領収書は原本を保存する?なくしたときの対処法や電子保存の注意点
監修者: 高崎文秀(税理士)
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税法上、領収書には保存義務があり、紙で受け取った場合はその書面が原本として保存の対象になります。紛失などによる税務上のトラブルを避けるためにも、原本を適切に管理することが欠かせません。一方で、一定の要件を満たしていれば領収書の電子保存が認められており、紙で管理するより手間や保存スペースを削減でき、検索性の高さや整理のしやすさといった運用面のメリットも得られます。電子帳簿保存法の「電子取引のデータ保存」では、電子的に授受した領収書については、データとしての保存が義務付けられているため、取引形態に合わせた適切な管理が必要です。
本記事では、領収書を原本で保存しなくてはならない理由や、具体的な保管方法と紛失時の対処方法、電子保存の注意点などを解説します。企業の担当者や個人事業主の方、副業などで領収書の取り扱い方法に疑問や不安がある方は、ぜひご覧ください。
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領収書はコピーではなく原本を保存する
領収書の原本とは、発行者が交付した書面そのものを指します。税制の実務上、紙の領収書を受け取ったときは、コピーではなく原本を保存するのが原則です。なお、電子帳簿保存法の「電子取引のデータ保存」によりデータで授受した領収書は電子保存が義務化されています。なお、メール添付のPDFやクラウドサービスで受領した領収書など、電子的に授受した領収書などの書類はデータが原本とみなされます。こちらについて、詳しくは後述の「領収書原本を電子保存するときの注意点」で解説します。
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参照:国税庁「No.5930 帳簿書類等の保存期間
」
コピーした領収書については、発行者が作成した本物であることを十分に確認できず、税務上の証明書類としては不十分と判断される場合があります。したがって税務調査で改ざんなどの不正を疑われたりするおそれがあり、必ず原本の保存を徹底する必要があります。
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参照:国税庁「電子帳簿保存法 はじめませんか、書類のスキャナ保存
」
ただし、電子帳簿保存法に基づき、所定のスキャナ保存要件を満たす場合は、電子データでの保存が認められています。電子データで保存すれば原則的に領収書の原本は廃棄できるため、管理負担を軽減することができます。
スキャナ保存の仕方について詳しくはこちらの記事で解説しています。
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領収書原本の保存期間
領収書の保存期間は、保存する者が法人なのか個人事業主なのかで異なります。また、申告の内容や方法によっても必要な保存期間は変わるため、状況別の違いを把握し、適切な期間で保存しましょう。なお、領収書の保存期間については以下の記事でも詳しく解説しているので、こちらもぜひ参考にしてください。
法人の場合
法人の領収書は、法人税法により7年間の保存が必要です。さらに、欠損金の繰越控除を適用する場合は10年間(事業年度の開始が平成30年4月1日より前の場合は9年間)の保存が求められます。
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参照:国税庁「No.5930 帳簿書類等の保存期間
」
保存期間の起算日は、発行・受領日ではなく、確定申告の提出期限(事業年度終了日から2カ月後)の翌日です。たとえば、事業年度の終了日が3月31日であれば、確定申告の期限は5月31日となるため、翌日の6月1日からカウントを始めます。
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参照:国税庁「確定申告書の提出期限
」
上記の基準に合わせ、さらに月ごとにまとめるといった社内の保存ルールを整えておけば、将来税務調査などで書類提出を求められた際、慌てず対処できるでしょう。
個人事業主の場合
個人事業主の保存期間は、青色申告の場合は7年間、白色申告の場合は5年間が目安となります。ただし、消費税の課税事業者(インボイス発行事業者を含む)に該当する場合は、青色・白色を問わず7年間の保存が義務付けられています。起算日は、確定申告の期限日の翌日です。
青色申告の保存期間は原則7年ですが、青色申告でも前々年分の事業所得・不動産所得が300万円以下の場合、保存期間は5年になります。
判断基準が複数あって少々複雑ですが、領収書を含む帳簿書面の最長保存期間は7年間です。どのパターンでも確実にルールを守れるよう「領収書を含む帳簿書類は一律7年間保存する」と決めておけば、間違って破棄するなどもなく、保存期間が守れて安全です。
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参照:国税庁「記帳や帳簿等保存・青色申告
」
参照:国税庁「No.2080 白色申告者の記帳・帳簿等保存制度」
