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人事労務とは?仕事内容の違いや業務効率化のポイントを解説

監修者:税理士法人古田土会計 社会保険労務士法人エムケー人事コンサルティング

2024/03/01更新

従業員を雇用している企業にとって、欠かせない業務が「人事労務」です。人事と労務はどちらも人材にかかわる業務ですが、それぞれ仕事内容が異なります。

ただ、人事と労務は「人事労務」とひとくくりに呼ばれることも多く、「人事と労務の具体的な違いがよくわからない」という方もいるかもしれません。

ここでは、人事労務の役割や、人事と労務の仕事内容の違いの他、人事労務の業務を効率化するための方法などについて解説します。

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人事労務は人事管理と労務管理に分けられる

人事労務は、企業の人材にかかわる業務です。具体的な業務内容は、従業員の採用、入社から教育、異動、人事考課、給与、保険、退職に至るまで多岐にわたります。

人事労務は、大きく「人事管理」と「労務管理」に分けられ、それぞれ仕事内容が異なります。企業によって、人事と労務を別部門としていることもあれば、1つの部署に人事労務業務を集約しているケースもあります。特に中小企業の場合、人事と労務の業務を兼任することが珍しくありません。

人事管理と労務管理の役割の違い

人事と労務はどちらも「ヒト」に関する業務であり、明確な線引きがあるわけではありません。ですが、一般的に人事と労務は役割や目的が違います。

人事の大きな役割は、人材マネジメントやモチベーション管理による、組織の活性化です。採用活動や人材育成、評価制度の作成といった従業員と直接かかわる業務を通して、社内の人材をより効果的に活用することを目指します。

一方、労務の役割は、従業員が安心して働くためのサポートや組織づくりです。就業規則の作成や給与計算、社会保険の手続き、福利厚生の管理といった組織単位での手続きを行います。

労務管理についてはこちらの記事で解説していますので、参考にしてください。

人事の業務内容

人事は人材を管理し組織を活性化するために、さまざまな業務を行っています。その主な業務内容としては、下記のようなものがあります。

採用活動

採用活動は、人事の重要な業務の1つです。採用には、学生を対象にした新卒採用と、社会人を対象にした中途採用があり、採用スケジュールや求める人物像などがそれぞれ異なります。

例えば、新卒採用は毎年定期的かつ計画的に行われますが、中途採用は欠員や業務拡大などに伴って不定期で実施されます。採用基準についても、意欲や将来性が重視される新卒採用に対して、中途採用ではこれまでの実績やスキルなどによって採用の可否が判断されます。いずれの場合も、会社の経営戦略を理解したうえで綿密な計画を立て、自社にマッチした人材を見極めなければなりません。

社内教育・研修

従業員に対する社内教育や研修なども、人事の大切な仕事です。新しく従業員が入社したら、まず新入社員研修を行います。その後も、入社3年目研修、マネジメント研修、リーダーシップ研修など、従業員の経験やレベルに応じて研修を実施する企業が多いでしょう。

また、営業研修や英会話研修など、特定のスキルを習得させるために研修を行うケースもあります。

人事評価制度の作成

人事評価は、従業員の給与や賞与にも直結する非常に重要な要素です。公平な評価を行うには、明確かつ公正な評価制度の構築が必要不可欠です。業績や能力、目標達成度といった評価基準を明確にし、上司の私情などに左右されない人事評価制度を作成しなければなりません。正当な人事評価制度は、従業員のモチベーションの向上にもつながります。

また、人事評価に不満を抱える従業員や、評価の低い従業員に対するフォロー体制を強化することも大切です。

配属・異動など人材配置

企業の命令によって従業員の配属先や地位、勤務形態を変えることを、人事異動といいます。人事の仕事には、この人事異動にかかわる業務も含まれます。

具体的には、新入社員の配属先決定や従業員の部署移動、昇格・降格の他、社外への出向や転籍などが挙げられます。企業の成長は、適材適所の人材配置にかかっているといっても過言ではありません。また、会社の都合だけではなく、従業員本人の希望や家族構成などを考慮することも必要です。

労務の業務内容

労務は、働く環境を整備・管理して、従業員を間接的にサポートする役割を担います。その主な業務内容としては、下記のようなものがあります。

給与計算

労務の主な業務としては、まず給与計算が挙げられます。従業員に支給する給与には、基本給の他、時間外手当や通勤手当、家族手当といった各種手当が含まれます。

また、給与からは社会保険料や税金などを差し引かなければなりません。従業員一人ひとりの勤務時間や役職、該当する手当を把握したうえで、雇用契約や給与規程に基づいて給与や賞与を算出し、社会保険料や税金などの控除額も計算するという、複雑でミスの許されない業務です。

