が適用されます(2026年、本記事更新時点)。
また、こちらも他の制度と同様、税務申告を2期終える前の段階であれば「創業支援貸付利率特例制度」を併用することが可能です。これにより、適用される特別利率からさらに一律0.65%(雇用の拡大を伴う場合は0.9%)が引き下げられるため、信頼性の高い決算書づくりと低コストな資金調達を両立させることができます。
透明性の高い会計処理を行い、認定支援機関というプロのバックアップを受けながら盤石な体制で起業したいと考えている方は、この仕組みの活用を前向きに検討してみましょう。
なお、新規開業・スタートアップ支援資金を申し込む際には、創業計画書の提出が必要です。日本政策金融公庫では、提出された創業計画書から事業計画の内容を確認し、融資の可否を判断する材料にしています。弥生では「創業計画をつくる」というクラウドサービスを無料で提供しています。「創業計画をつくる」では、飲食業や小売業など業種ごとのフォーマットを用意しており、質問に答えるだけで簡単に事業計画書を作成することが可能です。先輩起業家のデータと比較した判定結果を見ることもできるため、金融機関に融資を申し込む予定の方や事業計画書の作成に不安がある方は利用を検討してみてください。
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制度融資は、自治体・金融機関・信用保証協会が連携して創業融資を行う融資制度
制度融資とは、自治体・金融機関・信用保証協会が連携して行う融資のことです。信用保証協会が債務を保証するため、起業・開業してから間もない会社でも金融機関からの融資を受けることが可能です。信用保証協会の信用保証が付くため「信用保証付き融資」と呼ばれることもあります。
信用保証協会は、全国47都道府県と4市(横浜市、川崎市、名古屋市、岐阜市)にある、中小企業や小規模事業者の円滑な資金調達のために設立された公的機関です。融資を希望する場合は、自治体や近隣の信用保証協会に直接問い合わせるか、金融機関を経由して申し込みます。なお、制度融資を利用すると、一般的には金利のほかに保証料がかかりますが、自治体によっては利子や保証料の補助を受けられる場合があります。
また、制度融資の特徴は、金融機関、信用保証協会それぞれが審査を行う点です。そのため、手続きに時間を要し、融資実行まで3か月かかることも珍しくありません。例えば、スピード重視なら日本政策金融公庫、低金利重視なら自治体の「制度融資」を選択するという方法もあります。
制度保証では、創業者、自治体、信用保証協会、金融機関の間に以下の図のような関係があります。
制度融資のイメージ図
制度融資の条件や融資限度額は、自治体によって異なるため、利用を検討する場合は自治体で詳細を確認することが必要です。例えば、東京都が行っている「東京都中小企業制度融資」には、起業・開業時に利用できる制度として、起業・開業前または起業・開業後5年未満の方を対象とした「創業」と、先進的な取り組みを行うスタートアップ事業を支援する「スタートアップ支援」があります。それぞれの以下のような条件で融資を受けることが可能です。
| 融資条件の項目 | 創業 | スタートアップ支援 |
|---|---|---|
| 対象者 | 都内に事業所があり、東京信用保証協会の保証対象業種を営む中小企業者で、以下3点のいずれかに該当する方
|
東京都が指定する、スタートアップ支援事業に採択されたり、支援を受けたりしている中小企業者または組合 |
| 金利 | 固定 ・責任共有制度の対象:融資期間に応じて年2.35%~3.05%以内 ・責任共有制度の対象外:融資期間に応じて年2.15%~2.85%以内 または変動金利 |
|
| 融資限度額 | 3,500万円 | 2億8,000万円 |
| 返済期間 | 設備資金10年以内(うち据置期間1年以内)、運転資金7年以内(うち据置期間1年以内) | 15年以内(うち据置期間2年以内) |
| 連帯保証人 | 物的担保:新規の保証を含めた保証の合計額が8,000万円超の場合は原則必要 保証人:必要となる場合あり |
物的担保:新規の保証を含めた保証の合計額が8,000万円超の場合は原則必要 保証人:必要となる場合あり |
| 保証料補助 | 2/3補助 | |
- ※2026年6月時点
-
参照:産業労働局「東京都中小企業制度融資
」
制度融資の活用を検討する場合は、起業・開業しようとしている自治体にどのような融資制度があるかを調べるところから始めてみてはいかがでしょうか。
起業・開業時の資金調達方法については、以下の記事でも詳しく解説しています。
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創業融資はどこで借りるべき?おすすめの選び方
創業融資の2大選択肢である「日本政策金融公庫(新規開業・スタートアップ支援資金)」と自治体の「制度融資」ですが、どちらを選ぶべきかの一つの基準になるのが「スピードと金利・負担軽減のどちらを優先するか」です。
融資のスピード・無担保無保証を優先するなら:日本政策金融公庫
日本政策金融公庫の「よくあるご質問」によると、借入申込をしてから融資が決まるまでの平均所要日数は「2~3週間程度(土日祝日含む)」と、比較的スピーディーです。また、要件緩和に伴い、原則として無担保・無保証人かつ自己資金要件なしで利用できる点がメリットです。