副業の場合(会社勤めの方)
会社勤めなどで副業(業務に係る雑所得)に該当する収入がある場合、前々年分の業務に係る収入金額が300万円を超えるときは、当該業務に関する現金預金取引等関係書類(領収書等)を5年間保存する必要があります。保存期間の起算は、確定申告期日の翌日からです。
なお、消費税の課税事業者(インボイス発行事業者を含む)に該当する場合は、所得の種類を問わず7年間の保存が必要です。
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参照:国税庁「No.1500 雑所得
」
雑所得の書類保存義務が発生するかどうかの判定基準は、所得金額(利益)ではなく、収入金額(売上や報酬などの総額)です。経費を差し引く前の金額で判定するという点に注意しましょう。
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領収書のコピー保存が認められない理由
領収書には保存義務があり、コピーのみの保存は認められません。コピーは原本性の確認が難しいため、税務調査で証拠書類として認められない場合があります。
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参照:国税庁「電子帳簿保存法 はじめませんか、書類のスキャナ保存
」
具体的には、領収書をコピー保存することで「改ざん」と「二重請求」という2つのリスクが生じます。コピー保存がいかに危険か、それぞれの観点から解説します。
改ざんしやすくなるため
コピーやスキャンをした画像は、数値・日付・宛名の書き換え、押印の再現、余白の合成など改ざんの難易度が下がるため、オリジナルより内容の信憑性が下がります。
例えば、紙の原本には印影の凹凸や紙質・筆圧の痕跡など物理的特性を判別できますが、コピーにはそれらが反映されにくく、証拠能力の相対的な低下は免れません。
原本であれば「改ざんした部分」と「もともと存在した部分」にインクの種類などで差異を見いだせる可能性もありますが、改ざん後にコピーした場合はそうした違いもなくなってしまいます。
こうした背景から、コピーのみで領収書等を保存する方法は適切ではなく、必要に応じて原本の提示が求められる場面で証拠能力が十分に認められない可能性があります。
なお、電子帳簿保存法の「スキャナ保存」は、一見するとどちらも「紙をデータ化する行為」に見えますが、「スキャナ保存」を行うには要件があり、単なるコピーによる保存とは異なります。「タイムスタンプ」等の技術による改ざん検知、一定の画質とカラー情報の保持、検索機能による透明性の確保といった要件を満たすと、スキャナ保存をした領収書等は原本とみなされます。
二重請求のおそれがあるため
コピーを利用した領収書管理は、二重請求の原因になり得ます。例えば、従業員がコピーを添付して経費精算した後、原本を別の申請で再利用するというミスが発生するかもしれません。ミスのみならず、同じ原本を複数回コピーし、繰り返し請求を行うといった不正が発生することも考えられます。
承認フローで不正検知や、原本保管完了後のコピーの管理、処理方法などを考えるとコピーを活用した領収書管理は非効率的と言わざるを得ません。
こうした不正を防ぎ、業務負担を減らすため、領収書の管理や領収書を使った経費精算では「原本のみ受理」とし、原本番号の記録や回収・保存までを一気通貫で行うのが一般的です。
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領収書の原本を保存する方法|紙・電子の保存ルール
領収書の保存管は、紙で受け取るか、電子で受け取るかでルールが異なります。紙で受け取った領収書はそのまま紙で保存するのが原則ですが、一定の要件を満たせば電子保存も認められています。一方、電子データで受け取った場合は、電子帳簿保存法「電子取引のデータ保存」に従って電子データのまま保存する義務があります。
紙の領収書の場合
紙で受け取った領収書は、原本を紙のまま保存するのが原則です。保存は税務調査や支払い履歴の確認などで特定の領収書の確認が必要になった場合に、速やかに取り出せる状態にしておくことが重要です。そのため、会計処理後は無造作に保存するのではなく、取引先・年月・案件などで分類整理し、箱やファイルに起算年(確定申告の期限翌日)を明記のうえ、書庫やキャビネットで体系的に保存しましょう。感熱紙の場合は退色しやすいため、光・熱・湿気を避け、必要に応じて補助資料を添付して同封保存するなどの対策が必要です。
一方、紙の領収書でも、電子帳簿保存法のスキャナ保存要件を満たせば、電子保存が認められます。スキャナ保存要件に関しては後述の「領収書原本を電子保存するときの注意点」を参考にしてください。
原本を画像化して電子保存に切り替えれば、原本を破棄できるため保管スペースや保存のための負担を省けます。紙の領収書の電子保存を始める際は、スキャン時期(受領後いつまでに記録するか)、入力者の責任区分、不備があった場合の対応(再スキャンのルールや、原本を廃棄してよいタイミング)などを規程化しておきましょう。
電子保存については以下の記事でも詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてください。
電子データの領収書の場合