社会保険料についてはこちらの記事で解説していますので、参考にしてください。

勤怠管理

従業員の勤怠管理は、給与計算とも密接な関係があります。従業員の出退勤や休憩時間、時間外労働(残業)、休日出勤、遅刻、早退、欠勤、有給休暇といった勤怠を正しく把握していなければ、給与や賞与の計算ができません。

「勤怠データを間違って集計したために、未払い給与が発生した」などということがないように、勤怠管理には十分な注意が必要です。

社会保険等の手続き

社会保険には、健康保険(従業員が40歳以上の場合は加えて介護保険)、厚生年金保険、雇用保険、労災保険があります。このうち、健康保険、厚生年金保険、雇用保険については、会社と従業員が定められた割合で保険料を負担する必要があります。

労災保険料は全額が事業主負担となり、従業員の負担はありません。これらの社会保険にかかわる手続きも、労務の重要な仕事です。従業員の入退社、異動、出産、労災発生時などには、速やかに適切な手続きを行わなければなりません。

健康保険、介護保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険についてはこちらの記事で解説していますので、参考にしてください。

就業規則など社内規程の作成

常時10人以上の従業員を雇用する事業場では、就業規則の作成と労働基準監督署への届出が義務付けられています。従業員数が10人未満であっても、会社のルールを明確にし、労働トラブルを防ぐために、就業規則を作成する方が望ましいでしょう。

会社によっては、就業規則とは別に賃金規程(給料規程)を作成するケースもあります。このような就業規則をはじめとした社内規程の作成も、労務担当者の仕事です。

従業員の健康管理・職場の安全衛生管理

従業員の健康管理や、安全かつ安心に働ける職場環境の整備は、企業の務めです。労務担当者は、従業員の健康管理や安全衛生管理(労働安全衛生法に基づき、一定の基準に該当する事業場では安全委員会、衛生委員会、又は両委員会を統合した安全衛生委員会を設置)を実務的に担うことになります。具体的には、雇入時の健康診断や、年に1度の定期健康診断、ストレスチェックの実施などが該当します。

また、現場と連携しながら職場環境や業務の改善を促し、ハラスメント相談窓口の設置や長時間労働の是正、育児・介護と仕事の両立支援などを行うのも、労務担当者の務めです。

なお、安全委員会または衛生委員会を設置しなければならない事業場の基準は、以下のとおりです。

安全委員会

① 常時使用する労働者が50人以上の事業場で、次の業種に該当するもの

林業、鉱業、建設業、製造業の一部の業種(木材・木製品製造業、化学工業、鉄鋼業、金属製品製造業、輸送用機械器具製造業)、運送業の一部の業種(道路貨物運送業、港湾運送業)、自動車整備業、機械修理業、清掃業

② 常時使用する労働者が100人以上の事業場で、次の業種に該当するもの

製造業のうち①以外の業種、運送業のうち①以外の業種、電気業、ガス業、熱供給業、水道業、通信業、各種商品卸売業・小売業、家具・建具・じゅう器等卸売業・小売業、燃料小売業、旅館業、ゴルフ場業

衛生委員会

常時使用する労働者が50人以上の事業場(全業種)

  • 安全委員会および衛生委員会の両方を設けなければならないときは、それぞれの委員会の設置に代えて、安全衛生委員会を設置することができます。

人事労務の業務効率化は企業の課題

これまで解説してきたように、人事と労務は役割も業務内容も異なります。しかし、企業規模によっては、社内に労務専門の部署がなく、人事担当者が労務管理を兼任しているケースも少なくありません。

労務の業務範囲は幅広く、労働基準法や労働安全衛生法、最低賃金法などさまざまな法令と密接なかかわりがあります。さらに、労務の仕事を行うには、社会保険に関する専門的な知識も求められます。そのため、人事と労務を兼任すると、担当者の業務負荷が非常に大きくなってしまうでしょう。

担当者の負担を軽減するためにも、人事労務の業務効率化は企業にとっての喫緊の課題といえます。

人事労務の業務効率化には労務管理システム導入が有効

人事と労務の業務を1つの部署で兼任させている企業は少なくありませんが、担当者の業務負担は非常に大きく、業務効率化に向けた対策を講じる必要があります。

人事労務業務の効率化に有効なのが、労務管理システムの導入です。労務管理システムは業務の効率化が図れるだけでなく、法改正や社会保険料改定への対応も任せられるので、ミスが発生するリスクを抑えることもできます。さらに、給与計算システムと連携することでさまざまな業務の効率化が可能です。ここでは、労務管理システムや給与計算システムの導入により効率化できる、人事労務業務の例をご紹介しましょう。

社会保険等の手続き

従業員を雇用する際には、社会保険の加入手続きが必要です。また、従業員に支払う給与や賞与からは、社会保険料の控除を行うため、複雑な計算を行わなければなりません。労務管理システムと給与計算システムを連携させることで、面倒な社会保険料の計算を自動化できます。