低金利・手厚い補助を優先するなら:自治体の制度融資
自治体、民間金融機関、信用保証協会が連携するため融資実行まで2~3か月程度かかることも珍しくありませんが、東京都のように信用保証料の3分の2を都が補助してくれるなど、中長期的な返済負担を極限まで抑えたい場合におすすめです。
ご自身の事業開始スケジュールに合わせて、どちらをメインにするかを検討しましょう。
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創業融資を申し込む際の流れと最適なタイミング
創業融資を申し込んでから、実際に口座へ資金が振り込まれるまでの大まかなスケジュールと流れは以下の通りです。(※記載している各期間は一般的な目安です。)
- 創業融資を申し込む際の流れ
-
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1必要書類・創業計画書の作成(1〜2週間)
融資の成否を分ける「創業計画書」や、設備資金の裏付けとなる「見積書」などの電子データを準備します。 -
2申込・面談の実施(1〜3週間)
日本政策金融公庫の場合、現在は24時間365日受付のインターネット申込がスピーディーでおすすめです。その後、公庫や金融機関の担当者と資金使途や事業計画についての面談を行います。 -
3審査・融資実行(公庫:約3週間〜 / 制度融資:約2ヶ月〜)
審査を通過後、Web上で完結する「電子契約サービス」などを経て、指定口座へ融資額が送金されます。
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審査の通過率を高めるため最適なタイミングは、あくまでも目安ですが、事業実施の2〜3ヶ月前(事業実施前)といえるでしょう。事業実施後よりも事業実施前の方が、実績の有無に左右されず、純粋な事業計画の熱意や将来性で審査を受けられる傾向があるためです。
ただし、必ずしも事業実施前であれば無条件に有利になるというわけではありません。融資審査をクリアするために重要なのは、説得力のある綿密な事業計画書を作成することです。創業期は実績で信用を得ることができない分、事業計画書の内容や自己資金額、経営者の経歴などが審査の大きなポイントとなります。
計画上の売上や利益などの数値について明確な根拠が示せているか、矛盾点やあいまいな部分がないかを入念に確認しましょう。
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創業融資は誰に相談すべき?成功率を上げるための専門家選び
公庫の最新制度では自己資金要件などが撤廃されたものの、実際の審査通過率の目安は50%〜60%程度と、決して高くありません。
日本政策金融公庫の「2025年度新規開業実態調査」によると、起業家が開業時に最も苦労したことの第1位は「資金繰り、資金調達(56.9%)」、第3位は「財務・税務・法務に関する知識の不足(36.4%)」となっています。売上実績のない創業期に、1人で数値根拠のある完璧な創業計画書を作り、融資面談の対策を行うのは非常にハードルが高いのが現実です。
もし「計画書の作成に自信がない」「一度の審査落ちも許されない」という場合は、資金調達や創業支援の実績が豊富な税理士へ相談・サポートを依頼するのが、融資成功率を上げる近道です。
信頼できる相談先を無料で探したい方に向けて、弥生では「税理士紹介ナビ」を提供しています。
「税理士紹介ナビ」では、業界最大規模である日本全国のパートナー会計事務所※の中から、創業融資の面談対策や創業計画書の策定サポートに強みを持つ税理士をご紹介できます。
融資サポートはもちろん、開業手続きの相談や、開業後の面倒な確定申告・経理業務の丸投げまでワンストップで信頼して任せられるパートナーを、複数の事務所と比較しながら選ぶことが可能です。1人で悩んで審査に落ちてしまう前に、まずはプロに無料相談してみることをおすすめします。
- ※パートナー会計事務所とは、弥生PAPに加入している会計事務所です。
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創業融資を申し込む際には注意点がある
日本政策金融公庫の創業融資制度でも、自治体・金融機関・信用保証協会が連携して行う制度融資でも、創業融資の申し込みを行う際には注意点があります。融資が受けやすいからと、深く考えずに融資を受けてしまうと、起業・開業後に資金繰りが苦しくなる可能性もあります。融資を申し込む際には、以下のような注意点を踏まえて検討しましょう。
融資を申し込む際の注意点
- 自己資金が少ないと希望する額の融資を受けられないことがある
- 説得力のある事業計画書を提出して審査に通過しないと融資を受けられない
- クレジットカードやローンの支払いで滞納があると審査に通らないことがある
- 審査の際に、調達予定の資金の使途や計画も決めておく必要がある
自己資金が少ないと希望する額の融資を受けられないことがある