メール添付のPDFや、Webポータルからのダウンロード、クラウド請求書サービス経由の電子領収書など、電子取引で受け取った領収書は電子のまま保管します。印刷して紙のみで保管することは認められません。
電子データでの領収書保存時は、「真実性の確保」と「可視性の確保」という2つの保存要件を満たす必要があります。
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- 改ざん防止:タイムスタンプ付与、訂正削除の履歴管理、受領後一定期間内の保存処理、事務規程の整備など。
- 可視性の確保:見読可能装置の設置(パソコン、ディスプレイ、プリンタなど)。
- 検索性の実装:ファイル名規則の設定、日付・金額・相手先等の検索項目設定など。
紙の領収書の保存の際と同じく、保存までのフローやルールを定めておきましょう。アクセス権限、バックアップ計画なども文書化し、監査・税務調査で即時提示できる体制を整えることが重要です。
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領収書の原本をなくした、原本がない場合の対処方法
何らかの事由で領収書の原本を紛失した場合は、速やかな対処が必要です。まずは発行元である取引相手に再発行の可否確認を行います。
再発行を依頼する
まずは発行もとに再発行を相談してみましょう。再発行に応じてもらえないケースもあるので、義務ではないことを認識しておきましょう。
ただし、買手側が領収書を適格請求書(インボイス)として経理処理をしたい場合、適格請求書発行事業者は交付の求めに応じる義務があります。発行元は元のインボイスの情報を基に再交付し、再発行されたインボイスには「再発行」と明記されます。
また、領収書が適格請求書(インボイス)ではなく、領収書の控えなどですぐに確認ができない場合は、再発行の条件として、支払事実が分かる資料(請求書・納品書・取引明細など)の提示を求められることもあります。なお、電子データで受領した領収書であれば検索性が高く、削除履歴も保持されるため、保存管理が容易です。
各明細書や帳簿の記載で代用できることもある
再発行が難しい場合は、取引を証明する記録が残っていないかを確認します。領収書を適格請求書として経理処理をするために必要としている場合、インボイス制度では、相互の関連が明確な複数の書類(例えば納品書と支払通知書など)で必要事項を満たしていれば、これら複数の書類を適格請求書(インボイス)とすることが可能です。
また、領収書の交付が困難な場合など、そもそも領収書の交付が行われないこともあります。
慶弔金の出金、3万円以下の取引、通常必要と認められる出張旅費などは、一定の事項を記載した帳簿のみの保存で仕入税額控除の要件を満たします。
どのようなケースが該当するか知っておくとよいです。
なお、クレジットカードの利用明細書は、原則的に適格請求書や領収書の代わりにならないので間違わないようにしましょう。
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参照:国税庁「クレジットカード会社からの請求明細書
」
参照:国税庁「帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められる場合」
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領収書原本を電子保存するときの注意点
領収書を紙から電子へ移行する場合、法令の要件(電子帳簿保存法)と社内運用の整備が必要です。システムやサービスの選定も含めて、適用かつ効率的な電子保存の体制を整備しましょう。なお、メール添付のPDFやクラウドサービス経由で受領した領収書は「電子取引」に該当し、電子データそのものが原本として扱われます。この場合は、スキャナ保存ではなく「電子取引のデータ保存」の要件に沿って保存する必要があります。
スキャナ保存の要件を満たす
紙の領収書を電子保存に切り替える場合は、電子帳簿法のスキャナ保存の要件を満たさなければいけません。主なポイントは次の3つです。
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- スキャナ:解像度200dpi以上、カラーで読み取る
- システム:タイムスタンプ付与、訂正履歴の管理、見読可能装置や出力環境の整備
- 運用:社内の業務処理サイクルに沿って速やかにデータ化すること
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参照:国税庁「はじめませんか、書類のスキャナ保存
」p.2
領収書は資金の流れに直結する重要書類として扱われるため、運用文書・権限設定・バックアップも含め監査対応まで一貫した準備が大切です。
スキャナ保存の要件について詳しくはこちらの記事で解説しています。
業務フローを整え従業員に周知する
組織内に電子保存を定着させるためには、業務フローの設計と周知が不可欠です。紙の領収書だけでなく、メール添付のPDFやクラウドで受領した領収書など、電子取引で受け取ったデータの扱いについても統一ルールを設ける必要があります。以下は、電子保存の主な業務を時系列でまとめた一例です。
