2021/03/05更新 青色申告の必要書類総まとめ!青色申告と白色申告の違いや書き方は?

青色申告の必要書類総まとめ!青色申告と白色申告の違いや書き方は?
監修:
税理士法人 MIRAI合同会計事務所

自営業者やフリーランスなど、個人事業主は行わなければならない確定申告。しかし、書き方や必要書類などがわからないという人も多いのではないでしょうか。
ここでは、確定申告で必要になる書類や書き方のほか、提出方法などについて解説します。

2021年2月2日、国税庁より2020年(令和2年)分 確定申告期限の1か月延長が発表されました。

2020年(令和2年)分申告所得税(及び復興特別所得税)、個人事業者の消費税(及び地方消費税)の申告期限・納付期限が、2021年(令和3年)4月15日(木)まで延長となります。振替納税の振替日も延長されています。詳細は国税庁ホームページ等で最新情報をご確認ください。

確定申告は所得額と納税額を申告する手続き

確定申告とは、一言でいうなら「所得額と納税額を申告して正しく税金を納めるための手続き」のことです。事業の収支を記録した帳簿をはじめとする書類を用いて、売上から経費を差し引いた儲けである所得額を算出し、控除額を差し引いた上で納税額を確定させます。
わかりやすくいうなら、「今年はこれだけ稼いだので、これだけの税金を納めます」という証明書類を提出するということです。

青色申告で提出する書類

確定申告には青色申告と白色申告の2種類があり、それぞれ必要になる書類が異なります。まずは青色申告を行うときに必要になる書類と、書類の書き方をご紹介します。

確定申告書B

確定申告書B

確定申告書にはAとBの2種類があり、事業所得を得ている個人事業主は確定申告書Bを使用します。
確定申告書Bは、所得や控除金額などの申告内容を記入する書類で、ここで算出した金額を納税することになります。所得税や控除の申告内容を記入する第一表と第二表の計2枚で構成されています。

確定申告書Bの詳しい記入方法は下記の記事でご紹介していますので、参考にしてください。

青色申告決算書

青色申告決算書

青色申告決算書とは、帳簿の内容を決算書の形式で記入する書類です。損益計算書と2枚の内訳、1枚の貸借対照表の計4枚で構成されており、定期的につけている帳簿の内容をもとに、正確に情報を記入します。
青色申告決算書には、一般用様式と不動産所得用様式、農業所得用様式、現金主義用様式の4種類がありますが、事業所得は一般用様式を使用します。
青色申告を選択した場合に提出する青色申告決算書の書き方は下記のとおりです。

<1枚目:損益計算書>

青色申告決算書の1枚目は、損益計算書で構成されています。「売上金額」「売上原価」「経費」「各種引当金・準備金等」「青色申告特別控除」という5つのブロックに分かれており、それぞれの項目に1年間の合計金額を記載します。最終的に、下記の計算式で所得を算出します。

所得=売上金額-売上原価-経費-種引当金・準備金等-青色申告特別控除

<2~3枚目:損益計算書の内訳>

青色申告決算書の2~3枚目には、損益計算書の内訳を記載します。
2枚目は「月別売上(収入)金額および仕入金額」「給料賃金の内訳」「専従者給与の内訳」「貸倒引当金繰入額の計算」「青色申告特別控除額の計算」という5つのブロックに分かれています。
3枚目は「減価償却費の計算」「利子割引料の内訳」「地代家賃の内訳」「税理士・弁護士等の報酬・料金の内訳」「本年中における特殊事情」という5つのブロックに分かれています。
仕入れや給料賃金などが発生しない場合は記載しなくても問題ありませんが、該当する項目は内訳を記入しましょう。

<4枚目:貸借対照表>

青色申告決算書の4枚目は貸借対照表です。「資産の部」「負債・資本の部」「製造原価の計算」の3ブロックに分かれており、資産の部と負債・資本の部の合計金額が最終的に一致するのが正しい形になります。

青色申告決算書の詳しい内容は下記の記事で解説しているので参考にしてください。

白色申告で提出する書類

白色申告で確定申告を行う場合は、青色申告と同様に確定申告書Bを用意します。支払元から送られてくる支払調書は、確定申告時は提出しなくても大丈夫です。白色申告では、青色申告決算書の代わりに収支内訳書を作成して提出します。