創業融資では自己資金が少ないと希望する額の融資を受けられないことがある点に注意しなければなりません。創業融資の種類によっては自己資金が融資の要件とされている場合があり、自己資金の要件が定められていない場合でも、自己資金の割合が低いと希望する額の融資が受けられないことがあるため、基本的に自己資金は準備しておかなければなりません。
例えば、日本政策金融公庫が融資した創業企業に関する「2025年度新規開業実態調査」によると、創業資金総額に占める自己資金の割合は平均22.9%です。日本政策金融公庫で融資を受けやすい融資希望額は、自己資金の4倍程度か、より融資審査の通過率を高めたいなら3倍程度とされています。
自己資金としていくら用意できるかを調べて、融資希望額を検討しましょう。
自己資金が少ない場合の創業融資については、以下の記事でも詳しく解説しています。
説得力のある事業計画書を提出して審査に通過しないと融資を受けられない
創業融資は、申し込めば誰でも融資を受けられるわけではなく、融資の審査に通過するために説得力のある事業計画書を提出する必要がある点に注意しなければなりません。創業時には売上実績がなく、信用を得にくいため、事業計画書の内容や自己資金額、経営者の経歴などが審査のポイントとなります。
融資審査をクリアするためには、説得力のある事業計画書を作成することが必要です。例えば、事業計画書の内容に矛盾点やあいまいな部分がある計画では、審査を通過できません。
なお、制度融資では、返済は金融機関に対して行うことになりますが、審査は一般的に金融機関と信用保証協会で行われます。審査主体や返済先など、制度のしくみを理解しておくことも必要です。
審査のために事業計画書を提出する際は、計画上の売上や利益などの数値について明確な根拠が示せているか、確認しましょう。
※事業計画書の書き方については、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください
クレジットカードやローンの支払いで滞納があると審査に通らないことがある
クレジットカードやローンの支払いで滞納があると、審査に通らないことがある点にも注意しなければなりません。融資審査では申込者個人の信用情報もチェックされるため、信用情報に問題があれば融資を受けられない場合が多いです。
例えば、債務整理や自己破産、クレジットカードの滞納があると、信用情報に事故情報が登録されます。事故情報が登録されていると、融資の審査では基本的に返済能力がないと判断されます。
ブラックリストに載っている状態は、いつまでも続くわけではありません。事故が解消してから5~7年程度待てば、信用情報は回復します。信用情報に不安がある場合は、信用情報機関に情報開示を請求して事故情報を確認し、事故情報が消えるまで待ちましょう。
個人の信用情報をはじめ、面談での受け答えや書類の不備など、日本政策金融公庫の審査で失敗しないためのポイントについては、以下の記事を併せて参考にしてください。
返済計画では、利息を含めた返済金額を無理なく返済できる計画が必要になる
返済計画では、利息を含めた借入金額を無理なく返済できる計画が必要になる点にも注意しなければなりません。融資によって調達した資金は返済しなければならないため、返済が滞ると訴訟や差し押さえといった事態が起こる可能性もあります。
融資を受けた後は、月々の売上を基に、融資額と利息を返済していくことになりますが、このとき、例えば毎月の売上や経費だけを見て返済計画を立てるのは避けなければなりません。事業では経費だけでなく、税金もかかります。経費や税金も考慮して、無理のない返済計画を立てましょう。
なお、返済計画を立てる際には、資金調達ナビの「返済シミュレーター」を使うと便利です。借入額または月々の返済額から、簡単に返済のシミュレーションができます。
審査の際に、調達予定の資金の使途や計画も決めておく必要がある
審査の際に、調達予定の資金の使途や計画も決めておく必要がある点にも注意しなければなりません。資金用途が不明瞭だと、融資の必要性も不明確になるため、審査に通らなかったり、融資額が減額されたりする可能性があります。見積書や資金繰り表などで裏付けながら、融資を受ける目的や資金用途を明確にしなければなりません。
併せて、例えば起業・開業後の売上や仕入、経費といった資金計画を示す必要もあります。融資審査で返済能力があると判断してもらうために、入念に資金計画を立てましょう。
融資の審査に不安がある方や、返済負担を少しでも減らしたい方は、創業補助金の活用も検討してみましょう。補助金の種類や探し方については以下の記事をご覧ください。
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会社設立や個人の開業に必要な手続きを手軽に行う方法
起業・開業時の資金調達にはさまざまな方法がありますが、いずれにしても、事業用の口座開設などの事業開始の準備を進めておく必要があります。会社設立や個人の開業に必要な手続きを手軽に行いたい場合におすすめなのが、「弥生のかんたん会社設立」や「弥生のかんたん開業届」です。
「弥生のかんたん会社設立」は、画面の案内に沿って必要事項を入力するだけで、定款をはじめとする会社設立時に必要な書類を自動生成できるクラウドサービスです。設立する法人形態によって異なる必要書類も、「弥生のかんたん会社設立」であれば、画面の指示に従うだけで自動的に作成されます。各官公庁への提出もしっかりガイドしますので、事前知識は不要。さらに、入力内容はクラウドに自動保存され、パソコンでもスマホでも自由に切り替えながら書類作成ができます。