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①受領者が速やかにスキャン/電子データ(受領メール・PDFなど)を指定フォルダへ保存
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②ファイル名規則(YYYYMMDD_相手先_金額)とメタ情報入力
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③タイムスタンプ付与または電子取引データの保存要件に沿った管理
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④改ざん防止の履歴保持
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⑤バックアップ取得による保全
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⑥定期監査(要件逸脱や運用形骸化がないかチェック)
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上記のような流れをマニュアル化し、従業員に教育・告知を行います。電子データの誤削除や誤登録時の救済手順も明文化しておくと、実務の手戻りを最低限にした、安定的な業務フローの実現が期待できます。
自社に合ったシステムやサービスを選ぶ
電子保存を安定運用するには、自社・自事業の規模や予算、承認フローに合致したシステムやサービス選定が重要です。
システムやサービスを比較するときは、以下のポイントをチェックしましょう。
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①スキャナ保存・電子取引保存の要件適合(タイムスタンプ、履歴、検索項目)
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②具体的なワークフロー(申請・承認の操作手順)
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③ユーザー権限設定の柔軟性
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④保管できるデータ容量
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⑤他システム(会計ソフトなど)との連携
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⑥コスト(初期・月額)
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⑦サポート体制
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トライアルやデモで実際の運用シナリオを再現し、現場の入力負荷や承認スピード、検索性を検証することで、システム・サービスのミスマッチを低減できます。
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領収書を発行する側にも正確な対応が求められる
重要度の高い領収書は、受け取る側だけではなく、発行する側にも適切な対処が求められます。間違った情報が記載された領収書は証憑書類として利用できません。
こうした作成時のミスを避けるために便利なのが、見積書から納品書、請求書、領収書までを一貫して作れる請求書作成ソフトです。記載漏れや転記ミス、各書類間のつながりを考慮したファイル管理の煩雑さなどをシステムが解決してくれます。近年では経理業務の負担軽減のため、クラウドサービスを活用して領収書の作成をする方法が主流になりつつあります。
クラウド型の請求書サービスであれば、一度登録した取引先情報を再利用できるため作成の手間がかからず、フォーマットも法令要件を踏まえて整えられているため、書き間違いや必要情報の抜け漏れを防ぎやすくなります。
弥生株式会社が提供するクラウド請求書作成ソフト「Misoca」では、作成した請求書と連動した領収書を発行でき、PDFでの出力やメール送信にも対応しています。請求から入金確認、領収書発行までの流れを一元管理できるため、作業時間の短縮とミスの削減につながります。
また「スマート証憑管理」では、受け取った領収書の電子保存に対応しており、紙の領収書をスキャンして保存する場合の「スキャナ保存」や、メール添付のPDFなど電子的に受領した領収書を保管する「電子取引のデータ保存」にも対応できます。発行と受領の双方をクラウドで一元管理できるため、日常の証憑管理がより効率的になります。
詳しい機能やサービス内容は以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。
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領収書の原本に関するよくある質問
ここでは、日々の業務でよく寄せられる「領収書の原本」に関する疑問をQ&A形式で整理します。
代表的な疑問を事前に解消し、領収書の原本を保存するための基礎知識を手に入れましょう。
領収書の原本はPDFでも問題ない?