確定申告書B

白色申告でも、青色申告と同様に確定申告書Bの提出が必要です。確定申告書Bには、所得や控除金額などの申告内容を記入します。

確定申告書Bの詳しい記入方法は下記の記事でご紹介していますので、参考にしてください。

収支内訳書

収支内訳書

収支内訳書は、確定申告を行う年の1月1日から12月31日までの1年間について、売上や経費、仕入れ、人件費などをまとめて所得金額を計算するための書類です。定期的につけている帳簿をもとに作成するもので、帳簿は事業所得を得ている個人事業主すべてが作成の対象となっています。
収支内訳書は一般用用紙、農業所得用用紙、不動産所得用用紙の3種類があり、事業所得は一般用用紙を使用することになります。
収支内訳書は2枚で構成されており、書き方は下記のとおりです。

<1枚目:収入や原価、経費などの金額>

収支内訳書の1枚目には「収入金額」「売上原価」「経費」「専従者控除」などの金額を記載します。

  • 収入金額

収入金額には、「売上(収入)金額」「家事消費」「その他の収入」を記載します。

  • 売上原価

売上原価には、1月1日時点での商品や製品の総額である「期首商品(製品)」と、1年間の仕入金額の総額である「仕入金額(製品製造原価)」および12月31日時点での商品や製品の総額である「期末商品(製品)」を記入します。

  • 経費

事業にかかった経費を記入する欄もあります。記入するのは、地代家賃、旅費交通費、通信費、広告宣伝費など、事業に関わる出費の合計値です。経費の項目内にある「給料賃金」は従業員を雇っている場合に記入し、「外注工賃」は外部へ仕事を発注している場合に記載します。「租税公課」は税金や賦課金など国や地方自治体に納めたお金のことで、消費税(税込経理の場合)や個人事業税、固定資産税、不動産取得税、登録免許税、自動車税、印紙税などが該当します。

  • 専従者控除

納税者の親族が、事業を手伝っている場合には、専従者控除を記入します。ただし、その親族が事業主と生計を一にしていること、その年の12月31日時点で年齢が15歳以上であること、その年の6か月以上事業に従事していることといった条件を満たす必要があります。

<2枚目:各種金額の明細>

収支内訳書の2枚目は「売上(収入)金額の明細」「仕入金額の明細」「減価償却費の計算」「地代家賃の内訳」「利子割引料の内訳」といった、1枚目より詳細な内訳を記載します。
減価償却費の計算に記入する減価償却方法には、「定額法」と「定率法」の2種類があります。税務署に償却方法の届出をしている場合は、当初の計上額が多い定率法を選択可能ですが、届出をしていない場合は、毎年同じ金額を計上する定額法を選択します。
なお、取得価額が10万円以上20万円未満の減価償却資産は償却費の計算を個々の資産ごとにせず、一括して計算できる「一括償却資産」として記入できます。たとえば、12万円のパソコンと15万円の冷蔵庫を購入した場合、27万円の一括償却資産としてまとめることが可能です。一括償却資産はわかりやすく3年間で毎年3分の1ずつ計上することができるため、「償却率又は改定償却率」には「1/3」と記載すればOKです。

収支内訳書の内容や書き方は下記の記事で詳しく解説しています。

青色申告・白色申告の書類はいつ、どのように提出する?

青色申告と白色申告はいつ、どのようにして提出すればいいのでしょうか。続いては、確定申告の時期や提出方法について解説します。

確定申告の時期

確定申告は1月1日から12月31日までの内容を記載し、提出期限は翌年の毎年2月16日~3月15日までの1か月間が原則です。それぞれの日付が土曜・日曜・国民の祝日・休日にあたる場合は、翌日(または翌々日)の月曜日が期限日になります。会計ソフトなどを使用してe-Taxによる申告(電子申告)を行う場合、1月上旬から提出可能なため、早めに対応することが可能です。
期限を過ぎて提出すると、ペナルティとして無申告加算税や延滞税が課されるおそれがあり、また2年続けての期限後申告になると青色申告が取り消しになることがあります。必ず期間内に申告を完了するようにしましょう。

確定申告の書類の提出方法

青色申告、白色申告ともに提出方法は下記の3種類があります。それぞれ見ていきましょう。

  • 税務署の窓口に提出する

管轄の税務署に足を運べば、窓口に書類を直接提出できます。確定申告期間は税務署が混雑し、提出に時間がかかってしまうことが多いので、時間に余裕を持つようにしてください。

  • 税務署に郵送で提出する

管轄の税務署に書類を郵送する方法もあります。消印が申告期間内であれば有効となりますので、必ず提出期間内に郵送手配を済ませましょう。

  • e-Taxを使ってインターネットで提出(送信)する

e-Taxを利用すれば、自宅や職場など、24時間いつでもどこでもインターネットから確定申告書類を提出することができます。税務署の開庁時間や祝日などを気にする必要がないので、自身の都合のいいタイミングで提出することが可能です。

確定申告の必要書類のチェックポイント

源泉徴収票や支払調書などの書類も、確定申告で提出する必要があるのでしょうか。ここでは、書類の提出が必要になる条件をご紹介します。

源泉徴収票の原本の提出は必要?