「弥生のかんたん開業届」は画面に沿って操作するだけで開業届を含む必要書類を作成することができる無料のサービスです。開業届だけでなく所得税の青色申告承認申請書も同時に作成できるため、事業を開始する初年から青色申告で行いたい人は、弥生のかんたん開業届の利用を検討してみてください。
会社設立の流れについて詳しくは、以下の記事を併せてご覧ください。
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創業融資を活用して上手に資金調達しよう
入念に事業計画を立てていたとしても、計画どおりに利益が上がるとは限りません。起業・開業にあたって必要な資金をすべて自己資金だけでまかなおうとすると、事業を始めてから運転資金が不足してしまうリスクがあります。起業・開業時の資金面の不安を解消したい場合は、創業融資の利用を検討してみてはいかがでしょうか。
創業融資の中でも代表的な融資制度が、日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金と、自治体・金融機関・信用保証協会による制度融資です。新規開業・スタートアップ支援資金と制度融資では、それぞれ特徴や要件などが異なりますが、いずれも説得力のある事業計画が必要になります。「弥生のかんたん会社設立」や「弥生のかんたん開業届」を上手に活用して起業・開業の準備を効率的に進めながら、事業をスタートさせましょう。
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よくあるご質問
創業融資はいつまで受けられますか?制度が廃止されたって本当ですか?
日本政策金融公庫がかつて提供していた「新創業融資制度」は、2024年3月31日をもって取り扱いが終了しています。しかし、創業融資そのものがなくなったわけではありません。2026年の本記事更新時点では、従来の要件が緩和・拡充された「新規開業・スタートアップ支援資金」が後継の融資制度として実施されており、引き続き無担保・無保証人で借り入れが可能です。新規開業・スタートアップ支援資金の対象者は、原則として「これから新しく事業を始める方(創業前)」から「事業を開始しておおむね7年以内の方」となっています。創業前だけでなく、起業して数年が経過している事業者でも利用できるしくみです。
創業融資の実際の審査通過率はどのくらいですか?
創業融資の審査通過率は、一般的に50%〜60%程度が目安であるといわれています。 創業期は過去の売上実績や財務ベースでの信用が存在しないため、通常の民間融資に比べて審査に通りやすい設計になっているとはいえ、申し込めば誰もが簡単に審査を通過できるわけではありません。 審査をクリアして確実にお金を借りるためには、十分な自己資金(日本政策金融公庫の「2025年度新規開業実態調査」では、資金調達総額に占める自己資金の平均割合は22.9%となっています)を計画的に準備しておくこと、そして面談の際に面接官を納得させられるような、数値根拠に基づいた説得力のある創業計画書(事業計画書)を作り込んでおくことが重要です。
創業融資の中に返済不要の制度はありますか?補助金との違いは何ですか?
いいえ、創業融資によって調達した資金はあくまで融資(借入金)ですので、利息を含めて返済しなければなりません。もし返済義務のない資金を確保したいのであれば、国や地方自治体が管轄している創業補助金や助成金の活用をおすすめします。
これらは所定の審査を通過して要件を満たせば、原則として返済が不要です。ただし、補助金は事業を行った後に実費が精算されて振り込まれるのが基本ルールであるため、実際に手元にお金が届くまでタイムラグが発生します。そのため、補助金が支給されるまでのつなぎ資金(運転資金や初期の設備投資)として、返済期間が長く固定金利で安心な日本政策金融公庫の融資を併用するのが、創業期における賢い資金戦略といえるでしょう。
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この記事の監修者渋田貴正(税理士、司法書士、行政書士、社会保険労務士)
税理士、司法書士、社会保険労務士、行政書士。
1984年富山県生まれ。東京大学経済学部卒。
大学卒業後、大手食品メーカーや外資系専門商社にて財務・経理担当として勤務。
在職中に税理士、司法書士、社会保険労務士の資格を取得。2012年独立し、司法書士事務所開設。
2013年にV-Spiritsグループに合流し税理士登録。現在は、税理士・司法書士・社会保険労務士として、税務・人事労務全般の業務を行う。
著書『はじめてでもわかる 簿記と経理の仕事 ’21~’22年版』
この記事の監修者三浦 高(起業コンサルタント®、中小企業診断士、1級販売士)
起業コンサルタント®、中小企業診断士、1級販売士。
V-Spirits総合研究所株式会社代表取締役。
これまで創業補助金検査員・審査員を従事。
V-Spiritsでは資金調達担当としてクライアントの補助金や融資の獲得を支援している。
融資、各種補助金累計支援件数はそれぞれ400件を超える。