発行側・受領側のいずれの立場でも、PDFなど電子データで領収書を発行・受領すること自体は問題ありません。電子領収書は、それだけで取引書類として有効です。注意すべきなのは領収書そのものの有効性ではなく、保存方法が電子帳簿保存法の要件に適合しているかどうかという点です。保存要件を満たしていない場合でも取引自体が無効になることはありませんが、税務上の保存義務への対応として適切な方法で保管する必要があります。
ただし、電子で発行・受領した領収書は電子取引に該当するため、紙に印刷して紙だけを保存することは認められず、電子データのまま要件に沿って保存する必要があります。発行側がPDFで領収書を作成する場合は、インボイスとして発行するのか、通常の領収書として発行するのかで記載項目が異なります。
- インボイスとして発行する場合:登録番号、適用税率、税抜金額・消費税額など、インボイス制度で定められた記載事項を必ず満たす
- 通常の領収書の場合:取引先名・日付・金額・取引内容など、一般的な証憑として必要な項目を正確に記載する
なお、これらの項目は「電子取引のデータ保存やスキャナ保存における検索要件」とは別の概念であり、混同しないようにしましょう。検索性の要件(取引日付・金額・取引先名)については、保存時にファイル名やメタ情報へ入力して紐付けることで要件を満たせます。
- 参照:国税庁「インボイス制度について
」
発行件数が少ない場合は、無料の領収書作成ツールを活用する方法もあります。以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
領収書を発行するときは原本と控えのどっちを渡す?
原則として、正本(原本)を取引先(買手)に渡し、控えは発行者が手元に保存します。複写式の領収書であれば、1枚目が正本、2枚目以降が控えとして位置づけられていることが多く、発行側は控えを帳簿書類として保存します。電子的に発行する場合も考え方は同じで、取引先へ送付したPDFやデータが原本に相当する記録となり、送信履歴・写しなどを自社の保存用として管理します。
なお、インボイス(適格請求書)を交付する場合、発行側には交付したインボイスの写しを保存する義務があります。紙・電子を問わず、交付した内容と同じ情報を保存できる体制を整えておきましょう。
- 参照:国税庁「インボイス制度について
」
領収書の控えと正本については、以下の関連記事でも詳しく解説しているのでご覧ください。
領収書の原本はコピーでも問題ない?
コピーした領収書を原本にすることはできません。コピーは、数字や宛名の書き換えなどの改ざんが比較的容易で、税務上の証拠能力が弱いためです。また、コピーを認めると、コピーで経費精算したあとに原本で再度精算するといった二重請求・不正利用のリスクが高まります。通常はオリジナルの領収書のみを正式な証憑として扱うのが原則です。詳しくは、本文内「領収書のコピー保存が認められない理由」をご覧ください。
領収書の代わりにレシートを保管してもよい?
通常、店舗の会計処理ではレジからレシートが自動で印刷され、これが支払証明として機能します。このレシートは領収書の代わりとして使用できます。必要に応じて依頼すれば、レシートとは別に領収書を作成してもらうこともできますが、レシートに取引日・金額・相手先・品目が網羅されていれば、実務上は領収書と同等の証憑(取引を証明する書類)として有効です。ただし、会社によっては、レシートでの経費精算を認めず、社名が宛名に入った領収書の提出を義務付けている会社もあります。
- 参照:国税庁「No.7105 金銭又は有価証券の受取書、領収書
」
レシートの代用については、以下の記事も参考にしてください。
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領収書の原本は正しく保存しよう
領収書の原本は、法人と個人事業主それぞれで定められた保存期間に沿って、原本として適切に保存することが重要です。紙の領収書は、電子帳簿保存法の「スキャナ保存」の要件を満たせば原本を破棄して電子保存に切り替えられます。一方、メール添付のPDFなど電子的に受領した領収書は電子取引に該当し、電子データそのものが原本となるため、紙に印刷して保存したり、データ原本を削除したりすることはできません。
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この記事の監修者高崎文秀(税理士)
高崎文秀税理士事務所 代表税理士/株式会社マネーリンク 代表取締役
早稲田大学理工学部応用化学科卒
都内税理士事務所に税理士として勤務し、さまざまな規模の法人・個人のお客様を幅広く担当。2019年に独立開業し、現在は法人・個人事業者の税務顧問・節税サポート、個人の税務相談・サポート、企業買収支援、税務記事の監修など幅広く活動中。また通常の税理士業務の他、一般社団法人CSVOICE協会の認定経営支援責任者として、業績に悩む顧問先の経営改善を積極的に行っている。