また、資本金等の額が1億円を超えるといった特定の法人は、社会保険に関する一部の手続きについて、電子申請が義務化されています。今後、電子申請義務化の対象企業の範囲も広がるかもしれません。労務管理システムの導入は、社会保険手続きの電子申請に対応する準備にもなるでしょう。

給与計算・給与明細発行

労務管理システムと給与計算システムを連携させることで、従業員の社会保険に関する情報、入退社に関する情報の入力が省くことができます。また基本給に加算される各種手当なども、あらかじめ設定しておけば、ミスなく自動計算が可能です。

また、給与支払い時に発行が義務付けられている給与明細も、自動作成できます。

年末調整業務

年末調整とは、源泉徴収された税額の年間の合計額と年税額を一致させることで、税額の過不足を調整する手続きのことで、原則、年末に行います。

労務管理システムと給与計算システムが連携していれば、扶養者情報や支払保険料等のデータを入力することで、控除額や過不足税額を自動的に計算でき、年末の忙しい時期でもスムースに年末調整業務を進めることが可能です。

勤怠管理

労務管理システムには、タイムカードなど従業員の勤怠データを管理できるものもあります。労務管理システムと給与計算システムを連携させることで、従業員の勤怠情報を一元管理でき、残業代の計上漏れなどのミスも防げるでしょう。

有給休暇の管理

労働基準法の改正によって、2019年4月から、年次有給休暇の取得が義務化されました。企業は、年10日以上の有給休暇が付与される従業員に対して、基準日から1年以内に5日以上の有給休暇を取得させなければなりません。

労務管理システムを利用すれば、個々の従業員の有休残日数なども的確に把握できます。

マイナンバーの管理

従業員のマイナンバーは重要な個人情報ですから、万が一にも情報漏洩などがないように、十分配慮しなければなりません。注意事項は、「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン新規タブで開く」に詳しく記載されています。

労務管理システムは、従業員のマイナンバー収集から破棄まで、一元管理が可能です。

賃金台帳など台帳の作成

賃金台帳は、従業員の氏名や労働日数、賃金の計算期間など、給与の支払い状況を記載した書類で、労働基準法によって作成と保存が義務付けられています。

労務管理システムと給与計算システムが連携していれば、毎月の給与データから、従業員別の賃金台帳を自動で作成できます。

人事労務の業務に役立つ資格

人事労務の業務をスムースに行うには、さまざまな資格も役立ちます。人事労務管理業務に関連する資格には、下記のようなものがあります。

社会保険労務士・特定社会保険労務士

社会保険労務士と特定社会保険労務士は、労働・社会保険問題の専門家として人事や労務管理を行う国家資格です。主に、行政機関への提出書類作成や労働関係紛争の解決手続きなどを行います。

衛生管理者・労働衛生コンサルタント・労働安全コンサルタント

衛生管理者や労働衛生コンサルタント、労働安全コンサルタントは、労働環境の安全衛生的改善や疾病の予防処置など、事業場の安全衛生全般の管理を行うための国家資格です。

中小企業診断士

中小企業診断士は、中小企業の経営診断の業務に従事し、経営課題に対する助言を行えることを証明する国家資格です。

労務管理士

労務管理士は、労働基準法をはじめとした労務管理にかかわる専門知識を習得し、適正な職場環境を構築できる人材の育成を目的とした民間資格です。

マイナンバー実務検定・マイナンバー保護士認定試験

マイナンバー実務検定とマイナンバー保護士認定試験は、マイナンバー制度をよく理解し、マイナンバーを安全・適正に取り扱う知識を有することを認定する民間の検定です。マイナンバー保護士認定試験は、マイナンバー実務検定の上位資格となります。

ファイナンシャル・プランニング技能検定

ファイナンシャル・プランニング技能検定(FP技能検定)は、金融、税制、保険、年金制度といった幅広い知識をもとに、ライフプラン実現に向けた資金計画を立てる、ファイナンシャルプランナーになるための国家資格です。3級、2級、1級の3つのレベルがあります。

AFP・CFP

AFPとCFPは、ファイナンシャルプランナーとしての専門知識や実践的な能力があるかを測る民間の検定です。CFPはAFPの上位資格となり、AFPは2級FP技能士検定、CFPは1級FP技能士検定と同程度の難度とされています。

ビジネス実務法務検定試験

ビジネス実務法務検定試験は、ビジネスに欠かせないコンプライアンス・法令順守のもととなる、実務的な法律知識を有することを認定する民間資格です。

労務管理システムと連携できる給与計算ソフトの導入を

人事と労務の業務は多岐にわたり、それぞれ専門的な知識やスキルが求められます。人事労務担当者の負担を軽減するには、業務効率化に役立つツールを活用することが重要です。

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この記事の監修者税理士法人古田土会計
社会保険労務士法人エムケー人事コンサルティング

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