源泉徴収票の原本は、税法改正により2019年4月1日以降は、確定申告の際に添付する必要がなくなりました。源泉徴収票は、支払元から税務署に提出されているため、支払いを受けた側が同じものを再度提出する必要はありません。
ただし、確定申告書に源泉徴収票の内容を記入する必要がありますので、書類を作成する際は手元に準備しておきましょう。また税務署の窓口に行って確定申告書を作成する場合も、記入のために源泉徴収票を持参しましょう。

支払調書の提出は必要?

納税者本人が確定申告時に、支払調書を提出する必要はありません。支払調書は、取引先など報酬を支払った側が税務署に提出するからです。ただし、確定申告の書類を作成するときは、支払調書があれば収入金額や源泉徴収税額がわかるので便利です。
とはいえ、会計ソフトなどで日々の取引を記録している方は支払調書をみなくても確定申告書をつくるときに困らないでしょう。

そのほか、確定申告で必要になるもの

最後に、確定申告を行う際に、青色申告と白色申告のどちらを選んでも必要になるものをご紹介します。本人確認書類や1年間の所得を証明するための書類などは、いずれの場合も必要です。

本人確認書類

確定申告では、本人確認書類に加えてマイナンバーが必要になります。そのため、顔写真つきで本人確認書類としても使用できるマイナンバーカードがあると、1枚で済むので便利です。
マイナンバーカードを発行していない場合は、マイナンバーが確認できる確認書類と、運転免許証やパスポートなどの本人確認書類の両方を用意しましょう。

はんこ

朱肉を使って押印するタイプのはんこが必要です。朱肉が不要なインク浸透印は使用できないため、注意が必要です。また、所得税を口座から引き落として支払う場合は、銀行の届出印も用意する必要があります。
ただし、2020年10月、政府は、社会のデジタル化の一環として、2021年度の税制改正で税務手続きにおける押印の廃止を検討すると発表しています。今後、確定申告においても、はんこが不要になる可能性があるでしょう。

口座番号

所得税を口座から引き落として納付したり、還付金を口座振込で受け取ったりする場合、通帳など支店名や口座番号がわかるものを用意します。

所得を証明できる書類

確定申告書類に記載する所得を証明できる書類を用意します。不動産所得や株式の配当所得などがある人は、それらの証明書も用意しておきましょう。

<所得を証明する書類の例>

  • 事業所得や不動産所得がある場合:青色申告なら青色申告決算書、白色申告なら収支内訳書
  • 給与、報酬、賃金、年金などがある場合:源泉徴収票の原本、支払調書の原本
  • 配当所得、一時所得、雑所得がある場合:所得内容を証明する書類
  • 株の取引を行っている場合:年間取引報告書
  • 土地、建物の譲渡があった場合:譲渡時の売買契約書、購入時の契約書、仲介手数料や印紙代の領収書など

なお、個人事業主やフリーランスであっても取引先から源泉徴収されている場合、1月頃に支払調書が送付されます。よくある勘違いですが、実は受け取った側の個人事業主は、特に確定申告書に添付する必要はありません。

控除を受けるための証明書類

医療費や住宅ローン、生命保険料、社会保険料などを支払っていて控除を受ける場合は、控除の該当者であることを証明する書類を提出します。

確定申告の必要書類を早めに作成することが大切

今回は、確定申告で必要になる書類を解説してきました。確定申告書Bや青色決算書、収支内訳書などは、1年の収支を振り返って作成する必要がありますので、早めに作成しておくことが大切です。
なお、青色申告に対応した会計ソフトを使用すれば、複雑な青色申告の必要書類も簡単に作成することができるので、ぜひご活用ください。

青色申告と白色申告の違いやメリット、デメリットについては下記の記事で詳しく解説しています。

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監修 税理士法人 MIRAI合同会計事務所

四谷と国分寺にオフィスのある税理士法人。税理士、社会保険労務士、行政書士等が在籍し確定申告の様々なご相談に対応可能。開業、法人設立の実績多数。
「知りたい!」を最優先に、一緒に問題点を紐解き未来に向けた会計をご提案。